移住者プロフィール
小池 拓矢さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
青森県むつ市の地域おこし協力隊、趣味・特技:Jリーグ・F1の観戦・ボードゲーム
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
もともと私はむつ市役所で、下北ジオパークのジオパーク推進員として3年間勤務し、ジオパークのガイド養成講座などを担当していました。しかし、自分自身でこの地域の観光ガイドをやってみたいと思い、市役所を退職しました。
ただ、ガイドを始めた時期がちょうどコロナ禍と重なってしまい、活動が難しくなり、実家のある神奈川県に戻りました。その後、むつ市で地域おこし協力隊を募集していることを知り、改めてむつ市に貢献したいという思いから、地域おこし協力隊に応募しました。
青森県むつ市を選んだ理由について教えて下さい。
私は大学院時代にジオパークの観光についての研究をしていました。ジオパークとは、地質や地形などの地球科学に関わる資源が、保護や教育、資源の持続的な活用を含んだ考え方によって管理された地域のことです。
むつ市を含む青森県下北地域の5市町村により構成される下北ジオパークは、日本ジオパークに認定されています。私は3年間、むつ市役所のジオパーク推進員として、この地域のさまざまな魅力や観光の可能性を実感しました。市役所を辞めて実家に帰った後も、もう一度この地域でチャレンジしたいという思いが強く、むつ市を選びました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
私は普段、むつ市川内町の海沿いにある「むつ市海と森ふれあい体験館」という施設で活動しています。ここを拠点に、数人の地域おこし協力隊が活動しており、私は特にカヤックやSUP(スタンドアップパドルボード)などのマリンアクティビティの体験に力を入れています。
私の出身は、マリンスポーツが盛んな神奈川県逗子市ですが、実はむつ市に来るまで一度もこれらのアクティビティを体験したことがありませんでした。むつ市に移住してから、カヤックやSUPを何度も練習し、インストラクターの資格を取得することができました。
地元の旅行会社の方や他の協力隊員と連携して、体験コースの作成やプロモーションビデオ、パンフレットの作成などに取り組み、2023年からは一般のお客様の受け入れを開始しています。
また、地域の特産品を活かしたイベントの企画や、体験館を訪れる子どもたちへの教育活動なども行っています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
私たちは自治体ではなく、地域のNPO法人に雇用される形で、協力隊の活動を行っています。
NPOの活動では、地域の経営者の方々と一緒に事業を進めることが多く、経営的な視点や持続可能性、地域の情勢やニーズの把握など、さまざまなことを考えながら活動を行っています。この経験が、地域おこしだけでなく、自分自身のレベルアップにもつながっていると感じています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
私がむつ市の第1号の地域おこし協力隊だったこともあり、最初は私ひとりで活動拠点の基本的な管理や運営を行っていました。もともと下北ジオパークで教育活動を行っていた経験があったため、子どもたちへの体験提供は比較的スムーズに進められましたが、マリンアクティビティに関しては本当にゼロからのスタートでした。
毎週休みの日には、車で2時間以上かけてカヤックの先生のもとに通い、操縦の基礎から安全に関する知識まで、さまざまなことを学びました。
現在は、数名の協力隊とともに活動を行っていますが、1年目にひとりで手探り状態で進めたさまざまな事業が、今の活動にも大いに役立っていると感じています。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
今年度で地域おこし協力隊としての任期が終了します。卒隊後のビジョンはまだ不透明な部分もありますが、この地域に残り、これまで取り組んできたイベントやマリンアクティビティなどが継続できるような体制を整えていければと考えています。
むつ市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
現在、私は「Rebornかわうち実行委員会」という地域団体にも所属しています。この団体は、私が地域おこし協力隊としてむつ市川内町で活動を始めた後に結成され、「かわうち・まりん・びーちライトアップフェス」という新しいイベントの運営を中心に活動しています。
この団体には、子どもから大人まで幅広い年齢層のメンバーが所属しており、定期的に集まってイベントの企画や使用する物の作成を行っています。今年で3年目となるこのイベントの準備は、私たち協力隊がよそ者としての視点を持ち、地域の皆さんが長年の住民としての視点を持ちながら、さまざまな意見を出し合って進めています。このプロセスにやりがいや面白さを感じています。
むつ市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
何といっても、ここで味わっていただきたいのは海の幸です!毎年、地元の漁協や漁師の皆さまと協力して「ホタテフェスティバル」を開催しており、陸奥湾の新鮮なホタテはぜひ一度味わっていただきたいです。
また、4月から6月にかけて、陸奥湾には「カマイルカ」がやってきます。イルカウォッチングが楽しめる観光船も、この時期には毎日運航していますので、一見の価値があります。
さらに、2024年の8月末には、下北ジオパークで日本ジオパークの全国大会が開かれます。これも大変楽しみなイベントです。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
むつ市は本州最北の市で、生活の上で不便に感じることがあるかもしれません。しかし、それ以上に豊かな魅力と可能性に満ち溢れています。
特に、海が好きな方やマリンアクティビティに興味がある方、魚を使った何か新しいことを考えてみたい方にとって、むつ市にはまだまだ「ブルー・オーシャン」が広がっていると思います。ぜひ一度、足を運んでみてください。
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2