移住者プロフィール
小田 優斗さん
静岡県富士宮市の地域おこし協力隊、趣味・特技:旅行
目次
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地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
豊かな自然が溢れる中でのびのびと生きていくような生き方に憧れていて、移住したいと考えていました。とはいえ実現のために必要なカネ、モノ、スキルなどを持っていない自分は、当分無理だろうと思い半分諦めていました。
それでも移住について調べていく中で地域おこし協力隊の存在を知りました。自身の考えや思いを形にしていくフリーミッション型は難しく思いましたが、ミッションがあるものは方向性が決まっており、やりやすいのではと思いました。
またミッション型でも限定的な活動もあれば緩い活動もあり、選択肢があるのは有り難かったです。 協力隊の任期3年間は活動を通して、カネ、モノ、スキルそして地域との関係づくり等多くの物を得られるチャンスだと思いました。
活動とともに任期後のビジョンを作り、実現のために動き生業を作ることで、定住を目指すため地域おこし協力隊になりました。
静岡県富士宮市を選んだ理由について教えて下さい。
富士山という日本が誇る自然があることは、単に自然が豊かである以上の価値があるように感じました。
また、この先も生きていくと考えた時に生活に直結する「食」は良いものであって欲しいと考えていました。
実際に調べてみると、富士山の伏流水は美味しいと有名で、さらに良質な水や土壌の恩恵を受けて多種多様な食物があり、生活に彩りを添えてくれると思いました。他にも富士山とともに培われてきた文化があることも、富士宮市を選ぶ大きな要因でした。
神社が好きなのもあり、富士山本宮浅間大社の存在も理由の1つでした。
人口が13万人と、想像する田舎暮らしよりも多いですが、初めて地方暮らしをするにあたって、そこは安心感に繋がりました。
地域によっては人口が少ない場所もあるので、市内で選択肢があるともいえました。ある程度の人口があり、地域の選択肢があり、東京圏とも近いことが決め手でした。
移住定住推進というミッションや任期後も見据えると活動のしやすさがあると考えて選択しました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
移住定住の推進が目的となっています。地域で移住定住を推進する団体が市内にいくつかあり、それを増やすことを目指すことが目標です。
ただ今回僕が初採用の地域おこし協力隊ということもあり、移住定住の推進が主軸にありつつも、やり方等は任せて貰っています。現状は地域のイベントなどに参加して地域の魅力の発信をしたり、移住相談会等のイベントに参加をしています。
また富士宮には移住体験施設がないため、空き家を活用して移住体験が出来る場所を作りたいと考え、それに向けて活動をしています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
自治体ごとに違いはあると思いますが、やりたいことがやれることが地域おこし協力隊として何よりも価値のあることだと思っています。
僕は移住が先にあり、何をやっていくのかが不透明でした。だからこそやりたいことが形になってきた時は、どんどん活動が楽しくなってきました。
実際に家族や大学の友人や教授に会ったときに、「楽しそう」や「明るくなった」と言われました。僕の活動を見てくれていた地域の方も同じことを言ってくださり、嬉しく思いました。自分自身の生き方が見えてきたと感じました。
地域おこし協力隊ならではの人との縁ができることも、面白い部分だと思っています。行政や地域の方、学生、事業者の方、メディアから他地域の協力隊員など、本当に多種多様な方と繋がることができます。
様々な価値観を知ることで自分の新たな一面を知れたり、作り出すことができています。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
地域おこし協力隊はどんどん数を増やし、内容も洗練され活気づいていますが、場所によってはまだまだ下火な場所もあります。今回僕が一期生ということで、行政と共にお互い手探りで活動をしていました。
また近隣の市町村には協力隊がおらず、協力隊としての相談相手がいない状態でした。地域おこし協力隊がやれることの幅が広いからこそ分からないことも多々あり、活動そのものだけでなく確定申告などの書類の書き方なども迷いながらやっていくこととなりました。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
現在取り組んでいる、移住体験ができる場所をさらに増やすことで、多様な地域が存在する富士宮をより感じてもらえるようにしていきたいと考えています。単なる宿泊施設ではなく「地方で生きていく楽しさ」を伝えられる場所を提供することで、今とは違う生き方の提案ができたらと思っています。
また外と繋ぐことに力を入れたいと考えています。全国に地域おこし協力隊がいるからこそ繋がり、広く活動をすることでお互いの地域の可能性を広げていくことができると思っています。
富士宮市の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
富士宮市は合併により出来ている街なのでそれぞれの地域で色がかなり出ます。それでも活動をしている私を、受け入れてくれていると感じています。
コロナ状況下で東京からの移住でしたが、特に問題もなく活動が出来ていました。また市内で活動している事業者さんや団体の会議などに参加させて頂いたり、活動の中に入れて貰うこともありました。
積極的に活動をしている方々ではありますが、直接ご連絡を頂き誘って頂けるというのは、とても有り難く嬉しいことでした。地域のイベントに参加した時には地域の方とのやり取りがありますが、「移住してきてこんな活動をしています」と伝えると、「よく来たね。頑張って。」と応援してもらえます。
富士山がある地域として自信があるからこそ、受け入れてくれる度量があるのかなと思っています。
富士宮市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
- 富士山の魅力
毎朝富士山が見えるかどうか、雲の掛かり方や雪はかぶっているかなど変化の様子を楽しんでいます。
長年住んでいる方も同じようにおっしゃっていたので富士山には様々な顔があり飽きないのだと思います。
富士山の恩恵は多く、きれいな水が流れ、市内は高低差があることで様々な環境が生まれています。 - 多種多様な食
富士山があることで、多種多様な「食」を楽しむことができます。
畜産、ニジマス、野菜、特産品もたくさんあって季節ごとに楽しみがあります。 - お祭りの街
富士宮市はお祭りの街です。毎月様々なお祭りがあり賑やかで楽しい飽きない街です。
富士宮でマーケティングをするなら「祭りをする」なんて言われるくらい祭り好きな市民性です。 - 住みやすい街
温暖な気候であり、雪が積もることも稀です。生活しやすい環境であることも魅力であると感じています。
街中の利便性と自然豊かな地域を同時に得ることで、生活を豊かにすることが出来ます。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
昨今、働き方が多様になり生き方を選べるようになってきたと思います。利便性や選択肢の多さを求めるのであれば、東京などが間違いなく良いと思っています。
ただ僕はモノが溢れていることと幸せはイコールではないと思います。自然の中で生きている人の生活はたくましさ、力強さがありたくさんの学びがあります。
仕事、住居、人間関係など二拠点生活など移住にも選択肢が増えていますが、移住が大変なことには間違いありません。自分に合ったあり方を模索して、不便でも大変でも楽しむことができれば、それは良い生き方なんじゃないかと思います。
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