移住者プロフィール
牟田 卓司・敦子さん
現住所:大阪府羽曳野市、職業:ロールパン専門店経営
ロールパン専門店を始めた理由を教えてください。
牟田卓司さん(以下、牟田):妻が自らの看護師経験から、誰でも手軽に食べられるパン店の開業を志したのがきっかけです。卵不使用、安心安全な素材のみを厳選しようと思い2013年ロールパン専門店を開店しました。
それ以来、家族みんなでご近所はもとより全国にパンを届けています。
移住後の羽曳野市の印象を教えてください。
牟田:僕と敦子は13年前に羽曳野市に来ました。僕自身は隣りの市の出身ですが、古い街で道も入り組んでいました。
それに比べて市が計画的に区画整理したこの街は、整備されていて住みやすいです。駅や高速道路のインターも近く、30分程度で大阪市内に行けます。
なのに、街は慌しくなく、のんびり静かな印象。市内の東部はぶどう畑が広がるなど、自然も多いですし。昔からある昭和的な住宅と新しい住宅が共存していて、移住しやすい空気が漂っています。
地元の方たちとの交流についてはいかがでしたか?
牟田:店をオープンした4年前は、周りに家か田んぼ、畑しかなく、ほかに店はありませんでした。
私たちにとってはお客さまでも、ご近所の方々から見ると知らない他人。街によその人が入るのにいい顔をしないのではないかと不安もありましたが、それは取り越し苦労でした。
逆に、当店をPRしていただくなど、あたたかく応援してくださるご近所さんが多かったですね。家を改装した店舗で、5畳しかない空間に工房もあるので、店の中と外での対面販売を始めました。
パンを買いに来てくださるお客さまとの会話も弾み、長時間話し込まれるご近所のリピーターも。それも楽しみのひとつです。
羽曳野市の特産物を使ったパンを作っているそうですね。
牟田:羽曳野の特産物であるいちじくやぶどうなどを加工して、パンに使っています。それも、イベントをとおして農家さんとマッチングするなど、市が潤滑油になってくれています。
農家さんや、僕たちのように商売をしている人がお互いに助け合える環境に恵まれています。「何かを始めたい」という若い人にも、チャンスのある街だと思いますよ。
新しい家が立ち並ぶ中、畑もある家の周りの景色は、広々としつつも寂しくありません。初めて来店されるお客さまは迷われることが多いのですが、畑で農作業をしている方が道を教えてくれるなど、この光景が大らかなご近所さんそのものです。