空き家バンクってなに?空き家バンクの活用方法
格安で空き家を手に入れられる!?空き家バンクのメリット・デメリット
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地方移住を検討するにあたり、住居の選定はとても大切な問題です。毎日過ごす家がどのようなものかによって、移住先での生活もだいぶ変わってきます。できれば新築の家に住みたいけれど、予算が厳しく難しいという人も多いでしょう。
もし中古物件を探すのであれば、空き家バンクの利用を検討してみてはいかがでしょうか。今回は「空き家バンク」の制度についてご紹介します。
空き家バンクとは
空き家バンクとは、地方自治体が空き家の登録を募り、利用を希望する人に物件情報を紹介する制度です。いわば、空き家の売り手と買い手を仲介するマッチングサービスです。
空き家バンクの運営は地方自治体、自治体に依頼されたNPO法人や不動産協会、宅地建物取引協会などが行っています。
空き家バンクは売買物件がメインですが、賃貸が可能な物件もあります。
空き家バンクの目的
空き家バンクはどのような目的で運営されているのでしょうか。
主な目的は空き家の解消、再利用のほか地方への移住促進です。少子高齢化や人口流動の要因から、特に過疎化が進む地域では管理されていない空き家が増加しています。
空き家を放置し続けることにより倒壊の危険のほか、不審者が住み着く、ごみの不法投棄、放火の危険など、治安の問題などがあります。また景観も損ねてしまいます。
こういった問題を解消するとともに、積極的に移住者を受け入れ地域活性化に結びつける目的があります。
また、平成27年5月に「空き家特別措置法」が施行されました。
この法律は、建物付きの土地に適用される固定資産税の税率軽減について、空き家は適用から外すというものです。
空き家バンクの制度は20年以上前からありましたが、近年移住希望者が増えたことにより、ニーズが広まってきました。
なお空き家バンクは全自治体の約4割が参画済、約2割が準備中もしくは参画予定です。
空き家バンクの仕組み
空き家バンクの仕組みはどのようになっているのでしょうか。
空き家バンクは、WEBサイトに物件情報(価格、外観の写真、間取り、所在地、築年数、建物面積、土地面積、補修の要否など)が登録されます。
居住希望者が専用サイトに利用登録し、物件を探す仕組みです。
空き家バンクのシステムは一般の不動産会社の物件情報サイトに似ていますが、自治体が運営しているため、営利目的ではありません。
空き家バンクのメリット
- 格安で空き家を購入できる、借りられる
「誰も住む人がいないので困っている、使っていない家から少しでも家賃が入ってくればうれしい」との理由で金銭面をそれほど重視していないオーナーも多いことから、空き家バンクを利用した場合、驚くほどの安価で借りられたり、購入できることがあります。
- 掘り出し物件に出会える
個人が直接物件の登録をしているため、レアな物件に出会える可能性があります。風光明媚な古民家や昔ながらの茅葺屋根の家が登録されているケースもあります。
- 賃貸物件を探しやすい
田舎では賃貸物件が少なく見つけるのに苦労することがあります。不動産会社では扱っていないような賃貸物件を空き家バンクで見つけることも可能です。
- 仲介手数料が無料
家の購入時に不動産仲介業者を介さず契約した場合は、仲介手数料はかかりません。
- 自治体の補助金制度を利用できる
空き家バンクは地方自治体が運営しているため、さまざまな補助金を利用できる場合があります。
空き家バンクのデメリット
- 物件の詳細情報は掲載されない
空き家バンクに掲載されている物件は空き巣被害などを避けるため、物件情報の詳細を掲載していないケースも多くあります。その場合、物件の詳細を知るためには実際に内見する必要があります。地方で一軒一軒家を見て回るのは相当な労力を要します。
- 古い物件が多い
空き家だけに、どうしても古い物件が多い点もデメリットです。古い家財がそのままになっていたり、ガスや電気のインフラに障害があったり、修繕が必要な場合もあります。特に修繕の必要があるか、その場合およそいくらくらいかかるかは契約の前によくチェックしましょう。
- 空き家のオーナーとのトラブルに注意
空き家バンクに掲載されている物件は不動産業者が介入せず、直接家のオーナーが登録している場合が多いです。その場合オーナーと直接交渉・契約することになりますが、不動産の売買に詳しくない人が行う場合、かなりの時間を費やしたり、トラブルに発展することもあります。なお自治体は契約時に発生したトラブル、交渉には一切関与しません。自治体はあくまでも空き家の売買サービスを提供しているのみになります。
空き家バンクのサービスを利用する場合はあらかじめ、最低限の不動産に関する知識を得ておくとよいでしょう。
- 不動産会社を仲介した場合は取引手数料が発生する
個人同士での売買の場合は基本的に取引手数料は発生しませんが、不動産会社を仲介して物件を売買する場合は、不動産会社へ一定の仲介手数料を支払う必要があります。
なお自治体によっては、トラブル防止のため契約の際に必ず不動産仲介業者を介さなけばいけないところもあります。
空き家バンクの利用方法
実際に空き家バンクを利用するにはどうしたらよいのでしょうか。
利用方法は自治体によって異なりますが、およそ以下の流れで利用できます。
気になる自治体のホームページで「空き家バンク」を検索する
移住したい地域が定まっていない場合は下記の2サイトから探すとよいでしょう。いずれも国から委託を受けた不動産業者です。
- ホームズ空き家バンク
https://www.homes.co.jp/akiyabank/ - アットホーム空き家バンク
https://www.akiya-athome.jp/
登録されている物件を閲覧する
サイトから物件を閲覧してみましょう。
物件情報は主に価格、外観の写真、間取り、所在地、築年数、建物面積、土地面積、補修の要否などが掲載されています。
自治体に利用登録の申請を行う
気になる物件があったら、自治体に利用登録の申請を行いましょう。
登録方法や登録のフォーマットは自治体によって異なります。
物件の見学を行う
見学のスケジュールは余裕を持って設定しましょう。
またせっかく地方まで出向くのであれば、複数の物件を見学できるよう、セッティングするとよいでしょう。
自治体によっては、一度に複数の物件が見学できるツアーも実施しているので、それを利用するのもおすすめです。
物件の見学は地方自治体、家のオーナー、利用希望者の3者で行う場合が多いようです。
物件を購入または賃貸希望の場合は契約手続きを行う
家のオーナーと利用希望者で直接交渉、契約を行います。自治体は介入しないので、注意が必要です。希望があれば不動産仲介業者を利用することができます。
不動産業者を仲介する場合は所定の手数料がかかりますが、交渉の窓口になってもらえ、不明点をプロにアドバイスしてもらいながら契約を進められるといったメリットがあります。
空き家バンクを利用する際は注意も必要ですが、費用を抑えつつ自分の理想に近い物件を見つけることも可能です。
移住を検討する場合、住居を選ぶ選択肢に入れてはいかがでしょうか。
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