#37 東京生まれ東京育ち、北海道岩内町の協力隊となりゼロから農業に挑戦!

体験談

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。 自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。 地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。 ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。 地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください! 「地域おこし協力隊に聞きました!」第37回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、北海道岩内町の木村秀彬さんです。

地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。

東京で働いている中で農業への憧れが強くなり、群馬県のお米農家さんを訪ねて見学したり農業法人への就職を検討していた折に、地域おこし協力隊を活用した就農について知りました。

農業に関する知識や技術、また資金も十分でなかった私にとって3年間お給料を貰いながら新規就農の準備ができるというのはとても魅力的な制度であると思いました。役場の方々のサポートを受けやすいということで、身一つで知らない土地へ移住する不安も少なくなりました。

 

北海道岩内町を選んだ理由について教えて下さい。

岩内町の地域おこし協力隊に応募した理由は、まず北海道という土地に強く惹かれたためです。北海道へは大学生時代に二度訪れたことがありましたが、本州とは異なる動植物や気候、またそれに伴う独自の歴史文化に感銘を受けました。

そして岩内町地域おこし協力隊の募集を見つけ、岩内町のことを調べるにつれ、海があり、山があり、人の歴史がある土地で農業をしてみたいと思うようになりました。

また、北海道と聞いて連想するような広大な土地での大規模農業よりも、自然との距離が近い山間部での農業に憧れていたので岩内町を選びました。

 

地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。

私は農業支援員として岩内町の一次産業に関わる仕事をしています。具体的には研修用の畑でのホワイトアスパラガス栽培を中心に、町内のお米農家の元で稲作を学んでいます。

農作業のない冬季には町内の酪農家で搾乳などの作業をしたり、猟友会に入って駆除目的の団体猟に参加したりもしています。
また、一次産業からは離れますが、冬季の山岳に少し覚えがあるという特技を活かして地元スキー場でのガイドの補佐もしています。

トマト剪定作業中の木村秀彬さん

 

地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?

東京生まれ東京育ちで農業に関しても素人の私にとって、一からの畑作業や農機具の操縦などはどれもとても新鮮で、仕事を覚えたり田植えや収穫といった作業を終えた時にやり甲斐を感じています。酪農や狩猟も同様です。

これまで関わらせていただいた地元農家さんや猟師さんは親切に仕事を教えてくれます。打ち上げに誘っていただいた時などは農家さん同士の関係性などが見えたり、自然と近い仕事をしている方々のお話を聞くことが大変楽しいです。

そういった環境で暮らせることにやり甲斐を感じています。

地域おこし協力隊の木村秀彬さん

 

地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。

特段想定外だったことはありませんでした。というのも農業に関しては素人で、岩内町にも事前に訪れたことがなかったので、協力隊や農業研修とはこうゆうものであるという先入観はありませんでした。

仕事内容に関しても具体的に就農までを細かく想定していたわけでは無く、どんな環境でも一からやってやろうという気持ちでした。もちろん初めて経験することばかりで戸惑うことはありますが、最終的な理想はありますので、そこに向けた活動を頑張ります。

 

卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。

卒業後の目標ですが、まず第一に農家として独立することが目標です。
そして、いつか一人前の農家になった暁には農家民泊を営みたいと考えています。

農家民泊では、農業体験や、狩猟体験、焚き火調理などを提供して、岩内で取れたお米や野菜、ジビエを振る舞いたいと考えています。
これは、東京で暮らしていた時にこんなところがあったらいいなという自分の想いが元ですので、都市部に暮らす田舎の無い人や、北海道の自然に触れ合いたい人に来て欲しいと考えています。

 

岩内町の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。

仕事がら農家さんや猟師さんと触れ合う事が多いのですが、港町特有の強い口調はありつつも、みなさんから本当に親切にしていただいています。就任直後から農機具の操作を教えてくれたり、トラクターを無償で貸していただいたりなど、素人の私はお世話になりっぱなしです。

また行きつけの温泉はいつ遊びに行ってもご飯を出してくれたりと、月並みですがまるで実家のような安心感でついつい長居してしまいます。私個人的には排他的な雰囲気は全く感じず、むしろ東京から来た私を気に掛けてくれている印象があり、すぐに馴染む事ができたと思っています。

 

岩内町の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)

東京から来た私にとっての岩内町は、大変なこともあるけど楽しみもたくさんあるという印象です。町がコンパクトに纏まっていて住みやすく、山や川や海などの自然がすぐ近くにあるので、例えば狩猟であれば猟区の山まで車で10分で行けたり、温泉まで5分で行けたりというのは東京の都心では考えられないことです。

ニセコ連峰西山系である岩内岳や雷電山を有し、アウトドアが好きな人にとっては最高の環境だと思います。
また、岩内町郷土館もとても楽しい場所です。

厳しくも奥深い自然と豊かな歴史文化が共存する町であると思います。

岩内岳と木村秀彬さん

 

移住を検討している方にメッセージをお願いします。

私が農業を志して東京を出ようと思った理由は、自然が好きであるということと、東京での暮らしに少々嫌気が差したということが大きいです。同じように都心部での暮らしに漠然とした不満や疑問を抱いている人は少なくないと思います。

決して移住がそれらを解決する訳ではありませんが、実際に住んでみないと分からないことがあるのは本当だと思います。少なくとも今のところ、私は後悔はしていません。

移住を検討するにあたってそれぞれに様々な理由や想いがあると思いますが、ぜひ一度実践してみることをお勧めします。

 

 

地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓

https://warp.city/features/2

 

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