<h2>移住を考えるきっかけとなったのは？</h2>
橋本さん（以下、橋本）：秩父別町に来る前は、岡山県の大学に通っていました。 大学でたくさんの県外の友人ができ、“言葉や考え方の些細な違い”を非常に面白く感じ、県外移住を考え始めました。
出生地が福島県だったので、「県外移住の際は北に行きたい」という思いがありました。
<h3>秩父別町（ちっぷべつ・ちょう）を移住先に選んだ理由は？</h3>
橋本：北海道に住む姉のもとへ数回遊びに行ったことがあり、“ご飯の美味しさ”に感動し、北海道での生活に憧れを抱くようになりました。
また、自然の豊かさやウィンタースポーツにも興味があったため、大学卒業を機に北海道移住を決めました。“自然豊かな場所に住みたい”と思い、北海道庁の「U・I ターンサポートデスク」で就職先について伺ったところ、たまたま秩父別町役場の職員の方が派遣されており、その方に「地域おこし協力隊」を紹介されたことがきっかけです。
秩父別町についてはそれまで全く知識がありませんでしたが、町役場のホームページやふるさと納税のサイトを見た時に、とても美味しいお米を作っていると知り、是非住んでみたいと思いました。
その後、「秩父別町地域おこし協力隊」に応募し、運良く採用していただき、秩父別町での生活が始まりました。
<h2>実際に町で生活や仕事をしてみていかがですか？</h2>
橋本： 住んでいた岡山市から秩父別町までは千キロメートル以上も離れています。移住1年目は、初めての就職と一人暮らしということもあり、“心細い思い”でした。しかし、仕事が始まるとすぐ様々なイベントがあり、心細く思う事はなくなりました。農業体験や町内清掃で知り合った方々にも様々なお誘いをいただき、 充実していました。
また、町に慣れる為、町内を車や徒歩で回って写真を撮ったり、お話を聞いたりして、町のことを勉強しました。冬期には、学生時代に取得していた「狩猟免許」を活用すべく、銃の所持と猟友会への加入をしました。町内の方に師匠になっていただき、 狩猟の勉強を始めました。
加入を終える頃には、今まで体験したことのない雪が降っており、生まれて初めての“除雪”を経験しました。繰り返し重い物を運ぶ事に慣れていなかった私はすぐに腰を痛め、そのたびに温泉に行き、電気風呂で身体をほぐしていました。
<h3>コミュニティは広がっていきましたか？</h3>
橋本：移住2年目は、道の駅の管理が「振興公社」に移ったことをきっかけに、道の駅で働き始めました。業務内容は、レジ打ち、商品管理、売上計算、掃除などです。道の駅の各種マニュアルを作成するなど、業務改善も行いました。
道の駅で働くことで、町内の野菜農家の方々や町民と知り合う事が出来たので、“住み心地の良さ”をより感じられるようになりました。
<h2>起業をしようと思ったきっかけは？</h2>
橋本：ある日お客様から、「チーベルくん（＝秩父別町のご当地キャラ）のグッズが欲しい」と言う声があがり、ふと、“起業して自分で作ってみたい”と思うようになったんです。起業は以前から頭の隅にはあったものの、明確なビジョンが描けなかったため、行動には移していませんでした。
しかし、お客様からの声がきっかけとなり、「地域の特産品になるものを作れるかもしれない」という好奇心が溢れ、一度目指してみようと思うに至りました。
