<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>「どこかに移住したい」という漠然とした思いがきっかけでした。2024年9月、鹿角市が主催するシングルマザー向けの移住体験ツアー「働くママ応援ツアー」に参加した際、地域おこし協力隊の募集を知りました。</p><p>「今度は自分が誰かの移住をサポートしたい」という思いと、「せっかく移住するなら、長く住み続けられる環境を作りたい」という考えが重なり、地域に馴染む手段としてこの仕事に魅力を感じて応募しました。</p><h2>秋田県鹿角市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><ul><li>歴代の地域おこし協力隊の多くが退任後も鹿角市に定住し、それぞれ起業や農業、結婚などを通じて鹿角市での生活を楽しんでいることを知り、「退任後も鹿角市に定住したい」という目標が叶いやすいと感じたため。</li><li>「秋田県内トップクラスの子育て支援制度」を掲げていることに加え、待機児童ゼロ（2024年時点）、充実した児童クラブや児童センターの存在など、初めての土地での子育てに自信を持てたから。</li><li>雪が降る土地に憧れがあったため。雪とは無縁の鹿児島県で生まれ育った私にとって、幼い頃からテレビで見る雪遊びをする子供たちの姿を羨ましく感じていた。一度雪に囲まれた生活を体験してみたいと思っていたから。</li></ul><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>「移住を考えている人のサポート」が大きな仕事です。具体的な業務は以下になります。</p><ul><li>移住に関する相談窓口業務</li><li>お試し移住ツアーの企画、アテンド</li><li>鹿角市の魅力をSNSで発信</li><li>首都圏移住フェアへ出展</li><li>空き家データバンクの管理</li><li>移住者と地域のお店をつなぐツアーの企画・アテンド</li></ul><p>さらに、年に数回、学校から講師として招かれ、「地域の課題」や「移住コンシェルジュの活動」についてお話しする機会もいただいています。先日は親子でラジオ出演も果たしました！（笑）</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/4AYX1xgC3fTHfpOUciCja.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>私は移住に関わる仕事をしていますが、特にやりがいを感じるのは以下の2点です。</p><ul><li>移住をお手伝いすることで、その人の人生の新たな一歩に立ち会えること</li><li>移住を実現した方が「移住仲間」として地域に加わり、つながりが増えること</li></ul><p>また、普通に移住していただけでは出会えなかった人々との交流や、訪れることのなかった場所に足を運べる機会が得られるのも、この地域おこし協力隊ならではの大きな特典だと感じています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/flRz5W4ciRPEkcJ7oqYAl.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>私は移住を専門にサポートする「移住コンシェルジュ」という仕事をしていますが、最初は、移住とは「引っ越し」くらいの単純なことだと思っていましたが、実際にはそうではなかったことが想定外でした。</p><p>移住に向けて年単位で時間をかけて下調べする方、気持ちはあっても決断までに時間を要する方、仕事の調整がつかず移住を先送りにせざるを得ない方など、人それぞれ状況やペースが異なります。一方で、私は「これ！」と決めたらすぐ行動するタイプで、鹿角市のツアーに参加してからわずか4か月で移住しました。</p><p>そのため、移住を希望する気持ちは同じでも、実際に移住に至るまでのプロセスや時間が人によってこんなにも違うということに気付くまでは、どうしても気持ちが空回りしてしまっていました。</p><p>しかし、そのことに気付いてからは、焦る気持ちが自然と和らぎました。それまでは「移住するの、しないの？1件でも早く結果を出さなきゃ！」と焦っていましたが、今では「あなたの人生だから、ゆっくり考えてね。」と穏やかな気持ちでサポートできるようになりました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/yMEb9q8xJGZHtXVujGMUO.webp"></figure><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><ul><li>親一人子一人で乗り越えた移住</li><li>知り合いや親戚もいない土地でも子育てができている実体験</li><li>シングルマザーが地方移住するメリット　など</li></ul><p>私には、上記のこれまでの経験で得た「私だからこそ話せること」や「私にしかない体験」があります。</p><p>これらを私だけのものとしてしまうのはもったいないと感じ、この体験を何らかの価値やサービスとして形にし、誰かと共有できないかと考えています。また、退任後も引き続き誰かの移住をサポートする活動を続けたいという思いがあります。</p><p>幸い、鹿角市では退任後の活動に対しても協力的で、支援制度がしっかり整備されているため、将来についてさらに楽しみに感じています。</p><h2>鹿角市の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。</h2><p>住民との触れ合いで、私の「人を見る目」が変わったエピソードを紹介します。</p><p>鹿角市には、ユニークな活動や生活を送る方がたくさんいらっしゃいます。仕事柄、そんな方々と出会う機会が多くあるのですが、最初の頃の私は「他の人とは違うことをしている人」に対して、「ちょっと変わった人」という先入観を持ってしまうことがありました。</p><p>しかし、実際にその方々の話を聞いてみると、皆さん本当に楽しそうに、自分のやりたいことに情熱を注いでいることが伝わってきました。他人の目や意見に左右されず、自分の人生をしっかりと歩んでいる姿に触れ、「これは勇気のある生き方だ」と感じるようになりました。</p><p>鹿角市は、「人と違うことを受け入れてくれる」「自分のやりたいことに挑戦しやすい」場所だと思います。この地域で暮らし、たくさんの人に出会ったことで、「みんな違ってみんないい」という考えが心から持てるようになりました。</p><p>そんな気持ちを持てるようになったのも、地域の皆さんのおかげです。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/340nsTnDBDd9_CXp6o6tM.webp"></figure><h2>鹿角市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>鹿角市には、四季折々の美しい景色や、4つの世界無形文化遺産、おいしいきりたんぽ鍋や鹿角ホルモンといった多彩な魅力があります。しかし、私が特に素晴らしいと感じているのは、「人の温かさ」という目に見えない魅力です。</p><p>鹿角市はかつて鉱山町として栄え、多くの人が働くためにこの地を訪れていました（現在は廃鉱）。その歴史の影響もあってか、移住者に対しておおらかで壁を作らない地域性が根付いているように感じます。</p><p>地方での暮らしを考えるとき、この「目に見えない温かさ」はとても大切な要素だと思います。</p><p>そしてもう一つの魅力は「何もないこと」。これは決して悪い意味ではなく、むしろ良いことです。地域の方々から「映画館がない」「ショッピングモールがない」といった声を耳にすることもありますが、そのおかげで四季折々の美しい景色をじっくりと楽しむ時間が生まれます。</p><p>また、季節ごとの行事を大切にするようになり、時間に追われることのない、丁寧な暮らしができるようになりました。「何もないからこそある豊かさ」それが、鹿角市での暮らしの魅力だと感じています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/tsreHIvjWyCF9kOgB9J1i.webp"></figure><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>鹿角、いいですよ。</p><p>私はIターン移住者ですが、地域の方々がたくさん声をかけてくださるおかげで、寂しさを感じることはありませんでした。むしろ、「世話を焼いてくれる」「応援してくれる」そんな温かい方々がいて、とても安心して生活を送れています。</p><p>子育ても同じです。地域の皆さんが手を貸してくださり、首都圏に出張する際には「子どもは預かるから行っておいで」と声をかけてくださる心強い方々までいらっしゃいました。</p><p>こんな温かいサポートがあるなんて、移住前には想像もしていませんでした。これもすべて、鹿角市の人々の人柄や温かさのおかげだと思っています。</p><p>まずは、ぜひ一度鹿角に足を運んでみてください。どの地域への移住を検討していても、現地に行ってみること、そして移住体験者の話を直接聞いてみることが、何よりの情報収集になると思います。</p><p>私自身、移住経験者として、あなたの移住のお手伝いをさせていただきたいと思っています。ぜひ私に会いに鹿角に来てくださいね！</p><p>※鹿角市では「いつでもお試しツアー」という最大2泊3日のオーダーメイドツアーを実施しています。このツアーでは、あなたの「知りたい」に応じて職場見学や住宅物件の下見など、鹿角での生活をリアルに体験することができます。移住を考える第一歩として、ぜひこの機会を活用してみませんか？</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

ワープシティ公式

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第167回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、秋田県鹿角市の日髙 明衣さんです。

