<h2 data-short-text="まちについて" class="PrHeaderBlock section-1" id="section-1">弟子屈町について</h2><p>弟子屈町はひがし北海道の中心に位置しています。<br/>西北面は高く険しい山並みがオホーツク地域に接し、東の山並みは根室高原に連なり、南は標茶町を経て釧路湿原に隣接しています。</p><h3 id="section-1">交通アクセス</h3><p>弟子屈町の近隣には、車で１時間３０分圏内に３つの空港があります。飛行機での交通アクセスに恵まれた環境です。</p><h3 id="section-2">気候</h3><p>弟子屈町は一般に冷涼な気候で年間平均気温は4.9℃。 冬期間は12～3月の平均気温はすべて氷点下以下であり、日によっては最低気温がマイナス20℃以下にまで冷え込むことがあります。特に1月から2月にかけては寒さが厳しく、日中の最高気温でもマイナス5℃にも満たない日が続きます。 夏季の平均気温は20℃以下で、さらには最高気温が30℃を超える日は年に数日しかなく、東京と比べ涼しく大変過ごしやすい気候です。 降雪量については、北海道内において道東地方は、札幌・旭川方面と比較して積雪量は少ないです。</p><h3 id="section-3">弟子屈町の産業</h3><p>弟子屈町の基幹産業は酪農主体の農業と観光業です。 移住者の方には、自らペンションなどの宿泊業や飲食業、カヌーガイドなどのアウトドア業を起業される方も多くいます。</p><figure class="ImageBlock__wrap"><img data-child="" alt="" class="ImageBlock__image" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/11/e75e7ad7-.jpg"/><figcaption class="ImageBlock__caption"></figcaption></figure><p><b>産業別就業人口 </b><br/>弟子屈町は観光業が盛んなため、産業別就業割合は70％以上が第3次産業です。第3次産業の中でも宿泊業、飲食業が全体の1／4を占めています。</p><figure class="ImageBlock__wrap"><img data-child="" alt="" class="ImageBlock__image" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/11/5312c0d6-.jpg"/><figcaption class="ImageBlock__caption"></figcaption></figure><h3 id="section-4">弟子屈町のお仕事事情</h3><p>近年、北海道内外から弟子屈町へ移住された方の就業状況は次のようなパターンが多くなっています。 </p><ul class="List2Block check"><li class="List2ItemBlock">仕事を新しく始める方（農業、飲食店、ペンション、アウトドア関係等</li><li class="List2ItemBlock">これまでの仕事を持ってこられる方（農業、インターネット関係、執筆業、芸術家等）</li><li class="List2ItemBlock">こちらで仕事を見つけられる方（農業、ホテル・旅館、建設業、看護師、介護職、造林業等）</li></ul><p>一般的にはこの３つのパターンになるかと思います。希望の仕事または高収入の仕事を探すとなるとなかなか難しいのが現状です。仕事探しはハローワーク（最寄は釧路市）のほか、インターネットでも弟子屈町の求人情報を確認することができます。 弟子屈町は観光の町ということもあり、ホテル・旅館業が盛んではありますが、観光客の減少などにより、年々求人件数が減少しており厳しい状況です。季節限定では、農業関係の手伝いについて求人があるようですが、年間を通して全体的に求人数、特に事務系の職種はかなり少ない状況です。 看護師、介護士、土木系などの仕事については人手不足になっている職種もあります。</p><h3 id="section-5">地域おこし協力隊制度を活用する</h3><p>地域活性化を促進する担い手となる人材を都市部から誘致し、定着・起業を図るため「地域おこし協力隊」を採用しています。 現在の弟子屈町地域おこし協力隊は、観光振興、酪農集落の活性化、特産品開発・振興、畑作農家の技術継承などさまざまな任務で活動しています。