移住者プロフィール
日向 優さん 美紀枝さん
2017年に大阪から北海道陸別町へ移住
移住の経緯を教えてください
日向優さん(以下、日向):陸別に来る前は、大阪に住んでいました。仕事は順調でしたが、30歳を過ぎたあたりで、今後の人生について様々な選択肢を考えはじめました。
そんなとき、大阪開催の「北海道移住フェア」に行き、偶然陸別の方とお話ししたことがきっかけです。2回の「体験移住」を経て、2017年に移住しました。
移住してプラスに変化したこと、想定外だったこと、それぞれ教えてください
日向美紀枝さん:以前は、いわゆる都会に住んでいましたが、みんな余裕が無く生活している印象でした。移住してからは、自然を眺めたり、近所の方とお話ししたり、「日常を楽しむ余裕」が生まれた感覚があります。
さらに、精神的な余裕が仕事にも好影響を与えてくれています。困ったのは、陸別が他の町から比較的離れている点です。
普段の生活には支障ないですが、問題は、「急を要する事態」が起きたときです。例えば、娘は北見市の病院で生まれました。病院から陣痛が始まったら来てくださいと言われていたので、予定日が近づくにつれ、ずっとそわそわしていました。
このように、陸別に住むとなると、移動時間を頭に入れ、きちんと備える必要があります。ただそのおかげで、例えば防災意識も付きますし、不測の事態が起きても焦らずに行動でき、良い面でもあります。
陸別の魅力を教えてください
日向:陸別の魅力の一つに「星空」があります。ですが、星空をきれいに撮影したり、口で説明することは意外と難しく、実際に来た人だけがその素晴らしさをわかります。
静寂の中で森の香りを感じながら見上げる星空は、一度見たら確実にファンになりますよね。そういった、「来たからこそわかる良さ」が陸別にはたくさんあります。
移住を考えている方にメッセージをお願いします
日向:移住は、人生において小さくない出来事ですので、候補となる町について、十分な情報収集が必要です。そして確かな情報を得る最も良い方法は、「実際にその町を訪れてみる」ことです。
いくら評判の良い町でも、自分に合わないと意味がありません。可能なら、短期間でも生活し、肌で感じてみることが良いと思います。
日向優:札幌市出身。大阪の製薬会社で研究員として勤務後陸別町へ移住。地域おこし協力隊で薬用植物の栽培試験や商品化などを行った経験をもとに、現在は「種を育てる研究所(タネラボ)」を設立し、薬用植物やハーブの栽培及び商品開発、町内の森林資源を活用した製品の販売を行う。休日の楽しみは甘いものを食べること。(ケーキバイキングが近隣にないことがちょっと残念)
日向美紀枝:広島県尾道市出身。優さんと同じく大学院まで札幌で過ごし、大阪の製薬会社で勤務後陸別町へ。商工観光の地域おこし協力隊として活動後出産を経て、現在は薬剤師として、母として、タネラボの伴走者として引き続き大活躍中。座右の銘は「人を変えるより自分を変える」。