移住者プロフィール
市川 素さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
群馬県富岡市の地域おこし協力隊、趣味・特技:ランニング
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
私はかつて、青年海外協力隊としてインドで活動していました。現地では養蚕農家と一緒に仕事をする機会があり、その経験を通じて養蚕に深い興味を抱き、自分でも挑戦してみたいという思いが芽生えました。
帰国後は一度元の職場に復職し、サラリーマンとして働いていましたが、養蚕への思いを捨てきれず、日本で養蚕を始める方法を探していました。そんな折に、富岡市が養蚕農家の後継者として地域おこし協力隊を募集していることを知り、これこそ自分が探していた道だと感じ、応募することにしました。
群馬県富岡市を選んだ理由について教えて下さい。
私が富岡市の地域おこし協力隊に応募した大きな理由は、養蚕業の後継者として募集があったことです。富岡市には、蚕の餌となる桑畑がしっかりと残っており、新規就農者への支援体制も整っていたため、養蚕や農業が全く未経験の私でもチャレンジできる環境が整っていました。
また、青年海外協力隊としてインドに行く前に日本の養蚕について勉強していた際に、富岡市の農家を紹介してもらい、実際に訪問したことがありました。すでに知り合いの農家がいたことも、富岡市を選んだ大きな理由の一つです。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
私は将来、独立して農家として自営することを目指し、年間5回の養蚕を行いながら、技術や知識の習得を図っています。1年目は地域の農家で研修を行い、2年目からは自宅での養蚕を開始しました。
また、安定した年間収入を得るために、冬季期間にはネギの栽培も行っています。さらに、養蚕関連のイベントや地域の保育園での繭細工作りの講師を務めるなど、地域との交流にも力を入れています。これらの活動は、養蚕業の魅力を広く伝えるため、SNSを通じても積極的に発信しています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
富岡市では、かつてほとんどの農家が養蚕を営んでおり、養蚕業は地域の伝統産業であり、主要な産業でもありました。しかし、近年では従事者が激減し、産業は衰退の一途をたどっています。
そんな状況の中で養蚕を続けていると、かつて養蚕を行っていた地域の方々から「がんばってね」「まだ養蚕を続けているんだね、応援しているよ」と温かい言葉をかけてもらえることがあります。こうした地域の方々からの応援が、私にとって大きなやりがいとなっています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
特に想定外だったことはありません。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
卒隊後は、富岡市内で養蚕農家として独立し、この地で農家として生きていきたいと考えています。全国的に、そして富岡市内でも養蚕業は急速に衰退しており、製糸業や織物業も同様の状況にあります。日本の蚕糸業がどれだけ続けられるかは不透明ですが、私はこの歴史ある産業を少しでも長く守り続けたいと考えています。
富岡市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
富岡市では、養蚕業が衰退してしまったとはいえ、地域の方々は養蚕に対して非常に深い愛着を持っています。私が養蚕をしていると、その愛情を感じる場面が多々あります。たとえば、桑畑で桑を取っていると、散歩中の年配の方が「うちも昔はお蚕をやってたよ」と声をかけてくださったり、「家に使わなくなった道具があるから、持っていくかい?」と近所の方から道具を譲っていただいたこともありました。地域の皆さんの応援と支えが、日々の活動の励みになっています。
富岡市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
富岡市は、町の中心部に行けば大体のものが揃い、大きな病院や飲食店もあり、非常に便利です。一方で、少し中心から外れると豊かな自然が広がり、静かで暮らしやすい環境が整っています。
特に小さな子どもへの支援が充実しており、児童館や支援センターではさまざまなイベントが開催されています。私の娘も、富岡市内にお気に入りのスポットがたくさんあり、日々楽しんでいます。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
移住は、自分や家族の人生にとって大きな転機となり、不安も多いかもしれませんが、それ以上に新しい挑戦ができる大きなチャンスです。
都市での生活を経験してきた私にとって、地方で過ごす穏やかな日々は、思いがけないほど豊かな時間となっています。ぜひ、新しい環境に飛び込んでみてください!
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2