任期は最長3年間で、月額200,000円の報酬と30,000円の活動費が支給されます。町の活性化に携わる仕事をしてみたい、自分の能力をいかして起業を目指したい…などという方は検討してみてはいかがでしょうか。 募集は随時、必要に応じておこなっておりますので町ウェブサイトにて募集状況をご確認いただくか、町役場まちづくり政策課までお問い合わせください。 <br/>※地域要件のほか任務によってそれぞれ募集条件があります。</p><h3 id="section-6">就農する</h3><p>◆新規就農 <br/>弟子屈町は大規模酪農がさかんなまちであり、新規就農者の相談を受け付けております。就農までは2年程度の研修のほか実習手当、自動車、作業着等の貸与の制度あり。また、就農後も就農祝い金の支給や無利子貸付金、営農相談や酪農ヘルパー制度などのサポート体制があります。 大自然の中で酪農業をやってみたい、思い切って今とは違う仕事をしてみたいという方は、一度、相談してみてはいかがでしょうか。 <br/>◆酪農ヘルパー 　<br/>「酪農ヘルパー」は、毎日牛乳を生産している酪農家が休みを取るときに、酪農家に代わって搾乳や飼養管理などの作業をおこなう仕事です。また、酪農家の病気やけがなどの理由で長期に労働力が必要とされる農家へのサポートとしても大切な役割を果たしています。 主に朝夕の搾乳のほか、牛舎清掃や給餌など、約8時間の労働です（派遣先や季節により変動があります）。未経験者の方でもOKです。随時募集しておりますので下記までお問い合わせください。</p><h2 data-short-text="まちの魅力" class="PrHeaderBlock section-2" id="section-2">弟子屈町の魅力</h2><p>阿寒摩周国立公園の約56％を有し、大自然を体感できるスポットが多数あります。釣りやカヌーなどアクティビティ体験も人気となっています。 また、町内のいたるところに温泉が湧いており、道東を代表する温泉の町としても有名です。</p><figure class="ImageBlock__wrap"><img data-child="" alt="" class="ImageBlock__image" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/11/7e1b57cb-.jpg"/><figcaption class="ImageBlock__caption"></figcaption></figure><p>町内には数種類の泉質の『温泉』があり、日帰り入浴又は自宅に温泉を引くスタイルにより身近に温泉を味わえます。特に『川湯温泉』では強酸性の硫黄泉が湧き、その良質の温泉は『北の草津』とも呼ばれる程です。下記の温泉地以外にも町内には多種の温泉があり、近年、移住者が多く居住されている郊外地区にも温泉が湧いています。</p><figure class="ImageBlock__wrap"><img data-child="" alt="" class="ImageBlock__image" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/11/1fb5a441-.jpg"/><figcaption class="ImageBlock__caption"></figcaption></figure><h3 id="section-7"><b>パークゴルフ</b></h3><p>町内には9ヶ所のパークゴルフ場があります。中でも9○○草原パークゴルフ場は国際パークゴルフ協会公認コースで、起伏に富んだ戦略性の高いコースです。</p><h3 id="section-8"><b>ゴルフ</b></h3><p>町内唯一のゴルフ場はコース間が林でセパレートされたパブリックコース。美羅尾山などの雄大な自然を横目に見ながらのラウンドを楽しむことができます。</p><h3 id="section-9"><b>カヌー</b></h3><p>屈斜路湖から流れ出す釧路川はカヌーイストのメッカと言われ、毎年多くのカヌー愛好家が集まる川です。その最大の魅力は今なお残る自然環境の素晴らしさに加えて、上下流の標高差が120メートルしかなく、ゆったりと蛇行しながら流れているため、原始の自然を眺めながら、ゆったりとした時間を味わうことができます。