<h2>現在の地域へ移住を決めたきっかけは？</h2>数年前から、故郷にセカンドハウスを構えることを考えていました。2024年の夏頃、当別町での滞在中に、小学校で子どもの通学を受け入れていただけることが分かり、それをきっかけに本格的に移住を検討し始めました。<h2>「子育て」を考える上で、移住先に特に求めていた条件や希望について教えてください。</h2>自然環境が豊かで、なおかつ札幌や新千歳空港へのアクセスがしやすい場所を希望していました。<h2>地方で子育てをして、「ここは良かった！」と感じる点は何ですか？&nbsp;</h2><ul class="todo-list"><li><label class="todo-list__label"><input type="checkbox" disabled="disabled">自然環境 豪雪地帯ならではの魅力で、子どもたちはスキーや雪遊びを思いきり楽しんでいます。キツネや鹿などの野生動物を見かけて、大興奮することもあります。</label></li><li><label class="todo-list__label"><input type="checkbox" disabled="disabled">支援制度 新たに住宅を購入する世帯に対し、町から補助金が支給される制度があります。</label></li></ul><figure class="image"><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/posts/2025/08/19/-9EMqEXy356ofznTj9ilP/0198c00f-e6cd-744c-991b-b547624637b3.webp"></figure><h2>教育環境や医療体制について、移住前と比べて感じた良かった点／不安だった点の両面を教えてください。</h2>以前は、子どもの通院に半日かかることも珍しくありませんでしたが、移住後は田舎町ということもあり、待ち時間が少なくスムーズに診療を受けられる点がとても助かっています。<h2>実際に暮らしてみて、予想外だったことや、課題だと感じていることについて教えてください。</h2>冬の時期は道路が凍結したり、ホワイトアウトで前がまったく見えなくなることもあり、運転には想像以上に神経を使います。<h2>移住後、ご家族の暮らし方や時間の使い方はどのように変化しましたか？</h2>子どもたちは、北海道ならではのおおらかでのびのびとした教育環境と、豊かな自然に囲まれながら、とてもリラックスして過ごせているように感じます。 私自身も、生まれ育った北海道の風景や人々のあたたかさに癒される日々です。親子でゆっくりと対話する時間も増え、家族の絆がより深まったように思います。<figure class="image"><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/posts/2025/08/19/-9EMqEXy356ofznTj9ilP/0198c00e-a85d-744c-991b-afbfbbd32f42.webp"></figure><h2>移住前と比べて、人付き合いや地域との関わり方に変化はありましたか？ 地方特有の「人付き合いの濃さ」について、率直なご感想をお聞かせください。</h2>比較的保守的な県からの移住だったこともあり、濃密な人間関係やしがらみに縛られることがなく、とても気楽に過ごせています。 その一方で、地域の行事やイベントは少なめで、子どもが学校以外で関わる場や活動の機会が限られます。<h2>休日は、ご家族でどのように過ごすことが多いですか？</h2>車で10分ほどの場所に「石狩平原スキー場」があり、冬の間はほぼ毎日のように家族でスキーを楽しんでいます。スキー好きな私たちにとっては、この上ない理想的なロケーションです。<figure class="image"><img src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/posts/2025/08/19/-9EMqEXy356ofznTj9ilP/0198c00d-e868-744c-991b-a42dc9a94a5d.webp"></figure><h2>これから移住を検討している子育て世代の方々に、メッセージをお願いします。</h2>さまざまな地域で暮らす中で、住む場所によって「当たり前」が大きく異なることに気づかされました。 これは教育環境にも当てはまり、子どもにとってどのようなスタイルが合うのか、あるいは合わないのかを、親子で理解しておくことが、スムーズな移住につながるかもしれません。 可能であれば、事前に学校に相談し、見学してみるのも良いと思います。

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子育て移住には、家族それぞれの想いや選択があります。

「自然に囲まれた場所でのびのび育てたい」「地域とのつながりを大切にしたい」「子どもの個性を尊重できる環境で暮らしたい」——きっかけも、目指す暮らしも十人十色です。