鹿角市

秋田県

秋田県鹿角市の地域おこし協力隊、趣味・特技：お金を使わない生活

日髙　明衣

#167 人と違うことが価値になる。鹿角市が教えてくれたこと

<h2>北海道に移住を決めた理由</h2><p>関東で暮らしていた石井さんが北海道に興味を持ったのは子供の頃のこと。家族旅行で訪れた北海道に魅了され、自然と関心を抱くようになった。</p><p>社会人になってからもたびたび北海道を訪れ、その魅力に憧れを抱き続けていた石井さん。</p><p>新しい挑戦をしたいという思いから、地域おこし協力隊に応募し、2016年4月に栗山町へ移住した。</p><p>当時、栗山町では「くりやまちょうPR隊」という名称で協力隊を募集しており、活動分野はふるさと納税、移住・定住、観光振興の3つだった。</p><p><mark class="marker-yellow">「農産物を調理して撮影して、サイトを拡充してPRするという内容に、これまでの管理栄養士としての経験を活かせると感じました。</mark></p><p><mark class="marker-yellow">さらに、ふるさと納税業務は、将来的に外部委託することを目指しており、ほかの自治体と比べると募集内容が具体的で、出口戦略まで明確に示されていた点に興味を惹かれました」</mark>と石井さん。</p><h2>縁もゆかりもない栗山町に移住</h2><p>北海道栗山町は、札幌から車で1時間、新千歳空港からも45分と、北海道のなかではアクセスが良い立地にある。しかし、石井さんが移住前に栗山町に訪れたのは、移住体験ツアーの1度きり。</p><p>その理由は、栗山町は北海道の内陸に位置し、観光地や海の幸といった特産物が少ないため、観光客はもちろん道民も通り過ぎてしまう町だからだ。</p><p>そんな栗山町への移住を決めた理由について、石井さんは<mark class="marker-yellow">「町がコンパクトでスーパーやコンビニ、ドラッグストアなど生活に必要なものが町中で一通り揃っている点が大きかった」</mark>と話す。</p><p>実際に暮らし始めて感じた一番の変化は「通勤電車に乗らなくなったことくらい」で、生活に大きな不便はなかったという。</p><p>とはいえ栗山町は豪雪地帯ではないものの、雪かきは必須。1年目は「雪かきするぜ！」とイベントのように楽しんだが、3年目にはすっかり日常の一部となった。</p><p>また、<mark class="marker-yellow">栗山町には旬の野菜や地元の酒蔵のお酒といった地域ならではの魅力もある。一方で、濃密な近所付き合いというよりは、程よい距離感の「地元感」が心地よく、そこが石井さんにとって栗山町の大きな魅力</mark>だと感じている。</p><h2>ふるさと納税成功のカギは「ファンづくり」</h2><p>地域おこし協力隊として、PRや情報発信、イベント・祭事スタッフ、ふるさと納税業務、観光・移住業務 など、幅広い業務に携わった。</p><p>「最初のうちは右も左もわからないので、数打てば当たるという気持ちで挑んでいました。」と振り返る石井さん。未知の分野にも恐れることなく次々とチャレンジしていった。</p><p>その結果、納税額が増加するなど、数字としての成果も現れた。一方で、<mark class="marker-yellow">石井さんが最も大切にしていたことは「ファンづくり」の姿勢だそう。</mark></p><p>栗山町を多くの人に知ってもらい、継続的に応援してもらえるよう、話題作りや情報発信を工夫しながら取り組みを続けたという。</p><p>なかでも石井さんが特にやりがいを感じたのは、<mark class="marker-yellow">ふるさと納税の返礼品であるメロンを通じてまちを盛り上げるプロジェクト「メロン男子」だった。</mark></p><p>この取り組みは、全国に栗山町の名前を広めるとともに、まち自慢のメロンを多くの人に知ってもらい、味わってもらうことを目指したものだ。</p><p><mark class="marker-yellow">「『メロン男子』は出演してくれた職員の皆さんも快く参加してくれて、撮影中もノリノリでした。北海道内のテレビ番組でも取り上げてもらえ、『メロン男子の町』と認知が広がり、PRに大きく貢献できたと思います」</mark>と石井さんは語る。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/TTb-IDJ_nUOnOsGG-9g63.webp"><figcaption>「メロン男子」に出演してくれた職員の皆さん</figcaption></figure><p>プロジェクトにはユーモアの要素も取り入れたが、一方で、マイナスプロモーションとならないよう、慎重に進める必要があった。そこで過去の炎上事例を研究しながら、批判を受けることなくインパクトを残すギリギリのラインを見極め、効果的な企画を実現したという。</p><p>役場の協力もありプロジェクトは成功したが、進行には苦労も多かった。</p><p>「『メロン男子』では若手職員を5、6人集めて撮影するだけでも、各部署の上長から承認を得る必要がありました。さらに、業務の合間の限られた時間で協力してもらうため、スケジュール調整が特に大変でした」と石井さんは振り返る。</p><p>それでも、<mark class="marker-yellow">試行錯誤を重ねながら実現した「メロン男子」は、栗山町のPRにおける成功事例として大きな成果を残すこととなった。</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/JlnNzlg6ujcVjlASWssbT.webp"></figure><h2>ゼロからチャレンジする原動力は…</h2><p>役所との仕事は多くの書類が必要で、企画を実行するためには予算、事業計画、企画書などを作成し、決裁を得なければならない。そのため、一般企業とのギャップを感じる場面もあったという。</p><p>「もともと飽きっぽい性格で、常に新しいことに挑戦していないとダメなんですよね」と石井さん。</p><p>これまで企画書づくりや事業計画、予算組みなどは未経験だったため、ほかの職員が作成したものを参考にしながら添削を受け、手探りでスキルを身に付けていった。</p><p><mark class="marker-yellow">「確かに大変な部分もありますが、毎日全く違う内容の仕事に取り組めるのは非常に面白いです」</mark></p><p>学生時代には文化祭の実行委員やボランティアに参加し、わくわくする企画を立ち上げることが好きだった石井さんにとって、未経験の分野にも楽しみながらチャレンジすることは自然なことだったのだ。</p><h2>栗山町でおもしろいことをやりたい</h2><p>協力隊は任期終了後、地域に定住する場合、転職か起業を選ぶケースが多い。<mark class="marker-yellow">石井さんも協力隊の任期中に、町業務のアウトソーシングや地域密着型の飲食店「cafe＆bar くりとくら」の準備を進めていた。そして、同じく協力隊の仲間である高橋毅さんとともに『合同会社オフィスくりおこ』（以下、くりおこ）を起業した。</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/wAzQ2U67kR6-xXKiBbeSs.webp"></figure><p>「日本の地方で若者が活躍できるように一緒に頑張ろうという想いから、年齢が若い私が代表になりました」と石井さん。</p><p>初めての起業で戸惑うことも多かったが、移住2年目に行政の制度を活用し、地方創生に強い外部アドバイザーを招聘（しょうへい）する。</p><p><mark class="marker-yellow">栗山町での「おもしろいこと」を具体化するため、当時のメンバーとやりたいことをリストアップし、マインドマップを作成。これらを事業計画に落とし込む作業を行った。</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/CgxVUB0ehoAHIHx9kXkoc.webp"><figcaption>マインドマップ</figcaption></figure><p>&nbsp;</p><p>現在、くりおこは地場産品を活用した飲食店の運営や、町の滞在拠点となる宿泊施設の運営に加え、行政からふるさと納税業務の委託を受けている。</p><p><mark class="marker-yellow">ふるさと納税業務は、都市部の企業に外注する自治体が多いが、その場合、得た税収が地域外に流出してしまう課題がある。くりおこでは、事務作業や取材、情報発信、新規返礼品の開拓など業務全般を担当し、栗山町内で経済を循環させている。</mark></p><p><mark class="marker-yellow">また地域おこし協力隊募集・採用業務も委託されており、移住希望者に町の暮らしを体験してもらう「おためし協力隊」という制度を実施している。</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/7xaEVLjRBx_AGoMziLrRo.webp"></figure><p>&nbsp;</p><p><mark class="marker-yellow">「2泊3日という短い期間ですが、初日のお昼からスタートして最終日も昼過ぎには終わるスケジュールの中で、できるだけ町のさまざまな場所を訪れていただき、多くの人と交流してもらう内容にしています。</mark></p><p><mark class="marker-yellow">良いところばかりを伝えるのではなく、町のリアルな部分もお見せするよう心がけています」</mark>と石井さんは語る。</p><p>この姿勢こそが、移住希望者との信頼関係を築き、より現実的な移住プランをサポートするポイントとなっているのだろう。</p><h2>地域密着型の新たなビジネスモデルを目指す</h2><p>「宿泊に関しては、2019年10月にオープンしましたが、わずか2か月後に新型コロナウイルスが流行し始め、非常に厳しい状況でした」と石井さんは振り返る。</p><p>起業後、ふるさと納税事業は順調に軌道にのせることができたものの、飲食・宿泊業はコロナの影響で集客が難しくなり、苦労が絶えなかった。</p><p>どれか一つの事業に依存するリスクを避けるため、事業計画の段階から委託事業と自主事業の2軸に加え、もう一つの柱となる事業が必要だと考えていたという。</p><p>そこで新たに挑戦したのが、栗山町発のクラフトビールプロジェクト「くりおこクラフト」だ。</p><p>自主商品として開発することで、イベントやWEBショップでの販売だけでなく、海外へのアピールも視野に入れている。</p><p>栗山町は北海道最古の酒蔵や醤油蔵があるなど、醸造文化が根付いている土地。そこに南空知初となる発泡酒醸造所の設立を目指し、2025年春のクラフトビールリリースを目標に準備を進めている。</p><p><mark class="marker-yellow">「クラフトビールを通じて、まち全体を元気にしていくことが私たちの使命だと思っています。我々が取り組んでいることは決して特別なことではなく、やろうと思えばどこの自治体でもできることです。もちろん簡単なことではないのですが、簡単ではないからこそ『本気でやろう！』と思える人を増やしていきたいです」</mark></p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2025/01/10/OkbnF1nnXg0YKShVqHeg9/53BRs5drquO62CzTWAmHY.webp"><figcaption>くりおこクラフト</figcaption></figure><p>くりおこでは、委託業務と自主事業を掛け合わせ、協力隊時代に培った経験やスキル、行政や地域住民とのつながりを最大限に活かした、新たな地域密着型のビジネスモデルを構築している。</p><p><mark class="marker-yellow">「日本各地で協力隊の任期を終えた人が次々と新たなビジネスを立ち上げることで、地方が元気になり、ひいては日本全体が活性化すると考えています」</mark>と、石井さんは地方創生への熱い思いを語る。</p><h2>移住で「やりたいことにチャレンジできる」環境に</h2><p>「くりおこは少数精鋭の職場ですが、とても和やかなんです。『まじめに仕事はしているんですけど、社内が賑やかであればあるほど、特にトラブルなく平和なんだな』と思うんですよね」と石井さんは笑顔で語る。</p><p><mark class="marker-yellow">「朝起きて、自分の意思で仕事に行って、無事に帰ってゆっくり寝られるーー。そんな当たり前の日常こそが、人生の豊かさだと感じています」</mark></p><p>「今の方が楽しい」と感じるいちばんの理由は自分の意思で「やりたいことをやれていること」だそう。</p><p>協力隊就任時は一人暮らしだった石井さんだが、現在は栗山町に移住する前からお付き合いしていた方と結婚し、ご家族とともに北海道での生活を送っている。</p><p><mark class="marker-yellow">「移住というと大それたことのように聞こえるかもしれませんが、私は『移住』を『引っ越し』だと考えています。『引っ越し』だと思えばもっと身近に感じられませんか？」</mark>と石井さん。</p><p><mark class="marker-yellow">「環境がガラッと変わる分、家族のことも含めて周囲としっかり相談しながら検討してほしいですが、あまり構えず、軽い気持ちで考えてみてください」</mark>とも話す。</p><p>新たな環境や未知の分野への挑戦には不安がつきものだが、石井さんは「わくわくすること」を実現するために常に前向きに進み続けている。</p><p>未経験の分野にも臆することなく挑み、周囲を巻き込む姿勢が「本気でやろう！」という熱意を広げ、次々と前向きなエネルギーを生み出しているのだろう。</p>