私はパソコンが得意なので、パソコンを活かしたグッズ制作やウェブページデザインをメインに、「起業」しようと考えました。
<h3>起業を決意してからの活動を教えてください</h3>
橋本：移住3年目からは、道の駅を離れ、パソコン関係の業務と、農業や狩猟など、まちづくりの一助になる活動を行うことにしました。新型コロナウイルスが世界的に流行し、いくつか予定していたことが出来なくなりましたが、協力隊の卒業の年ということもあり、「起業に向けた活動」を行いました。
ウェブページデザインの知識を深めるため、町のホームページの編集や、掲載する特産品や町の施設の写真撮影・編集、Googleマップを使った空き家情報の地図作成などを行いました。
さらには、立体的なデータを作成する“3DCG”について勉強し、「チーベルくんグッズ」のデザイン作成を行いました。また、卒業後も町の主幹産業である「農業」に関わっていきたいとう想いもあったので、トマト栽培のお手伝いや、狩猟登録者として、毎朝見回り業務を行いました。
さらに、1年間の店員経験を生かし、 道の駅の特産品や野菜のカレンダー作成もしました。
<h3>町の面白いところやお気に入りの場所を教えて下さい</h3>
橋本：普段は車移動ということもあり、人通りが少ない町内ですが、お祭りとなると、「どこにこんなに人が居たのだろうか！」と思える程人が集まってきて、“活気に溢れる”ところが面白いですね。
お気に入りの場所は、道の駅の従業員をしていた時に毎日のように登っていた、「百年記念塔の展望台」です。高い所から春夏秋冬を楽しんでいました。
<h2>今後の展望は？</h2>
橋本：今はまだパソコンに関する知識が“広く浅い”ので、卒業後は農家でアルバイトを続けながら、起業の準備を進めていこうと考えています。目標は、「5年で会社を軌道に乗せ、しっかりと生活費を稼げるようにすること」です。
また、猟友会活動も続け、“狩猟を生かしたまちづくり”に繋げていきたいと思います。理想の生活が送れるように、これからも秩父別で頑張っていきます。
<h2>移住を検討している方へメッセージをお願いします</h2>
橋本：秩父別でやりたい事を複数考えてから来ることをおすすめします。北海道は、本州のように公共交通機関でどこにでも行ける環境では無いので、車は必需品です。運転が苦手な人でも、冬でなければ道が広く運転しやすいので、慣れていけると思います。
また、秩父別町はお酒が好きな人が多いと思うので、長時間の“飲みニケーション”の覚悟が必要かもしれません！（笑）
<img class="alignnone wp-image-8972 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/984ef5f8-2022-01-21-171716.png" alt="ビニールハウス内でトマトの苗の手入れをする橋本さん" width="1122" height="841" />
出典: <a href="https://town.chippubetsu.hokkaido.jp/common/img/content/content_20210826_172821.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">秩父別地域おこし協力隊体験談</a>

