#13 寒暖差があり水もキレイな京都府南丹市で育てられたお米は、甘くてモチモチ

コラム

田舎暮らしに憧れる、自然の中で子育てをしたい、農業を始めたい、その土地の風土や農産物に惹かれる。 地方移住をしたいけれど、まず気になるのが、移住先に仕事があるのかどうかではないでしょうか。 ワープシティは、地方で働く生産者の仕事に焦点を当て、生産者の生の声をお届けします。 移住をきっかけに、心機一転、地方ならではの新しい仕事に挑戦してみてはいかがでしょうか。 第13回目にご協力いただいた生産者の方は、京都府南丹市・米・さつまいも・大豆農家の雫耕輔さんです。

生産者プロフィール

雫耕輔さん
出身地:大阪府高槻市
現住所:京都府南丹市
職業:農業
生産物:米・さつまいも・大豆

生産者への道を志した経緯やきっかけについて教えて下さい。

アパレルの仕事を25年やっておりました。その会社で農業事業部があり約4年間農作業を経験しました。

働いているうちに、今後生きていくうえで農業は年齢がいってもできそうだと思いました。生産物ができていく過程も大変ですが楽しさがあります。

あと農業は自然と向き合いながらやっていく仕事ですが、農法など一朝一夕ではいかないところもあります。日々自分で考えて探求していく作業も楽しく感じました。そういったことから独立してやっていこうと思ったのがきっかけです。

生産物の魅力について教えて下さい。

主にお米とさつまいもを中心に生産しています。お米はなんといってもこの南丹市美山町という場所が寒暖差があり、また水もきれいな土地です。

お米にとって寒暖差と水は重要で、特に水はきれいな水で生産しており味もまた美味しくなります。あとは「栽培期間中農薬不使用」で栽培しており、苗も種から育てて毎年田植えしています。

最初から最後までを自分でやるのは大変ですが、その分精魂込めて作っています。寒暖差で厳しく育てられたお米は甘みとモチモチ感があり大変美味しくなっております。

南丹市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)

集落としてはそこまで世帯数が多くないですが、その分皆さんに横のつながりがあり仲良く生活しているのは一つの魅力だと思います。

美山といえば「かやぶきの里」が有名かと思いますが、地域で生産している一次品、二次加工品も多岐にわたりそれぞれが素晴らしく魅力あふれるものとなっています。

また南丹市には京都市内から1時間半ほどで来れますし、福井県にも約1時間くらいで行ける立地です。街までのアクセスもそこまで遠くないといったところも魅力のひとつです。

お仕事のやり甲斐はなんですか?

やりがいはなんといっても、農業は一年を通してでしか結果が分からないということです。大変だと感じる部分もありますが、その分やり甲斐もあります。

1年1年が勝負になってきます。その1年での成果を検証してまた次年度につなげるといったところも毎年チャレンジしている感じがあり楽しいところだと思います。

あとは生産から販売まで一貫した作業は、自分自身で考えることや行動することが増えます。多岐にわたっての経験が得られますが、作るだけ、売るだけではダメなのです。そういった観点で入り口から出口まで考え抜いていくことにも大きくやり甲斐を感じています。

仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。

農業なので基本は自然が相手になります。豪雨や猛暑、台風などといった天変地異に左右されることが本当に大きくあります。やれることは限られてる中で、なんとか事前に対策をうって生産しています。

また自然と向き合ううえでもう一つ大変なのが「獣害」です。年々山での食べ物が少なくなる中で農作物が食べられてしますのは本当につらいです。

この課題は一人では難しく、地域の方々と連携しながら作物を守っていかなければなりません。あとは真夏など本当に体力勝負なところがあります。

年々暑さが増すばかりの中で、体調管理に気をつけながらの作業は大変です。

今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。

まず移住先で住まいを自ら手を入れたりしながら、より快適にできたらと考えています。

農業の部分では倉庫や農機具など生産に欠かせないインフラを整えることを目指しています。そうすることで生産物を市場に展開する際に、より安定的に供給できるのではと考えています。

また1次品の生産のみで販売をしてますが加工品にもチャレンジしていきたいです。少しずつ商品数を増やしてお客さんと関わる機会を増やし、自分もお客さんも楽しんでいけるような未来にしていきたいです。

移住して一次産業を目指す方へメッセージをお願いします。

僕は移住前から地域と関わりながら、色々なことを知ったうえで移住を決めました。

移住して1次産業となると「地域の特性」「住まい」「農地」「農業に必要なインフラ(倉庫や農機具)」など準備すること、事前に知っておいたことがたくさんあります。まずは実際に移住者が身近におられるのであれば、その方に話を聞いたり、農業従事者に話を聞いたりするのが第一歩かと思います。

行政の方々にも僕は大変お世話になりました。気軽に相談にいくのも一つです。クリアしていく事はたくさんあるようにみえますが一つ一つ理解したうえで進めていくと、実現できると思います。

焦らず情報をたくさん収集して、そこから選択して進めてみるとよいかと思います。

移住コラムCOLUMN