移住者プロフィール
古山 直樹(刀工名:照人)さん
移住時期
2018年
出身地:福岡県古賀市出身、現住所:島根県奥出雲町、職業:刀匠
目次
INDEX
刀匠になりたいと思われたきっかけは?
古山直樹さん(以下、古山):小中高と剣道をしていて、小学校の時に剣道の指導者の方に日本刀を見せてもらったことが日本刀との出会いです。初めて日本刀を見たときに、「すごいなー」「キレイだなー」という感情と、持たせてもらったときにこれを落としたら足の指が切れちゃうかもという「怖さ」も感じました。
そんないろいろな感情が入り交ざりながら、小学生ながらに日本刀の魅力に惹かれてしまいました。中学校のときに「刀鍛冶」という職業があることを知り、日本刀をつくりたいという気持ちが湧いてきました。
その後、普通の会社に就職しましたが、やっぱり刀匠になりたい気持ちが強くありました。33歳の時に宮崎県に勤務しており、隣町に松葉國正師がおられることを知り、それから1年間、松葉先生の鍛錬道場に通い、34歳で松葉一門に弟子入りしました。
刀匠の魅力ややりがいについて教えて下さい
古山:「ゼロ」から「新しいもの」を生み出していけるところです。日本刀にも定義があるんですが、その共通の約束事の土俵の上で、自由な発想で勝負していきたいと思っています。
これから取り組みたいことや、今年の目標、今後の目標は何ですか?
古山:今年の目標としては、まずは、数年間のブランクがあるのでそれを取り戻して、渾身の一振りをつくりあげることです。奥出雲町での3年間を有効に活用して、作刀活動にのめり込んで自分と向き合っていこうと思います。
冬のたたら操業にもたたら養成員として参加し、鐵づくりも学びたいと思っています。地域おこし協力隊としては、自分の刀匠としての活動や日本刀、また、たたらをコンテンツとして奥出雲町をしっかりとPRしていきたいです。
奥出雲町の魅力を教えてください
古山:奥出雲町は自然がすばらしいです。特にたたら製鉄で育まれた「棚田」は本当にきれいで、本当に日本の原風景が残る町ですね。奥出雲町の風景はすごく素晴らしいので、これからも今のままの風景であってほしいです。食べ物は、「出雲そば」ですね。
町内の蕎麦屋さんはどこも美味しいです。町内の蕎麦屋さんを巡ったんですが、鍛錬場の近くにある「山県そば」(奥出雲町大呂)が一番美味しいです。私のおススメです。
木原村下(日刀保たたら)の目に、古山刀匠はどう映っていますか
古山:作刀にかける意気込みがあり、誠心誠意、意欲的に作刀活動をしている。誠実、実直、人柄も良いので、いい日本刀をつくってくれると思う。刀にはつくった刀匠の性格が映し出されるので、納得いく一振をつくっていただき、新作名刀展へ出品してほしいです。
【玉鋼製造(たたら吹き)の国選定保存技術保持者・木原明村下(むらげ)(右)と古山刀匠(左)】
*本記事はワープシティ編集部が、記事の内容を一部編集しております。