国際教育に力を入れている全国の私立小学校5選!
わが子の個性を存分に発揮できる多文化環境に教育移住
目次
INDEX
子どもにとってより良い教育環境を求め、家族で住む場所を変える「教育移住」。地域や学校により、どのような先進的な教育に力を入れているかはそれぞれ異なります。
今回は、『国際教育』がテーマです。ひと言で国際教育といっても、取り組む学習内容は学校によりさまざま。
この記事では国際教育の特徴や取り入れるメリット、全国で先がけて実施している私立小学校をご紹介します。
1. 国際教育とは
国際教育は、国際化した社会において、地球的視野に立って主体的に行動するために必要な態度・能力の基礎を育成するための教育です。
そのねらいは、自己を確立し他者を受容し共生しながら、発信し行動できる力を育成することにあります。国際教育の目的は、以下の点に焦点を当てています。
- 異文化や異なる文化を受容し、共生する態度・能力
- 自己の国の伝統・文化に根ざした自己の確立
- 自分の考えや意見を発信し、具体的に行動する態度・能力
国際教育は、多様な人々との交流を通じて相互理解や共生を促進し、持続可能な社会づくりに貢献する重要なアプローチなのです。
2. 全国の私立小学校が国際教育に力を入れる背景
国際化が年々進展している世界において、国際社会に生きているという広い視野を持つこと、国を越えて相互に理解し合うことは重要な課題です。
現代は学生時代に留学する機会も多く、社会に出れば、外国人とも対等に渡り合えるコミュニケーション能力が求められます。
日本の社会では協調性が高い人材が好まれる傾向にありますが、海外では必ずしもそうではありません。自分の考えを自分の言葉で語り、自らの個性を発揮することが国際社会で活躍する秘訣なのです。
英語を学びネイティブの教師、帰国子女、外国籍の生徒などと日常的に触れ合うことで、自分とは異なる文化を理解しようと自然にコミュニケーション能力が育ちます。このことが、国際理解および将来活躍のフィールドを広げることにつながります。
暗記力に優れた小学生から英語を学習することにより、正しい発音が身に付き、英語が自然に習得できるようになります。
さらにバイリンガルの脳は、判断力や記憶力や注意力などが他の人より優れているという報告もあるのです。
私立小学校は教師の転勤も少なく、低学年から教科ごとに担任教師がつく場合も多く、専門的な教育を安定して提供できる環境が整っています。また比較的自由にカリキュラムを組むことができるため、バラエティ豊かな授業を提供できるのです。
3. 国際教育に力を入れている全国の私立小学校
続いて、国際教育に力を入れている私立小学校をご紹介します。
群馬県佐波郡玉村町
英語教育
英語教育には特に力を入れており、6年生までに全員が英検2級取得を目指しています。合格率の実績ははなんと100%!(※こども園からの小学校進学者、2017年の実績)
高校卒業程度の英語力を小学校で身につけることで、大学受験時には他教科の学習に注力することができるため、2ランク上の大学も狙えるとのこと。
外国人教師の出身国は、アメリカ、カナダ、フィリピン、イタリアなどさまざま。授業や日常生活を通して異文化に触れ合い、感性を磨きます。
5年生になると、1週間のハワイ研修を実施。同校のパートナーシップ校「DAMIEN MEMORIAL SCHOOL」で、現地の生徒の中に交わり、アメリカの教科書を使って学びます。
英語以外の教科の特徴
文部科学省の学習指導要領に基づいた小学校教育を日本語で実施。国語では表現力、読解力を身につけ、思考の基礎を築きます。算数、理科、社会は日本語のみで授業を展開し、日本人としての確かな教養も身につけます。
受験サポート
中学受験を意識したカリキュラムを組んでおり、私学テストなどのサポートを行っています。外部の進学塾に通わなくても済むよう充実の授業を展開。
少人数制クラスの実施
1クラス20人のため、きめ細やかな教育が可能。生徒と教師の距離が近く、アットホームな雰囲気で授業を受けることができます。外国人教師と日本人教師によるW体制で生徒の学校生活全体をサポートします。
環境面のサポートも充実
学童保育は朝7時30分から夕方16時以降も利用可能。1日からのスポット的な利用も可能と、柔軟な体制を取っています。
スクールバスを運行しており、8台の専用バスが、毎日の登下校時に前橋、高崎、太田、伊勢崎、玉村、本庄の複数の方面で広範囲に運行しています。
千葉県木更津市
レギュラーコースとインターナショナルコースがあり、それぞれ特色が異なります。
英語教育
レギュラーコースは全学年、毎日1時間ずつ英語の授業があります。低学年から発音にポイントをおいた授業を実施。高学年になると、文法知識も踏まえながら、卒業までに英検準2級以上を目指します。
インターナショナルコースは、国語以外の主要科目を全て英語で行います。アメリカのテキストを採用し、英語で物事を考えたり、エッセイやレポートが書けるような文法や語彙を英語を使って学び、現地の子ども達と同じくらいの語学力を身に付けることを目標としています。英検2級以上の力をつけるよう、教科書に準拠したワークブックやボキャブラリーブックで予習・復習をしていきます。
