<h2>地域おこし協力隊に応募した理由と、応募した地域を選んだ決め手について教えてください。</h2><p>趣味であるスノーボードを楽しめる環境の中で、自分のスキルである動画制作を活かした仕事がしたいと考え、それに合った市町村を探していたところ、雫石町に出会いました。<br><br>これまでのキャリアとはまったく異なる分野に挑戦し、人生をリスタートしたいという思いも強くありました。<br>そんな中、雫石町で地域おこし協力隊の募集があり、業務内容が情報発信であったことから、自分にぴったりの仕事だと感じ、応募を決めました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/04/01/-9EMqEXy356ofznTj9ilP/E3QPu0EZw7NgW743Yq8WF.webp"></figure><figure class="image"><img></figure><h2>協力隊への応募を考える際に参考にした情報源は何でしたか？</h2><p><span style="color:#000000;">インターネット情報です。</span></p><h2>ミッションの具体的な内容を教えてください。</h2><p>ミッションの主な内容は、雫石町の中心市街地、特に商店街を中心とした情報発信業務と、観光イベントへの参加・運営サポートです。<br>また、商店街の活性化を目的とした商店街グループの運営・維持にも携わっています。</p><h2>現役時代に印象に残っている出来事や成功体験について教えて下さい。</h2><p>現役時代に特に印象に残っているのは、知人がまったくいない土地でのスタートだったことです。<br>そのため、自分から積極的に地域のイベントや行事に参加し、多くの人と関わることで人脈を広げていきました。</p><p>地域住民や事業者の方々との日常的な雑談の中からヒントを得て、以下のような自身の事業立ち上げにもつながりました：</p><ul><li>スマホ教室・パソコン教室の開催</li><li>動画制作業の開始</li><li>農業用ドローンのオペレーター業務</li><li>水道メーターの交換作業</li></ul><p>地域に根ざした活動を通じて、多様な分野に挑戦できたことが、大きな成功体験となっています。</p><h2>活動中に直面した課題や、それをどのように乗り越えたかを教えてください。</h2><p>活動中に直面した課題のひとつは、町民性の違いでした。<br>移住者に対してやや人見知りな傾向があり、性格や価値観の違いを強く感じる場面が多くありました。</p><p>具体的には、</p><ul><li>自分の気持ちを100％相手に話さない風潮</li><li>デジタル機器に対する抵抗意識</li><li>町に対する強い郷土愛</li></ul><p>といった点が、活動を進めるうえでのハードルとなりました。</p><p>このような状況に対しては、会話の主導権を相手に委ねる姿勢を意識し、自分：相手＝1：9の比率で、とにかく相手に話してもらうことを心がけました。話すことに慣れていない方に対しても、こちらから積極的に質問を投げかけることで、徐々に心を開いてもらえるようになりました。</p><p>また、地域には「仕事よりも伝統文化や行事を優先する」という価値観が根強くあり、仕事で行事に参加できない際に非難される場面もありました。そうした場面でも、自分の仕事に対する考え方や立場を少しずつ丁寧に伝えていくことで、時間をかけて理解を得るよう努めました。</p><h2>地域の人々や自治体との関わりの中で、学んだことや感じたことはありますか？</h2><p>地域の人々や自治体との関わりの中で感じたのは、「関係づくりには近道をしないことが大切」だということです。<br>時間がかかったとしても、自分自身のキャラクターや価値観をしっかりと理解してもらい、また相手のことも丁寧に知ろうとする姿勢が、信頼関係の構築には欠かせません。こうした土台ができてから行動を起こすことで、後々のトラブルも少なくなります。</p><p>また、自分が間違ったとき、あるいは相手が間違ったときにも、誠意と敬意を持って注意し合える関係性を、初めから意識して築いていくことが大切です。そうした信頼に基づいた関係が、結果的にはもっとも確実な“近道”になると実感しました。</p><h2>卒隊後のお仕事について教えてください。</h2><p>協力隊として活動する中で、個人事業主として「町おこし支援かくや」を開業しました。<br>この屋号のもと、地域の困りごとの解決をはじめ、ドローンオペレーターや動画撮影など、情報発信に関わる業務を生業としています。</p><p>また、少し珍しい事業としては、地域の企業からの委託により水道メーターの交換業務も担っています。</p><p>さらに、雫石町の基幹産業である農業やスキー場においても、季節ごとに労働力として貢献しており、地域に根ざした多角的な働き方を実践しています。</p><h2>卒隊後の進路に、最も影響を与えた出来事や考えは何ですか？</h2><p>卒隊後の進路に最も影響を与えたのは、コロナ禍による社会の変化でした。<br>会議や集会が減り、オンライン化が進んだことで、会議のライブ配信や記録動画のアーカイブといった新たなニーズが生まれ、高単価で受注できる業務のきっかけとなりました。</p><p>また、地域では農業の高齢化が進んでおり、農業用ドローンオペレーターの需要が高まっていたことも大きな要因です。もともと撮影用ドローンの操縦者として知られるようになっていたことから、町内の農家から声がかかるようになりました。</p><p>さらに、結婚と子どもの誕生を機に、働き方に対する考え方も変化しました。これまでのような時給単価で働くスタイルから、1つの事業に対していくら、という形で収入を得る働き方へとシフト。家族との時間を大切にするためにも、より効率的で柔軟な働き方を選ぶようになりました。</p><h2>協力隊時代の自分と今の自分を比べて、どのような成長を感じますか？</h2><p>協力隊時代と今の自分を比べると、お金に対する意識や地域との関わり方に大きな変化があったと感じます。<br>協力隊時代は毎月の給与があったため、個人事業に対して強い収益意識を持たず、ほとんどボランティアのような形で活動していました。</p><p>しかし、協力隊を終了し、生活の基盤を自分で支えるようになってからは、しっかりと収支を考えるようになり、適正な価格設定を意識するようになりました。実際に価格を見直しても仕事が減ることはなく、安心して続けられています。</p><p>また、以前は重要な情報を自分の中だけで抱え、自身の利益を優先していた部分がありましたが、コロナ禍をきっかけに考えが変化。現在では、地域の商店主などにも情報を積極的に共有し、一緒に課題解決や新たな事業につなげる姿勢を持つようになりました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/04/01/-9EMqEXy356ofznTj9ilP/_XxIxiuxsGDT2DNNRidJE.webp"></figure><h2>今後の展望や目標があれば教えてください。</h2><p>今後の事業展開については、AIの進化によって動画制作が誰でも簡単にできる分野になりつつあることに懸念を抱いています。その一方で、ドローンオペレーターや水道メーター交換といった専門的な業務は、依然として人手不足であり、新規参入も難しい分野です。こうした背景を踏まえ、今後は事業のバランスを見直し、より専門性の高い分野に比重を移していくことを検討しています。</p><p>特に農業分野では高齢化が深刻化しており、大型特殊免許の取得などのスキルを備えることで、次世代として本格的に参入する意向です。これまでの経験と地域での信頼関係を活かしながら、将来的には農業分野でも持続可能な事業モデルを構築していきたいと考えています。</p><h2>今後地域おこし協力隊を目指す人にアドバイスをお願いします。</h2><p>地域おこし協力隊の活動は、単に「与えられたミッションをこなすこと」が目的ではありません。<br>本来の意義は、ミッションを通して地域の課題や資源を深く知り、その先に自分自身の事業を確立していくことにあると考えています。</p><p>地域で自らビジネスを立ち上げ、収益を上げることで、その地域での消費や納税が生まれ、結果的に地域サービスの向上や活性化に直結していきます。協力隊の立場を「地域への投資期間」と捉え、自立・定住の土台を築いていく意識が大切です。</p><p>また、事業を考える際には、商圏をその市町村内に限定せず、周辺の都市部まで視野に入れることがポイントです。広い視野で需要を見極めることで、地域内にとどまらず持続可能なビジネスモデルを構築できる可能性が高まります。</p>

