移住者プロフィール
丹野さん
家族構成:ご夫婦と猫3匹 どこから来ましたか?:ご主人→北海道、奥様→茨城県 移住して何年ですか?:4年 移住前の仕事:ご主人→町議等、奥様→自治体職員等 移住後の仕事:ご主人→行政書士、宿経営等、奥様→宿女将、民泊コーディネーター等
香取市を選んだ経緯
北海道と茨城県で遠距離婚だったときに、夫が香取市佐原の街に遊びに行き、小野川沿いの魚屋さんにたまたま入ったんです。そのお店のご主人と会話した際、その方の口調が江戸弁で、東京生まれだった祖父の話し方を思い出し「自分のルーツはここかもしれない」と感じたそうです。北海道には両親の代で40年前に移住したのですが、夫は幼少期に育った本州への思いが強く、いつかは戻りたいと思っていたようです。
古いものや古民家が昔から大好きで瓦葺きで平屋、縁側のある古民家に住むのが夢。魚屋さんのご主人との出会いから2年後、期せずして北海道を離れることになり、移住先を探したところ、ちょうど香取市の空き家バンクに理想の古民家が掲載されていて。20年近く空き家だったお宅でしたが、購入することができ、2019年秋に香取市に引っ越してきました。
香取市に来て良かったところ
東京が近くて、高速に乗れば1時間半で都内へ行けるので、お互いの仕事上とても便利に感じています。成田空港も近いので、札幌の夫の実家までドアtoドアで1-2時間。茨城の私の実家にも1時間ちょっとで帰れます。水郷ののどかな風景とおいしいお米、新鮮な野菜や魚介類が食べられ、一年中温暖で雪も降らないので過ごしやすい。ふたりとも神社巡りが趣味で、特に香取神宮が大好き。歴史的にも由緒ある神様が近くにあり、気軽にお詣りできることは本当にありがたい環境だと感じています。
香取市に来て困ったこと
私たちの場合は先に住みたい古民家があり、地縁がなかったので、ご近所の方と仲良くなれるか不安はありました。いざ入ってみると心配することは無かったのですが、人と人のつながりを創るまで多少時間がかかるので市内で地元密着ビジネスを初めようとするときにややハードルがあるなと感じました。
困ったときの解決方法
地域の習慣で「御奉謝(おびしゃ)」という神事があるのですが、移住した年に夫が参加させていただいてご近所の方と仲良くなり、地域の情報が入ってくるようになりました。現在宿にしている2軒目の古民家も、そんな近所のご縁がきっかけで譲り受けたものです。農機具の修理を請け負ったり、地元で人気の居酒屋さんで食事をしたり、自治会の清掃活動での参加など地域コミュニティに自分たちから積極的に飛び込んでいくように心がけています。今では地元っ子の友人や知人は仕事や生活をする上でとても心強い存在です。
これからやりたいこと、今後の展望
夫は憧れていた水郷の古民家のある香取市に移住でき、水を得た魚のように活き活きしています。行政書士としてより地域のみなさんのお役に立ちたいと事務所も利便性のよい、みずほ台へ移転しました。遺言や相続の相談を受けるだけでなく、コミュニティスペースとして子どもから大人まで気軽に立ち寄っていただく場を創りたいと思っています。
私は女将や観光PRの経験を生かして、地域に古民家宿を増やし、中長期滞在出来るリゾート地として香取を盛り上げていきたいと思っています。成田空港を通じて、夫のふるさとの北海道や全国と交流することも夢ですし、宿に来てくださる首都圏や外国からのゲストにこの地のファンになってもらいたい。個人的には歴史研究がライフワークなので、伊能忠敬さんを支えた奥様たちの研究をいつか腰を据えて取り組んでみたいですね。