この連載では、子育てをきっかけに地方へ移住した方々のリアルな声を通して、移住先で見つけた“新しい日常”と“家族のかたち”をお届けします。

当別町

北海道

出身地：北海道、居住地：北海道石狩郡当別町、移住時期：2024年10月、家族構成：4人家族（長男・次男）　

佐藤（仮名）

#3 冬はスキーが日常に！当別町で育む自然とふれあう子ども時間

<h2>移住後、就農までの経緯を教えてください。</h2>
山岸豊さん（以下、豊）：私は新潟県出身で、学生時代には北海道一周するほど北海道と自然が好きでした。卒業後は東京の会社に就職しました。
サラリーマン時代にドイツ、フランス、スウェーデンなどヨーロッパで長く生活をする中で、豊かな自然や気候が体に合っていて、自然豊かな北海道で生活がしたいと考えるようになりました。 
 
山岸彰子さん（以下、彰子）：私は生まれも育ちも東京なので、田舎での暮らしに憧れていました。移住を考えて全国各地を見た中で、スウェーデンヒルズの宿泊体験を経て、当別町への移住を決めました。
<h2>当別町で農業を始めたのはなぜですか？</h2>
豊：移住先を探していた際に東京で開催されていた移住フェア参加したんです。そこでスウェーデンヒルズの移住体験に申し込みました。
この移住体験で当別町の自然環境や地元の人柄に魅了されました。札幌に近く、新千歳空港へのアクセスも便利だったのでこの地に移住を決めました。 
 
50代半ばでの移住でこの先長く続けられる仕事を探し、当別町という土地の利を生かし自然とかかわりながら地元に貢献できる仕事を考え、最終的に行きついたのが農業でした。 
 
