移住者プロフィール
佐藤芳和さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
新潟県三条市の地域おこし協力隊、趣味・特技:映画鑑賞・積読・生け花(小原流)
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
- 出身地であること。
- 自身の建築・都市に関する専門性やキャリアを協力隊のミッションに活かせると考えたため。
- ミッションを通じて自身や三条というまちのビジョンに貢献できると考えたため。
新潟県三条市を選んだ理由について教えて下さい。
出身地であることが一番の要因です。将来的にはUターンを検討していましたが、大学進学を機に上京し、就職も東京だったことや独立した直後ゆえの仕事面での不安、地元を離れている友人も多いことから、いきなり飛び込むには躊躇していました。
そのため、当初は数年かけて三条と東京の2拠点往復することで少しづつ足元を固めようとしていました。その矢先、自身のキャリアを活かすことのできる協力隊の募集を見つけたので応募しました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
- 空き家相談窓口対応
空き家所有者が抱える金銭面や利活用、相続といった悩みへの相談や各専門家への橋渡しを行っています。 - 空き家バンクの管理・運営・登録および登録物件の紹介
空き家物件を売りたい方と買いたい方のマッチングや物件の案内等を行っています。 - 空き家等の流通・利活用・管理・除却の促進
空き家をバンクを通じた市場流通やマッチング後の利活用しやすい環境の整備などを行っています。 - 空き家所有者への意識啓発、情報の共有および発信
空き家問題の解決は所有者が「自分事」として考えることが第1歩となるため、意識啓発のためのイベントや広報物による情報発信を行っています。
また、2年連続で国交省の空き家対策事業補助金に採択され、市の空き家対策に取り組みました。新潟県内の先進自治体として選ばれ、新潟県主催の研修での登壇も行いました。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
活動がダイレクトに地域を動かし、変わっていくことを肌で感じることができること、首都圏・都市部よりも活動できる場所やことがたくさんあるので、暮らしや働く環境を作りやすいこともやり甲斐だと思います。
活動の成果の一つに、空き家対策を地域のプレイヤーが行う「一般社団法人 燕三条空き家活用プロジェクト」の設立があります。その一員として、商店街にある空き家を改修・活用したシェアテナント・ゲストハウス・移住者住宅からなる地域の複合交流拠点「三-Me.」の立ち上げにも携わりました。そこでの取り組みを評価され、グッドデザイン賞2023を受賞しました。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
多種多様なプレイヤーがいることだと思います。三条は「石を投げれば社長に当たる」と言われるくらい、人口に対して社長の数が多いまちと言われており、様々な肩書き・パラレルキャリアで、固定観念に捉われない考えを持つ方が多くいます。
それが、このまちの魅力の一つである、まち全体で新しいことにチャレンジしやすい環境を作っているように思います。民間主体で空き家対策を担う一般社団法人の設立や「三-Me.」を立ち上げられたのもそういった環境が後押ししてくれたように思います。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
建築・都市・まちづくりの専門家として三条市のまちづくりに関わっていくことです。協力隊の活動と並行して建築設計事務所を主宰しています。
協力隊の着任前に勤務していた設計事務所では、公共施設や住宅改修などの建築の設計だけでなく、公共空間再整備の計画立案や利活用などの都市再生事業なども行ってきました。そういったキャリアや経験を活かして、三条のまちづくりにも関わっていければと考えています。
三条市の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。
協力隊と市の空き家対策の傍ら、まちなかの空き家再生にも取り組み、商店街に「三-Me.」という複合交流拠点を立ち上げました。商店街の先輩方は非常にオープンマインドな方ばかりで、改修の一部をDIYで行うイベントを実施した際も参加してくれたり差し入れを持って来てくれたりと、商店街の温かさを感じられました。
準備のプロセスを見せることで、オープン後も気にかけてくださり、「商店街の雰囲気が良くなった、街が活気づいているのを感じられて嬉しいよ。」と言っていただいたこともありました。
三条市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
都会と自然の近さが魅力ではないでしょうか。地方と言うと、よく山間地域で自給自足のような、いわゆる「都会と田舎」をイメージされると思います。
三条は一地方都市ですが、自然豊かな農村のような田舎もあれば、商店街や繁華街のような都会の側面もあり、その両方が手の届く程よい距離感でミックスされています。多様なプレイヤーやチャレンジしやすい気風・環境を育てている理由の一つなのかもしれません。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
三条には小さく適度なスケール感、距離感の近さ、余白があります。一方で、プレイヤーが多いといえど、多分に漏れず何をするにしても人が足りません。
その分、場所や時間や機会といった「関わりしろ」がたくさんあり、地域で意欲を持って何かをしたい、チャレンジしたい方にはうってつけと言えます。またそれを受け止める土壌も整えられています。
活動の場は首都圏だけではないし、むしろ地方こそ機会の宝庫です。小さく適度なスケール感、距離感の近さ、関わりしろがあるからこそ、暮らすまちのことを自分事として考えることができるはずです。まずは気軽に三条へ遊びに来てみてください!
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2