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けしています。

第91回目の先輩移住者は、埼玉県川口市出身の石井翔馬（いしい・しょうま）さんです。

大学では栄養学を専攻。病院給食調理や飲食店での店舗マネージャー勤務を経験。20代半ばまで埼玉、神奈川、千葉、東京で過ごし、2016年に縁もゆかりもない北海道栗山町に移住し、3年間地域おこし協力隊として活動しました。任期中に合同会社オフィスくりおこを立ち上げ、代表を務めています。

石井さんが栗山町で未経験の分野にチャレンジした理由と、移住に関する考え方をお伺いしました。

栗山町

北海道

出身地：埼玉県川口市、前住所：北海道栗山町、現住所：北海道、職業：合同会社オフィスくりおこ 代表

石井　翔馬

北海道栗山町で見つけた「わくわく」。協力隊から起業へ！未経験から始めた地方創生

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>大洗町で2022年1月〜3月に開催された「地域課題解決プログラム」に参加したことをきっかけに、町役場の方に声をかけていただきました。</p><p>その前年（2021年）から地方創生に関わる仕事で、インタビューや運営事務局などの仕事をし始めたのですが、より地域の当事者としてまちづくりなどに関わる経験も積んでみたいと思いプログラムに参加しました。その中で、地域おこし協力隊の仕事はもっと踏み込んだ地域活動ができるのではないかと思いました。</p><p>また、契約も委託型だったことで、これまでのフリーランスでの働き方を継続できること、家族で住んでいる神奈川県の拠点も残したまま活動できることが決め手になりました。</p><h2>茨城県大洗町を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>大洗町の「地域課題解決プログラム」に参加したことが、地域おこし協力隊に応募する直接的なきっかけになりました。その背景には、茨城県が私の出生地であるという理由があります。</p><p>大学卒業後、それまで住んでいた茨城の実家を離れて10年以上、茨城と関わる機会や動機が全くありませんでした。しかし、地方創生に関わる仕事を始めた際、その取り組みがとても社会的意義のあるものだと感じるようになり、ふと「出身地である茨城に何か貢献できないだろうか」と考えるようになりました。</p><p>そんな折、2021年12月頃、妻がSNSでたまたま見つけて教えてくれたのが、大洗町のプログラムでした。このご縁が、私が地域おこし協力隊としての活動を目指すきっかけになりました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/e4S0FrtkTls2mOW_RHEY9.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>2022年5月に着任して以来、大洗町の「関係人口創出」に取り組んできました。</p><p>私自身、町外に在住しながら大洗町の魅力や課題に触れ、イベントの企画・運営を行う中で、関係人口の当事者として活動してきました。人口減少や少子高齢化が都市部よりも進んでいる大洗町にとって、関係人口の存在が将来のまちづくりや地域活性化の鍵になると感じています。</p><p>これまでの具体的な活動としては、町にライトに関わる「まち歩きイベント」や「MAPづくりワークショップ」の実施、地域と深く関わる「ワーケーションプログラム」、さらに地域の事業者とプロジェクトチームを結成して行う「ものづくり」や「場づくり」のまちづくりプログラム、そして「二拠点居住体験ツアー」などを企画・運営してきました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/BkwCIz7baLUcajxEfCdSM.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>人によってそれまで培ってきたスキルや経験、大事にしている考え方や価値観、地域との出会いのきっかけなどが異なります。</p><p>そのため私個人の話という前提になりますが、企画運営したプログラムに参加してくれた人たちが、主体的に大洗町の魅力と課題に触れ、地域の人たちと関わった上で、何か行動を起こす姿を見た時にやりがいを感じました。</p><p>私は直接的に形あるものを生み出すことができない人間で、どちらかというと人と人をつないだり、地域との関わりのきっかけをつくるコーディネータータイプなので、自分のアイデアやファシリテーションなどによって周りの人が自発的に動いていくことが、自分の存在価値だと思っています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/cgAlhYHCUtTODWVyI48yf.webp"></figure><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/SszgXyG4UQ-1lXhp6Gy7N.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>ネガティブな意味での「想定外」は、正直なところ特にありません。人によっては予想外だと感じるようなことも、私は「そういうこともある」「そういうものだよね」と受け入れるようにしています。</p><p>強いて挙げるとすれば、昨年（2023年）に第1子が誕生したことは、着任時には想定していなかった出来事です。それまで妻もテレワークで働いていたため、私たちは1ヶ月の半分を神奈川で、もう半分を大洗で過ごす二拠点生活を続けていました。</p><p>子どもの誕生後は、その生活ペースが変わり、一人で大洗で過ごすことも増えました。生活リズムや習慣は大きく変化しましたが、協力隊としての活動に大きな影響は出ていません。町役場の方々からも「子どもとの時間を大切にしてください」と温かい言葉をいただき、おかげでプレッシャーを感じることなく、活動を続けられています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/uL7PuLhO-zC4izzfDxYx7.webp"></figure><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>私はフリーランスという時間や場所に縛られない働き方をしており、着任当初から二拠点居住の暮らしを続けていることもあって、移住や定住を考えてはいません。また、大洗町と関わるようになったきっかけが「関係人口」という形だったため、協力隊の肩書きがなくなったとしても、この関わりは変わらないと思っています。</p><p>着任時に「関係人口がまちづくりや地域活性化の鍵になるのではないか」という仮説を持っていましたが、これまでの活動を通じて、その手応えをよりリアルに、そしてポジティブに感じるようになっています。</p><p>これからは、その実感を社会的にも地域的にもインパクトのある取り組みへと発展させていきたいと考えています。大洗町とは、関係人口として、また二拠点居住先として、引き続き深く関わりを持ちながら活動を続けていきたいと思っています。</p><h2>大洗町の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。</h2><p>大洗町で事業や地域活動をしている方々は、一人ひとりが自分の取り組みに誇りを持ち、自律している印象があります。なぜその事業や活動をしているのかを尋ねると、その背景や想いを何時間でも熱心に語ってくださる方ばかりです。</p><p>また、代々家業を継いでいる方も多く、大洗ならではの風土や習慣を大切にしながら活動されています。その一方で、時代の流れに合わせて新しいことにも果敢に挑戦しており、商品やサービス、イベント、プロジェクトなどが次々と立ち上がっています。</p><p>このような環境にいると、自分も頑張ろうという気持ちになりますし、大洗町はとにかく刺激と発見に満ちた町だと感じています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/vOInTg-5GHC1bh0S3PmhZ.webp"></figure><h2>大洗町の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>人口約1.5万人、面積約23㎢と茨城県で2番目に小さな町なのですが、海（太平洋）・川（涸沼川・那珂川）・湖（涸沼）に囲まれ、町内にはたくさんの松の木が立ち並び、自然環境に恵まれた町です。</p><p>そんな自然豊かな場所で趣味である散歩と読書をすると心身が癒されます。その一方で、県内随一の観光地として、特に休日は関東圏中心に全国からいろんな層の人たちがレジャーやアウトドア、イベントを楽しむ姿があります。</p><p>そんな陰と陽、静と動のコントラストがはっきりしているところが、私は大洗の最大の魅力だと思っています。好きなグルメはイメージ通りの海の幸ももちろんなのですが、地元ならではの定食屋さんの丼ものが好きです。</p><p>オススメスポットも海と言いたいところですが、私は自宅近くの涸沼川沿いからの夕日を眺める時間が一番好きです。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/27/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/JnhrkWCW82-v_pksRRn-6.webp"></figure><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>ここまで読んでくださった方はお気づきかと思いますが、私は現状、一つの地域に移住や定住をするつもりはなく、関係人口や二拠点居住を実践し、推奨している人間です。</p><p>その視点からお伝えしたいのは、「いろいろな地域に実際に足を運び、そこにいる人や出来事と関わり、可能であれば実際に暮らしてみる経験をしてほしい」ということです。その中で、自分が住みたいと思える地域や、やりたいことが見つかることもあるでしょう。そして、それが結果的に移住先になるかもしれません。</p><p>移住をゴールと考えるのではなく、「自分や家族はどのような暮らし方をしたいのか」「どんな働き方を目指したいのか」、さらには「子どもがいる方はどんな育て方をしたいのか」「どんな学びを得てほしいのか」といった問いを考え、探し、試す時間を大切にしていただきたいと思います。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第161回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、茨城県大洗町の萬里小路 忠昭さんです。