</p><figure class="ImageBlock__wrap"><img data-child="" alt="" class="ImageBlock__image" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2022/11/be662fbd-.jpg"/><figcaption class="ImageBlock__caption"></figcaption></figure><h3 id="section-10"><b>登山</b></h3><ul class="List1Block"><li class="List1ItemBlock">摩周岳登山 摩周湖第一展望台より約7キロ、3時間。</li><li class="List1ItemBlock">藻琴山登山 藻琴山展望台駐車場より2．5キロ、45分。</li></ul><h3 id="section-11"><b>釣り</b></h3><p>町内には屈斜路湖や釧路川など、多くの釣りスポットが点在しており、春から秋にかけて楽しむことができ、また冬期には氷上ワカサギ釣りを近郊の阿寒湖や網走湖などで楽しむことができます。<br/>屈斜路湖～ニジマス・アメマス・ヒメマスなどが釣れます。</p><ul class="List1Block"><li class="List1ItemBlock">春期 4～7月上旬 アメマスが多く、ニジマスも混じります。</li><li class="List1ItemBlock">秋期 9月中旬～11月 ニジマスが多く釣れます。</li></ul><p>ヒメマスは、産卵期11月を除き年中釣れているようですが、生息域などから船での釣が多いようです。</p><h3 id="section-12"><b>マリンスポーツ</b></h3><p>5月～10月まで屈斜路湖ではマリンスポーツが存分に楽しめます。また屈斜路湖は波が少ないため初心者でも安心して楽しむことができます。</p><h2 data-short-text="暮らしのFAQ" class="PrHeaderBlock section-3" id="section-3">暮らしのFAQ</h2><h3 id="section-13">自家用車って絶対に必要？</h3><p>弟子屈町には公共交通の鉄道、路線バスがありますが、本数が少なく、加えて全てのエリアをカバーしていないことから、住民の多くは移動手段として自家用車を所有しています。特に郊外地区は近所に商店や病院がないため、日常的に自家用車を使用する頻度は市街地よりも高いと思われます。必ず自家用車が必要というわけではありませんが、あった方が行動範囲は広がりますし、より快適な生活が可能かと思われます。</p><h3 id="section-14">地域の町内会（自治会）には必ず加入しなければいけないの？</h3><p>町内にはそれぞれの地区に町内会（自治会）があり、住民の多くは加入していますが、そこに居住したからといって加入義務はなく、加入するかしないかは個人の自由です。しかし、一般的に都会よりも田舎で生活する方が近所との付き合いは重要と言われています。知り合いもおらず、見知らぬ土地に移住してきたとなれば一番頼りになるのは、町内会（自治会）やご近所の方です。都会と田舎では生活のギャップは多く、更に冬の生活では除雪のこと、寒さのことなどではじめは戸惑うことや、不安なことが多いと思います。そんな時はご近所の方に相談してみたら、きっと力になってくれるはずです。町内会（自治会）に加入することは近所付き合いを始めるきっかけのひとつです。</p><h3 id="section-15">除雪道具ってどんなもの？</h3><p>◆建築確認申請・工事届出について 建築確認申請とは、建築物に関わる法律（建築基準法、消防法、都市計画法など）に、建物が適合しているかどうかを確認するための届出で、北海道や国から認定を受けた民間の審査機関等が実施します。 弟子屈町内で住宅を建築するにあたっては、都市計画区域内である弟子屈市街地は建築確認申請が必要です。なお、川湯駅前、川湯温泉、屈斜路和琴地区については都市計画区域外ですが、建築確認申請が必要です。　 それ以外の地区については、建築確認申請は不要ですが、住宅建築に係る『工事届』の提出は必要です。 ※ただし住宅以外の宿泊施設などを建築する場合はどの地区でも建築確認申請が必要です。 <br/>◆その他届出について 都市計画区域以外のエリアには、農地確保、森林保全、自然保護の観点から様々な法規制が敷かれていることがあり、住宅建築などの開発行為に際して、事前に届出が必要であったり、制限がされることがあります。規制によっては建物の外装色や構造などに一定の制限がなされることがありますので、注意が必要です。</p>

