教育移住の鍵はここにあり!先進的な取り組みをしている地方の小学校
移住してでもわが子を通わせたい地方の小学校紹介
子どもを持つ親にとって、“教育”は大きな関心事のひとつ。より良い教育を子どもに受けさせたいと考えている人は少なくないでしょう。
それを実現する方法として「教育移住」という選択肢があるのをご存知でしょうか。「教育移住」とは、子どもにとってより良い教育環境を求めて移住することです。
日本全国には、先進的な教育に取り組んでいる学校が数多く存在します。今回の記事は、今話題の教育方法についてご説明するとともに、日本全国で先進的な教育に取り組んでいる小学校をご紹介します。
先進的な教育とは?先進的な教育の特徴
先進的教育は、社会の変化に適応し、生涯学習を促進するために重要なアプローチとなっています。
- 個別最適な学び
生徒の個性に合わせた指導を重視し、生徒が主体的・対話的で深い学びを実現できるよう、効果的な取り組みを展開しています。 - 協働的な学び
子ども同士や多様な他者と協力しながら学ぶことを重視します。探究的な学習や体験活動を通じて、持続可能な社会の創り手となる資質・能力を育成します。 - 知・徳・体を一体的に育む
リアルな体験を通じて、知識だけでなく道徳や体力も育みます。教師と子ども、子ども同士の関わり合いを大切にします。 - 遠隔教育の推進
遠隔教育を活用し、場所や時間にとらわれない質の高い学習を実現します。 - 先端技術の導入
AIやIoTなどの先端技術を教育現場で活用し、学習のペースやスタイルを調整できる環境を整えます。
先進的な教育6選と、学校紹介
現在注目されている先進的な教育を6つご紹介します。
ICT教育
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」を意味します。
情報通信技術、つまりパソコン、インターネット、電子黒板などを活用した学習方法です。
文部科学省は小学校から高校まで段階的にICT教育を推進しており、プログラミング教育の必修化などもその一環です。
文部科学省が提唱する「GIGA(Global and Innovation Gateway for All)スクール構想」は、全国の小中学生に1人1台の端末を配布するICT環境の整備を目指しています。ICT教育を通じて情報活用能力を伸ばし、多様な子どもたちに最適な学びを実現することが求められています。
ICT教育は、変化の激しい社会に適応し、情報活用能力を身につけるための重要な手段でといえます。
ICT教育を実践している小学校
- 宮城県仙台市
聖ウルスラ学院英智小学校 - 群馬県太田市
ぐんま国際アカデミー初等部 - 岐阜県可児市
帝京大学可児小学校
STEAM教育
「STEAM」とは科学・技術・工学・芸術・数学の5つの英単語の頭文字を組み合わせた造語です。
科学(Science)、技術(Technology)、工学・もの作り(Engineering)、芸術・リベラルアーツ(Arts)、数学(Mathematics)の5つの領域を対象とした「理数教育に創造性教育を加えた分野横断的な学び」を指し、世界的に注目を浴びています。
STEAM教育は従来の知識を教わる”受動的学び(インストラクション型)”ではなく、自ら考え実践し構築する”能動的な学び(コンストラクション型)”を促しています。
STEAM教育では、”面白い””知りたい”といった子どものワクワク感を学びの原動力としています。
子どもは自分の関心のある事柄に対し問いを立て、解決策を考えます。
STEAM教育は、分野横断的な学びを通じて、問題解決能力や創造性を育む教育法なのです。
STEAM教育を実践している小学校
- 宮城県仙台市
仙台白百合学園小学校 - 茨城県水戸市
水戸栄宏小学校 - 長野県松本市
才教学園小学校
国際教育
国際教育は、国際化した社会において、地球的視野に立って主体的に行動するために必要な態度・能力の基礎を育成するための教育です。国際教育の目的は、以下の点に焦点を当てています。
国際教育を実践している小学校
- 宮城県仙台市
ホライゾン学園仙台校 - 茨城県つくばみらい市
開智望小学校 - 山梨県甲府市
山梨学院小学校
イエナプラン教育
イエナプランは、ドイツで始まりオランダで広がった教育法で、子どもたちの成長を促進し、社会での活躍に必要なスキルを育むための教育法として注目されています。この教育法は、独自の仕組みや取り組みを取り入れており、子どもたちが自律と共生の力を身につけ、自分なりの人生を歩むことを目指しています。
イエナプランには、以下の特徴があります。
イエナプラン教育を実践している小学校
自然教育
自然教育は、自然のなかでの体験を通じて、子どもの思考や行動の基礎となる力を育む教育法です。
自然と触れ合うことによって五感を刺激するため、子どもが本来持っている本能を活性化させることができます。
また、さまざまな動物や植物と触れ合うことにより、子どもの好奇心や感受性を育みます。
仲間との遊びを通じ、社会性も育めるだけでなく、自然の中で全身を動かすことにより、筋肉の発達や体感が鍛えらえるといったメリットもあります。都会では自然と触れ合う機会をつくるのは難しいですが、田舎では自然が豊富なため、地方で特に有効な教育法といえます。
自然教育を実践している小学校
- 長野県北佐久郡軽井沢町
軽井沢風越学園
軽井沢風越学園 (kazakoshi.ed.jp) - 奈良県奈良市
帝塚山小学校
地域活動体験学習教育
地域活動体験学習は、子どもたちが身近な地域でさまざまな体験を通じて学ぶ教育法です。
地域の人々と交流し、自然体験、文化体験、ものづくり体験など多様な活動を通じて”生きる力”を育みます。
地域活動体験学習には、ボランティア活動など社会奉仕に関わる体験活動、自然に関わる体験活動、勤労生産に関わる体験活動、職場や就業に関わる体験活動、文化や芸術に関わる体験活動、交流に関わる体験活動などがあります。
地域活動体験学習は、子どもたちの成長を促進し、地域社会との連携を強化するために有効な手段です。
地域活動体験教育を実践している小学校
今回は、今話題の教育や地方の小学校についてご紹介いたしました。興味がある教育・小学校はみつかりましたか?
上記の6つの教育は、社会の変化に適応し、生涯学習を促進するために重要なアプローチといわれています。メリットや効果が数多くあり、全国で広がりをみせている先進的な教育ですが、一方で課題が存在することも事実です。
現在の課題としては、家庭や地域の経済状況による教育格差、教師の業務負担の増加、学校でのデジタルインフラの整備の遅れ、障がいを持つ子どもや外国人、不登校の生徒など多様な子どもたちへの対応があげられます。
これらの課題を解決するために、教育対策の改革、ICTの活用、教師の働き方改革などが必要とされています。教育が教育現場や生徒へもたらす効果は大きいため、今後さらなる地域・学校へと広がることが期待されています。
次回からのコラムでは、今回ご紹介した先進的な教育をテーマごとにさらに掘り下げ、その教育法を実施している全国の小学校をご紹介します。どうぞお楽しみに!
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