茨城県

茨城県大洗町の地域おこし協力隊、趣味・特技：読書・散歩・整理収納

萬里小路 忠昭（までのこうじ ただあき）

#161 二拠点生活で実感した手応え！大洗町と深める関係人口としてのつながり

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>急な体調不良（原因不明の腰痛）により、やむを得ず退職しました。その後、半年が過ぎても療養が長引いていたため、移住（Uターン）を検討し始め、東京で開催されている移住相談会に参加するようになりました。</p><p>相談会では、故郷である能代市の移住定住推進窓口「のしろ暮らす」にて、丁寧なアドバイスやサポートをいただきました。その結果、東京での再就職をやめて、移住を決意しました。</p><p>移住体験ツアーなどに参加する中で、「のしろ暮らす」の担当の方から、地域おこし協力隊という就業の選択肢を紹介され、応募することを決めました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/09/12/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/hSAWBxh8jg2PiyHt7ihus.webp"></figure><h2>秋田県能代市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>故郷を離れて30年以上が経過していたため、移住先としては他県も候補に考えていました。しかし、「のしろ暮らす」の担当職員の方々による相談会での丁寧な対応や、移住・定住のために尽力されている姿に触れるうちに、次第に能代市を選ぶ動機が固まりました。</p><p>また、当初は故郷とはいえ、すでに馴染みのない土地に来ているような感覚がありました。しかし、移住体験ツアーを通じて地元のさまざまな方々に紹介していただき、多くの話を伺う中で、次第に「ここなら生活していける」と感じるようになったことも、移住を決めた理由の一つです。</p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>私自身も、移住相談でお世話になった移住定住推進課・移住定住相談窓口「のしろ暮らす」に、移住定住支援担当として配属されています。</p><p>東京や能代市で開催される「移住定住相談会」や「あきた就職フェア」、「のしろの暮らしと仕事フェア」、「能代山本移住定住相談会」などに参加し、「能代市移住体験ツアー」にも同行させていただくことがあります。また、能代市への移住（Uターン含む）を検討している方々に対して、私自身が移住前後に経験したことをお話しする機会もいただいております。</p><p>さらに、2ヶ月に一度ほど「のしろ茶話会（さわかい）」という移住後の女性を対象にした交流会を開催し、参加者の皆様から移住後のギャップや悩み、能代市の魅力、生活に関する情報交換などを中心にお話を伺っています。</p><p>また、日常生活の様子や能代市での暮らしについて、X（旧Twitter）やInstagramを通じて発信しています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/09/12/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/xbPbKhk3koLWTvaNuow4K.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>協力隊になっていなければ、これほど多くの方々からお話を伺う機会はなかったのではないかと、日々感謝しています。さまざまな発見があり、それに喜びを感じる毎日です。自分自身の人生経験が、誰かの役に立つことがあるのも嬉しく思っています。</p><p>協力隊の活動に、これまでの経験をどう活かせるかを常に考えることが、自分にとってのやりがいへと繋がっている気がします。また、地域の方々に喜んで受け入れていただけるよう、馴染むまでの時間は「協力隊という名の移住者」であることを意識し、常に謙虚さを忘れないよう努めたいと思っています。</p><p>協力隊の活動の一環である移住定住相談会や移住体験ツアーで交流した方々から、実際に移住された後もご連絡をいただけることは、非常に嬉しいご縁だと感じています。</p><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>協力隊に限らず、地方に移住すると、思いがけない経費がかかることがあります。例えば、車の維持費や冬の暖房費、自治会費、寺社への寄進などは、東京での生活では想像もしなかったもので、これは実際に生活してみないと分からないことだと思いました。</p><p>また、協力隊としての活動方針がなかなか定まらなかったり、当初やりたいと思っていたことが、現地で本当に必要とされているか、実現可能か、協力が得られるかなど、不確かな面もあり、悩んだ時期もありました。</p><p>協力隊員それぞれで悩みの内容は異なるものの、根底に流れる問題点は共通しているのかもしれません。多様な相談先や相談相手を見つけることが、とても重要だと感じています。</p><p>それから、個人的な話ですが、腰痛が再発している今、協力隊に参加したのは早すぎたかな…と思うこともあります（笑）。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>現在、「のしろ茶話会」では会の後半にアロマのワークショップを取り入れています。回を重ねるごとに、アロマの魅力を実際に体験していただき、その魅力をもっと広めたいという思いが強くなりました。この経験を、卒隊後の仕事に活かせればと考え、アロマの体験型ショップやワークショップを開くことができたらと思っています。</p><p>実際に、借りた畑やプランターでハーブの栽培を始めており、将来的には蒸留体験などもできる場所にしていきたいと考えています。また、能代市二ツ井町で活動しているラズベリー研究会にも参加し、国産では珍しいラズベリーの栽培にも挑戦しています。</p><p>日常を豊かに支えてくれるアロマやハーブ、そして自然に囲まれた体験型の場所作りを目指しており、いつか能代市の「行ってみたい場所」のひとつになれたら嬉しいです。また、さらに可能であれば、民泊やゲストハウスとしてお試し移住体験ができる場所も作れたらと夢を描いています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/09/12/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/Stzzaas2_u2C7gkPCuOfc.webp"></figure><h2>能代市の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。</h2><p>私が住んでいるのは能代市の中心市街地ではなく、東能代です。この地域には「鰄渕番楽」があり、伝統を復活させ、次世代に受け継ぐための保存会の皆さんが活動されています。</p><p>また、自治会もあり、地域のために地区会の皆さんが熱心に尽力されています。この東能代には親身になってくれる方々が多く、私はこの地域が大好きです。古くから住んでいる方が多い地域と、移住者が多い地域が交わる自治会は、移住者に対してとても寛容な雰囲気があるのも魅力です。</p><p>引っ越してきた当初、自治会の仕組みがよくわからなかった私は、回覧板に掲載されていた地区総会に突然参加しました。「誰？？？」という空気が漂う中、それでも皆さんは温かく迎えてくださり、総会の準備や参加を快く手伝わせていただきました。</p><p>鰄渕神明社の祭事の参道飾りについても、回覧板で知り、またしても飛び入り参加。初対面の地元の紳士たちが、ここでも快く仲間に加えてくださいました。</p><p>今年度は、住んでまだ1年少しの私に、婦人部の部長という大役をお任せいただきました。婦人部の皆さんも親切に何でも教えてくださり、おかげさまで滞りなく行事を開催できています。</p><p>櫓を組める方がいなくなり、盆踊りがなくなった夏祭りですが、今年は新たに「鰄渕番楽」の体験コーナーを設けることになりました。子どもたちに鰄渕番楽の魅力を伝え、かっこいい伝統を少しでも多くの人に受け継いでいただけたら本当に嬉しいです。</p><p>（ちなみに、私は鰄渕番楽の熱心なファンです。本当に素晴らしいので、ぜひ多くの方に観ていただきたいです。毎年8月13日、鰄渕神明社でお待ちしております！）</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/09/12/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/DdDKN8G3Y_qqlNNoQR-wU.webp"></figure><h2>能代市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>能代市は、空が広くて美しい街です。天高く広がる空と劇的な雲の美しさが特徴で、遠くには白神山地を望むことができます。積雪は比較的少ないものの、風が強い地域でもあります。</p><p>かつて「木都」と呼ばれた歴史あるこの街には、最近では※洋上風力発電の大きな風車が景色の一部として定着してきました。また、「風の松原」は砂防の松林でありながら、見事な景観を誇り、散歩にも最適な場所です。</p><p>観光スポットとしては、旧料亭「金勇」がおすすめです。天然秋田杉をふんだんに使用した美しい建物で、国の有形文化財に登録されています。その近くには、バスケットボールファンにとって聖地とも言える「バスケミュージアム」があり、バスケットの強豪校・能代工業（現在の能代科学技術高等学校）の歴史や、バスケットボールの魅力を全国から訪れるファンと分かち合うことができます。</p><p>夏には、七夕灯籠「天空の不夜城」が街を彩ります。最大24メートルにもなる幻想的な巨大灯籠が、能代市の夏を代表する風物詩です。お酒好きの方には、地元で有名な「酒どこべらぼう」がおすすめで、移住者の中にはお気に入りの飲み屋を探すのが楽しみだという方もいらっしゃいます。</p><p>美味しいお店やカフェもたくさんありますので、能代市へお越しの際はぜひお声がけください。</p><p>※洋上風力：風力発電のうち、海上や湖面に建設されたものを指す。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/09/12/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/4OEVEhDCH1mpbwsyVreyq.webp"></figure><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>地方への移住は、憧れや勢いだけで決めてしまうと、実際の生活でギャップを感じることが多いものです。まずは、各種移住相談会や地方の就業フェアに参加し、ぜひさまざまな自治体や企業、地域の方々から話をたくさん聞いてみてください。</p><p>その中で、「ここかな」と気持ちが少し固まってきたら、何度かその土地を実際に訪れてみることをおすすめします。知り合いが増えてくることで、移住前後の心の支えになります。相談できる人を増やしておくと安心です。</p><p>また、移住には思った以上にお金がかかることがあります。各自治体の支援金や助成金は年度ごとに変わることがあるので、相談会で確認し、無理のない計画を立てて進めることが大切です。</p><p>どの地域でも、移住を選んだあなたはその土地にとって大切な一員になるはずです。素晴らしい選択と素晴らしい人生を願い、お互いに頑張りましょう！</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第143回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、秋田県能代市の七尾　有紀さんです。