ワープシティ公式

秩父別町（ちっぷべつ・ちょう）に移住した福島県出身の橋本さん。地域のために“起業”に向けた準備をする傍ら、地域おこし協力隊としても活動中です。そんな橋本さんに、「移住のきっかけ」「地域おこし隊での活動」「今後の展望」について、お話を伺いました。

秩父別町

北海道

前住所：岡山県、現住所：北海道秩父別町、起業の準備の傍ら、猟友会の活動を行う。


橋本  直哉

楽しみなのは秩父別町の広がる可能性

<h2>移住前の仕事や生活環境について教えて下さい</h2>
式部絢子さん（以下、式部）：移住前は、日本語教育専門家として、(独)国際交流基金からドイツに派遣されていました。ドイツで日本語を勉強する人、日本語を教える先生たちのサポートをする役割です。任期を終えて札幌に戻り、北海道大学で留学生教育に携わっていました。
<h2>秩父別町（ちっぷべつ・ちょう）への移住のきっかけについて教えて下さい</h2>
式部：留学生に日本語を教えていると、せっかく留学しているのに、教室と寮の往復で終わってしまう学生にたくさん出会います。留学生だけの寮で英語を使うことが多く 「結局英語が上手になってしまいました」と不毛な声を聞く羽目になります。
そのため、”ガイコクジン”ではなく、 ”共に地域に住む人”としてお互い接することができる環境が必要だと、長年思っていたのです。
それは、私が教室だけで留学生と向き合っていても解決できないことでした。そんなある日ふらっと札幌を歩いていたら、「地域おこし協力隊」の説明会が開かれていたので、なんとなくのぞいてみることにしました。
秩父別では、国際交流の仕事として協力隊の枠があり、「教室と地域社会をつなげられるチャンスになるかもしれない」と思いました。
自分の仕事の幅も広がると同時に、留学生のためだけではなく、グローバル化の波が押し寄せて来ている地域社会にも良いきっかけになるだろうという期待もありました。
<h3>秩父別町の面白いところ、またはお気に入りの場所は？</h3>
式部：子どもだけでなく、大人も挨拶をするところです。また、秩父別の飲食店すべて、“美味しくて居心地が良い”です。 スナック舞も好きです。
<img class="alignnone wp-image-8976 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/4d4a43b5-2022-01-21-172707.png" alt="国際映画上映会のワークショップでの様子、式部絢子さんと参加した皆さん" width="1226" height="645" />
<h2>秩父別町での暮らし、挑戦した取り組みについて教えて下さい。</h2>
式部：1年目はカルチャーショックを受けました。 引越しも多く、海外での生活経験もあったので、ショックを受けることはないと思っていたのですが、ありましたね！驚きました！むしろ言葉やニュアンスが分かるだけに、“違い”を見せつけられた感じがありました。
逆に、同じ日本人同士でも違いがあると改めて気づいたことは、“新たな発見“でしたね。1年目は町や町の人をよく観察していました。
受け入れてくれる方、気にかけてくれる方の多さ、町が当たり前のようにきれいなこと、そういうことが土台になっているとしみじみ感じました。そんな秩父別の良いところを活かすために“何かできることはないか”と、ずっと頭を捻っていたような気がします。
事業としては、町の加工教室に留学生を呼んでみたり、オータムフェストのボランティアに留学生を募ってみたり、知り合いのドイツ人をインターンとして迎えてみたりと、様子を見ながら行いました。“実践してみては頭を捻っての繰り返し”で1年が過ぎました。
そして、町の事業としての国際交流は、「町の課題×地元の人×留学生」の要素を含めたものでなければならないという考えにたどり着きました。移住2年目は、温めていた企画にこれでもかというほど挑戦しました。
・ちっぷべつ観光パンフ翻訳プロジェクト・・・7か国語に翻訳 
・農業体験 ~ちっぷべつまるごと5日間~・・・東京の留学生が参加 
・国際映画上映会 ・・・東京の学生と町の人と一緒に見て、ワ ークショップを開催。 
・ワールドキッチン・・・ベトナム出身の留学生による料理教室。
参加してくださった町のみなさまの反応から、「これは続けてよさそうだ！」と感じました。生活は、週1度札幌での仕事のため移動があり、体力的には大変だと思うこともありますがだいぶ慣れてきました。車での移動に疲れたら、 “JRも簡単に利用できる”という点はかなりありがたい環境です。
<img class="alignnone wp-image-8977 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/345ff89c-2022-01-21-172821.png" alt="味噌づくり合宿での町民と留学生との交流の様子、式部絢子さんと参加者" width="1676" height="807" />
<h2>今後の展望は？</h2>
式部：来年春からは地域おこし協力隊としてではなく、「多文化交流コーディネーター」として秩父別と関わることになりました。
秩父別での経験は、留学生中心の教育からグローバル化する大学、地域に幅が広がりました。“国際交流、国際化の事業”は、役場の方や地域の方々と一緒に、末永く続けていきたいと思っています。
<h2>協力隊に応募する方に向けてアドバイスをお願いします</h2>
式部：職種にこだわらず心機一転したい方、とにかく“田舎に住む”ことが優先という方、起業する具体的な準備のある方、ぜひ挑戦してみてください。
<img class="alignnone wp-image-8978 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/0336a6de-2022-01-21-173002.png" alt="さっぽろオータムフェストで留学生と緑のナポリタンを販売する式部絢子さん" width="726" height="532" />
出典: <a href="https://town.chippubetsu.hokkaido.jp/common/img/content/content_20191101_163627.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">秩父別地域おこし協力隊体験談</a>

地域おこし協力隊として、秩父別町（ちっぷべつ・ちょう）の国際交流の事業に励んだ式部絢子さん。秩父別での経験は、留学生中心の教育からグローバル化する大学、地域に幅が広がったといいます。今後、協力隊から「多文化交流コーディネーター」という関わり方にシフトする予定なのだとか。“国際交流、国際化の事業”を、役場の方や地域の方々と一緒に末永く続けていきたいと語る式部さんに、「移住のきっかけ」「国際交流のこと」「今後の展望」についてお話を伺いました。