弟子屈町はひがし北海道の中心に位置しています。面積の約65％が国立公園に指定されるほどの大自然を有しており、観光は摩周湖を硫黄山だけでなく、自然を活用したアクティビティ、地場産品を活用したグルメも人気です。

弟子屈町

北海道

北海道地方

ひがし北海道の中心に位置する弟子屈町。摩周湖や屈斜路湖、川湯温泉といった道東有数スポットを有し、古くから観光と農業で知られる町です。
スーパーや公共施設などの生活機能がコンパクトに集中していることや、車で1時間前後で行ける空港が3つあるアクセスの良さなど、住環境の利便性も魅力の一つ。大自然と程よい距離感の暮らしやすい町です。

弟子屈町（てしかがちょう）は、北海道釧路総合振興局管内の川上郡にある町である。

移住体験住宅いずみ　利用料￥27,500/7日間～

1歳未満を監護する保護者へ乳幼児期用子育て用品を町内指定店で購入できる金券15万円分交付

医療：0～18歳までの医療費実質無料
保育料：保育園・認定こども園の保育料・副食費無料
小中学校：給食費無料
就学援助費助成：経済的な理由によりお子様を小中学校へ就学させるのにお困りの方に学用品費等の助成を行います。

住宅建設促進事業（新築・増改築・新築に伴う解体・リフォームに要する費用の一部助成）

町内の空き家について売買・賃貸をご希望の方に空き家バンク制度をご案内しています。

町内スクールバスの運用を行っています。

大学・短大各種専門学校高等専門学校および高等学校に在学中の方で経済的事情のある方に奨学金貸与を行っています。

医師・歯科医師・看護師等を養成し将来、町内の医療機関勤務または開業をしようとする方に対して修学資金の貸し付けを行う、医師・看護師等修学資金貸付金事業も行っています。

酪農体験、酪農実習生制度や新規就農を目指すための研修制度などを実施しています。

企業振興促進条例、サテライトオフィス設置補助金、宿泊業再生事業補助金、人材育成支援事業補助金
LINEチャットでの移住相談実施、オーダーメイド制移住体験プログラムの実施