能代市

秋田県能代市の地域おこし協力隊、趣味・特技：読書、園芸、アロマアドバイザー資格

七尾　有紀

#143 移住定住相談から移住者支援へ。故郷に戻り、地域の未来を支える

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>私は、地域おこし協力隊の竹細工隊員として活動しています。主に、青森県弘前市の岩木地区愛宕に伝わる竹細工の技術継承と、その魅力を発信することを担当しています。</p><p>元々はフラッシュ家具職人として、機械を使ったモノづくりに従事していました。機械を使うことで生産性が上がり、均一で美しい仕上がりを得られる一方で、私は次第に身体を通じた手作業への関心が強くなっていきました。</p><p>その中で、竹細工に注目するようになりました。竹細工は、機械を使わずに根気よく手作業で仕上げるモノづくりであり、私が求めていたものにぴったりでした。弘前市の竹細工隊員募集を見かけ、「これだ！」と感じ、すぐに応募を決意しました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/28/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/DH7t5UXjO59pFl5FVVCfq.webp"></figure><h2>青森県弘前市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>青森県弘前市とは、私が趣味で学んでいる古流の武術を通じてご縁がありました。弘前市の小山家に代々伝わる「卜傳流剣術」をはじめ、弘前にゆかりのある武術を、小山隆秀先生にご指導いただくため、2017年頃から毎年ご来阪いただいていました。</p><p>さまざまな武術を学ぶ中で、私自身も弘前に関わる武術に特に興味を持ち、もっと近くで深く学べる機会がないかと、心の奥で漠然と考えていました。古流武術は、その土地の文化性や身体性と深く結びついており、同じ流派でも伝わる土地によってその内実が異なります。</p><p><span style="color:#14161a;">武術を学ぶと同時に、土地に根付く舞踊や音楽にも親しんでいる名人や達人が多くいます。その方々が伝える「卜傳流」からは弘前の文化そのものが感じられ、私をさらに惹きつけました。それが、弘前とのご縁を深めた大きな理由です。</span></p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>愛宕の竹細工は、全国的にも珍しい寒冷地にしか生育しない根曲竹を使って作られます。竹細工は、採取した根曲竹を割り、竹の皮を剥ぎ、その皮の幅と厚みを均一に整えるところから始まります。そして、その皮を用いて丁寧に編み上げ、籠などの製品に仕上げていきます。</p><p>私の活動は、この全ての工程において、目利きや技術の継承を行うことです。そのため、先生から教わるだけでなく、自分自身で研鑽や研究を重ねることが、主な仕事となっています。</p><p>さらに、多くの方々に愛宕の竹細工に関心を持っていただき、その魅力や歴史を伝えることにも力を入れています。また、現代の生活に調和する新たな使い方を提案し、普段の生活で竹細工を取り入れていただけるよう努めています。</p><p>加えて、地域活性化を目指すイベントや行事への参加、取材活動を通じて地域の人々との交流の様子を広く発信し、独立後に必要なスキルの習得にも取り組んでいます。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/28/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/x1l6PoHEcjrxZVmIn3nb_.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>根曲竹は節が多く、時にはねじれや歪みが生じるため、良質な竹を見つけるのは非常に難しいです。そのため、竹を割ることや皮を剥ぐこと自体が一筋縄ではいきません。</p><p>良質な竹が生育する場所を見つけるだけでも時間がかかり、竹を均一に割り、皮を剥ぐ技術を身につけるには、少なくとも二年はかかるといわれています。また、竹を編む際には、網目や形を整えながら作ることが非常に難しく、高度な技術が求められます。</p><p>私は、任期中にこれらの技術を習得し、独立できるようにさらに洗練させていきたいと考えています。この挑戦は多くの困難を伴いますが、それこそが私の大きなやり甲斐となっています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/28/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/_htrhEmWoGv2LSQCvY4Ua.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p><span style="color:#14161a;">特にございません。</span></p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>愛宕を代表するりんご籠をはじめ、愛宕の象徴となるような竹細工<span style="color:#14161a;">を新たに作り</span>、幅広く販売していきたいと考えています。また、手作業だからこそ磨かれる感性を伝えるためのワークショップを開催したり、次世代の育成を目的とした教室を開くことで、竹細工の魅力を広めていきます。そして、最終的にはこの地に定住することが私の第一の目標です。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/28/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/j-wLHwoBbRVm15CYhQ1-K.webp"></figure><h2>弘前市の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。</h2><p>方言が非常に強いことに、初めは驚かされました。竹細工の先生や、弘前市の文化を学んでいる獅子踊りの先生方はご高齢で、まさにネイティブ中のネイティブ。皆さんが話す昔ながらの津軽弁は、ほとんど理解できないことが多いです。</p><p>文脈から推測するのも難しく、最初は勘に頼って会話をしていました。重要なポイントを聞き逃しているのではないかと、不安に感じることもあります。</p><p>少しずつ慣れてはきたものの、大阪弁とは異なる距離感や会話の間の取り方に、今でも密かに戸惑いを感じることがあります。</p><h2>弘前市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>弘前市では、春には日本一を誇る弘前公園のさくらまつりや、りんごの花が咲き誇り、夏にはねぷた、秋にはお山参詣など、四季折々の行事を楽しみながら季節を感じる生活が送れます。そして、いつでもどこからでも美しい岩木山を眺められることが、何よりの魅力です。</p><p>岩木山は、見る場所によって形や風景が異なり、地元の人々は自分の町から眺める岩木山が一番だと誇りに思っています。</p><p>また、豊富な温泉が近くにあることも、この地域の大きな魅力です。温泉ごとに湯質や温度が異なり、自分に合うお湯を見つけたり、その日の気分に合わせて温泉を選んだりするのも楽しみの一つです。</p><p>多くの温泉が日帰りで利用できるため、こちらの住民は車にシャンプーやタオルなどを詰めた「湯籠」を常備していることが多いです。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/08/28/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/5Ps-P6hb7tREsB8YIifvm.webp"></figure><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>まずはその土地に足を運び、風土を感じたり、地元の人々と触れ合って、自分に合いそうかどうかを探ってみることから始めると良いと思います。各自治体が実施している体験ツアーを利用して現地を訪れるのも一つの方法です。</p><p>また、少しでも縁のある人がいると、移住後に助けてもらえることが多いので、趣味などを通じてその土地と繋がりそうな人がいれば、事前に関係を築いておくのも良いかもしれません。</p><p>さらに、弘前の「ねぷた」のように、地元の人々と交流する機会が多いかどうかも、移住先を選ぶ際の重要な要素として考えてみると良いでしょう。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第142回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、青森県弘前市の伊谷翼さんです。