前住所：北海道札幌市、現住所：北海道秩父別、職業：日本語教育専門家、多文化交流コーディネーター

式部  絢子

ドイツから来た日本語教師が挑む、秩父別町の国際化・国際交流の取り組み

<img class="alignnone wp-image-8965 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/63e452ff-2022-01-21-170941.png" alt="「地域おこし協力隊」として水稲ハウスで作業する其田もも子さん" width="977" height="696" />
<h2>移住前の仕事や生活について教えて下さい</h2>
其田もも子さん（以下、其田）：大学時代からずっと食に携わる仕事がしたいと思っていて、卒業後は野菜を扱う食品メーカーに就職しました。毎日たくさんの野菜を食べて(検査のためです!)、加工した野菜をさらに食べて（検査のためです!!）、商品となって出荷されていくのを見守っていました。
一方で仕事が忙しく「いいもの・おいしいものを届けたい!」 という初心がだんだんと失われていくのを感じていました。また、家と職場の往復の毎日で、 職場の人以外との関わりもほとんどなく、なんとなく味気ない日々を過ごしていました。
<h2>秩父別町への移住のきっかけや、その際の心境について教えて下さい</h2>
其田：初心が失われていくのを感じる中、ふと、毎日扱っている 野菜を「どんな人」が「どのように」 育てているのか全然知らないことに気づき、生産者の顔が見えない働き方に疑問を抱くようになりました。
そんなとき、札幌で開催された地域おこし協力隊の合同募集フェアに参加しました。様々な市町村の話を聞く中で、農業が身近にある暮らしや 田畑に囲まれた町の風景に魅力を感じるようになりました。 中でも印象に 残ったのが、楽しそうに町の人と交流する先輩協力隊の写真 です。
「田舎だとヨソモノはなかなか受け入れてもらえない」という先入観を多少なりとも持っていましたが、その写真からは、協力隊が町の人に温かく迎え入れてもらっていることがひしひしと伝わってきました。ワクワクする生活が待っているような気がして思い切って応募してみたところ、運良く採用していただくことができました。
<h3>秩父別町の面白いところ、またはお気に入りの場所について教えて下さい</h3>
其田：冒険の森の坂道から町を見下ろす風景がお気に入りです。 道がまっすぐどこまでも伸びていて、その両側には畑と田んぼが広がっています。その見渡す限りの大自然と、季節ごとに色を変える田畑の眺め、さらに森を抜ける気持ちいい風はここでしか味わえないでしょう。
<h3>町での仕事や生活をしてみての感想を教えてください</h3>
其田：秩父別にはおおらかで温かい人が多く、面白いことや楽しそうなことがあると新参者の私にも声をかけてくれます。おかげで退屈することなく毎日を過ごしています。
採れたてのブロッコリーやトマトなどの野菜を分けていただく機会が多く、野菜そのものがおいしいのはもちろん、野菜を作っている人の顔を浮かべながら食べる食事は格別だなと感じています。
また、家のすぐ横が田んぼなのですが、夏になると家のどこにいてもカエルの声が届きます。私はカエルが好きなので、思わぬラッキーポイントでした。
<h2>実際に移住後の具体的な活動を教えてください</h2>
其田：移住1年目は、まず秩父別を知ることから始めました。農家さんのところへお邪魔して農業体験をさせていただいたり、町の加工センターで町民の方と加工品を作ったり、たくさんのことを経験しました。
その中で、秩父別では大豆を作っていることや、加工センターで豆腐作りを経験したことがきっかけで、秩父別産の大豆で作った豆腐を開発しました。 豆腐は町のイベントで販売しています。
 
また、秩父別に来て間もないころ、過去に町民グループでかぼちゃのポタージュを販売していてとても人気があったこと、人手不足等の理由により現在は販売していないことを聞きました。
かぼちゃのポタージュをなんとか復活させたいと思い、かつてかぼちゃのポタージュを作っていた方からレシピを伝授してもらい、秋ごろより「かぼちゃのポタージュ」の開発・製造販売を開始しました。移住2年目も、前年度同様に、豆腐・かぼちゃのポタージュの販売を行っています。
また、加工だけではなく作るところもちゃんと知っておきたいと思い、かぼちゃ農家さんにお邪魔して種まきや定植を経験させてもらったり、元協力隊員が日帰り農園で育て始めた大豆のお世話を手伝わせてもらいました。 育てることの大変さを知ることで、「おいしいものを作りたい」という気持ちがさらに強くなったように感じます。
さらに、協力隊という限られた期間の中で、任期終了後も活動の成果を残していきたいと思い、協力隊の枠を飛び出し町の方とグループを結成して、 特産品開発や、ほぼ秩父別町の食材だけで作ったお弁当の販売なども行っています。
<img class="alignnone wp-image-8966 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/701dc038-2022-01-21-171052.png" alt="イベントでの豆腐販売準備をする其田もも子さん" width="797" height="561" />
<h2>今後の展望について教えて下さい</h2>
其田：協力隊期間中は、これまでと同様に秩父別町の農産物を使った特産品の開発・販売を行いたいと思います。また、作ったものを町に残せるような土台作りも併せて行っていきたいと思います。
<h2>地域おこし協力隊に応募する方に向け、アドバイスをお願いします</h2>
其田：役場の方が町の方とのパイプをつなげてくれるので「まちに馴染めるか」という点においてはあまり悩む必要はないと思います。もちろん、そのあとは自分から関わっていくこ とが大切ですが、みなさん温かく迎え入れてくれます。
また、旭川まで車で1時間、札幌までも高速道路で1時間半程度の距離なので、買い物に不便することもほとんどありません。あとは自分のやりたいこと・やりたい仕事をしっかりと持っていれば、楽しい田舎生活が送れます。
<img class="alignnone wp-image-8967 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/581f66a2-2022-01-21-171220.png" alt="イベントで豆腐販売をする其田もも子さん" width="1092" height="621" />
出典: <a href="https://town.chippubetsu.hokkaido.jp/common/img/content/content_20191101_163601.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">秩父別地域おこし協力隊体験談</a>