両コースとも英語を母国語とした教師と学んだり、遊んだりして日常的に接することで普段の生活で英語に対する親しみが持てるように取り組んでいます。
フランス語教育
英語だけでなく、フランス語も楽しみながら学ぶことで国際的な視野と感覚を養います。
国語
レギュラーコースの担任が同学年のインターナショナルコースの授業を受けもちます。1年生から国語辞典を使用し、漢字検定に積極的に取り組んでいます。授業時数、カリキュラムとも、レギュラーコースとインターナショナルコースに違いはありません。
算数
レギュラーコースは5年生で新学習指導要領のカリキュラムを終了し、6年生では中学1年の過程を終了。東京の私立小学校で作製している問題集を採用し、応用力も身につけていきます。インターナショナルコースは、アメリカの教科書を採用しているため、国際的な数学センスを身につけることができます。
京都府京都市
国際コースを開設。多くの教科を英語で学習し、世界を舞台に活躍できる英語力と、自分の考えを相手に伝えられるコミュニケーション能力を育成します。
英語
週4~5時間の英語の授業で、「聞く・話す・読む・書く」の各領域にわたり学習。個人のiPadを使い、プレゼンテーションを作成するなど英語を用いて表現する学習や、PCを用いた家庭学習を毎日行うことで、英語を使った日々の学習を確実なものにします。
ネイティブ講師と日本人教員のティームティーチング
全ての授業で両者が常に連携を図りながら授業を行うことで、ネイティブ講師の生きた英語にふれながら、基礎学力が身につくよう、日本人教員が支援します。
日本語での補充授業
算数は週に1回程度日本語で学習し、学習内容の習熟を図ります。なお、多様な進路選択に対応するために、4年生からは社会、5 年生から算数・理科・社会を日本語で学びます。
英語合宿・オーストラリア語学研修旅行
3・4年生は国内で英語合宿を実施し、英語を使って日常生活を送る体験をします。5年生はオーストラリアで語学研修を夏休み中に実施。現地の小学校に通いホームステイをすることで、異文化を体験し、習った英語を外国で使う豊かな経験を積みます。
兵庫県神戸市須磨区
1学年1クラス制
小学校の6年間(幼稚園からの子どもは9年間)同じメンバーで学園生活を過ごします。学校全体が強い絆で結ばれ、教師は全員を性格までしっかりと把握して指導しています。
専任の教師
1年生から6年生まで、音楽、図工、体育は、専任の教師が指導します。英語と習字は、専門の講師が指導にあたります。それぞれにオリジナリティーあふれる楽しいプログラムを工夫。一人ひとりの個性や才能を引き出し、伸ばします。
英語教育
英語教育を重視し、入学後すぐにスタート。
ネイティブ・スピーカーの講師が、日常会話を中心とした授業を6年間一貫して行っています。「聞く」「話す」から「読む」「書く」へ、着実に積み重ねていきます。
国際交流
アメリカのオレゴン州ポートランドにあるリッチモンド小学校と姉妹校提携を結んでいます。リッチモンド小学校の生徒が同校を訪れ、4年生から6年生の生徒がリッチモンド小学校を訪問。
また、4年生から6年生の希望者はポートランドにも訪問します。生きた英語を学ぶチャンスであり、英語教育の集大成と位置付けています。
受験サポート
少人数教育の良さを生かし、志望中学への進学を一人ひとりていねいに指導。第1志望校への合格を目指します。深く掘り下げた学習を行うため、主要教科は専任教師と担任教師が相談しながら指導にあたる準教科担任制を導入。
進学を希望する私立中学・国立中学に照準を合わせて個別指導を行い、一人ひとりの学力を必要なレベルまで確実に伸ばしています。生徒全員が第1志望校へ進学できるよう、徹底した指導を行っています。
安全サポート
警備員が常駐し、生徒の安全にも配慮しています。万一のときは携帯メールで一斉配信し、5分以内に保護者へお知らせします。
徳島県徳島市
1994年に全国で2校目、西日本初となるI.E.C.(International English & Culture)コースを開設。国際的に通用する人材の育成を目標としています。
授業時数の充実
各学年の授業時数は文部科学省の定めを大きく上回り、6年間で授業数の差は、580時間に上ります。小学校1年生からの英語教育、理数科目の発展的な学習はもちろん、教科横断的な学習や、自然体験など多様な経験を積む機会が用意されています。
英語学習
1年生から英語を学習し、年間授業時数は442時間。算数、社会、理科、生活、音楽、図工、体育の教科も英語で学びます。
国際人としての基礎力
国際人としての価値観、表現力、日本の伝統文化などを学びます。
海外との交流学習
ハワイ姉妹校との日米合同授業を実施し、お互いの学校を訪問。姉妹校から同校へは2年に一度の割合で訪れ、書道や伝統文化の授業を行います。同校から姉妹校へは、6年間の集大成として10日間の海外修学旅行を実施し、外国の生活や学校を体験します。
国際教育の今後の展望
子どもたちを取り巻く環境はさらにボーダーレス化がすすみ、国際教育は欠かせないものとなるでしょう。国際教育は、互いの文化や考え方を知り、相手を尊重することで相互理解の態度を養います。
全国の私立小学校には各校ユニークなプログラムが多数あり、国際人を育てるには最適な環境といえます。気になる学校が見つかったら、資料請求やオープンスクールに参加してみてはいかがでしょうか。