<h2><strong>Ｑ．どのような経緯で中土佐町の地域おこし協力隊に着任されましたか？</strong></h2><p>今にして思えば、20代の頃に空手の兄弟子に連れられてお酒を飲みに行ったことが始まりですね。とても硬派な飲み方をする人で、一緒に飲むうちにどんどんとお酒が強くなり、同時にお酒自体を好きになっていきました。そんな中で酒屋を営む方と知り合いになり、色々と話をするうちにお酒に関わる仕事をしたいと思うようになりました。20年以上勤務した会社を退職することに葛藤もありましたが、好きなことをして生きようと決断し、40代で酒屋に転職しました。<br><br>転職後は全国のお酒を扱うようになり、ここでいわゆる「地酒」と出会いました。出身地の神戸にも地酒を造る酒蔵さんがありますが、高知県で最古の酒蔵をもつ西岡酒造店の「久礼」を飲んだ時、それを造る人や飲む人の顔が不思議と思い浮かんできたのです。その後、たまたまその「久礼」を造る杜氏と知り合うことが出来ました。実際に西岡酒造店を訪問し、酒造りについて話を聞くうち、酒を造ることに関わりたいと思い始めました。そしてある時、その杜氏から人生を変える言葉をかけられました。<br><br>『全部は無理だけど、白方さんの人生の半分は背負うよ。』<br><br>それを耳にした瞬間、本当にしびれました。そしてその言葉で、酒の売り手から造り手になろうと決心しました。ちょうどその頃に西岡酒造店で日本酒製造をミッションとする地域おこし協力隊の募集があり、色々な出会いと好機が重なって、晴れて今春から着任することが出来ました。</p><h2><strong>Ｑ．お酒を造る難しさとはどんなことですか？</strong></h2><p>自分としては、24時間365日すべてを使ってお酒を造っていると思っています。もちろん決まった工程はありますが、年によって気温や湿度が違いますし、培養した菌の具合も発酵の進み方も違ってきます。そういった変化の激しい環境に自らを適応させながら、毎年変わらぬ品質のお酒を造ることに難しさを感じています。<br><br>一人で行う作業もありますが、時には杜氏がする作業について感覚を共有していきます。自分の意見に対して杜氏から良い返答があると素直に嬉しいですし、もっと頑張ろうと気合も入ります。杜氏からは「酒の声が聞こえるようになる」と言われているので、一日も早く自分にもその声が聞こえる蔵人になるべく、日々酒造りに向き合っています。</p><p><img src="https://kochi-iju.jp/content/image/1930/212.png"></p><p><img src="https://kochi-iju.jp/content/image/1930/192.png"></p><h2><strong>Ｑ．中土佐町での暮らしはいかがですか？</strong></h2><p>出身は神戸の下町ですが、中土佐町はそこよりもずっと静かで良いところです。以前、母が中土佐町に旅行で来たのですが、あまりに静かすぎるという理由で翌日帰ってしまいましたね（笑）<br>周りの人たちは気軽に声をかけてくれて、野菜などをおすそ分けしてくれます。漁師さんからは捕ってきたカツオを頂くこともあります。あとは、近所の方の自転車のタイヤの空気がなくなっていたら自分が入れてあげてます。さりげない気遣いのやりとりや距離感の近さも中土佐町の魅力だと感じています。<br><br>山歩きを趣味にしていたり、もともと静かな場所が好きなこともあって、中土佐町は自分に合っている場所だと思います。久しぶりに実家に帰省すると、人と車の多さに驚いてしまう自分がいて「すっかり中土佐町民になっているな」と実感します。</p><h2><strong>Ｑ．今後はどんなかたちでお酒に関わっていきたいですか？</strong></h2><p>地域おこし協力隊は３年で卒業となりますが、たった３年間では一人前にはなれません。毎日の積み重ねを大事にしながら、これからも高知県を代表する酒蔵で真摯な酒造りを続けていきたいです。<br><br>また、中土佐町には「久礼」だけを飲める店がないので、いつか町内に日本酒バーをつくりたいと思っています。ですが、酒屋に勤めていた頃の経験から飲食を生業にすることは難しいと知っているので、高知県下の他の酒蔵さんにも力を貸していただきながら、その夢が実現できればと考えています。<br><br>今年の夏に関西万博に参加したとき、同じ奥四万十エリアにある津野町さんのスイーツや梼原町さんの肉料理にも自分たちのお酒がよく合うことがわかりました。今後も奥四万十エリアの食や人の魅力を伝えるイベントを続けていきたいと考えていますので、ぜひとも「Meets奥四万十」にはたくさんの方々に参加していただきたいです。</p><p><img src="https://kochi-iju.jp/content/image/1930/17.png"></p><p><img src="https://kochi-iju.jp/content/image/1930/16.png"></p><h2>高知県へ移住するなら「高知家で暮らす。」！</h2><p>「高知家で暮らす。」は、高知県へのUIターンをサポートする移住ポータルサイトです。<br>先輩移住者のインタビューはもちろん、仕事や暮らし、住まいのあらゆる情報が満載！<br>ぜひ一度アクセスしてみてくださいね♪<br><a href="https://kochi-iju.jp/">高知家で暮らす。｜高知へのU・Iターンを支援する移住ポータルサイト</a></p>

高知県

今年度から中土佐町の地域おこし協力隊に着任し、高知県最古の酒蔵・西岡酒造店で蔵人として働く白方さんにお話を伺いました。

中土佐町

出身地：兵庫県／現住所：中土佐町／移住年：2025年／職業：地域おこし協力隊

白方幹大

【移住者インタビュー🎤】酒好きが高じて酒の造り手になりました🍶【中土佐町】

ワープシティ公式

住む場所が変わると生き方も変わる。
環境が変わると自身も変化し、人生までもが変わっていくーー。

都会の喧騒を離れて、地方で“自分らしい生き方”に憧れを抱く人は少なくないだろう。

しかし、いざ真剣に移住を考えると、移住に大きな期待を持つ反面、不安も計り知れない。

現実的に自分の思い描く理想の暮らしが実現できるのかーーー。

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住先の仕事内容や生活などの生の声をお届けする。

第25回目の先輩移住者は、地域おこし協力隊の制度を利用し、高知県中土佐町に移住した松下昇平さん。

50年以上続く地場産業である七面鳥生産を承継し、2020年に「松下商店」を起業。
担い手不足が進行する産業の立て直しと変革を進めている。
（「松下商店」の七面鳥は、第6弾のプレゼントキャンペーンの賞品としてもご協力いただいている）


大学ではトライアスロンの競技者として活躍し、スポーツ業界で仕事を続けてきた松下さん。
なぜ地方に移住し、畜産業に取り組むことになったのか。その経緯、そして七面鳥にかける思いを伺った。

出身地：大阪府、現住所、高知県中土佐町、職業：「松下商店」代表者

中土佐町

中土佐町の移住体験談一覧：2件

【移住者インタビュー🎤】酒好きが高じて酒の造り手になりました🍶【中土佐町】

スポーツ業界から七面鳥に挑戦。地方移住で拓けた新たな可能性とは