ワープシティ公式

地域おこし協力隊の経験は、その後のキャリアや人生にどのような影響を与えるのでしょうか？

ワープシティでは、OB・OGへのインタビューを通じて、現役時代の業務内容や得たスキル、卒隊後のキャリア、地域との関わり方についてご紹介します。

地方での起業や就職、地域コミュニティとの関係など、リアルな体験談をお届けし、これから協力隊を目指す方や、受け入れを検討する自治体の参考となる情報を発信します。

協力隊の「その後」を知ることで、あなたの未来のヒントが見つかるかもしれません。ぜひ、ご覧ください！

雫石町

岩手県

出身地：青森県中泊町、地域おこし協力隊として活動していた自治体名：岩手県雫石町
、任務期間：2017年11月～2020年10月まで、協力隊になる前の仕事：スーパーマーケット社員、現在の仕事：動画制作、農業ドローン

角田 匡昭

#6 ドローン、動画、そして水道メーター！？多才な協力隊OBが描く“地域密着型”の未来

<h2>舞台公演で初めて訪れた久慈市</h2><p>小学生の頃、学芸会で芝居を褒められたことや、演劇好き</p><p>な担任教師の影響で、演技に興味を持つようになった藤織さん。マンガやアニメが好きで声優の仕事にも憧れていた。</p><p>「あまり得意なことがなかったので、演技を褒められたことがすごく嬉しくて」と当時を振り返る。</p><p>中学生になると学外に演劇サークルを作り、週末に仲間と集まって演劇の練習をしたり、社会人が参加するアマチュア劇団に顔を出したりもした。高校時代には、ウェブ番組のオーディションに合格し、声優としての一歩を踏み出す。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/ZAQiAjNlNR6rVoBiC9eIs.webp"></figure><p>その後、舞台俳優やナレーターとしての活動を本格化させたが、第一線で活躍するのは簡単ではなかった。22歳を迎えても大きな成功は掴めず、アルバイトと掛け持ちして生計を立てる日々が続いた。</p><p>そんな中、舞台公演に出演するために訪れたのが岩手県久慈市だった。</p><p>役者として大成するのは難しいだろう――。そんな静かな諦めを抱えながら、移動中のマイクロバスの車内で見ていたのは、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」。久慈市はその舞台となったまちである。ドラマのなかで「北三陸駅」として登場する久慈駅の風景を実際に目にした時は、「ああ、そのままだ」と感動したという。</p><h2>「北限の海女PR隊」に応募</h2><p>本来であれば久慈市は、数日間の滞在場所として藤織さんの人生を通り過ぎていくワンシーンに過ぎなかったかもしれない。そうならなかったのは、偶然目にした一枚のポスターがきっかけだった。</p><p>次の公演先である八戸に移動するまで一日余裕があった藤織さんは、観光のために久慈市内を散策していた。その時、久慈市観光物産協会が募集する「北限の海女PR隊」のポスターを目にしたのだった。</p><p>このPR隊は、海女として3ヶ月間活動しながら久慈市の観光をPRするというもの。「応募してみたら？」と冗談半分に先輩から勧められ、その場では笑って受け流したものの、なんとなく気になりポスターの写真を撮影しておいた。そして、時間が経つにつれて「良い選択なのかもしれない」と気持ちが傾いていったという。</p><p>そんな折、東京で予定されていた舞台が中止になり、突然、予定が空いてしまう。</p><p>「これまでのように東京でアルバイトをしながらオーディションを受けるという方法もありましたが、役者としての限界を感じ始めていたし、このまま実家暮らしを続けることにも迷いがありました。<mark class="marker-yellow">誰も知り合いがいない土地で一人で生活すれば、何か新しい気づきや変化が生まれるんじゃないか。そんな思いから応募することにしたんです</mark>」</p><h2>観光海女として初めての素潜りに挑戦</h2><p>こうして2015年7月、「北限の海女PR隊」に就任した藤織さんは、観光海女として海に潜るようになる。それはまったく未知の経験だった。</p><p>北限の海女は、久慈市の小袖海岸で活躍する海女たちの総称だ。沖合は世界三大漁場の一つに数えられ、磯には良質な海藻が育ち、ウニやアワビなど高級食材の宝庫となっている。そんな北三陸の海に初めて潜ったときは、想像以上の冷たさに驚き、一瞬、心がくじけそうになったと話す。</p><p>「最近は、海水温がかなり上がっているのですが、当時の7月初めの水温は12～15℃くらい。足を入れた瞬間に無理かも......と思いました。でも、意地で潜ってウニを3つ獲りました。本当はもっと獲っていたはずだったんですが、潜っている最中に腰につけた網（ヤツカリ）から零れ落ちてしまったみたいです」</p><p>慣れてくると、潜水で10メートルほどの深さまで潜れるようになり、素潜りの面白さに気づいていった。<br><br>「潜っている最中は何も考えなくていいので楽しいです。海から出て息を大きく吸い込むと、空気が一気に体に流れ込んできて、脳が活性化される感覚があって、やみつきになりました。今も、夏になると海に潜りたいと思いますね」</p><p>3か月の活動期間中は、こうした観光海女としての実演に加え、さまざまな観光地に足を運びSNSでの発信も行った。そして、任期が終わったとき、「もう少しここにいたい」という気持ちになったという。</p><p><mark class="marker-yellow">「久慈の秋や冬がどんな感じなのかにも興味がありました。定住を考えたわけではなくて、もう少し延長できないかなくらいの気持ちでしたね」</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/qU2iHDUwqvdpAVlVqYsBO.webp"></figure><h2>観光PRの地域おこし協力隊に就任</h2><p>そんな思いを地域の人たちに伝えると、勧められたのが地域おこし協力隊だった。役所の人から観光分野の協力隊の情報を教えてもらい、協力隊へ応募、採用され、就任が決まった。</p><p>地域おこし協力隊では、観光PRの任務につき、SNSでの発信やイベントの企画運営など、久慈を広く知ってもらうためのさまざまな取り組みを行った。三陸鉄道を貸し切りにし、久慈市に人を呼び込むイベントを開催したりもした。</p><p><mark class="marker-yellow">当初は、東京出身者として外からの目線で観光地の感想などを発信していたが、活動を続けるうちに、久慈市の“中の人”としてその魅力を語れるようになっていく。</mark>東京など都市部で開催されるイベントに足を運び、情報発信する機会も増えていった。</p><p>藤織さんには、こうした活動を通じて気づいたことがあるという。それは「役者として自分をPRするよりも、地域をPRするほうが向いている」ということ。</p><p><mark class="marker-yellow">「自分の良さって見つけにくいけど、地域の良いところは気づきやすいんだなというのは発見でした。