地方移住して“趣味”を軸にした理想の暮らしを実現しよう
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都市部は娯楽や商業施設がたくさんあり便利で刺激的ですが、人口密度が高く自然が少なくせわしないのも事実。都会の喧騒を離れ、いつかは田舎でスローライフを送りたいという人も多いのではないでしょうか。また、趣味や自分の好きなことを存分に楽しむ生活に憧れている人もいるでしょう。都会から地方へ移住したところワークライフバランスが向上し、プライベートや家族と過ごす時間、趣味や好きなことをする時間が増えたという移住者の声が多くあります。今回は地方だからこそ楽しめる趣味や、地方で趣味を満喫する秘訣についての情報をお届けします。
1.趣味が生活の満足度を向上させる
皆さんは何か趣味をお持ちでしょうか。実は、趣味を充実させることが生活の満足度を大きく向上させることにつながることが分かっています。
内閣府が実施した「生きがいの有無と総合主観満足度の調査」では、趣味・生きがい がある人の総合主観満足度は6.18ポイントと趣味・生きがいのない人の4.37ポイントに比べ大きく上回っています。
出展:内閣府「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書
「趣味・生きがい」など、生活の楽しさ・面白さにつながる要因は、総合主観満足度を大きく高めると考えられているのです。
2.地方ならではの趣味11選
もし地方に移住し趣味を満喫するライフスタイルを送りたいのであれば、どの地域に移住するのかも重要なポイントになります。山の近く、海の近くなど、ご自身の送りたいライフスタイルに合わせて移住先を選ぶことをおすすめします。このセクションでは、地方ならではの趣味をピックアップしご紹介します。
山の趣味4選
①登山
緑に囲まれおいしい空気を吸いながら山道を歩き、登頂した時の達成感は格別なものですね。春は新緑、秋は紅葉と四季折々の自然の変化を楽しめるのも魅力です。
標高数百メートル程度の低い山であれば、体力に自信のない人や子どもでも挑戦でき、幅広い年齢層で楽しめます。本格的に登山を行う場合は道具を揃える必要がありますが、トレッキング程度であれば比較的費用がかからず始められます。
②キャンプ
近年ますます人気のキャンプ。自然に囲まれてのBBQやテントでの宿泊体験、満天の星を眺めるなど、アウドドアを存分に満喫できるアクティビティです。
テントを張る場所まで車を乗り入れるオートキャンプ場が増えたことで、手軽にキャンプができるようになりました。さらに「グランピング」と呼ばれるキャンプも、ここ数年人気を集めています。
グランピングは自分でテントやキャンプ道具を用意しなくてもよい、よりお手軽なキャンプです。荷物が少なく車でなくても参加できるため、女性にもおすすめです。
③スキー、スノーボード
冬山のスポーツといえば、スキーやスノーボードを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。白銀の景色の中を滑走するのは非日常的な空間を味わえ、爽快感もひとしおです。
スキーやスノーボードは上達も自覚しやすく、滑り切った時の達成感も強く味わえるスポーツです。スキー場の近くには温泉があることも多いので、帰りに温泉に寄るのもよいですね。
お気に入りのスキー場があるのであれば、シーズン券を買うとお得です。スキーやスノーボードの板、ウェアやブーツなどはスキー場でレンタルもできるので、道具がそろっていなくても手軽に楽しむことができます。
④ゴルフ
大人のスポーツ、ゴルフ。雄大な自然の中をラウンドする開放感は、他のスポーツではなかなか味わえないものです。
個人プレーではあるものの、仲間と同じコースをまわり空間・ひと時を味わえるのも魅力ですね。自分のスコアを分析することや道具を揃えるのもゴルフの醍醐味のひとつといわれています。
友人同志でコースをまわるのもよいですし、ゴルフスクールに通って他の参加者とコースをまわることもできます。
海の趣味4選
①サーフィン
2020年東京オリンピックで競技科目になり、再注目を集めているスポーツで、サーフィン人口は国内で250万人いるといわれています。サーフィンの魅力は何といっても波との一体感。
波に乗りながら感じる爽快感は、他のスポーツではなかなか味わえるものではありません。海の近くに住めば、出勤前にサーフィンをすることも可能です!