<h2>人々の日常に溶け込むアナウンサーという存在</h2><p>1995年宮城県生まれの川上さん。初めてアナウンサーを意識したのは、2004年のアテネオリンピックがきっかけだった。当時小学生だった川上さんは、「伸身の新月面が描く放物線は栄光への架け橋だ！」という名実況を耳にし、そのカッコよさに憧れを抱いたという。</p><p>次の転機となったのは、中学生時代に経験した東日本大震災である。川上さんの地元は内陸部に位置し、津波の被害は少なかったものの、長期間の停電により日常とはかけ離れた生活を余儀なくされた。</p><p>「<mark class="marker-yellow">電気が復旧してテレビをつけたとき、仙台放送のアナウンサーがニュースを読んでいました。その瞬間、顔も名前もよく知らないアナウンサーなのに『ああ、日常が戻ってきた』とホッとしたんです。この時、アナウンサーという仕事が、人々の日常に溶け込み、生活の一部として大切な役割を果たしていることを実感しました</mark>」</p><p>この経験を通じてアナウンサーを志すようになった川上さんは、横浜国立大学を卒業後、北海道文化放送に就職し、夢を実現する。なぜ北海道だったのだろうか。</p><p>「宮城の放送局では男性アナウンサーの募集がほとんどありませんでした。<mark class="marker-yellow">どうしようかと悩んでいた時、震災を通じて興味を持つようになった、まちづくりや地域活動のことが頭をよぎりました。地元にこだわらず、地域課題を抱えながらもメディアとして活動の余地がある場所に目を向けるようになったのです。その結果、内定をいただいたのが北海道文化放送でした</mark>」</p><p>川上さんの選択には、震災を通じて培った価値観と、アナウンサーとしての強い志が反映されている。</p><h2>被災地を密着取材。膨らんでいったある思い</h2><p>北海道札幌市での生活を始め、アナウンサーとして情報を伝える側になった川上さん。そんな矢先、2018年9月に胆振東部地震が発生する。北海道で初めて震度7を観測した大地震だった。</p><p>「地震は早朝に発生しました。会社に到着すると、新人であることは関係なく『現場に行け』と指示され、液状化被害を受けた地域の取材を担当しました。僕自身、被災報道や被災地での活動には強い思いがあったので、その後も被災地に密着した取材を続けました」</p><p>その取材の成果として、川上さんは新人としては異例のドキュメンタリー番組制作を手がけることになった。</p><p>「取材を通じて、あまり知られていなかった被災地の現状や、地震発生直後と時間の経過による被災者の困りごとの変化が見えてきました。それらを一つの番組にまとめて伝えたいと思い、企画を提出しました。映像制作の知識はほぼ皆無でしたが、実現に至りました。入社1年目で密着取材や映像制作を経験し、被災地の方々の復興に向けた歩みを間近で見ることができたのは、本当に貴重な経験でした」</p><p>一方で、大きなもどかしさも感じるようになったという。</p><p>「アナウンサーとして、目の前で起きている出来事を伝えることは重要な役割です。しかし、取材現場では、住民や行政、企業がその後も地域のために奮闘し続けている姿を目にします。その姿を見るうちに、<mark class="marker-yellow">自分も当事者として地域にもっと深く関わりたい</mark>という思いが日に日に強くなっていきました」</p><p>その思いが退職の決意と繋がったのは、アナウンサー3年目となる2020年6月。新型コロナウイルス感染症が拡大していた頃だった。</p><p>「行動制限の影響で取材に出る機会が大幅に減りました。この感染症が短期間で収束するわけではないことも感じており、数年続く状況下で働き続けることに違和感を覚えました。行動を起こすならこのタイミングだと思い、決断に至りました」</p><h2>偶然が重なり結ばれた弟子屈町との縁</h2><p>当初、川上さんは一旦関東に戻り、学生時代に縁のあった鎌倉でまちづくりを学ぶ予定だった。しかし、北海道を離れる日が近づくにつれ、多くの学びと気づきを与えてくれたこの地を去ることに対する割り切れない思いが次第に膨らんでいった。</p><p>そんな中、偶然目にしたテレビ番組「笑ってコラえて！」のダーツの旅コーナーに、川上さんが社会人2年目の時に出会った道東テレビ代表の立川彰さんが登場していた。</p><p>「立川さんは『笑ってコラえて！』のアシスタントディレクターから映像制作を始め、北海道に移住後、自らインターネットテレビ局を立ち上げた方です。<mark class="marker-yellow">地域密着でまちづくりと情報発信を融合させた取り組みは、当時から私にとって大きな刺激でした</mark>」</p><p>番組内で、立川さんが投げたダーツが刺さったのは北海道弟子屈町。これを見た川上さんは思わず衝動的に立川さんにメッセージを送る。</p><p>「アナウンサーを辞めて、いつか立川さんのようなことをやってみたいんです、と伝えました。すると、立川さんがちょうど一週間後に札幌に来る予定だとわかり、直接お会いできることになったんです」</p><p>さらに、思わぬ偶然がこのタイミングで重なる。立川さんと会う約束をした直後、川上さんが道東テレビがある津別町の情報を調べていた際、<mark class="marker-yellow">隣接する弟子屈町で地域プロモーション部門の地域おこし協力隊の募集が行われていることを知る。しかも申込期限はわずか１週間後だった</mark>。</p><p>「これはもう運命としか言いようがありませんでした。