</mark>それは、役者をしていたとき、その世界であまり必要とされている感じがしなかったこととも関係しているのかもしれません。オーディションを受けても何回も落ちるし、私じゃなくても良いんだなって。でも、<mark class="marker-yellow">久慈に来てからは、私を指名して『この仕事をお願いしたい』と頼まれることが増えました。必要とされていることが何よりも嬉しかったです」</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/HwG8f5VteSf2p-WzUnw2J.webp"></figure><h2>見えてきた課題。海女の文化を次世代につなぐために</h2><p>地域に深く入り込んで活動し始めたことで見えてきた課題もある。そのひとつが「北限の海女」の存続の問題だ。</p><p>小袖地区では、女性の漁が解禁される「女のウニの口開け」が年に2回ほどしかなく、海女だけで生計をたてることは難しい。また、漁業権を持つ「家」の中で一人しか海女になれないというしきたりが、子どもや孫への継承を困難にしている現状もある。現在、「北限の海女」の数は10人を切るともいわれている。</p><p>「これはあくまで個人的な考えですが」と前置きしながら、藤織さんは次のように話す。</p><p><mark class="marker-yellow">「昔ながらの漁法を今に伝える海女さんには文化的価値があり、久慈ならではの伝統を次世代につなげることには大きな意義があります。</mark>一方で、経済的な視点で見ると、利益を生みにくい伝統を維持するのは現実的ではないという意見もある。ふたつを両立させる解決策が見つからず、ゆっくりと衰退していくのを見守っているのが現状ではないかと感じます。</p><p>例えば、各家庭に海女一人というルールを変えたり、私のような漁業権のない人も女のウニの口開けに参加できるような仕組みをつくることが、問題解決の糸口になるのではと考えています」</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/Gr6cAkIBCC2Cxz7yFDQPw.webp"></figure><h2>「アマ社長」として会社を立ち上げ</h2><p>地域おこし協力隊として3年の任期を終えたあと、藤織さんは「合同会社プロダクション未知カンパニー」を立ち上げ、久慈に残る決断をした。</p><p>「東京に帰ることも考えましたが、自分の思い描くビジョンとは何だか違うような気がして。<mark class="marker-yellow">協力隊を卒業後に自治体から交付される起業の助成金を利用して、自力で頑張ってみることにしました。</mark>東京に戻るよりも、その方が現実的な選択であるような気がしたんです」</p><p>起業した藤織さんが自らにつけたキャッチフレーズは、<mark class="marker-yellow">「なんのプロでもない。だから何にでも挑戦できる”アマ社長”」</mark>。現在は観光PRだけでなく、移住コーディネーターとしての仕事にも力を入れている。</p><p>「久慈市の人口は減り続けています。市内に専門学校や大学がないので、高校卒業後に市外に出て、そのまま戻ってこないケースが多いんです」</p><p>久慈市に興味を持ち、藤織さんのもとに話を聞きに来る若者は少しずつ増えてきているという。彼らが久慈に興味を持つ理由はさまざまだ。</p><p>「例えば、久慈では短角牛と呼ばれる希少な和牛の飼育をしていて、畜産の方法を学びたいと相談に来られた方もいました」</p><p>「べっぴんの湯」という温泉で知られる山根地区にも注目が集まっているという。</p><p>「高齢化が進んだ小さな集落なのですが、自然が豊かで昔ながらの郷土料理が残っている、田舎の良いところが詰まった場所です。実際、酪農業をしながら、キャンプなどのイベントを開催している移住者の方もいて、新たなムーブメントの兆しも現れ始めています」</p><p>また、デザイナーなどの人材が少ない久慈では、そうした知見を持った存在はとても重宝され、さまざまな依頼が舞い込むこともあるという。都会で競合がひしめくなかで仕事するよりも挑戦しやすい環境があるといえるかもしれない。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/nTKGeUGkZxFIyTkftsySU.webp"></figure><h2>これからも周りから必要とされる仕事がしたい</h2><p>会社を立ち上げて約6年が過ぎた。藤織さんは今後も移住者の相談窓口となり、久慈での多様な働き方を支援していきたいと考えている。</p><p>先輩移住者として、地方移住を含め、今後の生き方に迷っている人たちには、「やりたいことを一つに絞る必要はない」とアドバイスを送る。</p><p><mark class="marker-yellow">「私は演技を褒められて役者の道を歩み始めましたが、その頃、私の人生に『観光』とか『海女』なんてキーワードは全く想像できませんでした。世の中には自分が知らない仕事が無数にある。だからこそ、やりたいことを一つに決めて他の可能性を排除するのはもったいないと思います」</mark></p><p>続けて、「何年後かには私も、今は思いもしないような仕事をしているかもしれません（笑）」と笑う。それでも、ひとつ確かに言えることは、「これからも周りの人から必要とされる仕事がしたい」ということ。</p><p><mark class="marker-yellow">「私は承認欲求が強いので、人に喜んでもらったり、認めてもらえたりすることが一番のモチベーションになるんです。そういう意味で、地方での生活は向いていたのかもしれません。地方には人手不足の場所が多いし、後継者がいなくて困っている飲食店や伝統産業もあり、必要とされる仕事がたくさんありますから」</mark></p><p>自分の良さをアピールし、それを社会から認めてもらうことは、時にとても難しいものだ。役者時代の藤織さんのように、そのことでモヤモヤとした気持ちを抱える人も少なくないだろう。そんな時には、視点を変え、自分自身から一歩離れて、周囲の人や環境が求めるものに自分を寄せるのも一つの方法なのだろう。</p><p>そうすることでいつの間にか、少し息がしやすくなっていることに気づくこともあるかもしれない。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/01/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/yzrySagmCA-FuUwuw3z1o.webp"></figure>

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けしています。

第87回目の先輩移住者は、岩手県久慈市で「合同会社プロダクション未知カンパニー」の代表を務める藤織ジュンさんです。

東京都出身の藤織さんは、役者やナレーターとして活動していましたが、縁あって訪れた久慈市で「北限の海女PR隊」に就任。2015年に久慈市に移住し、地域おこし協力隊としての活動を経て、起業するに至りました。

