移住者プロフィール
中村 真二さん
移住時期
2020年11月
利用した支援制度
やまぐち暮らし東京支援センター
出身地:石川県金沢市、前住所:千葉県、現住所:山口県宇部市、職業:やまぐちヘルスラボ総括マネージャー
目次
INDEX
Iターンされる前について教えていただけますか?
中村真二さん(以下、中村):千葉県にいました。出身は石川県です。大学入学をきっかけに、大阪府に住み始めました。 その後、大阪府の企業に就職し、主に通信事業に携わってきました。
千葉県に移り住んだのは20年ぐらい前のことです。いくつかの企業を渡り歩き、取締役職にも就きました。今も数社の取締役・代表取締役を兼任しています。
Iターンされるまでの経緯を教えてください
中村:宇部市は、妻の実家があるんです。妻は一人っ子で、先々を考えると、このまま両親と離れて、千葉県で暮らし続けることへの不安がありました。
また、何かあった時に急に山口県に戻るとなると、大変だろうとも思ったのです。それで、妻とは「タイミングがあれば山口県に移って、先に生活の基盤を作っておこう」と、4年前ぐらいから話していました。 移住したのは、2020年の11月です。
今、携わっている「やまぐちヘルスラボ」の仕事を紹介してもらったことがきっかけで、山口県に来ました。
移住する前に準備したり、調べたりしたことはありますか?
中村:移住を検討し始めた頃から、東京都にある「やまぐち暮らし東京支援センター」に何度か顔を出していました。「いずれ山口県に移住しようと思ってるんですよね」と話していて。この「やまぐちヘルスラボ」の仕事は、いろいろなご縁が繋がって、決まったのです。
「やまぐちヘルスラボ」では、どんなことをしているのでしょう?
中村:「やまぐちヘルスラボ」は、山口県と山口市が共同で行っている事業です。 主軸となるのは2つで、1つは「県民の健康を促進・サポートする」ということ。もう1つは、「ヘルスケア関連産業の創出・育成」です。
企業のヘルスケア事業の開拓や製品の開発に、県民の皆さまが評価・検証をして関わることで、より質の高いものを生み出せるよう、両者を結びつける役割を担っています。
具体的には、健康に関する講座を開催したり、新商品開発のためのモニター調査の参加者を募集したり、といった活動をしています。
宇部市に住んでみてどうですか?
中村:元々、妻の実家にはちょくちょく行っていたので、住み始めるときに不安は感じていませんでした。 移住して特に快適に感じるのは、朝の通勤ラッシュがないことですね。テレビで時々、都会の通勤風景が映りますが、「よくこんなことしていたな」と思います(笑)。
それから、個人的には釣りが好きなので、釣り場があちこちにあるのがありがたいです。自宅から車で15分ぐらいの所にも釣り場があるので、楽しんでいます。休日には、妻と車で県内の道の駅とか、観光地に出かけています。
山口県の魅力を教えてください
中村:県民と行政の距離がすごく近いところでしょうか。 例えば、都心で「カフェを開きたい」と言っていても、その声はなかなか遠くまで届かない。でも、山口県だと、「こういう人が、カフェをやりたいらしいよ」と、すぐ行政や支援機関に声が届くんです。
行政側も、それを放っておくのではなく、「手伝いましょう!」とノウハウを教えてくれたり、支援制度を紹介してくれたりと、積極的に関わってくれます。 「行政の様々な支援施策と県民の距離が近い」と言うんでしょうか。
その点が、すごいと感じています。 だから、「何かやりたい」と考えている人にとっては、山口県はとても良い場所だと思います。
移住を考えている方へアドバイスをお願いします
中村:仕事を決めて、もしくは、「これをやるんだ」というチャレンジのビジョンを決めてから移住した方が良いかもしれませんね。 移住といっても日本国内なので、暮らし自体はどこでもそんなに変わらないと思うんです。
ちょっと不便になることはあっても、暮らすことでそんなに心配することはないと思います。 ただ、移住してはみたものの、やることがない、行動できない、では困ってしまう。
移住先の土地で何をするか、何ができるか、何がしたいのか、といったある程度のビジョンは決めていた方が良いですよね。
今後の目標を教えてください
中村:1つは、「やまぐちヘルスラボ」を中心として、山口県をヘルスケア産業の集約地にしていくことです。ヘルスケア関連の事業を始める人や企業が、「まずは山口県に行ってみよう」と思えるようにしていきたいですね。
山口県は、日本の中でも少子高齢化がかなり進んでいる地域です。それはネガティブに捉えられがちですが、別の視点から見ると、「まだ日本のどこも経験したのことのない先進的な地域」とも言えるんです。ヘルスケア業界にとって、山口県は大きなモデルケースになると思います。
さらに、県民自身がヘルスケア事業や製品開発に関わることができる場として、「やまぐちヘルスラボ」を活かしていきたいですね。 そして、もう1つは、これまで長いこと色々な仕事をさせてもらってきたので、そろそろ社会に恩返ししたいなと思っています。それが山口県や宇部市のお手伝いになると良いなと思います。