移住者プロフィール
三 浦さん
前住所:三重県、現住所:熊本県上天草市、職業:キャンプ場 勤務
上天草市へ移住した経緯を教えてください。
三浦さん(以下、三浦):キャンプ場を管理する「オフィス寺島」が、2022年4月に事業拡大の一環として、龍ヶ岳山頂自然公園の管理・運営を引き継いだのですが、その際に社長の寺島さんから「キャンプ場を一緒にやらないか?」と声をかけられたことがきっかけです。
三浦さんとは自衛隊隊員時代に寝食を共にした仲で、キャンプ場の責任者になることに迷いはなかったです。移住の決め手は紛れもなく「人」でした。
20歳前後の多感な時期に、同じ屋根の下で同じ飯を食った間柄っていうのは、仲間というか、家族みたいなもの。連絡を取っていなくても、どこにいても繋がりを感じていました。
そして、「自分で会社を興(おこ)して事業を成長させ続けていること。地元と繋がりを広げながら、上天草を応援している姿がいいなと思い、ここに来ようと決めました。
お住まいはどのように見つけましたか?
三浦:現在の住まいは空き家バンクで見つけた海の見える賃貸物件です。東向きに位置し、毎日朝日が昇っていくのがよく見えるんですよ。夜には星が降り注ぎます。そのたびに「やっぱりいいところだな」と感じます。
キャンプ場のお仕事についてはいかがですか?
三浦:龍ヶ岳町は、環境省から「星空日本一」に選ばれたこともある美しい町です。そして龍ヶ岳自然公園は、海が眺められるうえにキャンプ場には天文台を備えた全国でもめずらしい公園として知られていますが、天の川がここまできれいに見えるのはすごい。
「もっとお客さまに喜ばれるキャンプ場」を目指し、心機一転。ハード・ソフトのさまざまな面で“改革”を進行中です。お客さまの予約受付、ご案内、清掃、調理、イベント企画など、仕事は多岐に渡ります。
「前とだいぶ変わったね!」とリピーターさんが声をかけてくださったり、お客さまからの「ありがとう」の声がこんなに嬉しいものだと、毎日実感しています。今後はキャンプ場をきっかけに多くの人が訪れてくれるような、にぎわいあふれる龍ヶ岳町になってくれたら嬉しいですね。
このキャンプ場の存在が龍ヶ岳の皆さんの“拠りどころ”となるというのかな。積極的な情報発信を続けながら、町の活性化につながる仕掛けも考えたいです。
今後は地元の小・中学生などとも交流を持ちながら、天体観測の機会を提供するなど「天文台のあるふるさと」という切り口での魅力創出につなげたいと思っています。
実際に移住してみていかがですか?
三浦:移住からまだ1年弱ですが、縁もゆかりもなかったこの地域への想いがここまで深まったのは、私のルーツにあると思います。私の故郷は大分の山間地区で、生まれ育った地元が衰退し、空き家が増え、子どもたちの数がどんどん減っていくのを寂しいと感じていました。
たとえ小さな町であっても人がつながる“場づくり”を通して、ここで自分が出来ることに挑戦したいんです。大分、三重、阿蘇…さまざまな場所を渡り歩き、40代でやっと、この星降る町にたどり着きました。
「どこに住んでも最高」と思わないと面白くないと思ってやってきたけれど… 良いことも悪いことも色んなことがありました。それでも今、これまでやってきたことの積み重ねが生きている気がするんです。
すべては、ここにつながっていたのかな。
※ インタビューの内容は2022年12月の取材時のものです
※ 協力:上天草市セカンドライフ支援ネットワーク