そんな藤織さんに、久慈市との出会いから移住までの経緯、活動を通じた心境の変化などについて、お話を伺いました。

久慈市

職業：合同会社プロダクション未知カンパニー代表。久慈市移住コーディネーター

藤織ジュン

役者から海女に転身!?久慈市で始まった「アマ社長」の次なるステージ

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>もともと埼玉に住んでいましたが、自然が好きだったこともあり、妻との結婚を機に地方への移住を考え始めました。岩手県大船渡市には妻の親戚が住んでおり、牡蠣の養殖をしていることから、私も一次産業に興味があり、将来的に牡蠣養殖に挑戦してみたいと思い移住を検討しました。</p><p>ただ、すぐに牡蠣養殖に取り組む状況ではなかったため、まずは実際に現地で生活してみて、牡蠣養殖を行うかどうか判断しようと考えました。</p><p>そのため、地域おこし協力隊の募集を見た際に、さまざまなことに挑戦できる機会があり、地域に馴染むことができそうだと感じ、応募することを決めました。</p><h2>岩手県大船渡市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>大船渡市に親戚がいたことが、移住を決めた最大の理由です。また、地域おこし協力隊の担当部署の自治体職員の対応が非常に良かったため、さらに住みたいという気持ちが強まりました。</p><p>ちょうど移住を検討していた同時期に、「いわてお試し居住」という制度が始まりました。この制度では、家具家電付きでWiFi環境も整っており、月額10,000円で利用できるという魅力的な条件だったため、利用させていただきました。</p><p>この制度を利用した結果、移住費用やその後の生活費が大幅に軽減され、金銭面で非常に助かりました。その後、長女が生まれたことで、入居期間を最大6年間まで延長していただき、安心して暮らし続けることができました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/bqUDTVSseWnQQQ1Yg0aGB.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>私は、廃校を活用した交流施設「甫嶺復興交流推進センター」を拠点に、三陸エリアの魅力を発信する活動を行っています。現在は、大船渡の自然、食、文化を活かした体験の提供に取り組んでいます。</p><p>具体的には、甫嶺復興交流推進センターで、私が焙煎したコーヒーを楽しんでいただくカフェイベントを月に1回開催しています。また、漁業体験、郷土料理作り体験、オフロード体験、サウナ体験など、さまざまなコンテンツの造成・販売支援にも力を入れています。</p><p>サウナ体験では、近隣の事業者が制作したサウナを廃校施設内でお借りし、貸切サウナとして提供しています。このように、地域の資源を活かした独自の体験を多くの方に楽しんでいただいています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/vhZNBFooJz98w7t46Tmh0.webp"></figure><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/05/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/Qc_t9a9hiZ3NYMnUPPWKn.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか？</h2><p>「何もないところによく来たね」と声を掛けられることが多いですが、この地域ならではの自然や文化には独自の魅力があります。それを価値ある体験コンテンツとして提供し、遠方から来た方々が楽しんでいる姿を見ると、大きなやりがいを感じます。</p><p>活動を始める前と比べて、実際に来場者が増えており、その成果を実感することができるのも励みになります。この地域は自由度が高く、新しい挑戦がしやすい環境が整っていると感じています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/05/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/p-E2IGcBXegGTxkLZrgcU.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>良くも悪くも、すべてを自分で意思決定しなければならない部分が、この仕事の特徴だと感じています。地域おこし協力隊としてのプロジェクトは、その内容によって変わると思いますが、私の場合、個人で委託を受けている任用形態のため、仕事の幅が広く、基本的には自分で仕事を作り出すことが多いです。</p><p>また、自然が豊かな大船渡市では、車を走らせていると鹿に遭遇することがよくあり、その頻度の高さに驚きました。</p><h2>大船渡市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>頂き物のレベルが非常に高いことに驚かされます。活動場所は海の近くにあり、季節ごとに違った海の幸を楽しむことができます。</p><p>移住して初めて知ったのですが、こちらには「開口日」というウニなどの漁が解禁される日があり、その知らせが放送で流れます。こうした海の幸をいただく機会が多く、海辺の暮らしを実感します。食に興味がある私にとって、この生活はとても楽しく、嬉しいものです。</p><p>さらに、住民の皆さんは優しく、心に余裕があるように感じます。都会のようにせかせかしていないのは、食材が豊かで、人と人、家と家の距離が物理的に遠いからなのかなと思います。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/05/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/QyzJiMcEP4EmSaKp_snj4.webp"></figure><h2>大船渡市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>大船渡市には夏虫山という山があり、車で頂上までアクセス可能です。頂上付近は木々が少なく、見晴らしが素晴らしい場所で、リアス式海岸ならではの海と山の絶景を一望できます。さらに、訪れる人が少ないため、大自然を独り占めできるのも魅力です。</p><p>食の面でも、大船渡市はカキ、ホタテ、ウニ、イカ、ワカメ、季節の魚など、新鮮な海産物が豊富です。また、漁業体験ができる場所もあり、漁師さんとの交流やその場で味わう海産物は格別です。</p><p>さらに、甫嶺復興交流推進センター（三陸アクティブ）では、さまざまな体験コンテンツを提供しています。ぜひホームページをご覧いただき、詳しい情報をチェックしてみてください。<br><a href="https://www.sanriku-active.com/" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://www.sanriku-active.com/</a></p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>「定住する」と決意を固める必要はなく、まずは「試しに住んでみる」くらいの感覚で移住してみるのが良いと思います。実際に住んでみないと分からない魅力がたくさんありますし、一見何もない田舎でも、自分次第で楽しみ方はいくらでも見つけられます。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第132回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、岩手県大船渡市の木﨑和也さんです。

大船渡市

岩手県大船渡市の地域おこし協力隊、趣味・特技：コーヒー

木﨑 和也

#132 大船渡の自然と文化を満喫！甫嶺復興交流センターで体験する三陸の魅力

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>55歳を迎え、残りの人生をどう過ごすかを真剣に考えていた時、大船渡市の募集を目にしました。私はこれまで30年以上にわたり、証券会社やFX会社などの金融業界で働いてきました。そのため、事業の立ち上げや収益化に至るまでの問題解決、プロセス化が得意です。</p><p>早期収益化を目指しながら事業に取り組み、納税や雇用、地域活性化といった面で、近い将来大船渡市に貢献できればと考えています。</p><p>農業については全くの素人ですが、愛知県の田舎町出身で体力には自信があります。また、ワインが大好きで、2017年にはボルドーのメドックマラソンに参加し、完走して大いに楽しみました。</p><h2>岩手県大船渡市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>ブドウ栽培とワイン醸造について勉強させてもらえる題目があったこと、応募に年齢制限がなかったことです。また2012年、震災翌年に大船渡市を訪れた経験があったことも理由の一つです。</p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>2024年（令和6年）4月から、大船渡町のワイナリー「スリーピークス」でブドウやリンゴの栽培とワインづくり、販売等を学んでいます。日常業務としては、農作業などに従事しています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/zNeZd1hbp30Ar9OvL-HES.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか？</h2><p>56歳にしてこれまで暮らしたことのない場所で、全く新しいことに挑戦できることがやり甲斐になっています。地域おこし協力隊は、非常に良い制度だと思います。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/ALg9yUd7gBWeJ_Jrv8W2w.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>特にありませんが、大船渡市に都市銀行とマクドナルドとスターバックスがないことぐらいです。大船渡市中心部の気候は、東北、岩手県の中でも温暖で過ごしやすいことを実感しており、良い意味で想定外です。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>早期収益化を目指し、納税や雇用創出、地域活性化といった観点から事業に取り組み、近い将来、大船渡市に貢献できるよう努めていきたいです。</p><p>ぶどう栽培やワインづくりは、収益化や事業の安定化までに時間がかかることが分かったため、これに加えて他の事業も立ち上げ、早期に生活の基盤を築きたいと考えています。<img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/bpX17BmMUSEeCma7IFcFM.webp"></p><h2>大船渡市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>大船渡市の皆さんはとても親切でありがたいです。また大変まじめな県民性だと思います。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/ES03GKUFfaJhQUtznTBKx.webp"></figure><h2>大船渡市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>食べ物が美味しく、地元の魚屋はどこも驚くほどの品質とコストパフォーマンスを誇っています。近隣には堤防釣りのポイントが多くあり、先日も30センチのアイナメが釣れました。</p><p>家のすぐ前で鹿に遭遇することもあるほど、自然が豊かで環境が整っています。犬を飼っているので、散歩するのに最高の場所が多く、日々の生活がとても充実しています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/Gpj8v8wZiB8uYAX5ga40M.webp"></figure><p><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/03/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/OvV87MX1twbRifpcKODM6.webp"></p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>地域おこし協力隊は、新しい場所で新しいことに挑戦したい人にとって、素晴らしい制度だと思います。興味のある自治体や募集職種を見つけたら、まずは気軽に応募してみることをお勧めします。</p><p>首都圏へのアクセスが多少不便でも問題ない方には、大船渡市や岩手県沿岸地域への移住をぜひおすすめします。過疎が進む現状や復興特需が減少していく中で、外から来る人が地域に貢献できるチャンスが、工夫次第で広がっていると感じています。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第131回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、岩手県大船渡市の三浦弘嗣さんです。


