移住者プロフィール
木﨑 和也さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
岩手県大船渡市の地域おこし協力隊、趣味・特技:コーヒー
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
もともと埼玉に住んでいましたが、自然が好きだったこともあり、妻との結婚を機に地方への移住を考え始めました。岩手県大船渡市には妻の親戚が住んでおり、牡蠣の養殖をしていることから、私も一次産業に興味があり、将来的に牡蠣養殖に挑戦してみたいと思い移住を検討しました。
ただ、すぐに牡蠣養殖に取り組む状況ではなかったため、まずは実際に現地で生活してみて、牡蠣養殖を行うかどうか判断しようと考えました。
そのため、地域おこし協力隊の募集を見た際に、さまざまなことに挑戦できる機会があり、地域に馴染むことができそうだと感じ、応募することを決めました。
岩手県大船渡市を選んだ理由について教えて下さい。
大船渡市に親戚がいたことが、移住を決めた最大の理由です。また、地域おこし協力隊の担当部署の自治体職員の対応が非常に良かったため、さらに住みたいという気持ちが強まりました。
ちょうど移住を検討していた同時期に、「いわてお試し居住」という制度が始まりました。この制度では、家具家電付きでWiFi環境も整っており、月額10,000円で利用できるという魅力的な条件だったため、利用させていただきました。
この制度を利用した結果、移住費用やその後の生活費が大幅に軽減され、金銭面で非常に助かりました。その後、長女が生まれたことで、入居期間を最大6年間まで延長していただき、安心して暮らし続けることができました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
私は、廃校を活用した交流施設「甫嶺復興交流推進センター」を拠点に、三陸エリアの魅力を発信する活動を行っています。現在は、大船渡の自然、食、文化を活かした体験の提供に取り組んでいます。
具体的には、甫嶺復興交流推進センターで、私が焙煎したコーヒーを楽しんでいただくカフェイベントを月に1回開催しています。また、漁業体験、郷土料理作り体験、オフロード体験、サウナ体験など、さまざまなコンテンツの造成・販売支援にも力を入れています。
サウナ体験では、近隣の事業者が制作したサウナを廃校施設内でお借りし、貸切サウナとして提供しています。このように、地域の資源を活かした独自の体験を多くの方に楽しんでいただいています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
「何もないところによく来たね」と声を掛けられることが多いですが、この地域ならではの自然や文化には独自の魅力があります。それを価値ある体験コンテンツとして提供し、遠方から来た方々が楽しんでいる姿を見ると、大きなやりがいを感じます。
活動を始める前と比べて、実際に来場者が増えており、その成果を実感することができるのも励みになります。この地域は自由度が高く、新しい挑戦がしやすい環境が整っていると感じています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
良くも悪くも、すべてを自分で意思決定しなければならない部分が、この仕事の特徴だと感じています。地域おこし協力隊としてのプロジェクトは、その内容によって変わると思いますが、私の場合、個人で委託を受けている任用形態のため、仕事の幅が広く、基本的には自分で仕事を作り出すことが多いです。
また、自然が豊かな大船渡市では、車を走らせていると鹿に遭遇することがよくあり、その頻度の高さに驚きました。
大船渡市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
頂き物のレベルが非常に高いことに驚かされます。活動場所は海の近くにあり、季節ごとに違った海の幸を楽しむことができます。
移住して初めて知ったのですが、こちらには「開口日」というウニなどの漁が解禁される日があり、その知らせが放送で流れます。こうした海の幸をいただく機会が多く、海辺の暮らしを実感します。食に興味がある私にとって、この生活はとても楽しく、嬉しいものです。
さらに、住民の皆さんは優しく、心に余裕があるように感じます。都会のようにせかせかしていないのは、食材が豊かで、人と人、家と家の距離が物理的に遠いからなのかなと思います。
大船渡市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
大船渡市には夏虫山という山があり、車で頂上までアクセス可能です。頂上付近は木々が少なく、見晴らしが素晴らしい場所で、リアス式海岸ならではの海と山の絶景を一望できます。さらに、訪れる人が少ないため、大自然を独り占めできるのも魅力です。
食の面でも、大船渡市はカキ、ホタテ、ウニ、イカ、ワカメ、季節の魚など、新鮮な海産物が豊富です。また、漁業体験ができる場所もあり、漁師さんとの交流やその場で味わう海産物は格別です。
さらに、甫嶺復興交流推進センター(三陸アクティブ)では、さまざまな体験コンテンツを提供しています。ぜひホームページをご覧いただき、詳しい情報をチェックしてみてください。
https://www.sanriku-active.com/
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
「定住する」と決意を固める必要はなく、まずは「試しに住んでみる」くらいの感覚で移住してみるのが良いと思います。実際に住んでみないと分からない魅力がたくさんありますし、一見何もない田舎でも、自分次第で楽しみ方はいくらでも見つけられます。
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2