ICT教育に力を入れている全国の私立小学校5選!
未来を拓く教育移住。わが子の可能性を広げる道
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子どもにとってより良い教育環境を求め、家族で住む場所を変える「教育移住」。地域や学校により、どのような先進的な教育に力を入れているかはそれぞれ異なります。
今回はその中で、文部科学省が推進している"ICT教育”やICT教育に力を入れている全国の私立小学校についてご紹介します。
ICT教育とは
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」を意味します。
情報通信技術、つまりパソコンやタブレット、インターネット、電子黒板などを活用した学習方法です。
文部科学省は小学校から高校まで段階的にICT教育を推進しており、プログラミング教育の必修化などもその一環です。
文部科学省が提唱する「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」は、全国の小中学生に1人1台の端末を配布するICT環境の整備を目指しています。
ICT教育を通じて情報活用能力を伸ばし、多様な子どもたちに最適な学びを実現することが求められており、変化の激しい社会に適応し、情報活用能力を身につけるための重要な手段であるといえます。
全国の私立小学校がICT教育に力を入れる背景
ICT教育は、コロナ禍を機にここ数年で加速しました。臨時休校を繰り返すなか、教育現場は、「子どもの学びをどう保障するか」という課題と向き合ってきました。教育者は模索しながらもICT教育を進めており、教育界は新たな学びの扉が開かれつつあります。
そのような背景の中で、近年、全国的にICT教育に力を入れている小学校が増えてきました。
特に私立小学校は全般的に情報機器の整備が整っており、比較的自由にカリキュラムを組める裁量の広さを持っているため、各学校によって特色豊かなICT教育のプログラムを設定することができます。
また、私立小学校はアクティブ・ラーニング(教員の一方的な講義形式の授業ではなく、生徒が能動的に考え、学習する教育法)を積極的に取り入れているところが多く、生徒が自発的に疑問や解答を発言し主体的に学ぶアクティブ・ラーニング型のICTの指導を得意としています。
ICT教育に力を入れている全国の私立小学校
教育移住を目的に、わが子に合う小学校を探されている方や、移住先が決まっていて、その近辺にある小学校を探されている方に向けて、ICT教育に力を入れている私立小学校をご紹介します。
福島県福島市
桜の聖母学院小学校
全学年で専科制を導入しており、教科ごとに専門性を持った教員が授業を受け持ちます。児童はより深く学べ、教員はさまざまな視点から生徒の良さや課題を見出し、教員間で情報を共有し、その生徒に合った指導を行っています。
1年生は文部科学省が提示する標準の学習プランよりも年間で165時間多く、余裕をもってステップアップできます(1単位時間:40分)
月曜日から金曜日までの通常の授業に加え、第1、第3土曜日を登校日としており、各教科の授業のほか、学校行事や情報教育を行っています。
ICT授業では、整備されたネットワーク環境の中で、電子黒板、タブレット端末等のICT機器を活用した授業を実施しています。姉妹校とのオンライン交流なども行っています。
国語や算数を中心にプリントや、タブレットを使用したデジタルドリルに取り組んでいます。
静岡県静岡市
常葉大学教育学部の研究実践校であり、年間を通して大学教授による授業を受けることができます。
また、静岡県唯一の小学校教育に特化した『教職大学院』の研究実践の場でもあり、多くの教育実習生とともに大学と小学校が一体となって先進的な授業を行います。1年生から週に1時間、情報教員による専門的な指導で、情報活用能力や情報モラルを学びます。
ミニロボをはじめとするプログラミング授業も積極的に実施。1人1台iPad端末を活用し、個で学びを深める時間と友達と協働して探究する時間を確保しています。
聞く姿勢、ノートをとる意識、友達の意見を聞いて発言を広げるなど、しっかりとした学習規律が整った上に、子どもたちが主体的に学ぶ力を、ICT教育を通してさらに高めます。
岐阜県可児市
「情報化の推進体制」を整え、「教科指導におけるICT活用」「情報教育」「校務の情報化」に積極的に取り組んでいる学校として、日本教育工学協会(JAET)の学校情報化優良校に認定。