弘前市

青森県

青森県弘前市の地域おこし協力隊、趣味・特技：古流の武術

伊谷 翼

#142 愛宕の竹細工の未来を紡ぐ—伝統技術の継承と地域活性化への取り組み

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>香取市役所に移住相談に行った際に、初めて地域おこし協力隊の存在を知りました。以前は15年間企業に勤め、管理職をしていたのですが妊娠を機に退職しました。</p><p>自己実現と仕事に明け暮れていたので、もうそういう生き方はやめ、未来を担う子供のために人生を使おうと思ったのです。もうどこかに所属して働くことはないだろうと考えていました。</p><p>しかし娘が5歳の時に私が働くことになり、就職活動を始めました。転職サイトで色々な価値ある企業にエントリーしましたが、どんな仕事も自分の人生に関係があるとは思えず悶々としていました。</p><p>もっと自分の生活に身近な仕事をしたい、と思っていたところに地域おこし協力隊を知り応募しました。</p><h2>千葉県香取市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>香取市栗源は7年間、二拠点生活をしながら稲作を続けてきた地域です。最初に香取市出身の友人に田んぼ体験に誘われ、その景色に魅了されました。それから毎年通い続けました。</p><p>子供が生まれたことで、都市ではなく地方で子育てをしたいと思うようになりました。生命感のないところではなく、生命に溢れるところで子供という命を育てたいと思ったのです。</p><p>栗源は土地勘もあり、友人もいる地域なので、移住するならこの地域と思っていました。ただ、行政の区割りはあまり分かっていなくて、栗源が香取市で、すぐお隣の多古町は別だと知ったのはごく最近です。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/11/02/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/K1hT1jCKBzuJqidPY1eza.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>移住定住の担当をしています。仕事内容は大きく3つです。<br>一つ目は、移住促進イベントの企画・運営です。</p><ul><li>おためし地域おこし協力隊</li><li>おためし農家体験ツアー</li><li>古民家物件内見ツアー</li><li>香取市移住セミナー</li></ul><p>上記以外にも、各地のマルシェへの出店など、香取市を体験していただけるイベントの企画・運営をしています。今後はおためし移住も立ち上げる予定です。</p><p>二つ目は、関係人口の創出です。主に親子向けの季節イベントを企画・運営しています。</p><ul><li>田植え</li><li>キャンプ</li><li>収穫祭</li></ul><p>自然環境の中で大人も子供ものびのび過ごしていただいています。また、香取市の美味しい味覚で心をつかむ、をモットーに、生米パンの製造販売などをしています。</p><p>三つ目は、地域の活性化です。市内外のお客様が立ち寄る地域施設の活性化のお手伝いをしています。</p><ul><li>小江戸佐原の佐原町並み交流館の運営・物販拡充</li><li>栗源地区のMUSUBI画廊での写真展やPR</li><li>栗源地区のローズガーデンのオクトバーフェスト出店など</li></ul><p>今後は有機農家さんへの研修希望者紹介などもやっていく予定です。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/11/02/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/DSbxgLuFlM8EyIEs1lKG_.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか？</h2><p>自分の持つスキルが「重宝され役に立てている」という感触です。以前いた東京の企業では自分の企画や資料作成のスキルはどの社員も持っているものでしたが、地方では珍しいスキルです。できて当然、と思われていたのと同じ仕事をやって喜ばれるので嬉しいです。</p><p>ただし、地方ではできて当然、という自分の生活を自分で作り上げるスキルは何もできません。水道などのインフラを自分でメンテナンスすること、害虫や害獣の駆除、農耕機械の運転などです。こうした仕事を地域の方が易々とやっているのを見て、驚くのもまた楽しいものです。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/11/02/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/rX4DVqqFqBBcgbm7f9Szy.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>初出勤の前日に車を泥にはめ、初出勤の日に車がなかったことです。「車がないと生活できない」とは聞いていましたが、何とかバスに乗って出勤したものの、帰りの時間にはもう交通手段がない…。聞いてはいても、ここまでとは想定外でした。</p><p>色んな人がいるということも、当たり前といえば当たり前ですが、想定外でした。元々友人がいる地域だったので、地域全体がそんな感じの人が住んでいるんだろうという感覚がありましたが、実際にお一人お一人会ってみると実に色々な方がいて、私が知っていたのは香取市のほんの一部だったんだと感じます。</p><p>協力隊は他の仕事よりも地域の方とふれあう機会が多く、楽しんでいます。もっと多くの方とお話したいと思っています。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>色々な仕事をやりながら香取市で生きる、ということをやっていきたいと思います。1つの企業の器の中でしか生きてこなかったので、私にとってはチャレンジングなテーマです。</p><p>どんなことをしたいかについては、今まさに地域おこし協力隊でやっている、自然体験イベント、生米パン屋さん、養蜂、農業などです。自分たちでできることは自分たちでやるライフスタイルで、生活コストを抑え、色んな人と協力し、あまりお金に頼らず生きていけたら良いなと思っています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/11/02/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/lrqy7dOpROzb5mqxSycSx.webp"></figure><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2023/11/02/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/mtE-7cPdZSBGlON2T7liX.webp"></figure><h2>香取市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>東京に近いためか、都会的な人たちが多い田舎だと感じています。まず、標準語でお互いに会話できます。</p><p>方言がないというわけではありません。地元の方同士の会話は、普段東京では聞かない話し方です。でも標準語で話しかけると、どなたでもこちらの言うことを理解し、返してくれます。</p><p>また、専業農家の方は意外と少なく、どこかの組織に属して働かれた経験がある方が大半なので、東京で働いていた私たちの持つ感覚を理解してくれます。</p><p>例えば、稲刈り後のおだがけ（稲を天日乾燥させること。全国的には「はざがけ」と言う）をして、稲を干しっぱなしにしていた東京の団体がいました。</p><p>「長く干せば良いと思っているんだろう。」という地元の方に、「彼らは土日しかこちらに来られないんです。土日に仕事が2回入れば一か月干しっぱなしになってしまうんです。」と説明したら、状況を理解してくれました。</p><h2>香取市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>千葉県香取市は豊かな自然と、生活の利便が両方かなう地域です。広大な農地と青空を楽しみながら、コンビニやスーパーが車で10分くらいで利用できます。</p><p>成田市や稲敷市のショッピングセンターまでは車で30分、成田空港や海まで車で40分、東京へは車で80分でアクセスできます。八重洲直通の高速バス亭が市内に点在し、東京でのミーティングに対応できます。</p><p>主要産業の農業についても、旺盛な東京市場に隣接し、一次産業としての農業のほか、都心からのお客様をターゲットにした観光農業も選択肢に入ります。温暖な気候であらゆる作物が育ち、理想の農業を追うことができます。</p><p>香取市内には観光地もあり、伊能忠敬を生んだ歴史ある小江戸佐原をいつでも楽しむことができます。</p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>「自然豊かな土地で暮らしたい、でも便利さは求めたい。」「親や親戚、友人は都内にいるから、東京にすぐ行ける場所がいい。」という方には千葉県香取市がぜひおすすめです。</p><p>近隣の市町村へのアクセスの良さも香取市のおススメポイントです。成田空港も、海も近いです。</p><p>気候は温暖で、夏の昼間は東京と同じくらいの暑さですが、東京と違って夜は涼しくほっとします。冬も降雪はありますが、積雪はほとんどありません。</p><p>お米、サツマイモ、落花生など、食べ物は美味しいです。有機農家さんもたくさんいて、平飼いの鶏肉がいつでも買えるのも、東京より便利！食にこだわりのある方はぜひ来てください。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第80回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、千葉県香取市の堺夏香さんです。

