移住者プロフィール
樋上龍矢さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
長崎県雲仙市の地域おこし協力隊、趣味・特技:ハイキング・サイクリング・マラソン
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
社会人になってから全国各地のマラソン大会に出場し、旅をする中で、自然豊かな地で地域の方と関係を築きながら暮らしていきたいと思ったのがきっかけです。山登りも好きで、九州の山を登りに行った際に、他の市町村の隊員の方と出会い、地域おこし協力隊という制度を知りました。
その後も何度か九州を訪れるうちに、九州の火山地帯を彩るミヤマキリシマなどの四季折々の自然に魅了されました。九州で移住先を探す中で、雲仙岳がもたらす豊かな自然環境と観光資源がある雲仙市に魅力を感じ、地域の方々とともにこの地域の発展のために取り組みたいと思い、応募しました。
長崎県雲仙市を選んだ理由について教えて下さい。
雲仙市には着任以前にも訪れたことがありました。初めて訪れたのが大学卒業前の2月に九州を一周したときのことです。
有名な雲仙岳の主峰・普賢岳に登ろうと考えていました。しかし、当日は雨で途中の仁田峠まで行ったものの雪が積もっていて、これ以上は進めないと断念しました。後ろ髪を引かれる思いでバス、フェリーに乗り、次の目的地に向かったのを覚えています。
次に訪れたのが社会人になって大阪で働いていた頃です。全国各地のマラソン・ハーフマラソンの大会にエントリーし、旅先で走り、おいしいものを食べるのが楽しみでした。
夏の時期は北海道・東北方面へ、冬は九州・沖縄へ。そんな折、長崎県内のトップランナーが集う大会が開催されていたのが雲仙市・小浜温泉でした。
バスの車窓からの変化に富んだ景観、湯けむり立ちのぼる海辺の小浜温泉街、橘湾沿いのマラソンコースがとても印象的でした。こうして記憶の中に雲仙市は強烈な印象として残っていました。
豊かな自然環境に恵まれていて、農業・漁業が盛んで食べ物がおいしい、観光資源が豊富で新たな取り組みが行われていて、移住者でもチャレンジできそうな環境があることから、雲仙市を選びました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
雲仙温泉街にある旧雲仙小中学校を活用した交流拠点「雲仙BASE」の運営に携わりながら、地域の方とともにマルシェなどのイベントの企画を行っています。日々の活動や生活の中で出会った景色などをInstagramに投稿するなど、移住者目線での情報発信を行っています。
雲仙市、とりわけ活動拠点である雲仙温泉街に新たな人の流れをつくり、また来たいと思ってもらえる街にしていくために、日々、地域の方々と議論しています。
具体的な成果はまだまだですが、例えば標高約680mの雲仙温泉街にロードバイク(自転車)で訪れる人がいることに着目し、こうしたサイクリストの受け入れ環境を整えていくことで、温泉という資源を生かしながら、新たな人の流れを作り、街の魅力を高めていきたいと考えています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
自分たちも楽しみながらこの地域を盛り上げていきたいという人と一緒に活動することがやり甲斐になっています。地域で活動することで、農家、飲食店、旅館、ホテル、土産店など、いろいろな業種の方と日々お話しする機会があります。
すぐに成果は出なくても、一つひとつ取り組んでいくことが、これから先を考えるうえでとても貴重な繋がりになると思います。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
自分のやりたいことをいかに活動に結びつけていくかということが初めは分からず苦戦しました。地域おこし協力隊という地域の中では数少ない立場なので思い悩むこともありますが、いろいろな人に自分の思いを話してみると、結構親身になって話を聞いてくださりアドバイスをいただけることもあります。
困ったことがあっても、まずは信頼できる人に話してみることが大事だと今では感じています。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
活動3年目となるのを前に、雲仙温泉街で空き家となっていた一軒家をお借りしました。この家を拠点に、起業も視野に入れながらこの地域での定住を目指していきたいと考えています。
具体的なことはまだ検討中ですが、雲仙を訪れる人が来てよかった、また来たいと思ってもらえるように、地域の方とともに取り組んでいきたいと思っています。雲仙温泉街で新しいことを始めてみたいという人が増える、その一歩になれればと思っています。
雲仙市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
雲仙温泉街は観光地ということもあり、ウェルカム精神が強いと思います。土日も商売をされている方が多く、はじめはなかなかお話しする機会が少なかったのですが、自治会活動に積極的に参加したり、消防団に入ったりすることで、関わりが増え、自然と地域の一員として迎えてもらえるようになったのかなと思います。
雲仙温泉街に限らず、休日に近くの農家さんの作業をお手伝いをしたり、サトウキビを育てて黒糖づくりをされている方の作業にお邪魔したりしています。一度親しくなると皆さん本当によくしてくださって、雲仙市での生活を満喫しています。
雲仙市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
雲仙市のある島原半島の特徴は橘湾や有明海の海(海抜0m)から雲仙岳(最高峰は平成新山の1,483m)までがおおよそ半径20kmの範囲に収まっており、海から山までがとても近いことです。
雲仙温泉街からは気軽にハイキングに行くことができ、少し登ると山から見た海の景色は絶景です。海の幸はもちろん、農業や畜産業も盛んなので、新鮮でおいしいものが食べられます。
また、火山の恵みである温泉に気軽に入ることができます。小浜温泉、雲仙温泉をはじめ、島原半島内には数多くの温泉があり、ドライブやサイクリングをしながら気軽に温泉に行くことができるのも魅力です。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
私も初めは漠然と地方に移住してみたいと考えていましたが、条件を明確にしていく中で、雲仙市に魅力を感じ、地域おこし協力隊として移住してきました。実際に生活してみると、多少の不便を感じることはありますが、車で少し移動すれば日常生活に必要なほとんどのものは手に入ります。
移住先を決める際に、これだけは譲れないという条件を明確にしたうえで、一度地域に足を運んでみて、感覚が合えば、それで決めて間違いはないと思います。
それでも迷ったら、役所の移住担当の職員だけでなく、住みたいと思っている地域の方、地域おこし協力隊を含む移住者に聞いてみると、より地域の姿が見えてくると思います。
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2