初心者の人は経験者に教えてもらうほか、サーフショップでのスクールに参加してみることをおすすめします。
②海釣り
幅広い年代に人気の釣りは、一生の趣味として楽しんでいる人も大勢います。アジ、イワシ、サバなどは初心者や子どもでも比較的簡単に釣ることができるので、家族で釣りに行くのもよいですね。
自分で釣った新鮮な魚を料理し食べるのは、都会ではめったにできることではありません。海釣りは季節ごとに獲れる魚が異なるので、1年を通してさまざまな魚を食べることができます。
③スキューバダイビング
酸素ボンベをせおい、海中に潜るスキューバダイビング。色とりどりの魚やサンゴ礁の鑑賞を楽しめます。はじめてダイビングをする場合は、ダイビングショップやダイビングスクールのツアーに参加するのがよいでしょう。
ツアー客同志で交流も生まれるので、友人づくりがしたい人にもおすすめです。
④SUP
SUPとは「Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード) 」の略称で、ハワイで生まれたスポーツです。ボードの上に立ち、パドル(オール)を漕いで水面を進んでいく アクティビティで、近年注目を集めています。
SUPは大きく浮力が軽いボードを使用しているため、サーフィンなどと比べ立つのが簡単で、子どもや年配の人でも楽しむことができます。まだまだマイナーなスポーツですが、全国にSUPを体験できるスクールが増えており、スポーツクラブでツアーを実施しているところもあります。
その他、地方ならではの趣味3選
①星空観察
田舎に旅行し、まばゆい星空に心を奪われた経験がある人は多いのではないでしょうか。都会では大気が曇っているためはっきりと星を観ることは至難ですが、田舎は空気が澄んでいるので、きれいな星空を観ることができます。
天文学者が選んだ「日本三選星名所」には長野県の野辺山高原、沖縄県の石垣島、岡山県の井原市美星町が選ばれており、特別に美しい星空を観ることができる場所として知られています。季節によって見える星座も異なるのも、星空観察の面白さといえるでしょう。
②家庭菜園
地方は都心部に比べ土地が安いため、広い庭や畑つきの一軒家に住むのも夢ではありません。作物を育て収穫する喜びはもちろん、安心安全な野菜を食べられ、食費も節約できるため、家庭菜園を始めるメリットは盛りだくさんです。
初心者でも比較的育てやすい野菜はミニトマト、きゅうり、ピーマン、なす、小松菜、オクラなど。家庭菜園に必要なもの一式は大きめのホームセンターなどで手に入れることができ、専門のスタッフがいれば栽培の仕方も教えてもらうことができます。
③伝統工芸品の制作
その土地ならではの伝統工芸品の制作を学びます。1日だけの体験もあれば、継続して習える講座もあるので、興味を持ったものがあれば複数試してみるのも楽しいでしょう。
伝統工芸品のワークショップやスクールは、自治体の広報、地域の情報サイト、カルチャーセンターなどで探すことができます。移住者の中には伝統工芸品の魅力にとりつかれ、後にそれが仕事になったという人もいます。
上記にご紹介したものはすぐに始められるもの、道具が必要なもの、スクールへの申し込みが必要なものとさまざまですが、スクールで習う場合は1日体験ができるものも多くあります。体験では道具をレンタルしてくれるところがほとんどなので、安心して参加できますね。
3.地方で趣味を満喫する秘訣
知人・友人を増やす
移住したばかりで趣味を一緒に楽しむ人がいない場合もあるでしょう。その悩みを解決するために、地域行事に参加してみることをおすすめします。
地方ではさまざまな地域行事に参加することにより、知人・友人が増えていくことがよくあるそうです。田舎の人は、打ち解けた後は身内のように親切にしてくれることが多いので、趣味の仲間を探していると相談すれば、知り合いを紹介してくれることもあります。
また、自治体が開催している移住者同士の交流会に参加するのもよいかもしれません。
車があればベター
地方の移動手段は何といっても自動車です。車があると地方での生活の質は格段にアップし、一方車がないと残念ながら生活範囲も狭まってしまう傾向があります。
中規模程度の都市であれば公共交通機関が発達しており利便性が高いところもありますが、自然豊かな土地で暮らすのであれば、自家用車を所有することをおすすめします。アウトドアを楽しむ場合は、荷物をたくさん乗せられる大きめの車がよいでしょう。
車の購入が難しい場合は、レンタカーやカーシェアリングを利用するという手段もあります。
通勤時間を減らす
趣味を満喫するためにはその時間を確保する必要がありますが、現代は何かと忙しく時間を捻出するのも難しいのも事実です。そこで、通勤時間を減らすことも一案です。職場の近くで家を探す、家の近くで仕事を探すなどのほか、テレワークで働くのもおすすめです。
テレワーク可能な職種はおもに、システムエンジニア、Webデザイナー、編集者、ライター、カスタマーサポートなどがあります。
通勤時間は都道府県によって大きく差があるのをご存じでしょうか。ニッセイ基礎研究所の調査によると、全国の平均通勤時間は36.5分です。
平均通勤時間が短い都道府県は1位が島根県の15.9分、2位が鳥取県の16.7分、3位が宮崎県の20.0分となっています。これらの地域は、なんと首都圏の3分の1程度の通勤時間で済んでいるのです。
出展:「都道府県別平均通勤時間 |ニッセイ基礎研究所 (nli-research.co.jp)
通勤時間が短くなれば通勤に使う労力も減るため、その分家族やプライベートへ使える時間や余力が増えますね。ワークライフバランスを重視したいのであれば、通勤時間が短い都道府県への移住を検討するのも一案です。
地方への移住を検討しているものの、仕事や家族の関係ですぐに行動するのは難しい人も多いかもしれません。そんな方は、まず移住先でどんなライフスタイルを送りたいか、どんな趣味をやりたいかを想像してみてはいかがでしょうか。
気になる移住先の情報を集めてみたり、移住先候補地を探しがてらさまざまな土地に旅行してみるのもおすすめです。
旅行先でワークショップや1日体験に参加し地域の自然や文化に触れてみると、新たな発見があるかもしれません。