岩手県大船渡市の地域おこし協力隊、趣味・特技：マラソン・筋トレ・釣り　



三浦　弘嗣

#131 56歳で協力隊の道へ！未経験から始めるぶどう栽培と地域活性化

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>2022年6月に旅行で三陸鉄道を利用し、そこでお会いした方に『地域おこし協力隊』を勧められたことがきっかけです。当時住んでいた東京は暑く、涼しい場所を求めて、北を目指して旅行していました。</p><p>「あまちゃん」で久慈市や三陸鉄道を知っていたため以前から興味があり、三陸鉄道に乗ってみたくなって、乗車しました。そこで偶然相席になった女性とお話しをしていて、「久慈の知り合いに『地域おこし協力隊』をやっている方がいるのだけど、貴方もどう？」と声をかけていただき、そこで初めて『地域おこし協力隊』制度の存在を知りました。</p><p>勧められたその足で、協力隊制度について詳しく伺おうと久慈市役所を訪れると、急な訪問にも関わらず『地域おこし協力隊』について丁寧にご説明をいただき、さらに久慈市に好感を持ちました。</p><p>私は以前から、「飲食店を開きたい」という夢がありました。周囲の方に洋菓子を振る舞った際に「自分の店を出した方がいいよ」と仰っていただいたことがとても嬉しく、今でもその気持ちを大事に持っています。</p><p>そういった経験からも『地域おこし協力隊』の活動を通して、夢を実現できるかもしれないと考え、応募に至りました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/10/06/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/kWKJlX6AkCF9IhEUEvLi3.webp"></figure><h2>岩手県久慈市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>東京は非常に暑いため、夏でも涼しい場所を探していました。2022年の6月や8月にも久慈市を訪れていましたが、いずれも冷涼な風がとても心地良かったのを覚えています。何より自然の豊かさ、人の温かさに心を動かされました。</p><p>東京で生まれ育った私にとって、久慈渓流などの水の流れや白樺の美しさがとても魅力的に見えました。<br>また、丁寧に対応してくださった市役所職員の方や、街中でお話しさせていただいた地元の方々がとても楽しそうに久慈の魅力を教えてくださいました。</p><p>とても良いところだなと感じるとともに、いきなり話しかけても嫌な顔をされず、穏やかにゆったりと話してくださったので、地元の方の温かさに触れ、しだいに「ここに住みたい」と思うようになりました。さらに、久慈市は食物資源が豊富なことも大変魅力的に感じました。木の実や農作物、水産物などの地元の食材を使ったスイーツや料理を提供する飲食店が開業できるのではないかと構想が膨らんだことも一因です。<br><br>転居後の生活や協力隊の活動のイメージを具体的に持つことが出来たので、久慈市への移住を決めました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/10/06/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/gvU4CEka_3TrmbtR-obOj.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>地元の食材を使った喫茶店を開くことを目標に、日々活動しています。普段は、久慈市役所にて、関係する部署とのやり取りやメニュー表・資料の作成を行いつつ、開業を見込んだ店舗候補地探しをしています。</p><p>また、最近は市内外のイベントへ出店させていただく機会も増え、ほぼ毎週のように出店しています。イベントの実施に合わせて、販売メニューの開発や試作、看板の作成、焼き菓子の焼成などに取り組んでいます。</p><p>地域おこし協力隊は自由にスケジュールが立てられるため、柔軟性を持って活動できる環境をとてもありがたく感じています。</p><p>その他、地域おこし協力隊としての活動とは別ですが、地域の皆さんと繋がりたい・文化を継承していきたいという思いから、『久慈秋まつり』という久慈で最大のイベントに地域団体舞踊の踊り手として参加させていただきました。地元の皆さんと一緒に活動することで、少しずつではありますが久慈市に馴染めてきているのではないかなと思っています。</p><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>地元の方々に「活動を見たよ！頑張ってね！」とお声をかけていただけることが、とてもやりがいにつながっています。<br>イベントへ出展した際には、毎度来てくださる方や、忙しい仕事の合間にもわざわざ顔を出してくださる方もいて、とてもありがたいことだなと感じています。</p><p>「Instagramを見て来ました」と、遠路はるばる東京からいらした方もいて、SNSでの発信も大事だなと思いました。イベントの準備段階からお手伝いしてくださる方や、気にかけて下さる方もいて、本当に恵まれているなと感じます。</p><p>これまでは自分からイベントに参加したいと申し込むことが多かったのですが、最近は出店してほしいと、逆に声をかけていただける機会も増えてきて、感謝の気持ちでいっぱいです。</p><p>地域おこし協力隊の活動が高じて、市内の高校で進路相談の講師をさせていただいた際は、講師の中で一番人気だったそうで、大変光栄に思います。今後も一層励んでいきたいと思います。</p><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>店舗が見つからないことです。喫茶店を開業できる店舗を探しているのですが、店舗探しに難航しています。</p><p>飲食店や菓子の販売を行うにあたり、飲食店の営業許可だけではないことや、建物の広さや造りによって条件が異なることなど、初めて知ることが多くありました。なかなか許可が取れないことや、喫茶店を開業するのに適した物件がここまで見つからないことは想定外でした。</p><p>菓子製造許可や消防関係の許可が必要だったり、許可を取るための条件を把握していくことが、一つ一つ勉強になっています。想定外のことがあっても、市役所の皆さんや他の協力隊員の皆さんが気にかけてくださり、働きかけてくださる方もいらっしゃるので不思議と不安は少ないです。</p><p>近所の方にお話しすると、空いている店舗の情報をいただけます。親身になってくださる方も多くいて、嬉しく思っています。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>ご年配の方でも入りやすい喫茶店を開業したいと考えています。久慈地域はご年配の方が多いのですが、「カフェが暗くて入りにくい」「雰囲気がおしゃれ過ぎて入りづらい」「メニューが小さくて読めない」といったお声を直接いただきました。</p><p>そこで、ご年配の方でも入りやすい、落ち着いた雰囲気の喫茶店を開きたいと思っています。コンセプトは「岩手・久慈の食材を使った、身体と心にやさしい喫茶店」です。</p><p>イスやテーブルの高さも低めに設定してご年配の方でも過ごしやすく、明るい雰囲気の喫茶店を目指します。<br>また、移住者として経験や前職の青色申告会での勤務経験を活かして、コーヒーを飲みながらの移住相談や税務に関わる相談なども受けられたらなと考えています。</p><p>久慈市の交流の場として地域に根差し、私自身も久慈に定住ができたらと思っています。</p><h2>久慈市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>温かい人が多いなと感じました。初めて久慈市を訪れた際、商店街の飾りつけをしていた方に久慈の良いところを尋ねたところ、笑顔でとても楽しそうにお話してくださいました。</p><p>また仮店舗として借りている物件の近所の方に、店舗がなかなか見つからないことを相談すると、「以前店舗だったところが空いていたよ」「知り合いの持ち物でアテがあるから電話してあげる」など、とても親身になってくださいます。久慈には縁が無く、親戚や知り合いが元々いない中で、大変心強く感じています。</p><p>また、照れ屋な方も多いのかなという印象もあります。こちらから話しかけるまでは静かなのですが、話してみると沢山お話ししてくだる方が多くて、「話しかけていいのか分からなかったけど、話せて良かった」と言われ、自分から話しかけて良かったなと思いました。</p><h2>久慈市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>まずは、山・川・海の3つがそろった豊かな自然を推したいです！様々な自然が織りなす風光明媚な景観は素晴らしいです。山に霧がかかっていることも多いのですが、その光景はとても神秘的な美しさが漂っています。</p><p>小袖海岸や滝ダム、白樺美林で有名な平庭高原は、ドライブしているだけでとても癒されます。つりがね洞の朝焼け時は、キラキラ光る海面と大きな岩からのぞく太陽の光が絶景を作り出してくれます。</p><p>個人的には、空気が綺麗なことで、東京に住んでいる時は喘息の薬を服用していたのに、久慈に来てから症状が出なくなり、薬がいらなくなりました！</p><p>次にグルメです！やはり、まめぶ汁を召し上がっていただきたいです！根菜たっぷりの醬油ベースのつゆに、黒糖とくるみを包んだまめぶがもちもちっとして、とっても合います！私も大好きです！</p><p>その他、山ぶどうや水だこ、軍配もち、豆腐田楽などのご当地メニューもおススメです！海と山の幸が両方楽しめるのも魅力だと思います。</p><p>そして、琥珀です！久慈市では琥珀の発掘体験も出来ます。2023年も新種の亀の化石が発見されるなど、太古のロマンが溢れる街でもあります。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/10/06/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/-beJkIKdEtO6Yl3kLCSoY.webp"></figure><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>私は移住して良かったと心から思っています。家族の介護もあり、数か月に1度は地元の東京に帰っていますが、それでも久慈に移住して良かったと思っています。</p><p>今住んでいる地域を離れるのはとても勇気が要ることだと思います。ご家族のこと、仕事のこと、考え出すと移住に踏み切るのは難しいのかもしれません。</p><p>けれども、一歩踏み出すことで、これまでの生活では決して得られなかったものを私は得ることが出来ました。幼いころからの夢を実現するところまで、ようやく来ました。</p><p>きっと、移住しなければ、ここまで夢に向かって進めることは出来なかったと思います。移住した久慈市で、様々な人やものとの出会いに恵まれ、毎日刺激をもらっています！</p><p>イレギュラーも何もかも楽しむ気持ちで、バッと飛び込んでみても良いと思います！</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやりがいなどについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第62回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、岩手県久慈市の米澤友紀さんです。


