移住者プロフィール
馬場園 仁孝さん
移住時期
2017年4月
利用した支援制度
青年等就農資金(現:農業次世代人材投資資金)
出身地:鹿児島県、前住所:南九州市、現住所:鹿児島県南大隅町、職業:畜産業(黒牛)
目次
INDEX
南大隅町に移住し、就農した経緯を教えてください
馬場園仁孝さん(以下、馬場園):2017年4月に、南大隅町で肉用牛の飼育を始めました。薩摩半島にある実家でも、親が黒牛を約20頭飼育しています。僕はもっと広い土地で肉用牛の飼育を始めたかったのですが、周辺の「宅地化」が進んで規模拡大ができなくて。
そこで、県内で使われなくなった牛舎と土地を探し、南大隅町の紹介で見つかったのが、現在の施設でした。母親の実家が南大隅町にあるので、生活の拠点にできると思ったのも理由の一つです。
前職で知識を得ての就農だったそうですね
馬場園:県立市来農芸高校や県立農業大学校で農業や畜産を学び、南九州市にある黒牛の畜産会社に勤めた後、独立しました。
就農にあたって、利用した制度はありましたか?
馬場園:土地や牛の購入代などの開業資金として、日本政策金融公庫から最長5年間・年間150万円交付される、「青年等就農資金(新たに農業経営を開始する青年を応援する無利子の資金)」を借り入れ、事業をスタートさせました。
子牛や妊娠牛の購入は、役場の指導員と同業の先輩に、肝属市場で好まれる血統の牛を相談しながら、1年かけて30頭を導入しました。
営農について、相談できる環境は整っていますか?
馬場園:鹿屋(かのや)市にある大きな畜産会社で弟が働いていますし、学校の先輩たちも大隅半島の各地にいます。実際に指導してもらうことが多いのは、南大隅町で畜産をやっている先輩や役場の人、JAの人たちですね。
「購買者がどのような血統の子牛を求めているか」、「病気の予防はどうするか」などを聞けて、とても助かっています。早期出荷で90万円を超える子牛の販売も経験できました。
今後の目標を教えてください
馬場園:今は30頭で、エサ代などのコストを考えると、安定して利益を出すには中途半端な状態なんです。「倍」の60頭を飼育できるように、早くなりたいですね。牛舎拡大の追加融資も受けたいと思っています。
南大隅町役場経済課 畜産係長 湊原裕二さんからの就農アドバイス
湊原裕二さん:馬場園さんの就農は、電話相談からスタートしました。南大隅町にある母親の実家を生活の拠点に、通いで畜産を始めたいというものでした。そこで、町内の遊休施設を紹介して初期投資を抑え、国からの融資を子牛や妊娠牛の導入に当てられるよう指導しました。
飼育目標頭数に達し、今後は、分娩等の簡易牛舎が必要です。2019年からは償還が始まるので、早期出荷の指導を行います。前職で技術を得ての就農なので、増頭の助成事業にも助けられながら、事故等もなく順調に営農できています。
出典: http://furusato-kagoshima.com/minamioosumi/syuunou/01.html