移住者プロフィール
市川 達博さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
宮城県石巻市の地域おこし協力隊、趣味・特技:本屋巡り・旅行・カメラ・お菓子作り
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
大学院を卒業した後、企業に就職せずに地域おこし協力隊になる道を選びました。大学院では建築やまちづくりについて学び、実際にさまざまな地域で活動させていただいたのですが、その中で特に関わりを持った地域の一つが石巻でした。
石巻には本当に多くの面白い人々がいて、その場所に卒業後も関わりたいと考えていましたが、具体的な計画はありませんでした。そんな時、インターンとして関わっていた団体の「右腕」として活動する地域おこし協力隊員の募集が始まり、すぐに応募しました。
宮城県石巻市を選んだ理由について教えて下さい。
大学院生の時、研究やプロジェクトの一環で石巻に関わるようになりました。石巻には多くの面白い人たちや魅力的な場所があり、東京から頻繁に通ううちに、町中でも声をかけてくれる人が増えていきました。
お気に入りの場所もでき、研究やプロジェクトの枠を超えて、とても楽しく活動していた記憶があります。大学院生活の最後の半年ほどは、ほぼ毎月半分を石巻で過ごすほど、「石巻の存在」が私の中で大きくなっていました。
そんな地域に、卒業後も関わる選択肢があると知り、石巻市の地域おこし協力隊に応募することを決めました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
私は「一般財団法人まちと人と」という受入事業者のもとで活動しています。まちと人とは、若者への教育・成長支援を行っており、高校生・大学生・若手社会人を対象とした事業を展開しています。
私の活動目標は、「高校や地元企業と連携した持続的な事業モデルの確立」です。その中で、高校生向けの社会教育プログラム「まきボラ」「まきターン!」の企画・運営、大学生向けインターンの受け入れ・研修、地域全体で人材を育てることを目指す「石巻人事部」の企画運営などに取り組んでいます。
こうした活動を通じて、若者と地域をつなげ、彼らに石巻で学び、成長してもらいたいと考えています。また、石巻の魅力や可能性を広め、「将来この地域に関わりたい」「石巻で挑戦したい」と思ってくれる人材を増やすことを目指しています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
高校生や大学生など、多くの若者と接する機会があり、そのたびにさまざまな考えに触れたり、挑戦を間近で見ることができるのは、自分にとっても非常に学びの多い経験だと感じています。
また、若者と地域をつなげるために、私自身もさまざまな地域の事業所の方々と話したり、実際に一緒に活動させてもらったりすることが多くあります。普通であれば関わることがないような多種多様な方々と繋がれるのは、ある意味で「お得」だなと感じています。
そして、こうした活動はまだ発展途上にあり、日々新しいことや今までになかったことを考え、実践していくことに非常にやりがいを感じています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
もともと馴染みのある地域であり、受け入れ先の団体でもインターンをしていたため、特に想定外だったことはありませんでした。
強いて言えば、石巻で生活し、働くようになってから、同年代(20代)の人が思ったよりも多くいることに気づいたことです。たまに同年代が多く集まるシェアハウスに遊びに行ったり、イベントに参加したり、居酒屋でばったり会うこともあります。
同年代の人たちも素敵で面白い人が多く、楽しい石巻生活を送っています。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
石巻に関わり続けるということは決めていますが、具体的な内容はまだ決めていません。今のところは現在の活動を継続しつつ、自分自身も石巻地域の若者の一人として、この地域でいろんな挑戦を続けていきたいと考えています。
石巻市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
石巻は、東日本大震災で大きな被害を受けた地域ですが、その後、Uターンや移住してきた人々がさまざまな活動を展開している地域でもあります。そして、それを受け入れ、一緒に楽しんでいる地元の人々の「おおらかさ」が本当に素敵だと感じています。
例えば、とある飲食店の店主が主催する「生オケ大会」という最高にロックなイベントには、飲食店仲間、漁師、大学生、建築家、農家、まちづくり関係者など、職業や年齢、出身に関係なく、実にさまざまな人が参加しています。今年の生オケ大会も、最高に楽しかったです。
こんな光景が見られるのは、まさに石巻ならではだと感じています。
石巻市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
石巻には、金華山沖という非常に恵まれた漁場があり、豊富な魚介類が水揚げされるため、海鮮がとても美味しい町です。また、「石ノ森萬画館」や「マンガロード」などがあり、「マンガのまち」としても知られています。
さらに、震災以降に移住してきた人たちによる個性的な店舗が町中に多く見られます。私のお気に入りの場所は「石巻まちの本棚」で、私もたまにお店番として関わっています。
まちの本棚では、古本や新刊を買ったり、本を借りて読んだりすることができます。最近では「よるの本棚」と称して夜の開館も行っており、ゆったりと読書を楽しんだり、知り合いと話したりできる、夜の楽しみの一つになっています。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
私自身、石巻に移住したのは「流れに身を任せた結果」だったように思います。最初から石巻に強いこだわりを持って選んだわけではなく、いろんな人と関わるうちに「これからも石巻に関わり続けたい」と思うようになりました。
最初からすべてをガチガチに決める必要はないと思います。「とりあえずここにしようかな」と思える場所や、「なんとなくここの人たちと仲良くなりたいな」と思える関係を見つけられたら、それが良い出発点になるのではないでしょうか。
皆様に素敵な出会いがあることを願っています!
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2