#48 北海道安平町は、誰かのチャレンジを応援する文化がある

体験談

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その定住・定着を図る、総務省の取り組みです。 自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。 地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。 ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。 地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください! 「地域おこし協力隊に聞きました!」第48回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、北海道安平町の東條広大さんです。

地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。

学生時代に、この2つがきっかけで町づくりや地域に興味を持ちました。

  • 江戸時代後期の庶民の暮らしや文化を研究していたこと  ▷文化や伝統の重要性を感じていた。
  • 一人旅が好きで日本各地を巡っていたこと  ▷その地ならではの「人や文化との出会い」が好きだった。

また、自分の幼少~学生時代の経験がきっかけとなり「場づくり、コミュニティづくり」に興味を持ちました。 その経験の中で大きかったのは「人との関わり方」です。様々な経験の中で、「人との関わり方」に対してずっと悩みを抱えていました。

しかし、大学4年時のゲストハウスの住み込みがきっかけで大きな自己変化がありました。 結果「地域×場づくり」で仕事を探していた時に現在の協力隊要項を見つけ、 応募をさせていただきました。

北海道安平町を選んだ理由について教えて下さい。

(株)FoundingBaseがきっかけで安平町を知りました。
当初、興味があったわけではなかったのですが、 実際に1週間ほど訪れる機会がありました。 

その際、現在の活動拠点であるエントランスや町の取り組みを拝見する中で「この町で活動してみたい、町の人と一緒に活動したい」という思いが強くなっていき安平町で活動することを決めました。

 

地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。

「移住交流推進員」として活動しています。 業務内容は大きく分けて2つです。

  • 移住ツアー・イベントの企画立案&進行、フェアなどの外部出展
    安平町の移住ツアー・イベントの企画~実行までをメインとして担当しています。 

    昨年度は「幼少の子育て世代」をターゲットに「教育×移住」をテーマとした移住ツアーを年4回(オンライン2回、現地2回)、オンライントークイベントを1回開催しました。 

    その他にも、北海道移住ドラフト会議への出団、北海道移住フェアへの出展を2回しています。 今年度もツアー4回、トークイベントを3回開催予定、その他多数の企画を準備中です。
  •  追分駅前のコミュニティスペース「エントランス」の現場運営
    「エントランス」の現場運営を行っています。 

    昨年度は、地域の人を巻き込みながら多数のイベントを開催しました。 試行錯誤を重ねながらではありますが、町の人たちの1つの居場所となるような取り組みを行っています。 今年度も、様々な取り組みを通して場づくりを行っていく予定です。

企画したイベントの様子

 

地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?

町民の人たちに寄り添いリアルな声を拾いながら活動ができることです。“公務員”という立場でありつつも、その地域の暮らしに根差しながら活動できることがやりがいです。

みんなの”小さなやりたい”や”悩み”などを1つずつ大切に拾いながら活動しています。「そこから生まれる新たな繋がりやワクワクするような取り組み」「誰かの居場所をつくる」など現場にいないと見えないことや感じられないことを形にできることは、本当に有り難いと感じています。

また、現場にいるからこそ自分がやりたい「人への向き合い方」ができることです。それは何よりも大きいと感じています。

企画したイベントの様子

 

地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。

想定外だったことといえば、正直なところほとんどないです。 強いていうならば、生活コストです。 私は神奈川県出身で北国での本格的な暮らしは初めてだったので、電気代の高さにビックリしました(笑)。

聞いていたよりも、地方での生活コストは意外とかかるのだなぁという印象がこの1年を通してありました。 
その他は町の方々に沢山助けていただいてます! だからこそ楽しく暮らし、活動ができています。

 

卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。

明確なキャリアビジョンは今のところありません。ですが、以下だけは大切にしていたいテーマです。

「個人の居場所を複数創ることで、暮らしを豊かにすること」

個人の価値観なので略しますが、「人の暮らしが豊かになるには、個人の居場所が複数存在すること」「地域における個人の暮らしが豊かになることは、地域が面白くなること」だと考えています。

銭湯や古着屋・喫茶店が大好きなので、それらと掛け算しつつ様々な繋がりや場を創っていきたいと考えています。 銭湯については、特にやりたいと思っています。

銭湯の歴史を紐解いていくと「銭湯=地域コミュニティ」ということが分かります。人の暮らしに欠かせないインフラだからこそ、地域の人々が自ずと集まる→集まることで多様なコミュニケーションが生まれる→結果、居場所の1つになると考えています。

これからの時代だからこそ、必要な要素だと感じています。

 

安平町の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。

「とにかく温かい」ということです。 実際に暮らしている追分では特に感じることですが、 隣の人との距離が温かいです。

お世話になっている居酒屋やスナックがあるのですが、いつも自分のことを心配してくださりご飯を差し入れしてくれたり…。 雪かきや花壇整備など、神奈川で暮らしている時には体験することのなかったことを丁寧に教えてくださったりします。

暮らす中での小さなコミュニケーションの一つひとつからそう感じています。

皆さんで食事をする様子

 

安平町の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)

「立地・アクセスがとにかく良い!」ということだと思います。

安平町は菜の花や馬、雪だるまなど多くの見どころがありますが、全てにおいて1位というわけではありません。 
しかし、様々な見どころがある中で立地・アクセスが良いということが全て魅力の土台となっていると思います。

安平町における立地・アクセスの主な魅力

  • 近隣都市へのアクセスが良い(千歳・札幌など)
  • 空港や港へもすぐに行ける

移住検討のハードルも低く、暮らすにはもってこいの町だと思います。 
実際の声として「北海道に移住したいけど、ハードルが低いところが良い。空港周辺の町で人口が少ないと良いなぁ。」という声もいただくことがあります。 そのような点で、安平町は最適な町だと思います!

 

移住を検討している方にメッセージをお願いします。

安平町の1番の良さは「誰かのチャレンジを応援する文化がある=人が温かい」だと思います。 
「声を上げた時に助けてくれる人が沢山いること」はハードルの高い地方移住をする上でも大切な要素になると考えています。

「安平町の教育」は決して子ども達だけが享受するものだけではなく、大人達にも同様の挑戦機会があると思います。「日本一の公教育を目指すまち」として少しずつではありますが、着実に前に進んできています。

来てみないと分からない良さ・雰囲気が沢山ありますのでぜひぜひ遊びに来てください!

菜の花畑

 

 

地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓

https://warp.city/features/2

 

北海道

安平町

abira

安平町が目指すのは、日本一の教育のまち。 「“自分”が世界と出会う場所」をコンセプトにした令和5年に開校予定の小中一貫義務教育学校。質の高さと先進的な取り組みで日本中から注目を集める、幼保連携型認定こども園。 様々な「学び」を「挑戦」に繋げる安平町独自の教育事業”あびら教育プラン”。 そして、親が子育てしやすい環境を叶えるとともに、子どもたちが多様な大人に出会い選択肢を増やすきっかけを作る地域コミュニティ。 安平町はこの4つを軸に子どもたちの「自分に期待するチカラ」を育てています。