1年生からICT教育を実践しています。校内無線LANを整備し、全教室にプロジェクター付きの電子黒板を設置。
電子黒板はApple TVにつながっており、教師や児童のiPadから映像を瞬時に映し出すことができます。電子黒板に提示した写真や図を拡大表示したり、直接文字や印を書き込んで説明したりすることで、児童の学習意欲や理解を高めます。
センサーやスクラッチを使ったプログラミング学習も行い、問題解決力・論理的思考力を養うように取り組んでいます。
児童には1人1台iPadが割り当てられ、授業や特別活動などで活用しています。それぞれの端末で、さまざまなアプリケーションを使った情報の収集・入力・編集・発信ができ、皆と交流し、学びをより深めています。
さらに、Googleの教育向けクラウド型サービスGoogle Workspace for Educationを導入しており、学習の足跡を残したり、仲間と学習の過程を共有することができます。
中学年以上はiPadの持ち帰りを実施しており、家に帰ってからは1日の学びを振り返ったり、宿題に取り組みます。家庭からも学校と同様にアクセスができるため、オンライン授業を実施することも可能。
福岡県北九州市
浄土真宗本願寺派の宗門校。「こころの育成」や「学ぶプロセス」を大切にした学習指導を行っています。
小学校、中学校、高校の12カ年一貫教育を行っており、大学やその先を見据えた授業を実施。学習指導要領の枠にとらわれることなく、私学ならではの自由な発想で教科指導を行い、一人一人の学力伸長に努めています。
グローバルなデジタル市民を目指し、ICT教育にも力を入れています。学校特設科目として「情報」の授業を1年生から週1時間実施。独自のカリキュラムを設けて学習をしています。
メディアルームでは、1人1台のWindowsパソコンを完備。1年生でローマ字を使ったタイピングを指導、2年生でインターネット・書籍を使用し調べ学習をした結果をパワーポイントにてプレゼンテーションするなど、独自のプログラムを導入しています。
他校に先駆け、いち早くプログラミング学習も導入しました。また、平成26年度からiPadを使った教科学習指導をスタート。iPadを活用し、先生と児童との双方向型の授業を行っています。
沖縄県うるま市
多国籍な教師陣、生徒が在籍しているのが特徴。教育理念は、“自分で考え、学び、行動し、自分の将来を自分で切り開く「自立した子ども」を育てる」”
グローバルなデジタル市民を目指し、ICT教育にも力を入れています。情報社会に適切に参加する姿勢を育むことを目標としています。1年生から3年生は、基本的なICTスキルを学びます。
パソコンやiPadを使い、タイピング、メニューやフォルダの構造の操作、情報や画像の検索、文章の編集などを学びます。情報技術に適応する力を身に付けることで、自らの能力に自信を持ち、感受性を高めていきます。
4年生から6年生は、問題解決力を高めるためのICTスキルを強化します。学校のデバイスやデジタル教材を正しく使い、発信する確かな力を身に付けることで、ものごとの仕組みや理解を促します。
また、国際意識や多様性を受け入れ理解することも培います。
ICT教育の効果と成果
ICTを活用することにより、得られる効果や成果は数多くあります。まずはなんといっても、授業が格段に分かりやすくなること。
アニメーション、映像、音声などをし視覚や聴覚に訴えることで、生徒は理解を深めやすくなります。
学校の教員からは、「授業への集中度が高まった」「積極的に問題に取り組むようになった」「理解度が増した」など、生徒にとってのプラスになったという意見を聞くことができます。
それだけでなく、「教材の準備の時間が減った」「生徒を観察できる時間が増えた」など、教員にとってもよい効果を生んでいるのです。
ICT教育の今後
文部科学省が「GIGAスクール構想」を推し進めることにより、ICT教育はさらに多くの地域、学校へと普及していくでしょう。
「1人1台端末」「高速ネットワーク環境」は徐々に整いつつあり、ICT教育を全学年で実施するようになると考えられます。 今後ますますデジタル化がすすみ、ICT教育の重要性は増していくでしょう。
全国に最新のICT教育に取り組んでいる私立小学校が多数あることをふまえ、子どもの教育の選択肢に入れてみてはいかがですか?わが子の可能性を広げるきっかけのひとつになるかもしれません。