「いいもの・おいしいものを届けたい」この原点を見失いそうになったことがターニングポイントになりました。秩父別町に移住した地域おこし協力隊・其田 もも子さんに、移住のきっかけや、地域おこし隊の仕事内容、今後の展望について話を伺いました。

其田  もも子

食のエキスパートが秩父別町の農産物を使った特産品の開発に挑戦

<img class="alignnone wp-image-8960 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/cb24af71-.jpg" alt="「農産物加工センターくるり」の管理者として勤務する氣田みゆきさん、カボチャの加工品づくりをしている様子" width="1187" height="668" />
<h2>移住のきっかけを教えてください</h2>
氣田みゆきさん（以下、氣田）：札幌市出身で高校卒業後、農業専門学校に進学し、野菜栽培技術などを学びました。就職活動の際、たまたまネットで 「秩父別町地域おこし協力隊」の募集を見つけたことが、この町へ来るきっかけになりました。
協力隊の業務に”農作業に従事” とあり、 少しでも農業に携わりたいという思いと、協力隊の他の業務への興味もあり、応募しました。
<h3>どのような活動をしていましたか？</h3>
氣田：最初の2年は、町の交流体験農園「なつみの里」で野菜作りや同施設の運営を担当していました。希望の仕事に就けたものの、農業の難しさをしみじみ感じました。天候などに合わせて、その都度適切な判断を下し、対応しなければなりません。大変な仕事だと実感しました。
2年目の冬に、「農産物加工センターくるり」の管理者を任されました。「くるり」は、町民が農作物の加工品作りに利用できる施設で、 秩父別特産のトマトジュース「あかずきんちゃん」もここで生産されています。
主な仕事は、利用者への応対や利用促進のための企画作りなどです。この春、協力隊の任期を満了しましたが、現在は秩父別振興公社の職員として、引き続き同施設で働いています。
<h3>任期満了後、この町を離れるという選択肢もあったのでは？</h3>
氣田：それは考えませんでした。協力隊の時、役場や農家の方々が本当によく支えてくれたので、 少しでも恩返しがしたいと思いました。もともと田舎暮らしに憧れていたので、秩父別町での静かで穏やかな生活も気に入っています。四季折々で変わる畑の風景がとてもキレイなんです。車があれば、買い物もそれほど不便ではないです。
今は、「くるり」をもっと町民に 利用してもらうことが、一番の目標です。町の味噌作り名人などを先生に迎える「ご近所先生加工教室」といっ たイベントを企画し、利用促進につなげています。いつか、そんなイベ ントから町の新名物が生まれると、うれしいです。
<img class="alignnone wp-image-8962 size-full" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/09/bf15c519-2022-01-21-170532.png" alt="「なつみの里」で野菜作りをする氣田みゆきさん" width="1097" height="673" />
出典: <a href="https://town.chippubetsu.hokkaido.jp/common/img/content/content_20191101_163535.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">町に恩返しがしたい！そんな一途な思いで定住を決意</a>

秩父別町は、石狩平野の北端に位置する農業の町です。道内屈指の優良米の産地であり、名産のブロッコリーは本州の高級料亭 からも引き合いがくるほどの高品質を誇ります。田園風景が美しいのどかな町に、「農業に関わる仕事がした い」と、氣田さんが移り住んだのは、2014年のことでした。人生を大きく変える”移住”という選択。地域おこし協力隊の任期満了後も町に残ると決めた胸の内には「町の役に立ちたい」という強い思いがありました。

出身地：北海道札幌市、現住所：北海道秩父別町、職業：秩父別振興公社の職員

秩父別町

秩父別町の移住体験談一覧：4件

楽しみなのは秩父別町の広がる可能性

ドイツから来た日本語教師が挑む、秩父別町の国際化・国際交流の取り組み

食のエキスパートが秩父別町の農産物を使った特産品の開発に挑戦

地域おこし協力隊の3年間が、新たな夢の原動力に