移住者プロフィール
山本 光咲貴 さん
熊本県西原村の地域おこし協力隊、趣味・特技:登山・旅行
目次
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地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
移住を考え始めたのがきっかけでした。2020年頃よりコロナ禍となり、前居住地である福岡での暮らしについて考えるようになり、田舎や自然の近くで暮らすことを意識し始めました。
ただ思っていたよりも田舎での職探しは難しく、業種も限られてしまうため、思うように転職活動が出来ませんでした。
また、今までと全く違う暮らしを長く続けられるのか(定住出来るのか)不安な面もありました。
そういった点を、全て解消してくれる地域おこし協力隊を知り応募しました。
熊本県西原村を選んだ理由について教えて下さい。
私は、自治体は地域の暮らしと密接に関わるものだと思っています。都会で暮らしていた時には身近に感じなかった暮らしの問題が、この職に就いてからは実感する機会が本当に多くあります。
また、自分自身がいかに無知か気づくことも出来ました。
例えば、普段全く意識していなかった道が「公道」なのか「私道」なのか、他にも「村道」や「農道」など多くの道の種類があり、それによって大きく変わってくる問題がいくつもあります。
皆さん当たり前に把握されているのかとは思いますが、そういった事をしっかり理解しなければ務まらない仕事だなと実感しました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
西原村での地域おこし協力隊の主な業務内容は、一般社団法人である西原村観光協会のサポートです。事務局員として、イベントの企画・運営や事務作業、観光案内などを行います。
イベント業務だけでも、企画・準備段階から当日の運営、事後処理など日数がかかりますが、観光協会は細かな事務作業も多くあります。定期的に開催される理事会の準備や、会計、協力機関と開催される会議の出席など、イベント期間と重なると手一杯となってしまうこともありますが、他の隊員と協力しながら日々業務を行っています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
やり甲斐は、いろいろな職業の方々と関わりを持てることだと思っています。
雇用主は役場になるので、もちろん役場の方とお仕事をする機会もありますし、協会の一員として近隣地域の観光機関にご挨拶をさせていただいたり、事務所のある地区付近の住民と区役を行ったりと、一般の企業だとそうそうにないことを多く経験することができます。
協力隊員としても広報などで取り上げていただく機会もあり、有難いことに地元の方の移住者の受け入れ態勢も非常に良く、応援のお言葉をかけていただいています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
3年という期間が非常に短く感じることだと思います。入隊する前、1年ごとに大まかなビジョンをたてて、3年後のある程度の理想像・目標を持って移住をしてきました。
ただ、入隊してからの1年間はまずは暮らしに慣れ、地元の方に覚えてもらい、日々の業務をこなすことに必死で、なかなか自分自身と向き合う機会が取れなかったなと感じます。地元に適応した起業をするためには必要なことなので、この1年間の過ごし方を悔いてはいませんが、もう少しスローライフのようなものをイメージしていたので、そこは想定外だったと感じます。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
やはり1番は定住です。卒隊後、起業をするのが隊員の理想ビジョンであるべきだとは理解していますが、事実卒隊後の定住率は協力隊制度があるにも関わらずあまり高くなく、その理由に起業の難しさがあると私は考えています。
前述のとおり、移住後の1年はあっという間に過ぎていくもので、その後残された2年間で起業に向けて活動をするというのは決して簡単ではないです。特に西原村の協力隊の様に業務内容が明確にある場合、どうしても日々の業務に時間を割いてしまうので、余白は生まれず起業の準備というのは後回しになってしまうものなのかと思います。
そのため、起業というのを将来の絶対的なビジョンにはせず、まずは定住を目指し、しっかりと年月をかけてゆくゆくは地元のための起業が出来たらなと考えます。
西原村の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
印象としては、本当に移住者の受け入れ態勢が整っているということです。どうしても田舎というと閉鎖的なイメージがありますが、西原村はそういった印象を受けることがほとんどありませんでした。
先日も、移住して1年の私のために地元の方々が誕生日会を開いてくださり、地元の輪に積極的に交えてくれました。そういった場での会話としても、移住者(協力隊)に対して過度な期待を押し付けることもなく、定住を強いることもなく、ただ西原村で過ごした時間が楽しければそれでいいといった寛容さが西原村の住民にはあると感じています。
西原村の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
なんといっても自然です。
私の職場は観光地の滝付近にあります。職場というと、休日にわざわざ近寄りたくないイメージだと思いますが、友達や家族が遊びに来てくれた際は休日でも絶対に連れていきます。
また、仕事中に事務所の外に出れば空気が美味しく、水のせせらぎが聞こえ、リラックスしてまた仕事に戻ることが出来ます。仕事に向かう道中は、1台の車にもすれ違わないことも多々あり、都会の満員電車での通勤とはかけ離れています。
そして、飲食店に関しても、本当に美味しいものが都会の半分の値段で食べられます。四季を感じられる花々も咲き、季節が変わるのが楽しいです。このような魅力が語りきれないほど沢山あります。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
移住とは少し勇気がいり、決断するのが難しいかとは思います。
ただ、「移住」と「定住」は違うもので、移住したら必ず定住しなければいけないわけではありません。
なので、少しでも興味のある方は、是非一度移住をしてみてください。合わなければまた、元の居住地に戻ればいいと思います。地方に関して検索すると、良い面も悪い面もいろいろな情報がありますが、自分の性格や移住する地域によってそれぞれ異なります。
自分がどう感じるかは自分が移住しないと結局分からないことです。転職や結婚、出産や健康状態など、人生で自由に移住を決断出来るタイミングはそう多くないと思うので、もし、今の自分が移住出来るタイミングにあるなら、私は移住をおすすめします!
※現在西原村では新たに2名の地域おこし協力隊を募集しています。(R5.6.30締切)
ご興味のある方は下記URLをご参照ください
https://www.iju-join.jp/cgi-bin/recruit.php/9/detail/49187
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