移住者プロフィール
大橋 修吾さん
移住時期
2018年9月
利用した支援制度
地域おこし協力隊
出身地:静岡県静岡市、前住所:秋田県秋田市、現住所:秋田県男鹿市、職業:ハンバーガー店オーナー
目次
INDEX
- いつから男鹿市民になりましたか?
- 男鹿市に移住した経緯を教えてください。
- 移住してから自分が変わったなと思うことはありますか?
- 初めての1人暮らしで戸惑いはありましたか?
- 移住する前の準備で1番大事なのは何でしたか?
- 地域おこし協力隊をしていた時のミッションを教えてください。
- 勤務経験があまりない中で、事業の立ち上げなどは大変ではなかったですか?
- 途中でやめたいと思わなかったんですか?
- 3年間の地域おこし協力隊で1番嬉しかったことを教えてください。
- 逆に1番苦労したことや辛かったことはありますか?
- 協力隊の任期を終え、住む家はどのように見つけましたか?
- 男鹿市に来て驚いたことはありましたか?
- ご実家と比べ、男鹿での暮らしでいいところはどこですか?
- 男鹿のおすすめスポットを教えてください。
- とてもわかります!男鹿って海外感ありますよね。
- 男鹿でお気に入りの食べ物はありますか?
- 男鹿に移住を考える人へメッセージをお願いします。
いつから男鹿市民になりましたか?
大橋修吾さん(以下、大橋):男鹿に移住してきた年は、 2018年9月です。
男鹿市に移住した経緯を教えてください。
大橋:大学を卒業しても秋田に住んでいたいという想いがあり、秋田県内で仕事を探していました。こっちゃけ(秋田県就活情報サイト Kocchake!)も見たりしていましたが、掲載されている職種だと、給料が額面18万円で手取りになると14万円の世界になってくるのを見ていました。
最初はそれでいいのかもしれませんが、3年、5年と経った時にどういうキャリアパスを歩んでいけるのか僕には見えなかったんです。いろいろと考えて厳しいなと感じ、違う形で仕事を探していました。
2018年にインバウンドが伸びていきそうなタイミングだったことで、大学で得たスキルや経験を秋田で活かしたいと考えました。自分にとって、地域の観光に携わることで成長できると思ったんです。
大学も秋田だったので恩返しまでもいかないですが、効果的に秋田へ還元ができるのではと考えましたね。
就職活動をしていた時、大学の先輩が男鹿の事業を受託しており、地域おこし協力隊という働き方を知りました。それがきっかけで応募し内定をいただき男鹿に移住することになりました。
移住してから自分が変わったなと思うことはありますか?
大橋:男鹿で就職し、学生の時より収入が増えたのでコンビニに行く機会が増えました。1人暮らしだと周りの目もなく、何を食べてても誰からも何も言われないこともあり、最初の頃はそういう感じの生活でしたね。
いきなり田舎での1人暮らしが始まると、気を付けるべき事が増えるということはあるかもしれません。
初めての1人暮らしで戸惑いはありましたか?
大橋:ゴミ出しについては戸惑いました。実家などで共同生活をしていれば分担ができますが、1人暮らしとなると全部自分でやらなければいけない。「夜に出してはダメ、朝7時半から8時の間に出してください」など初めは注意を受けましたね。
町内によって違いはあるかもしれませんが、自宅前の歩道の雪かきなど地元にある暗黙のルールは、教えてもらって覚えていきました。
生活する上で電気やインターネット契約など新卒だったのではじめての経験が多かったですね。
移住する前の準備で1番大事なのは何でしたか?
大橋:免許は早く取ればよかったなと思いました。引っ越し後の買い出しも人に頼まないとできないし、移住してくる前に取得しておいた方がよかったなと思いました。
地域おこし協力隊をしていた時のミッションを教えてください。
大橋:応募時の内容は、某ブランドのキャンプ場の運営という募集内容でした。
しかし、そのプロジェクトが様々な面で折り合いつかず2~3か月で終わってしまいました。コンテンツ的には面白くインパクトがあることができそうだったので残念でしたね。
その時、男鹿市観光協会DMOで推進していたのが、なまはげのツーリズムとアウトドアのツーリズムでした。アウトドアの中の他の柱として自転車ツーリズムがあり、レンタサイクルの計画があったので、その立ち上げをすることになりました。
勤務経験があまりない中で、事業の立ち上げなどは大変ではなかったですか?
大橋:大変でしたよ(笑)。こうやって仕事をするんだなと思いました。
僕は大学生の時に起業創業するための勉強をインターン先で研修を受けた経験があるのですが、収支計画を作っていく中で疑問を感じていたし、自分がやりたい方向のやり方ではなかったですね。
僕がそもそも地域で働くことに面白さを感じたきっかけは、大学生の時にHLABという高校生対象のサマースクールに実行委員として関わっていたことがきっかけでした。先進的で面白いことをしていた自治体を近くで見て、地方は人が少ない分、1人で企画、運営、財務、渉外、広報などを幅広く全部やることになります。
そういうスキルを身に付けれるのはいいかなと思っていましたが、実際に自分の置かれた環境はいろいろ大変ではありました。
途中でやめたいと思わなかったんですか?