岩手県久慈市の地域おこし協力隊、趣味・特技：お菓子作り・早食い

米澤 友紀

#62「あまちゃん」でお馴染み「岩手県久慈市」で喫茶店開業の夢に向けて

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>私は大阪府の高槻市出身でラグビーの経験者なのですが、ラグビーワールドカップ2019に釜石鵜住居復興スタジアムで行われたフィジー対ウルグアイの試合をオンデマンドで見ていました。試合自体も面白かったのですが、なにより、子どもたちの歓声がずっと聞こえていたのが印象的でした。</p><p>それ以降、震災のことや復興のこと、スタジアムの話をいろんなメディアで見ましたし、ワールドカップ誘致の取組みなどを調べれば調べるほど「これは釜石のスタジアムに行かなきゃない」と思いました。<br>※「行かなきゃない」は方言で「行かなければならない」という意味</p><p>初めて釜石に来たのは、釜石鵜住居復興スタジアムの木製ベンチのペンキ塗りボランティアでした。ボランティア後、帰りに立ち寄った釜石駅に隣接する観光施設シープラザ釜石に立ち寄りました。</p><p>当時、釜石で行われたフィジー対ウルグアイ戦には市内の全小中学生が招待されていました。シープラザ釜石には、招待され観戦した市内の全ての子どもたちの感想文集が置かれていて、それを読み始めて、たまらない気持ちになりました。</p><p>「見たこともない景色が釜石にあった」「世界がすぐそこにあった」「世界の人を応援した」子ども達のそうした感動が綴られており、あの状況から誘致に取り組んだ大人たちの思いは、次世代に引き継がれる、まさにレガシーだったんです。</p><p>そうした釜石のプロセスに憧れ、自分の感動体験が応募につながりました。<br>「思い」のある方から「思い」のある方へ繋がれていくことはすごい事です。一般の仕事もやりながら、スタジアムのこともやるという状態はすごいなと思います。</p><p>スタジアムに関わる人が変わったとしても「思い」が一定に保たれる中間層を作っていきたいなと思っています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/07/15/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/RXwaD66eMHlXiWQmI1_h0.webp"></figure><h2>岩手県釜石市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>東日本大震災から復興しようというときに「ラグビーワールドカップを誘致しよう」「ラグビーでまちを創っていこう」と決意し実現したことに魅せられたし感動しました。</p><p>自分自身、釜石での試合をきっかけにボランティアに来ましたが、その頃というのは体調をドカンと崩していたタイミングでもありました。あの試合に感動と元気をもらったり、あの状況からラグビーワールドカップを誘致した釜石の歩みに勇気をもらっていました。</p><p>体調が良くなるにつれ、誰に宛てたらいいか分からないけど、感謝の気持ちを一方的に持つようになっていました。いざ、釜石に来てみて、市役所の職員の方に感謝を言ったらいいのかというと、そうでもなさそうだし、隊員として着任したばかりの頃は市民の方も誰も知らないので、感謝の気持ちを誰に伝えていいか分からない状態でした。</p><p>今やっと分かるようになってきましたが、誰も感謝されようと思って頑張った方はいないんです。その方々が見てきた、過ごしてきた釜石をより良い場所にして、次の世代の子どもたちに渡していきたいという思いが行動の原点であり、僕はそこに、自分の感謝の気持ちをぶつけていきたいと思っています。</p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>簡単に言えばラグビーの普及です。釜石にはラグビーのプレー自体を教えることのできる人はたくさんいます。ラグビーのプレー人口を増やすというよりも、ラグビーを見る、支える、もっと広い意味で親しむ人たちを広げる、そういう活動をしています。</p><p>具体的には、ラグビーワールドカップ2019™の開催地となった、釜石鵜住居復興スタジアムでのラグビーイベントのお手伝いや地元のラグビーチーム釜石シーウェイブスとの連携のサポートです。（1日に11キロも、スタジアムの周りを歩き回ったこともあります(笑)。）</p><p>ラグビーシーズンに入るタイミングで着任したこともあり、1年間あっという間でした。釜石の地元クラブチーム釜石シーウェイブスに帯同させてもらい、岩手県から釜石シーウェイブスが委託を受けるという形で、デイゲーム先で岩手県のPRをする仕事を手伝いました。</p><p>結果的に東京に2回、名古屋に1回出向いて、ノベルティ配布等をしました。回数を重ねながら、ブースをどのように設営するか考えたり、大漁旗を飾りフォトスポットを作ったら、たくさん人が来てくれたりしました。ただのお手伝いだけでなく、そういう企画もやらせてもらいました。</p><p>フォトスポットはすごい人気があって、たくさんの方に来てもらい100枚以上写真を撮ったのですが、ネットにはなかなか上がってなかったのが残念でした。</p><p>今年の3月に釜石で行われた3連戦では、その経験を活かしてSNSへの投稿を条件にしたノベルティプレゼント企画をしました。個人の思い出にしてもらうのはもちろん、釜石のラグビーやスタジアムの認知を広げてもらうことに関与してもらいたいし、試合を見終わってすぐ帰る、みたいなスタジアムではなく、愛着を持ってもらうことにも繋げたいと思ったからです。</p><p>スタジアムは当たり前の存在であり、発信されることはそんなに無いと思いますが、春先になったらスタジアムにわっと色が出てきて綺麗だし、小さい花が咲いているなど変化があります。誰が見ているか分からないけど、ラグビーが行われることだけが、あのスタジアムの価値ではないと思っています。</p><p>今後は、ラグビーを見に来るだけではない、スタジアムへの関わり、愛着を創っていきたいです。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/07/15/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/p2KC7GzbyABaMHARVhEi1.