香取市

千葉県

千葉県香取市の地域おこし協力隊、趣味・特技：ハンドメイド

堺夏香

#80 千葉県香取市の田んぼ体験を機に移住。生命に溢れる地で子育てをしたい

<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>山形市主催のオーダーメイド型移住体験ツアーに参加した際、案内をしてくださっていた職員の方に「クリエイティブなスキルを持っている方を地域おこし協力隊で募集しているんです。」と紹介されたのが最初のきっかけでした。</p><p>もともとフリーランスのイラストレーターとして10年ほど事業をしており、移住後もその仕事を続けるつもりでいたので、そのときは自分が隊員になるとは思っていませんでした。</p><p>しかし、移住体験ツアーを通じて知った山形市の魅力が、ツアー参加前に抱いていた山形市のイメージ（いわゆる田舎で豪雪地帯）を大きく覆すものでした。自身の親や周囲の人に山形市に移住を検討していることを伝えると、山形に行ったことのない人からは「雪すごそう」「山以外何もなさそう」などの意見が多かったです。</p><p>山形市へ訪れたことのある人は「東北で一番好きな場所なので羨ましい」「親切な人が多いし、美味しいものが多い」など好意的な意見でした。実際に自分もそうだったのですが、こんなに素晴らしい所なのに県外の人は誤解しているんです。</p><p>なので、誤解で固まったイメージの土壌をPRの力で耕していきたいと思い、志望しました。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/77d0454f-q1オブジェ.jpeg" alt="やまがたクリエィティブセンターQ1"></p><p>&nbsp;</p><h2>山形県山形市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>インターネットで物件を探していた際、気になった物件が山形市の空き家バンクに登録されていた物件だったため、物件の内覧・契約のためオーダーメイド型移住体験ツアーに参加しました。そこで山形市の美しい風景、都市機能と自然のバランス、親切な人が多い、暮らしやすそうといった点に魅力を感じ、山形市への移住を決めました。</p><p>それまでは、山形市はおろか東北地方に訪れたこともありませんでした。なんなら、寒いの苦手だし雪がすごそうなイメージで東北は移住の候補にも入れていなかったんです。</p><p>2020年ごろから東京以外で生活してみたいと思い始め、都心へのアクセスや温暖な気候から神奈川県の湘南エリアで物件を探したり、2拠点生活をしたりしました。 なかなかしっくりこなかった中、初めて訪れた山形市にはしっくりきたんです。</p><p>ツアーで訪れたのは冬でしたが、関東の冬の風とは違う、するどく凛とした山形の風も心地よいなぁと感じました。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/abe79458-.jpg" alt="樹氷"></p><p>&nbsp;</p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>山形市企画調整課の移住促進係に所属し、移住促進用プロモーション業務を担当しています。<br>先日までは、今年度も開催中のオーダーメイド型移住体験ツアーのチラシのデザインを作っていました。</p><p>現在は、山形市への移住を検討している方向けのパンフレットを制作中です。その他にもSNSを活用し、自身も移住者であることを強みに、移住者視点メディアとして県外の人に向けて山形市の魅力を発信したり、情報発信用の素材の撮影及びそれを用いたプロモーション動画の制作もおこなっています。</p><p>&nbsp;</p><h2>地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか？</h2><p>自分の得意なことを活かしながら、移住促進係のメンバーと二人三脚ならぬ四人五脚で進められることにやりがいを感じています。 地域おこし協力隊というと、どこかに所属しながら個人で活動するイメージが強かったのですが、ぼくの場合はチームという感覚が近いですね。</p><p>自宅からリモート出勤する日もありますが、ほとんどは市役所に通勤し企画調整課内の自分のデスクで仕事をしているからかもしれません。 実際にデザインや映像制作の作業をするのは自分一人ですが、どんなに些細なことでも気軽に係内で相談できる環境なので問題の共有・解決ができています。</p><p>&nbsp;</p><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>フリーランスでの仕事の仕方と役所の仕事の仕方やスピード感の違いだったり、専門用語に初めは困惑していました。約2か月経った現在でも慣れてはいません（笑）。</p><p>&nbsp;</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>地域おこし協力隊着任の前は、もともと10年ほどフリーランスのイラストレーターとして、国内だけではなく海外の企業とも取引をしていました。<br>とはいえ、完全に廃業しているわけではなく、現在は引き受ける案件数をかなり減らして副業として事業を継続しています。</p><p>卒隊後はイラストレーターの仕事を本格的に再開させようと考えています。東京や海外以外にも山形県、山形市の企業からの案件も積極的に引き受けていき、ローカルとグローバルどちらの仕事もしていきたいです。</p><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/42054d69-.jpg" alt="テレワークをしている髙安恭介さん"></p><p>&nbsp;</p><h2>山形市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。</h2><p>素朴な人、社交的な人、気さくな人と様々ですが、共通しているのはとにかく親切な人が多いような気がします。</p><p>自分が住んでいる空き家バンク物件は、当初売り物件だったんです。担当してくださった不動産屋さんがオーナーに掛け合って値段交渉までしてくれました。</p><p>再建築不可という点と縁もゆかりもない山形に家を買うことに途中から躊躇していたところ、今度は元のオーナーから物件を買い取り大家さんになってくれる企業を見つけてきてくれました。これには驚きました。</p><p>物件自体はとても気に入っていたので賃貸ならばと即決しました。「ここまでしてくれるの！？」というぐらい親切にしていただきましたが、移住後も東北の暮らしについてのアドバイスやサポートをしてくださっているので、初めての山形市でも安心して過ごすことができています。</p><p>&nbsp;</p><h2>山形市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><ul><li><strong>山形の食文化が充実している</strong><br>お米や果物、農産物も美味しいし、蕎麦やラーメンもおいしいです。ごはんもお酒もおやつも本当に何でも美味しいんです。ぼくが特に気に入っているのは「鳥中華」という山形独特の麺料理です。こんなに美味しいのに、なんで関東にないんだろうと不思議で仕方ないです。</li><li><strong>温泉施設が多くある</strong><br>近所に温泉があり気軽に利用できることが嬉しいです。しかも、お値段は400円ぐらいです。<br>以前住んでいた東京では1,000円ぐらいが普通だったので、その差に衝撃でした。場所によって泉質が違うので、温泉巡りをするのも楽しいです。</li><li><strong>豊かな自然があり適度な都市機能である</strong><br>中心市街地は都市機能がありつつ、車で30分ぐらいの距離では自然が豊かでアウトドアも楽しめるというのも魅力のひとつです。<br>実際にゴールデンウィークには蔵王にハイキングに行き、リフレッシュしました。<br>日常では街中や自宅から見える山並みや空の情景がとても美しくて、眺めるたびに感動しています。</li></ul><p><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/06/53816293-.jpg" alt="髙安恭介さんの作品"></p><p>&nbsp;</p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>案外、思い切って飛び込んでしまうという勢いや身軽さが大事なんだなと、実際に移住してみて思いました。山形市は親切な人も多く、案外どうにかなるかもです。</p><p>どんな市町村も一長一短なので、移住先についてネットや本で調べすぎて判断材料が多くなったが故に、どこにしようか決めかねることがあるかもしれません。観光やネットだけでは分からない、本当に知りたい「雰囲気」と「生活」を体験していただけるよう、山形市ではオーダーメイド型移住体験ツアーを開催しています。</p><p>オーダーメイド型なので、市内の見学先や体験内容の行程について事前にヒアリングを実施し、参加申込者のニーズに合わせて柔軟に対応できるのが、このツアーの強みです。</p><p>参加費無料（最寄りのJR駅又は空港から山形駅・空港までの往復交通費及び宿泊代を山形市が負担）なので、山形市への移住を検討されている方は、山形市企画調整部企画調整課　移住促進係までお問い合わせください。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong></p><p><a href="https://warp.city/features/2">https://warp.city/features/2</a></p><p>&nbsp;</p>

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第43回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、山形県山形市の髙安恭介さんです。

山形市

山形県

山形県山形市の地域おこし協力隊、趣味・特技：スパイスカレー作り

髙安 恭介

#43 移住体験で知った山形市の魅力。イラストレーターが得意を活かしてPR

<h2>移住したきっかけを教えてください。</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">兵藤一輝さん（以下、兵藤）</span>：</b>移住前は立川市で5年ほど暮らしていました。忙しい毎日で、次第に都会での仕事と生活に息苦しさを感じるようになりました。</p>
<p>結婚をしようというタイミングでしたので、これからのことを考えて住みやすい地方暮らしをしようと。<mark>そうして有楽町にある移住相談センターで那珂市を紹介され、移住フェアに参加しました。</mark></p>
<p>市の担当の方に私が農業に興味があると伝えると、農業体験ツアーを勧められました。そこで体験に訪れたのが、ここ綿引農園なんです。</p>
<p><mark>農業体験ツアーでは綿引さん一家をはじめ那珂市の農家さんが親身になっていろいろ農業についてアドバイスをくださいました。みなさんとても優しく、ここならちゃんと面倒を見てくれそうだなと思いましたね。</mark></p>
<p>環境もよく住みやすそうだったので、那珂市に移住することを決めました。</p>
<p><img class="alignnone" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/05/fc96a40c-.jpg" alt="トマトの手入れをする兵藤一輝さん（上）、栽培しているトマト（下）" width="1200" height="800" /></p>
<h2>農業の経験がなかったそうですが、活動を始めてみていかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">兵藤</span>：</b>新規就農プロジェクトは、独立して就農するために市内の農家さんのもとで、野菜の栽培技術や農業経営に関する研修を受けるというものでした。最初は体力がついていかなくて（笑）。</p>
<p>畑で苗を植えたり、田んぼで草取りする作業は、立ってはしゃがむの繰り返しで当初は筋肉痛になりました。でも次第に慣れていきましたね。</p>
<p><mark>以前の仕事と比べたら、精神面でとても健康的になったと思います。こうしてハウスにいるとトマトたちが可愛く見えてくるんですよ。自然を相手にしていると心も穏やかになるんでしょうか。</mark></p>
<h2>他にはどのような活動をなさっているのですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">兵藤</span>：</b>ほかにも、農家さんたちが主催するイベント運営のサポートや、私が就農に向けて活動している様子をSNSで発信し、新たな就農希望者を呼び込む活動も始めています。</p>
<p>いろんな農家さんと関わっていく中で気付いたのは、那珂市には豊富な種類の素晴らしい野菜がたくさんあり、それだけ農家さんたちが頑張って作っているという事です。名産と言われるものが表立っていませんが、水戸駅などでフェアを開くとどれも本当によく売れるんですよ。</p>
<p>那珂市は農業に強くポテンシャルがあると思うので、そこは市と生産者のみなさんとで今後、那珂市の農産物のブランディングを考えていきたいです。</p>
<p>加えて、これから農業をやってみようという人に、いま私が歩んでいるような就農への道筋をもっと分かりやすく紹介して、こっちに飛び込んで来やすいような情報発信もしていきたいと考えています。</p>
<p><img class="alignnone" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/05/d66c9e5a-.jpg" alt="ハウスでトマトの手入れをする兵藤一輝さん" width="1200" height="800" /></p>
<h2>これからの目標はありますか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">兵藤</span>：</b>独立就農を目指しながらも、那珂市の農産物、農業のこれからを考えています。今取り組んでいる野菜の栽培技術の習得だけでなく、今後ブランディングに向けて食育などの勉強も始めました。</p>
<p>私みたいに未経験でも外からの視点をもった、那珂市にはいないタイプの人間が関わることで活性化が図れ、那珂市の農産物のブランドの醸成に貢献できるんじゃないかと。だからもっと多くの人に来てもらって、それぞれのアイディアを取り入れながら、これからの那珂市の農業を一緒に盛り上げていけるといいですね。</p>
<p>そのためには私が新規就農するモデルとなって、農業という生き方がしっかりできることを証明する必要があると思っています。農業ってきついとか、きたないとか“K”のつく職業と言われますが、それは個人の受け止めによって違うと思うんです。</p>
<p>確かに今の日本では高収入を得ている農家さんはごくわずかで、ほとんどが兼業をしている。別に僕らはお金持ちになりたいわけではなく、家族が健やかに暮らしていけるくらいちゃんと稼げることを体現していきたい。</p>
<p>売り上げがあるけど忙しすぎるのではなくて。無理のない業務でしっかり休めて、夫婦で趣味の時間を過ごしたり暮らしを愉しむ。それができるように、既存の農業のやり方なども効率を突き詰めていきたいと考えています。</p>
<h2>改めて、農業っていかがですか？</h2>
<p>今は日々トマトを育てる作業が楽しいです。とても人間らしいことをしていると感じています。</p>
<p><mark>土に触れていると、あぁ地球が職場なんだなと。田んぼで作業をしているときも、ふと見上げると本当にいい景色が広がっていて、いまだに見とれていますよ。</mark></p>
<p>身体いっぱいに感じるその良さはインスタじゃ絶対に伝わらないと思います。この大地に立ってみないとね。</p>
<p><img class="alignnone" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2023/05/6d217e0f-.jpg" alt="トマト栽培しているハウスで兵藤一輝さんと奥様" width="1200" height="800" /></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>出典: <a href="https://www.city.naka.lg.jp/iinakakurashi/page/page000146.html" target="_blank" rel="nofollow noopener">農業を志す人のモデルとなって 那珂市の農業を盛り上げていきたい。</a></p>