彰子：台湾で生活をしていた時、親友が急逝した際に、医師に食べるものに注意していたら結果が違ったかも知れないと聞き、食の大切さを再認識したんです。東京に戻ってから学校に通って管理栄養士の資格を取得しました。
北海道に移住してからは、資格を活かして特定保健指導や、高齢者施設で栄養ケア・マネジメントの仕事をしました。この経験から、子供たちの未来への架け橋の一歩として、安心安全な食べ物を育ててみたいと思うようになりました。
<h2>栽培作物について教えてください。</h2>
豊：ミニトマト、アスパラガス、かぼちゃ、さつまいも、スイートコーン、西洋ナス、ズッキーニ、ロメインレタスなどを栽培しています。
彰子：移住体験の時に当別町の農家さんの直売所で買って食べたミニトマトの味に惚れ込み、栽培作物はミニトマトをメインにすることに決めました。
そのほかに北海道ならではの野菜と言ったらアスパラガスとかぼちゃ。さらにヨーロッパ生活が長かったこともあり西洋野菜も栽培したくて西洋ナス、ズッキーニ、ロメインレタスなども栽培しています。
また、農産物の輸出にも挑戦したかったので、海外の中では特にアジアで人気が高まっているさつまいもにも挑戦しています。
<h2>当別町で農業をする魅力は？</h2>
豊：なんといってもこの美しい自然の中で農作業ができることと、収穫した野菜が特別に美味しいところです。田園風景や自然の美しさは本当に素晴らしく、いつも畑仕事をしながらスマホで周りの景色を写真に撮っているほどです。
この地で育てた野菜の味は、東京で買う野菜の味と全く違うことに感動しています。当別町の土壌は粘土質なので、正直なところ栽培は苦労が多いですが、収穫した野菜の美味しさは他ではなかなか味わえません。
当別町は新規就農者にとって就農を支援する体制が整っており、手厚いサポートが受けられるうえに就農者の意思も尊重していただけます。野菜生産農家への支援はもちろんですが、米・小麦・大豆・てんさいの栽培も盛んです。
さらに、花卉生産が全国的に有名で、ユリや見たこともない綺麗なカーネーション、ひまわりなどの栽培に関して、たくさんのベテラン農家さんから支援を受けられるのも魅力です。
<h2>農業のまちでもある当別町の食の魅力を教えてください。</h2>
豊：当別町で採れる野菜は特別に美味しいと思います。うちで栽培している野菜たち（ミニトマト・アスパラガス・かぼちゃ・スイートコーン・さつまいもなど）はもちろんですが、キャベツ・ブロッコリー・じゃがいも・にんじん・だいこん・はくさい、その他どんな野菜も新鮮で美味しいと思います。
特に、雪の下だいこんは格別で、柔らかく水分が豊富で瑞々しいです！冬に千切りにしてサラダ、ナムルなどにするといくらでも食べられて最高です。
新鮮な野菜以外にも米・小麦・大豆の生産が盛んで、これら農産物を原料にした加工品もたくさんあります。
ロイズの当別町産“新じゃが“を使った「ポテトチップチョコレート」が期間限定で販売されます。じゃがいもの味が引き立ち、とてもおいしいです。
新しく出来たロイズカカオ＆チョコレートタウンの工場見学は、エンターテインメントが多く、大人でも楽しめておすすめです。
さらに、SPF豚肉や高品質な平飼い卵を生産されている農家さんもあり美味しい食材にあふれています。そのような環境のおかげで地元食材を使った個性的なレストランやスイーツ・ジェラートのお店も多くあり、素材にこだわった手作り料理・お菓子がとても美味しいところです。
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<h2>当別町に住んでみて良かったところ、気に入っているところはありますか？</h2>
豊：自然が豊かなところですね。素晴らしい景色だけでなく、春には白鳥が飛来したり、リス・キツネ・鹿などの野生動物にも出会えます。
また、農産物全般、新鮮な魚、豚肉、卵などの地元食材がとても美味しいです。札幌に近いのもとても便利です。
<h2>こうだったら良かったと思うところはありますか？</h2>
豊：降雪量は想定以上に多かったですね。毎日の雪掻きはかなり大変です。路面凍結や吹雪でホワイトアウトになることも多いので冬季の外出は制限されることがあります。
でも、行政は、除雪をしっかりしているのでよっぽどの吹雪でない限りは、通勤も出来るかと思います。
また、雪景色も最高に美しいんですよ。車で15分の近所にスキー場があり、冬は農作業が無いのでシーズン券で手軽にスキーを楽しむことができます。
<h2>当別町に移住し、農業を始めたことに対してご友人など周囲の声はいかがでしたか？</h2>
豊：前職の同僚などからは、全く異なる業種への転身なので驚きと賞賛（笑）をいただいています。親しかった友人のみならず、いろんな方が東京からうちの畑に遊びに来てくれ、興味津々な様子です。
うちで育てた野菜を食べた親戚・友人などはその美味しさに感動しています。特にミニトマトの美味しさは格別のようです。
自分の食べるものを自分で作るという、昔からの教えを実行することは、今の現代社会ではとても贅沢なことだと感じて 
います。
また、農地を貸してくれている師匠はいつも様子を見てアドバイス下さいますし、JA、役場、支援センターの方々のお蔭で今年度4年目に入る事が出来ます。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
<h2>これからへ向けて考えていること、チャレンジしたいことなどを教えてください。</h2>
豊：農産物の海外輸出を増やしたいと思っています。就農2年目からかぼちゃを香港・シンガポールに輸出していますがまだ販売量はごくわずかです。
これを他の作物にも広げ、量を増やせたら良いと思っています。
また、今後更に農業従事者の高齢化と減少の問題が大きくなることは確実なので、海外生活が長かった経験と英語・中国語を活かしていきたいです。文化・習慣の違いを理解したうえで外国人労働者や研修者の受け入れサポートなどによって人手不足の改善に貢献出来たらと思います。
さらに数年後には、今まで支援していただいたことへの恩返しとして、新規就農者の支援にもかかわっていけたらと思っております。
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山岸豊さん、彰子さんご夫婦は東京や海外生活を経て、北海道当別町へ移住しました。豊さんは、学生時代に北海道を一周するほど、自然と北海道が大好きだったと話します。ご夫婦は当別町への移住体験で、当別町の人々の人柄の良さ、環境の良さに惚れ込み、移住を決意しました。移住後は就業し、ミニトマトをはじめ、さまざまな野菜の栽培をしています。今後は、海外での生活経験を活かし、外国人の受け入れサポートなどにも取り組んでいきたいと話す山岸さんご夫婦に、当別町への移住と食と農業についてお話を伺いました。

山岸豊さん、出身地：新潟県、現住所：北海道当別町、職業：農家、山岸彰子さん、出身地：東京都、現住所：北海道当別町、職業：農家



当別町

当別町の移住体験談一覧：2件

#3 冬はスキーが日常に！当別町で育む自然とふれあう子ども時間

大の北海道好きが当別町で就業！食と関わる暮らしの魅力を発信