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>一緒に活動している市の職員の方から「なかなか手の届いていなかった所に手が届いて、イベントが円滑になった」や「SNSの発信ができるようになった」と言ってもらえるようになりました。そしてやっぱり、スタジアムに来た方が良かったと言っていただけることがやりがいです。</p><p>スタジアムに足を運べない方でも、何らかの関心を持ってもらうことが嬉しいです。3月に高校生の試合があり、情報発信の一環でキックオフの映像を撮影しSNSに上げました。そうしたら保護者の方から反応があり、たまたまその方のお子さんが蹴っていたんです。「見れて嬉しいです」と言っていただけました。</p><p>今回初めてスタジアムに来ましたという方、台風で中止になった2019年の10月13日のラグビーワールドカップの釜石での試合のチケットを持った方など、もちろん試合を見ていただくというのが一番ではあるけれど、オンデマンドで見れる時代にわざわざ遠方から釜石に、そしてこのスタジアムに来てくださる方は、やっぱり特別な思いを持っているなと思います。</p><p>もともとスタジアムができるまでに多くの人の思いがありました。その思いが積み重なりながら、このスタジアムが存在していると改めて思っています。</p><p>釜石のスタジアムに行きたい、関わりたいというのが、この協力隊に応募した動機でもありました。正直なところ、実際関わることができると思っていなかったのですが、スタッフやその他多くの方に助けられたり、助けたりしながら、ここまでこれました。もっともっといろんな方にスタジアムに来ていただきたいと思っています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/07/15/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/NY4hmfPuCNo0H8meuAaiq.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>ラグビー観戦をするお客様を増やす方法はもっとあると思いますし、働きかけ方があるなと思っています。運営体制の中でなかなか人の手が回っていなかったり、もう少しうまくできることがある印象は持っていますが、それの良し悪しを判断できる蓄積が自分の中にまだありません。</p><p>シーウェイブス発足の時に発行していた広報紙を読んだり、そういう蓄積や共通言語をもっともっと持っていきたいなと思っています。想定外ということはなく、自分の関わりしろがいっぱいあるなと思っています。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>引き続き残りたいな～とは思っています。<br>ありがたいことに、任期後も継続して関わってくれますか？とお声掛けいただいたりしています。</p><p>何か法人を立ててやっていく、ファンドレイザーの資格への挑戦、まだまだこれからだけど恒常的な活動をできるようにしていきたいなと思っています。2年目が大きい勝負で、今後どんな立場でどんな関わり方をしていくのかも含めて考えながら活動していきたいです。</p><h2>釜石市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>休みの日に車の掃除をしていたら、隣の駐車スペースを使っている老夫婦の方にいつも声をかけてもらっています。私は移住後、3月11日を被災地で過ごすのは初めてでそわそわしていました。</p><p>それをそのご主人にお伝えしたら、当時の話を話してくれました。ふと話のはずみでドライブに誘われて、一緒に釜石の近隣の沿岸市町村を回ったりしました。釜石は本当にあったかい人が多いなと思います。</p><p>また釜石に住み始め、飲みの場や食事に声かけられたりと誘われるのは嬉しいのですが、自分から発信するのがなかなか苦手だったりします。今後「自分でこの指とまれ」をやったときに、とまってもらえる指にならなきゃなと思っています。</p><h2>釜石市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）&nbsp;</h2><p>着任したのが11月で、季節柄もあり町の色味が無くなっていくタイミングだったので、3月、4月の緑の青さ、海の青さが際立ちます。すごく色が出て綺麗だと感じます。</p><p>活動の中で通る道がある程度限定されていて、行ってないエリアや通ったことのない道がたくさんあるので通ってみたいし、釜石市の歴史を勉強してみたいと思います。<br>また、これから海の幸が美味しくなる時期ですのですごく楽しみです。美味しいと聞いていた大和鮨さんはとっても美味しかった…。</p><p>そして、釜石ラーメン。スタンプラリーは全店舗まわりました。井桁弘恵さん主演の釜石ラーメン物語のロケ地の三重食堂が一番美味しかったです。</p><p>私は結構海藻が好きで、2月はワカメをたくさんいただき、一度も買わずにすみました。ワカメごはんにしゃぶしゃぶ、本当に美味しかったです。</p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>みんな人それぞれだと思いますが、僕の場合はやりたいことが釜石でしかできないという感じでした。変な話「あかんかったら、違う場所で頑張ろう！」とも思っています。</p><p>地域おこし協力隊に応募した時は、他の企業の採用面接も受かっていました。「人生一回きりだからやりたいコトをやったほうがいいよ」という兄の言葉で釜石へ来ることを選びました。</p><p>やってみたいということがあったり、この人と一緒に動きたいという気持ち等があれば、ぜひやってみてほしいと思います。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong></p><p><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやりがいなどについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第60回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、岩手県釜石市の竹中伸明さんです。