これしかないと強く感じ、何かに突き動かされるように、気づけばエントリー用紙を記入していました」</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/DFdYSEi3jF6D9ZXCQUOET.webp"><figcaption>立川彰さんと</figcaption></figure><p>その後、立川さんとの再会で、弟子屈町が映像制作の人材を必要としていることや、道東が持つ可能性について話を聞き、川上さんの決意はさらに強まった。こうして、弟子屈で新たな挑戦を始めるという決意は確固たるものへと変わっていった。</p><h2>ダイナミックな自然に包まれる弟子屈での暮らし</h2><p>2020年10月、川上さんは弟子屈町の地域おこし協力隊に就任し、札幌を離れて弟子屈町に移住した。</p><p>弟子屈町は道東の中央部に位置し、その面積は東京23区を合わせたものよりも広大である。町内は、日本一の透明度を誇る摩周湖や日本最大のカルデラ湖・屈斜路湖、今も噴気を上げ続ける硫黄山、そして全国的にも珍しい強い酸性のお湯が特徴の川湯温泉など、ダイナミックな自然やその恵みを味わえる場所だ。</p><p>「地熱が豊富で、家の蛇口をひねると温泉が出てくるんです。町の65％は阿寒摩周国立公園内にあり、住民の多くがその中で暮らしているんですよ。<mark class="marker-yellow">身の回りにある資源のスケールが、他の地域とは桁違いだということを暮らし始めて実感しています</mark>」</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/uULL9rsD_sOkutLGQe3sI.webp"></figure><p>&nbsp;</p><p>また、道東エリア特有の気候も気に入っているという。</p><p>「<mark class="marker-yellow">夏は涼しくエアコンがいらないのが助かります。冬は寒さが厳しいものの、ほかのエリアと比べると雪は少なく、晴れの日が多いんです。季節の違いがはっきりしているのも魅力ですね</mark>」</p><p>しかし、極寒地域ならではの試練もあった。</p><p>「冬は水道管の凍結を防ぐために水抜きが必要だということを知らず、数日間家を空けてしまったことがありました。帰宅すると水道管が破裂していて、その冬は水が使えない生活を送りました…。近くの温泉を利用して、なんとか乗り切りました」</p><h2>町への理解を深め、愛着を育むために</h2><p>川上さんの地域おこし協力隊としての主な役割は、弟子屈町公式のYouTubeチャンネルの運用であった。地元のお店や移住者、地域イベントなどを取材し、毎月5～10本の映像を制作して地域情報を発信。アナウンサー時代に培った知識と経験を活かし、企画から撮影、編集まですべてを行った。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/rkdLYw1_rGfpm_Zfweu34.webp"></figure><p>&nbsp;</p><p><mark class="marker-yellow">映像制作を通じて地域の人々と触れ合うことで、「よそもの」としての立場から一歩踏み込み、町の暮らしにも馴染むことができた</mark>という。</p><p>「地域の人たちと共に時間を過ごすうちに、自然と深い関係性が築けました。協力隊という肩書きのおかげで、地域の皆さんに受け入れてもらいやすい環境が整っていたことも大きな助けになりました」</p><p>そう語る川上さんの目線は、常に地域の中に向いている。<mark class="marker-yellow">町への理解や愛着を内部から醸成できたらと、外部へのプロモーションよりも、むしろ地域住民に向けた情報発信を意識した</mark>。</p><p>「同じ町で暮らしていても、例えばあるお店の店主がどんな思いで仕事をしているのかを知る機会は意外と少ないですよね。でも、<mark class="marker-yellow">そうした日常の中にこそ、独自のストーリーが詰まっている。大きなメディアでは取り上げられないこうした情報を記録に残し、それを地域の人々に届けることはとても意義があると感じました</mark>。たとえ視聴回数が100回でも、それが家族や常連客による100回なら、流し見される1万回よりもずっと価値があると思っています」</p><p>川上さんのこうした取り組みは成果を上げ、当初300人ほどだったチャンネル登録者数は、現在約5,800人（2024年11月現在）にまで増加。目標としている町の人口約6,600人も目前に迫っている※。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/mnPWX7QjYSvwkvwH2I3HY.webp"></figure><p>※川上さんは2024年10月に4年間つとめた協力隊を卒業。公式チャンネルの運用は現役の協力隊員に引き継がれた。</p><h2>会社設立で地域課題にアプローチ</h2><p>協力隊に着任して1年半後、川上さんは合同会社BASECAMP TESHIKAGAを立ち上げ、法人としての活動もスタートさせた。</p><p>「<mark class="marker-yellow">起業した理由は、協力隊を卒業した後も弟子屈町で活動を続けるための基盤を作りたかったからです。法人化することで、個人では受けられない仕事も取り組めるようになり、活動の幅が大きく広がりました</mark>」</p><p>現在、川上さんは映像制作を軸に、コワーキングスペースの運営、空き家を活用した移住定住の促進、イベント開催など多方面で事業を展開している。</p><p>また、2024年8月からは弟子屈高校の地学協働コーディネーターとして、地域と高校を結び付ける取り組みにも力を注いでいる。