移住者プロフィール
田中(仮名) さん
移住時期
2020年
利用した支援制度
空き家バンク
前住所:福岡県、現住所:熊本県上天草市
上天草での生活はいかがですか?
田中さん(以下、田中):引退後にとことん釣りライフを楽しむために上天草に移住したんですよ。実は家を買う前に船を買ったんです。
念願だった海のそばの物件は空き家バンクで見つけることができました。畳をフローリングに変えたり、壁紙を貼ったり、サッシを整えたり…と、いまも自らの手でリフォームを繰り返し、心地いい“我が家”に整えている最中なんです。
家の隣には畑もあります。午前中は畑仕事をして、昼から釣りに行って。疲れたら家に帰ってきて、リフォームに精を出して…そんな自由気ままなひとり暮らしを堪能しています(笑)。
これまで北九州で長距離運転の仕事をしていたから、何かしら体に負担があったんですよね。ここに移住してからは、そのストレスがぴたっとなくなって、本当に調子がいい。気持ちもずいぶんと穏やかになったのを感じています。
地域の方達との交流についてはいかがですか?
田中:自宅のまわりは高齢の方が多いが、移住して間もないにも関わらず、その方たちと仲良くやっているように思います。「どこから来たね?」「ああ、こげんしてここに来たとですよ」…そんな会話からはじまる関係です。
いまでは草刈りを手伝ったり、近所の神社の催しものに参加したりと、確かな交流につながっています。隣近所はもう全部知り合いになったと思います(笑)。
60代の私でも若かほう。畑でできた野菜を配ったら、みなさん喜んで『こがん料理つくったよー』て料理を持たせてくれます。
向こうのほうに漁師さんがおるばってん、この前も、こげん太かエビばくれてね。味噌なんかも持ってきてくれる。私からは、代わりに高菜漬けの油炒めをやるとよ。物々交換、気持ちの交換たいね。
県外から単身移住し、どこの誰かわからない自分を受け入れてくれた漁村の方たちのあたたかさが身にしみるんですよ。本当にありがたか。うれしか。みなさん素朴な方たちばってん、私にはここの暮らしが合ってる。
移住したきっかけはありましたか?
田中:仕事を引退したあとは田舎に古民家を買って、釣りをして、のんびり暮らしたいと思っていました。
購入した古い家は手をかけるところも多かったが、DIY経験をいかして、こつこつと“自宅”を作りました。
熊本県内に住むひとり息子や、友だちがいつ泊まりに来てもいいように、自宅には、寝室やリビングとは別に、ゲストハウスのようにきちんと整えられた部屋も1室あります。
※ インタビューの内容は2020年12月の取材時のものです