<h2>生産者プロフィール</h2><p><strong>有限会社片口屋</strong><br>所在地：富山県射水市<br>業種：味噌醤油製造販売<br>商品：鰤醤<br>会社URL：<a href="http://www.Kataguchiya.com" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">http://www.Kataguchiya.com</a></p><h2>会社の事業内容をお聞かせください。</h2><p>片口屋は1830年（天保元年）に創業しました。江戸で修業した初代安之助は、関西風の淡口醤油が主流の中、当地で初めて濃口醬油を醸造し販売を開始しました。</p><p>以後味噌の醸造を実施し＜安全・安心＞をモットーに193年にわたり基礎調味料を食卓にお届けし続けてまいりました。9年前、富山名物氷見寒ブリを使い日本で初めて鰤（ぶり）の魚醤の製造販売を実現しました。</p><p>その後「鰤味噌」、鰤魚醤をフリーズドライ方式で粉末にし「片口屋だし」「白エビ入りのみそ汁」など鰤を使った調味料や即席みそ汁などの商品開発に努めてまいりました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/3zY39XQF2Md4Fh-nJWaWo.webp"></figure><h2>商品・サービスの魅力についてお聞かせください。</h2><p>＜味噌・醤油＞<br>製造に当たっての基本理念は、化学調味料・保存料を使わず、発酵食品としての素材の持つ力を生かしていく、そのために何が必要かを考えてきました。1年以上の自然発酵で造られた「天然みそ」、保存料を添加せず仕上げた600mlサイズの各種醤油などを実現しました。</p><p>＜鰤（ぶり）の調味料＞<br>富山が誇る氷見寒ブリを使った「鰤醤」は、鰤と食塩だけを使用し発酵させました。福井県立大が開発した「速醸法」を活用し従来の魚醤に比べ臭いを大幅に削減し、減塩も実現してきました。グルタミン酸やリジン、アルギニンなどのアミノ酸を豊富に含み旨味とコクを追求する商品となっています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/R2bOmDayJlSnfZ7UHAG_7.webp"></figure><h2>お仕事のやり甲斐についてお聞かせください。</h2><p>「片口屋の醤油が美味しいから、大阪の娘、孫にも送っている。3世代にわたり使っているよ」とわざわざ車で30分かけ来店されるご夫妻、「山の頂上で片口屋の鰤醤、白エビ入りみそ汁を飲んだら美味しかった。」とメールで報告していただいた登山者。</p><p>地域の幼稚園・保育園、小中学校の給食などで長年ご利用いただいた生徒さん（当時）が大きくなり「片口屋のみそずっと食べています」と語ってくれるお客様など、こうした言葉に触れるたびにこの仕事に誇りと喜びを感じています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/dVyZ-egQ_PUXniYMLbDuN.webp"></figure><h2>お仕事をする上で、大変なこと、困難だと感じることをお聞かせください。&nbsp;</h2><p>時代とともに味噌醤油の需要が減少するだけでなく、質が良く低価格なナショナルブランドのメーカー商品がスーパーマーケット・ドラグストアに大量に並んでいます。また、従来お取引いただいてきた小売店・飲食店が店主の高齢化を理由（後継者がいない）に廃業されるケースが増えてきました。</p><p>こうした時代の変化にいかに対応していくのか、経営者として課題に日々自問自答しながら商品開発や販路開拓を進めています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/qajARckEom43Y7IrTkuqM.webp"></figure><h2>今後の展望や、挑戦してみたいことについてお聞かせください。</h2><p>富山名物の鰤を使った鰤の魚醤、鰤味噌などや白エビ入り即席みそ汁など富山が誇る海の幸を使った商品開発を進めてきました。更に今後、地元の山海の幸を使い地域の農業者・漁業者と協力し商品開発を推進していきたいと考えています。</p><p>まさに農商工連携事業を積極的に進め、地域を盛り上げていきたいと思います。SDGsの取り組みです。</p><p>弊社の鰤魚醤は、廃棄されるブリの内臓を原料としています。魚醤を造る過程で大量に排出される油と固形物、こうした残渣（ざんさ）を土壌改良剤として活用したり鶏の飼料として使用したりすることをこれまで追求してきました。</p><p>一昨年から地域の農業者と連携し、この土壌改良剤を畑に使い雑穀「いなきび」を栽培してきました。この取り組みが昨年農林水産省の「ディスカバー農山漁村の宝」で北陸農政局賞を受賞しました。</p><p>食品廃棄物の有効活用法を提示することにより循環型社会構築の一助として、その道筋を広くPRしていきたいと思います。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/9e2HWVMk1gCaCBQEFvhf9.webp"></figure><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/m3jhHgxCaXiiiU2bEVBvl.webp"></figure><h2>ご自身が感じる、地域の魅力についてお聞かせください。</h2><p>弊社が立地する地域は、江戸時代加賀藩の参勤交代のルートの宿場町として栄えたところです。芸術文化では漆喰を用いたレリーフ「鏝絵」、京焼系の相馬焼風の焼物「小杉焼」などが伝承されてきました。</p><p>また、四季折々に「獅子舞」「みこし祭り」などの行事が行われ地域ごとに取り組まれています。地域住民が協力し「お祭り」「健康づくり」「防犯」「交通安全」などの地域活動を実施しております。こうした取り組みを通して地域住民の繋がりがつくり出されているのが特長です。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/02/21/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/vOhiGrY29EbDg3tqyUT2S.webp"></figure><h2>移住をし地方の仕事に携わりたいと考えている方へ、メッセージをお願いいたします。</h2><p>職業の選択は、ある意味でどのように生きるかに関わることです。就職した会社に定年まで勤めるという人が徐々に減り、転職する人が増えています。経済的理由、社会的地位にのみ価値を求めるだけが人生ではありません。</p><p>どのような職業であれ（反社会的なものを除く）社会的・経済的な役割が必ずあります。私たちは様々な仕事を通した人々の繋がりの中で生きています。</p><p>人口減少が今後続きます。特に地方では顕著に表れています。地方での様々な職種の担い手が不足しています。経験したことのない職種も沢山あると思います。様々なツールを活用し一人一人が考え、行動してみてはどうでしょう。全国の各地域で「あなた」をお待ちしています！</p>

ワープシティ公式

田舎暮らしに憧れる、自然の中で子育てをしたい、農業を始めたい、その土地の風土や農産物に惹かれる。地方移住をしたいけれど、まず気になるのが、移住先に仕事があるのかどうかではないでしょうか。

ワープシティは、地方の仕事に焦点を当て、仕事内容や働く方の生の声をお届けします。移住をきっかけに、心機一転、地方ならではの新しい仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。

第23回目にご協力いただいた方は、富山県射水市・味噌醤油製造販売の有限会社片口屋です。

射水市

富山県

#23 時を超える味わい。1830年創業・老舗「片口屋」の伝統と魅力

中部地方

射水市（いみずし）は、富山県西部に位置する県第3位の都市。

庁舎住所	〒939-0294 富山県射水市新開発410-1 射水市役所
人口	92,329人 (2021年)
出生数	566人 (2020年)
学校数	幼稚園: 4 (2020年) 小学校: 16 (2020年) 中学校: 6 (2020年) 高校: 3 (2020年)
医療施設数	病院: 6 (2018年) 一般診療所: 54 (2018年)

射水市

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#23 時を超える味わい。1830年創業・老舗「片口屋」の伝統と魅力