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生産者プロフィール
福光酒造株式会社
所在地:広島県山県郡北広島町
業種:酒造業・農業
商品:純米生どぶろく・葡萄酒
会社URL:https://www.asahikari.info/
会社の事業内容をお聞かせください。
福光酒造株式会社は1933年創業の酒造会社です。2006年に廃業しましたが、9年後の2015年、新蔵元に福光寛泰が就任し、4年の準備期間の後13年ぶりに酒蔵が復活しました。
現在は広島県北広島町のどぶろく特区と果実酒特区を活用して、原料となる米とブドウを栽培しながら葡萄酒とどぶろくの醸造を行っております。米作りは地域の方の協力を仰ぎますが、その他の作業はすべて一人で行っております。
商品・サービスの魅力についてお聞かせください。
福光酒造の主力商品である「どぶろく」です。どぶろくとは米と米麹を発酵させたもので、日本酒の原点ともいわれる伝統的な地酒です。これを搾ると日本酒と酒粕が出来ます。
福光酒造のどぶろくは全て無添加物の純米生どぶろく。その成分には酵母や酵素、そして食物繊維や必須アミノ酸類も豊富に含まれており、現在流行している腸活はもちろん、美容や健康にも効果が期待されるといわれています。
お仕事のやり甲斐についてお聞かせください。
原料の米作りこそ地元の方のご協力を賜っておりますが、お酒の醸造、瓶詰め、ラベル貼り、それ以降の配達や営業も全て一人で行っております。そういった経緯より、私の想いや醸造テクニックが全て味わいに影響いたします。
お客様からの「美味しい!」というお褒めの言葉、これが私の一番の喜びであり、苦労の労いになっております。
お仕事をする上で、大変なこと、困難だと感じることをお聞かせください。
一つは通勤に関してです。前職が山口県岩国市の酒造会社勤務ということで、家族は岩国市在住です。
子供が小さいこともあり幼稚園の送迎で週3~4往復通勤します。酒蔵との往復は約200キロ、時間にして4時間以上かかります。
もう一つは、「どぶろく」の言葉に付きまとう密造酒やヤミ酒といった負のイメージに関してです。試飲会で飲んでいただけないことも度々あります。イメージアップが必須だと感じています。
今後の展望や、挑戦してみたいことについてお聞かせください。
築150年の酒蔵には使っていないスペースもあります。そのスペースを活用してゆくゆくは酒蔵オーベルジュをやりたいと考えています。蔵内にはグランドピアノもありますので、こちらを活用して酒蔵コンサートなども今以上に開催していきたいです。
また、葡萄酒造りを本格的に進めるためにも、ブドウ栽培に注力したいと思います。
ご自身が感じる、地域の魅力についてお聞かせください。
酒蔵のある北広島町大朝は、もともと宮島の荘園だったこともあり、大昔から稲作に適した場所でした。そして毛利元就の次男、吉川元春公の故郷でもあります。
地域には吉川家の史跡も数多くあります。併せて、伝統芸能の神楽が盛んな土地柄で、毎年秋には町内各地で神楽の舞いが見られます。
移住をし地方の仕事に携わりたいと考えている方へ、メッセージをお願いいたします。
酒蔵のある広島県北広島町大朝は広島市内から高速で1時間、島根県境まで車で5分という場所にあります。都会のような便利さはありませんが、空気や水が美味しく、空が広くて星空がきれいな場所です。
地域で生活していく上での大切なことはまずコミュニケーションだと思います。親しい仲間が出来ると色々相談に乗ってくれます。私も移住者なので、当初は地域の方々に色々助けていただきました。
絵描き、作陶をメインにしながらも、空き時間に複数の仕事を掛け持ちして生活している仲間がいます。例えば、夏場は草刈り、冬場は雪関連の仕事。既成概念にとらわれず自由な生活スタイルが地方暮らしの利点かもしれません。