「この土地だからこそ学べること」を増やし、生徒数が減少する高校の魅力向上や存続に尽力している。</p><p>それらの多岐にわたる活動の根底には、常に「取材」があると川上さんは語る。</p><p>「<mark class="marker-yellow">自分がやりたいことを優先するのではなく、取材を通して浮かび上がる地域課題に向き合うようにしています。</mark></p><p>例えば、空き家の活用は取材で『この空き家をどうにかしたい』という声を聞いたことがきっかけでした。また、『新しいことに挑戦したいけどプロモーションが苦手』という声には、人と人をつなぐ役割を担ったり。<mark class="marker-yellow">地域の話に耳を傾け、そこで必要とされることを実践する姿勢を大切にしています</mark>」</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/kmocSFr5FqFQy668Y25ki.webp"><figcaption>古民家リノベーションの様子</figcaption></figure><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/byGIUATafxYpuaFC5lE3M.webp"><figcaption>弟子屈<span style="color:rgb(71,71,71);">町内中心部にコミュニティスペース「弟子屈JIMBA」をオープン。町内初のコワーキングスペース機能も持つ</span></figcaption></figure><p>こうした活動を続ける中で、弟子屈町全体の気運にも変化を感じるようになったという。</p><p>「最近では、まちづくりに関わる事業を始めるかたが増えてきたり町の選挙に興味を持つ人が増えたりと、自分たちの町への当事者意識を持つ人が確実に増えていると感じています」</p><p>川上さんの取り組みは、地域課題への具体的なアプローチだけでなく、町全体の意識変革を促す大きな力となっているのだろう。</p><h2>地域の実践者としての挑戦は続く</h2><p>今後は、現在の事業を軌道に乗せ、人を雇える地盤をしっかりと築きながら、仲間を増やしていくことを目標に掲げる。そのためには、自分自身の覚悟をさらに固めることが必要だと語る。</p><p>「これからは<mark class="marker-yellow">事業承継</mark>も大きなテーマになると考えています。弟子屈では、インフラ関係や伝統工芸など地域に根ざした事業を、自分たちの代で閉じようとしている人が多いんです。中には、そもそも誰かに引き継いでもらうという選択肢を考えていない人もいます。こうした事業が次々と消えていくのは本当にもったいない。今後は、<mark class="marker-yellow">事業者と後継者をつなぐ活動にも挑戦していきたい</mark>と思っています」</p><p>弟子屈への移住以来、地域と深く向き合う時間を重ねたことで、川上さんの価値観にも変化が生まれた。</p><p>「東京で生活していると、東京という地域と向き合う感覚を持つのは意外と難しいと思うんです。でも、<mark class="marker-yellow">弟子屈は人口が少ない分、自然と地域と向き合い、今一緒に暮らしている人たちについて考える時間が自然と増える。その時間が自己実現にもつながっていて、そこに豊かさを感じています</mark>」</p><p>情報を伝えるだけで終わらせず、その先の実践にまで踏み込んで関わりたい。アナウンサーの夢を叶えた先で芽生えたこの確かな思いを行動に移した川上さん。その存在は、今や弟子屈町の地域づくりに欠かせないものとなっている。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/honiTBSm9Qu4bD6nypf19.webp"></figure><p>&nbsp;</p><p>最後に、移住を検討している人に向けてメッセージをいただいた。</p><p>「移住にはいろいろな形があると思います。移住がゴールではないし、移住したからといってずっと定住しなければならないわけでもありません。<mark class="marker-yellow">まずは移住する前に地域との関係性を築いてみること。人との関わりやつながりを楽しむことが大事だと思います</mark>。移住は人生の大きな決断のように感じがちですが、その前段階の時間を大切にすることで、より良い移住につながるのではないでしょうか」</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/12/18/IurpajjORaaiP5rDRE0hG/4DL2MfSB4HI8wOEGptRdZ.webp"></figure>

ワープシティ公式

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けしています。

第89回目の先輩移住者は、2020年10月に北海道弟子屈町（てしかがちょう）に移住した川上椋輔（かわかみ・りょうすけ）さんです。

宮城県出身の川上さんは、大学卒業後に北海道文化放送でアナウンサーとして活躍。しかし、夢だった職業を3年で辞め、新天地で地域おこし協力隊として新たな道を歩み始めました。

一見大胆にも思えるこの決断。その裏にある思いや移住後の活動について、詳しくお話を伺いました。

出身地：宮城県、前住所：北海道札幌市、現住所：北海道弟子屈町、職業：法人経営

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アナウンサーから地域の実践者へ。弟子屈町で描く次なるステージ