移住者プロフィール
宮本 雅之さん
東京都内で会社員をしていたが、君津市の特産品である、小糸在来Ⓡという大豆の在来種に出会ったことをきっかけに君津市への移住、就農を決意。.小糸在来Ⓡで枝豆、大豆を作っているほか、にんじんも作っています。現在4人の子育て中。
目次
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―移住を考えたきっかけを教えてください
大学を卒業して、最初は東京でインターネットの会社に勤めていたんですが、3年半くらいで辞めて無職でふらふらしていた時期がありました。
そんな時に君津市の特産品である、小糸在来Ⓡという大豆の在来種を使った「豆ごはん」を食べる機会があって、シンプルな料理ですが豆らしい強烈な風味と香りに衝撃を受け、そこから君津市での就農に興味を持ち始めました。
結婚もしていたし、自堕落な生活を送っていた自分の意識を変えたいという思いもあって、移住、就農に向けて少しずつ行動し始めました。
―新規就農に向けてどのようなことに取り組みましたか
実際に移住したのは2012年ですが、その前に農業の知識を得るため、他市の個人農家さんのもとに行って研修を行いました。
また、君津市で就農するにあたって、農協が主催の「新規就農者の集い」のようなものに参加をしました。そこに参加していた認定農業者の方に声をかけ、お手伝いなどを行っているうちに、少しですが農地を使わせてもらえることになり、移住を決断しました。
最初のころは妻も反対していたし、今でも不安はあると思いますが、おいしいものを作って食べてもらううちに、だんだんと肯定してくれるようになりました。
―実際に農業を始めてみてどうでしたか
初めは有機農業のみでやっていくことを考えていましたが、それだけでは全然生活ができないという農業の厳しさを知りました。
東日本大震災後で放射能などにとても気を遣う時期だったというのもあり、5年くらい経過しても中々売り上げが伸びませんでした。
農業をやめてしまおうかと悩む時期もありましたが、小糸在来Ⓡを作っている方から、もう少し大きな規模でやってみろと言われ、慣行栽培に切り替えてなんとか今まで続けることができています。
―現在育てている野菜について教えてください
現在は小糸在来Ⓡで枝豆、大豆を作っているほか、にんじんも作っています。
にんじんは他と差別化して売り上げを伸ばすことは難しく、悩みを抱えていた時期がありました。そんな時に、研修時代の知り合いを通じて、ジュースに加工してくれる新潟県の工場の方を紹介してもらえることになり、実際にやってみたら意外と好評で、ジュースとしての販売もスタートしました。
今は君津市内と近隣市の直売所などで販売しているほか、インターネットでも販売をしています。また、おかげさまで10周年を迎え、パッケージもリニューアルしました。
―農業をやっていて楽しいと思うのはどんな時ですか
小糸在来Ⓡオーナー制というものがあって、10月の収穫、出荷の時期になると、県外からもオーナーとなっている人たちがたくさん来るんです。
私が初めて君津市を訪問したのもこの制度からでした。この時期はちょっとしたお祭り期間のようなものですごく楽しいです。
今後はもっと人が来やすいように駐車場の整備などを進めていきたいと思っています。私自身小糸在来Ⓡがきっかけで移住した人間なので、これが君津市に来てもらうきっかけになれば良いなと思っています。
―君津市での子育て環境はどうですか
子育てをするうえで君津市は凄く快適だと思います。
東京の生活では、公園や病院へ子供を連れていくために電車に乗る必要があり、混雑している中でベビーカーを押していくのは大変でした。
君津市では車での移動がメインで、公園で遊ばせたいときには駐車場にスムーズに停めることができるし、広い場所で遊んで満足したらすっと帰ることができます。
病院も待ち時間が短くて済むし、のびのび子育てできています。君津市は運転のマナーもすごく良いと感じます。
今では新しくてきれいな産婦人科もあるので、子供を産みたい人にとっては凄く快適なんじゃないかなと思います。
また、市内には大きな給食センターがあって、中学校まで給食を食べることができるのは子育て世帯にとってすごく助かっています。
―君津市への移住を検討している人へ一言お願いします
農業で生きていくことは大変ですし、今でも不安はありますが、とてもやりがいを感じます。
また、実際に子育てをしていて、君津市は子供を大事にしてくれているなと感じます。
自然環境はもちろん、東京、横浜方面へのアクセスもよく気軽にお出かけできるし、空港も近いです。都市へのアクセスとゆったりした生活のバランスを求める方に君津市はおすすめです。