大橋:やめたいと思ったこともありました。
でも、何か成し遂げたわけではなかったし、辛かった時にいろいろと相談に乗ってくれた人達が周りにいました。男鹿でやらなければ意味がないと思っていたので協力隊を全うし、退任後も男鹿に残ろうと決めていました。
3年間の地域おこし協力隊で1番嬉しかったことを教えてください。
大橋:ナマハゲがちょうどユネスコの無形文化遺産に登録される年だったのですが、英語でのライブ中継で翻訳をする仕事がありました。
その仕事をやらせてもらった時は、少しでも男鹿に貢献できたかなと思いました。
逆に1番苦労したことや辛かったことはありますか?
大橋:いっぱいありすぎて、、、言うのをやめておきます(笑)。
協力隊の任期を終え、住む家はどのように見つけましたか?
大橋:当時、トモスカフェでアルバイトをしていたので、オーナーの船木一人さんに、相談しました。
その時、一人さんの友人で移住者のレオさんという方がいて、彼の住んでいた家が広いので一緒に住めば?と提案してもらったんです。家賃を考えると僕も誰かと住んだ方がいいなと思っていたので、一緒に住めないかお願いして、住む家はすぐに決まりました。
男鹿市に来て驚いたことはありましたか?
大橋:灯油代が高いことに驚きましたね。協力隊の時に住んでいた所はもともと空き家で暖房器具が備え付けられていなかったので、ストーブを使っていました。
秋田市に住んでいた時は電気ストーブを使っていたし、なるべく冬に家にいないようにしていました。公共施設に行ったり、学校の図書館やパソコン室に行けば暖房がついていたので利用するようにしていましたね。
親も静岡でしか暮らしたことがなかったので、冬場に出費が上がるとは想定していませんでした。冬場の灯油代でこんなに貯金が減るんだと驚きましたね。
他は、しいて言えば、周りの家も路駐しているのに、うちが路駐していると怒られるみたいなことはありましたね(笑)。
移住させたいのは行政、ちょっと持ち上げてくれるのも行政、だけど地元の人からすればどっちでも良いみたいなところはありますよね(笑)。僕もそうでしたが、優しくしてくれた人やきっかけになった人が優しかった、そういう人が1人でもいればイメージは変わりますよね。
ご実家と比べ、男鹿での暮らしでいいところはどこですか?
大橋:僕が住んでいたところは町中だったので、男鹿は自然へのアクセスが近いことがいいですね。車を持つと、お金はかかりますが車生活が好きなので、ドライブも楽しくて好きです。
あとは、人というか僕が関わっているコミュニティ、ひのめ商店やトモスカフェの人達がいるところがいいですね。
つい最近あった出来事で、コンビニで車を停めて降りた時、偶然知人に会ったんです。「大橋くん、おはよう」って声をかけてもらって、そこが男鹿っぽいなと感じました。
そういう感覚が、なんかいいなと感じました。
男鹿のおすすめスポットを教えてください。
大橋:五里合漁港、マリンパーク、男鹿の海岸線沿い。あとは寒風山から見る景色も好きです。五里合漁港は天候が晴れていて、なぎの時はとても水が綺麗です。
マリンパーク内の丘もそうですが公園としてのレベルが高いと思います。海岸沿いの露出された岩々が、海外の小型の国立公園の雰囲気を感じます。
とてもわかります!男鹿って海外感ありますよね。
大橋:もともと昔は島だったということもあり、植生というか植物の感じが圧倒的に内陸とは全然違うと感じています。
また、船越の水門を渡り男鹿大橋の道からは、正面に寒風山が見えます。車の運転をしながらの景色もとてもいいですよね。生鼻先トンネルの入る瞬間の上の丘(脇本城跡)の雰囲気もジュラシックパーク感があって好きです。
男鹿の景色が本当に好きです。住む場所としても綺麗ですし、ちょっと星空が見たいと思えば、八望台や鵜ノ崎に行けば綺麗に見えます。
ちょうどいい具合にコンビニもあり、そんなに不便だとは感じないです。車さえあればとても住みやすい所だと思います。
男鹿でお気に入りの食べ物はありますか?
大橋:恵比寿食堂のミニかつ丼ラーメンのセットが好きです。ラーメンがすごく優しい味がします。
ホルモンも人気のお店です。ラーメンとライスのセットがあるので、ライス少なめにしてもらって小鉢のホルモンを頼んでいます。ちなみにホルモンは持ち帰りも可能なんです!
あとは、レオズキッチンのカレーも好きです。急に食べたくなる味です。
男鹿に移住を考える人へメッセージをお願いします。
大橋:夜飲みの文化を一緒に作りましょう!20代の移住者もたくさんいます。
若者も多いので和気あいあいと暮らせます。生活が不便な部分もあるけれど、それだけ挑戦する余白があると思います。
出典: 挑戦する余白がある男鹿での暮らし