兵藤一輝さんは2022年に、地域おこし協力隊として東京都立川市から茨城県那珂市へ移住しました。那珂市地域おこし協力隊の第3期生として、新規就農プロジェクトを担当しています。現在はトマトの栽培をする傍ら、那珂市の活性化や新たに就農希望者を呼び込む活動など、新しい活動にも力を注いでいます。そんな兵藤さんになぜ那珂市に移住したのか伺いました。


那珂市

前住所：東京都立川市、現住所：茨城県那珂市、職業：地域おこし協力隊 新規就農プロジェクト担当


兵藤 一輝

農業を志す人のモデルとなり 那珂市の農業を盛り上げていきたい

<h2>朝日町に移住されてきた経緯と決め手を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">塚田 吉彦さん（以下、塚田）</span>：</b>仕事をリタイアする時期に、「高齢の両親の生活支援をしたいので戻りたい」と妻から提案があったのがきっかけです。親孝行したいという家内の気持ちを大事にしたいと思いました。</p>
<p>それに加え、東京で約50年近く暮らしてきましたので、田舎暮らしも悪くないと考えて移住を決めました。朝日町は落ち着いてのんびり暮らすのにいい町です。</p>
<p><img class="size-full wp-image-2863 aligncenter" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/1d62922c-interview_08_samune1.jpg" alt="" width="400" height="266" /></p>
<h2>朝日町での生活はいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">塚田</span>：</b>私はゴルフとを自由に楽しむ生活を過ごしています。家内は喫茶店を営んでいて、私も店に立つ時もあります。他にも夫婦でボランティアで絵本や童話の読み聞かせを小学校、図書館で行っています。</p>
<h2>好きなスポットや食べ物はできましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">塚田</span>：</b>四季を通じて、朝日岳の山並やひすい海岸などの美しい景色を楽しむ事ができます。海岸では波の音や松林を抜ける風のなかで読書もでき、実に爽やかです。私は特に冬が好きで、寒さの中で熱燗での一杯がたまりません。野菜や地元でとれる魚が新鮮で美味しいです。</p>
<p>私は特に鯛やヒラメが好きです。料理方法を色々勉強していますが習得が追いつかず結局は、魚は刺し身、野菜はサラダになることが多いんです（笑）。朝日町の水は美味しいですよ。この水で地元でとれた米を炊くと絶品です。</p>
<p><img class="alignnone size-full wp-image-2865" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/1e18f8ab-interview_08_samune1.jpg" alt="" width="400" height="266" /></p>
<h2>移住してきた際に困ったエピソードがあれば教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">塚田</span>：</b>グループでゴルフをしたい時や読書会を開催したい時に、仲間集めで苦労しました。移住当初はどこで誰に声をかければ良いのかわからなかったのが原因です。現在は家内の喫茶店に様々な人が集まるので情報も得られ、同じ趣味の仲間もできました。</p>
<p><img class="size-full wp-image-2866 aligncenter" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/dbeed5fb-interview_08_samune1.jpg" alt="" width="400" height="266" /></p>
<h2>移住を考えている方へアドバイスをお願いします</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">塚田</span>：</b>「移住体験ツアー」や「お試し住宅」などを活用して短い期間でも朝日町を体験してから、移住を検討するのをお勧めします。私達はこれまでの人生で様々な場所で生活してきましたが、何処の土地も一長一短で100点は存在しません。</p>
<p>私達はのんびりゆったりと自然と共に過ごせる朝日町での生活がとても気に入っていますが90点です。朝日町に来られる折がありましたら、できる限り皆様を応援したいと考えていますのでご連絡ください。皆様も朝日町を好きになっていただければ幸いです。</p>
<p>出典: <a href="https://www.town.asahi.toyama.jp/iju/siru/iju01/1557914840207.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">塚田 吉彦さん ・ 実知代さん</a></p>

様々な土地での暮らしを経て、現在は朝日町にお住いの塚田さんご夫婦。奥様は喫茶店を営み、時にはボランティアで絵本の読み聞かせの活動も行っています。四季折々の自然を感じながらのんびりと過ごす塚田さんご夫婦にお話を伺いました。

朝日町

富山県

前住所：東京都、現住所、富山県朝日町、職業：喫茶店経営

塚田 吉彦さん ・実知代

地元でとれた水で米を炊くと絶品！

<h2>朝日町に移住された経緯を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">横山 理恵さん（以下、横山）</span>：</b>ふるさと回帰支援センターで開催された「移住セミナー」で、主人が朝日町の方と出会ったことがきっかけです。</p>
<p>夫婦で登山を楽しんでいる事もあり、田舎暮らしに憧れがありました。また我が家は東京からの移住なのですが、東日本大震災の時に都会の無力さを感じたのも移住のきっかけの一つです。</p>
<p><img class="aligncenter wp-image-2849 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/ce738b27-interview_08_samune1.jpg" alt="東京都から富山県朝日町に移住をした横山さんご夫妻" width="400" height="286" /></p>
<h2>移住前に朝日町を実際に体験されましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">横山</span>：</b>「移住体験ツアー」での体験が、移住への決め手になりました。「移住体験ツアー」では、私達の希望に沿ってコーディネートしていただけました。巡ったところはどれも印象的でしたが、特に記憶に残ったのが“食”の素晴らしさですね。都会では味わうことができない美味しさでした。</p>
<p><img class="aligncenter wp-image-2850 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/6ecf7823-interview_08_samune1.jpg" alt="職場のデスクで同僚と談笑する横山理恵さん" width="400" height="266" /></p>
<h2>朝日町での生活はいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">横山</span>：</b>山あり海ありなので、朝日町はいたるところに素晴らしい場所があります。朝日岳は登山を楽しむのはもちろん、自然も美しいので鑑賞していても楽しいです。暖かい季節になれば桜、チューリップ、菜の花、残雪の朝日岳が織りなす「春の四重奏」が絶景です。</p>
<p>生活に必要なものは町内で大体揃うので買い物には不自由していません。地元の方はもちろん、“移住者同士の交流”も盛んです。</p>
<p><img class="aligncenter wp-image-2851 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/29566f10-interview_08_samune1.jpg" alt="職場のデスクでPCに手を置き微笑む横山理恵さん" width="400" height="266" /></p>
<h2>朝日町で生活するにあたり注意したほうが良いことは？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">横山</span>：</b>気象の関係で、冬場の洗濯物は室内干しが多くなることですね。除湿機や乾燥機があると便利です。あとは方言のギャップなどもあると思いますが、分からない場合は聞き直したらちゃんと教えてくれます。</p>
<p><img class="aligncenter wp-image-2852 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/a4071804-interview_08_samune1.jpg" alt="朝日町の魅力を笑顔で語る横山理恵さん" width="411" height="298" /></p>
<h2>移住を考えている方へのアドバイスをお願いします</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">横山</span>：</b>迷っている時間はもったいないので、とりあえず移住してしまえばよろしいかと思います（笑）。朝日町は自然の美しさはもちろん、町民のみなさんもサービス精神が旺盛でとても温かいです。</p>
<p>私が体験した「移住体験ツアー」以外にも、実際に朝日町での生活を体験できる「お試し住宅」や、様々な支援制度も用意されています。都会では味わえない生活を堪能しています。</p>
<p>出典: <a href="https://www.town.asahi.toyama.jp/iju/siru/iju01/1550818866037.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">横山 豊さん ・ 理恵さん</a></p>

田舎暮らしに憧れを抱きながら送っていた都会生活から、東日本大震災をきっかけに朝日町への移住を決意。四季折々の自然を楽しみながら生活を送る、横山豊さん・理恵さんご夫婦に、移住に至る経緯や朝日町の魅力について、お話を伺いました。

前住所：東京都、現住所：富山県朝日町、職業：地域おこし協力隊

#移住体験ツアー