釜石市

岩手県釜石市の地域おこし協力隊、趣味・特技：レコード・手ぬぐい等のモノの収集・プラモデル・記憶力

竹中　 伸明

#60 岩手県釜石市で、ラグビーの普及とスタジアムの価値を広げたい

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>移住前は東京で仕事をしていたのですが、この先もずっと東京に住み続ける事に疑問を感じていて、特に時期は定めずに「良い所があったら移住しようか」くらいの考えで地域を限定せずに移住先を探していました。</p><p>移住を検討する中で「地域おこし協力隊」の制度を知り、3年間かけて生活の土台を築けるのは大きいと思い、地域おこし協力隊に絞って各地の募集を探しました。農林業や狩猟が出来る場所を探していて、複数の地域を見ている中で岩泉町を知りました。それまでは岩泉町の名前も知りませんでした。 　</p><p>「畑わさび」は作物としても、農業としても少し変わっていて、そのマイナーな部分に挑戦しがいがあると感じて、応募することにしました</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/9ac48864-img_0866.jpg" alt="地域おこし協力隊の高田孝治さん"></p><h2>岩手県岩泉町を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>時間をかけて複数の自治体を検討していた中で、以下のの2点は検討材料として大事にしていたところです。</p><ul><li>&nbsp;協力隊として活動した後にきちんと収入を得るイメージが湧くか</li><li>&nbsp;移住者と行政が揉める話を何個もネットで見ていたので、中間支援組織がある事</li></ul><p>私は数日間の移住体験をした上で岩泉町への移住を決めましたが、そこに至るまでのコミュニケーションでストレスを感じなかったのも大きいです。<br>加えて、その時の仕事や気持ち・家族の都合など色々なタイミングが合致したので移住しました。運命なのか偶々なのかは分かりませんが、それが岩泉町です。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/359c2152-.jpg" alt="紅葉の風景"></p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>まずは畑わさびの先輩農家さんの元で基本的な技術を学びます。その間に町や農家さんからの紹介を元にして使える圃場を探し、自分の圃場の開拓・栽培などで実践の繰り返しです。</p><p>農家ごとに色々と工夫やこだわりが違うため、色々と勉強させてもらっています。その点では協力隊という立場は非常に動きやすいです。</p><p>3年間の期間で、年々自分の圃場に割く時間を増やしてく感じです。一般的な畑作とは異なり林間で行うので、チェーンソーを使っての伐木や重機を使用しての作業を行うのも特徴かもしれません。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/d93efb86-img_0865.jpg" alt="収穫した畑わさび"></p><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？ 　</h2><p>自分が求める暮らしを自分の手で作っていける事です。「地域のため」とかカッコ良い事が言えれば良いのでしょうが、そんな意識はあまりありません（笑）。</p><p>畑わさび農業に関して言えば、自然相手の農業なので毎年100％同じ条件ということはありません。<br>なので、どこを工夫すれば良いものが作れるかを考えて実践出来るのは面白い所だと思います。</p><p>逆に、失敗してしまうと収入に直結する怖さとも言えますが、そこを苦労と取るか面白さと取るかですね。</p><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。 　</h2><p>真冬に数日間留守にして帰宅したら、浴槽に大きな氷の塊（残り湯が凍結）が出来ていて、更にあらゆる水道管が凍っていた時は、「暖かい地方に住みたいなぁ」と切実に思いました。ある程度の寒さは想像していましたが、予想を遥かに超えていた出来事で印象深いです。 　</p><p>仕方がない事ですが、協力隊の期間がコロナの時期と丸被りだったので、地域のお祭りも軒並み中止となってしまい、楽しむことが出来なかったのも想定外でした。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>最近、地域おこし協力隊の任期を終了しましたが、引き続き岩泉町で畑わさび栽培を続けていきます。<br>なので、畑わさびの生産を安定させることに何よりも力を入れていきます。</p><p>地域おこし協力隊の時は色々と試行錯誤が出来たのですが、今後は働き方や収入面についてシビアに向き合っていかなければならないと思っています。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/9e4e8b97-img_0867.jpg" alt="畑わさびを収穫する高田孝治さん"></p><h2>岩泉町の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。 　</h2><p>人口が1万人もいない町ですが、地域の事を知れば知るほど色々な活動をしている人に出会えるので、新しい事にチャレンジしたくなります。不便な土地だからこそ自分たちの知恵や技術で乗り越えてきた背景があり、そこが何よりも魅力ですし、継承していけたらと思います。 　</p><p>特定の誰かと言うよりは、各々の生きる術や工夫に驚かされます。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/f11ac151-.jpg" alt="茂師海岸"></p><h2>岩泉町の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど） 　</h2><p>前段の回答と似てしまうのですが「人」なのかなと思います。無いものは自分たちの工夫で作っていこうと言う精神には驚かされます。 　</p><p>食べ物に関しては生産地ならではの贅沢さがありますが、そこは少し慣れてしまって感動も薄れてきたかもしれません。場所については、最近リニューアルオープンした「龍泉洞わっか」です。昔からの観光地で、新しい取り組みが始まったので期待しています。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/a662da09-.jpg" alt="龍泉洞"></p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。 　</h2><p>移住自体に関しては、そこまで難しく考える必要はないと思っていて、「同じ国内なので何とかなる」くらいの気持ちが大事だと思います。事前に数日間でも現地に行って見たり、話を聞く時間を作るべきだと思いますし、なるべく複数の地域で検討したら尚良いと思います。 　</p><p>昔から地域おこし協力隊のトラブルは聞きますが、全てが思うようにいかないのは都会だろうが田舎だろうが当たり前なので、田舎に移住したから全て思い通りになるという考えは危険かなと思います。 　</p><p>逆に、田舎の方が季節や天候、風習などに行動が制限されてしまう感じはあるので、そこも踏まえて楽しめるかが大事だと思います。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong></p><p><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener">https://warp.city/features/2</a></p><p>&nbsp;</p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやりがいなどについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第49回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、岩手県岩泉町の高田孝治さんです。

岩泉町

岩手県岩泉町の地域おこし協力隊、趣味・特技：犬と遊ぶこと　

高田 孝治

#49 「自分が求める暮らしを自分の手で作る」岩手県岩泉町の暮らし

住む場所が変わると生き方も変わる。
環境が変わると自身も変化し、人生までもが変わっていくーー。

都会の喧騒を離れて、地方で“自分らしい生き方”に憧れを抱く人は少なくないだろう。

しかし、いざ真剣に移住を考えると、移住に大きな期待を持つ反面、不安も計り知れない。

現実的に自分の思い描く理想の暮らしが実現できるのかーーー。

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けする。

第16回目の先輩移住者は、詩吟と性の世界を融合させた“エロ詩吟”で人気を博し、決め台詞の「あると思います」が、2008年の新語・流行語大賞にノミネートされるなど、まさに“時代の顔”ともなった、天津木村さんこと木村卓寛（きむら・たくひろ）さん。

岩手県の土曜日の朝を彩る、「Go！Go！いわて」（岩手朝日テレビ）の番組MCに抜擢されたことを機に、2021年3月に岩手県盛岡市に移住。現在は、県外から来たからこそ伝えられる、“岩手の魅力”を発信すべく、精力的に活動の幅を広げています。そんな木村さんに、移住秘話、岩手への想い、そして軸となる想いについて、お伺いしました。

盛岡市

出身地：兵庫県姫路市、前住所：東京都、現住所：岩手県盛岡市、職業：お笑い芸人

岩手県

岩手県の移住体験談一覧：8件