移住者プロフィール
堺夏香さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
千葉県香取市の地域おこし協力隊、趣味・特技:ハンドメイド
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
香取市役所に移住相談に行った際に、初めて地域おこし協力隊の存在を知りました。以前は15年間企業に勤め、管理職をしていたのですが妊娠を機に退職しました。
自己実現と仕事に明け暮れていたので、もうそういう生き方はやめ、未来を担う子供のために人生を使おうと思ったのです。もうどこかに所属して働くことはないだろうと考えていました。
しかし娘が5歳の時に私が働くことになり、就職活動を始めました。転職サイトで色々な価値ある企業にエントリーしましたが、どんな仕事も自分の人生に関係があるとは思えず悶々としていました。
もっと自分の生活に身近な仕事をしたい、と思っていたところに地域おこし協力隊を知り応募しました。
千葉県香取市を選んだ理由について教えて下さい。
香取市栗源は7年間、二拠点生活をしながら稲作を続けてきた地域です。最初に香取市出身の友人に田んぼ体験に誘われ、その景色に魅了されました。それから毎年通い続けました。
子供が生まれたことで、都市ではなく地方で子育てをしたいと思うようになりました。生命感のないところではなく、生命に溢れるところで子供という命を育てたいと思ったのです。
栗源は土地勘もあり、友人もいる地域なので、移住するならこの地域と思っていました。ただ、行政の区割りはあまり分かっていなくて、栗源が香取市で、すぐお隣の多古町は別だと知ったのはごく最近です。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
移住定住の担当をしています。仕事内容は大きく3つです。
一つ目は、移住促進イベントの企画・運営です。
- おためし地域おこし協力隊
- おためし農家体験ツアー
- 古民家物件内見ツアー
- 香取市移住セミナー
上記以外にも、各地のマルシェへの出店など、香取市を体験していただけるイベントの企画・運営をしています。今後はおためし移住も立ち上げる予定です。
二つ目は、関係人口の創出です。主に親子向けの季節イベントを企画・運営しています。
- 田植え
- キャンプ
- 収穫祭
自然環境の中で大人も子供ものびのび過ごしていただいています。また、香取市の美味しい味覚で心をつかむ、をモットーに、生米パンの製造販売などをしています。
三つ目は、地域の活性化です。市内外のお客様が立ち寄る地域施設の活性化のお手伝いをしています。
- 小江戸佐原の佐原町並み交流館の運営・物販拡充
- 栗源地区のMUSUBI画廊での写真展やPR
- 栗源地区のローズガーデンのオクトバーフェスト出店など
今後は有機農家さんへの研修希望者紹介などもやっていく予定です。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
自分の持つスキルが「重宝され役に立てている」という感触です。以前いた東京の企業では自分の企画や資料作成のスキルはどの社員も持っているものでしたが、地方では珍しいスキルです。できて当然、と思われていたのと同じ仕事をやって喜ばれるので嬉しいです。
ただし、地方ではできて当然、という自分の生活を自分で作り上げるスキルは何もできません。水道などのインフラを自分でメンテナンスすること、害虫や害獣の駆除、農耕機械の運転などです。こうした仕事を地域の方が易々とやっているのを見て、驚くのもまた楽しいものです。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
初出勤の前日に車を泥にはめ、初出勤の日に車がなかったことです。「車がないと生活できない」とは聞いていましたが、何とかバスに乗って出勤したものの、帰りの時間にはもう交通手段がない…。聞いてはいても、ここまでとは想定外でした。
色んな人がいるということも、当たり前といえば当たり前ですが、想定外でした。元々友人がいる地域だったので、地域全体がそんな感じの人が住んでいるんだろうという感覚がありましたが、実際にお一人お一人会ってみると実に色々な方がいて、私が知っていたのは香取市のほんの一部だったんだと感じます。
協力隊は他の仕事よりも地域の方とふれあう機会が多く、楽しんでいます。もっと多くの方とお話したいと思っています。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
色々な仕事をやりながら香取市で生きる、ということをやっていきたいと思います。1つの企業の器の中でしか生きてこなかったので、私にとってはチャレンジングなテーマです。
どんなことをしたいかについては、今まさに地域おこし協力隊でやっている、自然体験イベント、生米パン屋さん、養蜂、農業などです。自分たちでできることは自分たちでやるライフスタイルで、生活コストを抑え、色んな人と協力し、あまりお金に頼らず生きていけたら良いなと思っています。
香取市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
東京に近いためか、都会的な人たちが多い田舎だと感じています。まず、標準語でお互いに会話できます。
方言がないというわけではありません。地元の方同士の会話は、普段東京では聞かない話し方です。でも標準語で話しかけると、どなたでもこちらの言うことを理解し、返してくれます。
また、専業農家の方は意外と少なく、どこかの組織に属して働かれた経験がある方が大半なので、東京で働いていた私たちの持つ感覚を理解してくれます。
例えば、稲刈り後のおだがけ(稲を天日乾燥させること。全国的には「はざがけ」と言う)をして、稲を干しっぱなしにしていた東京の団体がいました。
「長く干せば良いと思っているんだろう。」という地元の方に、「彼らは土日しかこちらに来られないんです。土日に仕事が2回入れば一か月干しっぱなしになってしまうんです。」と説明したら、状況を理解してくれました。
香取市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
千葉県香取市は豊かな自然と、生活の利便が両方かなう地域です。広大な農地と青空を楽しみながら、コンビニやスーパーが車で10分くらいで利用できます。
成田市や稲敷市のショッピングセンターまでは車で30分、成田空港や海まで車で40分、東京へは車で80分でアクセスできます。八重洲直通の高速バス亭が市内に点在し、東京でのミーティングに対応できます。
主要産業の農業についても、旺盛な東京市場に隣接し、一次産業としての農業のほか、都心からのお客様をターゲットにした観光農業も選択肢に入ります。温暖な気候であらゆる作物が育ち、理想の農業を追うことができます。
香取市内には観光地もあり、伊能忠敬を生んだ歴史ある小江戸佐原をいつでも楽しむことができます。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
「自然豊かな土地で暮らしたい、でも便利さは求めたい。」「親や親戚、友人は都内にいるから、東京にすぐ行ける場所がいい。」という方には千葉県香取市がぜひおすすめです。
近隣の市町村へのアクセスの良さも香取市のおススメポイントです。成田空港も、海も近いです。
気候は温暖で、夏の昼間は東京と同じくらいの暑さですが、東京と違って夜は涼しくほっとします。冬も降雪はありますが、積雪はほとんどありません。
お米、サツマイモ、落花生など、食べ物は美味しいです。有機農家さんもたくさんいて、平飼いの鶏肉がいつでも買えるのも、東京より便利!食にこだわりのある方はぜひ来てください。
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2