地方移住して豊かな自然の中で子育てを
子育て世帯の地方移住のポイント
目次
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子どもがいるご家庭は、どのタイミングで移住をするのが良いのでしょうか。
例えば、子どもが小学校に進学する前、子どもが巣立ち定年を迎えた後などライフスタイルによって時期はさまざまです。
近年、多くの企業はリモートワークができる環境を整えました。そこで働く世帯が妊娠・出産のタイミングで地方移住を選択するケースが増えています。
生活観・仕事観・価値観が変わり、都市部での暮らしではなく、自然が身近にある環境で「のびのびと子どもを育てたい」と願うことも一つの理由となっています。
家族が増えるタイミングで自然が多い環境への移住を検討
親が育ったような自然が豊かな環境で育てたい
田舎で育った親自身が、同じような環境で子どもを育てたいと考えることは、自然なことかもしれません。親自身がその環境について、良い思い出として感じている証拠です。
子どもの頃、友人と自宅近くの川や山で思いっきり遊んだ楽しい思い出、田舎の祖父母の家へ遊びに行き、自然の中で過ごした思い出が大人になっても色褪せずに残っているのでしょう。
自分が育った地域や自然の素晴らしさを再確認し、その環境で家族で暮らしたいと願う方が多いのも納得できます。
親自身がゆとりを持って子育てできる
都市部で暮らしていると、隣に住んでいる人を知らない場合が少なくありません。賃貸の物件だとさらにその傾向が強く、町内会へ加入しない場合もあり、地域で子育てをするという概念が薄いようです。
一方、田舎に住む住民は近隣住民に関心があり、都市部よりも密なご近所付き合いがあります。子育て世代にとっては、都市部で暮らすよりも地域との関わり合いが多くなり「地域で子育て」という感覚を感じられるでしょう。
また、妊娠・出産をきっかけに家族の在り方を見直し、故郷へ戻り田舎に住む両親と同居するパターンもあります。祖父母を含めた家族での子育ては、子どもに関わる人数が多くなります。子育てを助けてもらえたり、金銭的にコストが下がる等の安心感があるでしょう。
少子化に伴い、多くの自治体では子育て支援・子育て移住を促進しており、子育てしやすい環境を整えています。親にとっては、忙しく余裕のない都会での生活よりも、心と時間にゆとりのある地方で子育てをしたいという気持ちになるのも当然かもしれません。
参考:内閣府 第3節 地域における子育て支援の拠点等の整備及び機能の充実を図る
豊かな自然の中で子どもを育てるメリット
- 自然体験が身近でできる
幼児期に豊かな自然との触れ合いが多いと、子ども自身の感受性や本来人間が持つ五感を刺激することができます。広い公園で草花や生き物と触れ合うことで、子どもの好奇心を育むことは子どもの成長に役立ちます。 - 体力がつき、子どもの想像力が豊かになる
自然の中で全身を使って遊ぶことにより、無理なく運動能力・体力がつきます。外遊びでは、足場の悪い場所での体の動かし方を学びます。でこぼこしている場所で遊び、体幹が鍛えられ、バランス感覚が身につくでしょう。
また、何もないところから自ら遊びを生み出すことにより、子ども自身の想像力や発想力を働かせます。おもちゃが用意された部屋の中での遊びからは得られない自然体験ができるでしょう。 - 親子のメンタルヘルスに役立つ
子どもも大人と同様に、自然や緑と触れ合う機会が多くなると、ストレスが緩和されて自律神経、メンタルが安定します。心身のリラックス効果、免疫力の向上や、感受性の育みも期待できます。
子育て世帯の地方移住のデメリット
- 都市部に比べ医療機関が少ない
地方は都市部に比べ医療機関が少ない場合があります。特に、移住後に出産予定がある場合は、産院についても調べておく必要があります。 - 文化施設・遊び場が少ない
劇場などの文化施設、遊園地などの大きなアミューズメント施設などは少ないです。都市部と比較すると、遊園地や動物園のある場所が遠く、気軽に遊びに行けないことがあります。 - 子どもの教育・習い事の選択肢が少ない
地域によりますが、都市部のように私立の学校は多くありません。地域の学習環境は把握しておく必要があります。また、子どものお稽古の選択肢が少ないことがあります。習いたいお稽古の教室がないこともあります。 - 自然の中には危険な場所がある
子どもが小さいうちは危機管理能力が低いのは当然です。好奇心が旺盛な子どもは様々な挑戦を繰り返し、どんどん成長していきます。しかし、自然の中には危険な箇所があったり、子どもでは予測できないこともありますので、小さいうちは目を離せません。
子育て世帯の地方移住のポイント
ポイント1 地域のコミュニティへ参加してみよう
移住先にある地域のコミュニティは積極的に参加・利用しましょう。
乳幼児とママを対象とした「子育てひろば」、図書館や児童館で開催されるイベントなど、各自治体には様々な無料のコミュニティが存在します。
「児童館」や「子育てひろば」がTwitterやインスタグラムでイベント情報を発信している場合があるので、ぜひ検索して活用しましょう。子どもを通して輪が広がり、地域にママ友やパパ友ができます。
また、そこから得られる地域密着の情報は貴重で、同じような悩みを共有したり相談することもできます。メリットが多いので、地域のコミュニティを上手に活用しましょう。
行政、自治体と連携した地域のコミュニティアプリなどもあります。現在は都市部の参加が多いようですが、今後は地方の自治体の参加も期待できます。
参考: 今治市児童館
参考: 地域コミュニティアプリ|ピアッザ
ポイント2 自治体の支援策は必ずチェックしよう
2023年4月1日現在におけるこどもの数(15歳未満人口)は、前年に比べ30万人少ない1435万人で、1982年から42年連続の減少となり、過去最少となっています。
少子化が進む中、人口減少に歯止めをかけるため各自治体では様々な子育て支援策に乗り出しています。
例えば、出産祝い金、保育園の待機児童をなくす取り組み、18歳まで医療費無料など様々な施策がありますので移住先の支援は必ず確認しましょう。
特に共働き世帯は出産後の保育園情報について、小学校へ進学した際の学童保育の有無についてなどは下調べしておくと安心です。
引用: 総務省統計局 こどもの数は1435万人、42年連続の減少
まとめ
地方移住する理由の上位に「気候や自然環境に恵まれたところで暮らしたい」があります。子育てにおいてもメリットが多く、妊娠や家族が増えるタイミングは家族の暮らし方や生活の在り方を見つめなおすのに絶好の機会です。
各自治体では、移住を検討している方に向けた「移住体験ツアー」を実施しています。実際に移住する市町村の雰囲気を確かめるために、参加してみるのもおすすめです。
ワークライフバランスを重視し、仕事と生活のバランスがとれた暮らしを送るため、豊かな自然環境で暮らすという選択はいかがでしょうか。
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