移住者プロフィール
柴田 万里子さん
所在地:秋田県男鹿市、業種:男鹿半島・大潟ジオパークのガイド、家の築年数:築142年(明治15年/1882年)
目次
INDEX
- どのような経緯で空き家に住むことを決意しましたか?
- 空き家を見つけるために利用した手段やサービスについて教えてください。
- 入居前の空き家の状態や実施した修繕、リフォームの内容について教えてください。
- 支援制度を活用した場合は詳細を教えてください。
- 空き家暮らしを始めてからの日常生活の変化や感じたことを教えてください。
- 空き家暮らしで困ったこと、苦労したことについて教えてください。
- 地域の人々との交流や関係性の構築について大切だと感じることを教えてください。
- 今後も空き家での生活を続けたいか、その理由について教えてください。
- 地域の魅力について教えてください。
- 空き家暮らしを検討中の方に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。
どのような経緯で空き家に住むことを決意しましたか?
田舎暮らしのテレビ番組を見たことがきっかけで、地方移住や空き家暮らしに興味を持ちました。里山の風景に囲まれた古民家で暮らし、自分の畑を持ちたい!という夢が芽生えたんです。その時、夫の故郷である男鹿市に帰るのもひとつの選択肢かな、と思うようになりました。
さらに、夫がリフォームの仕事をしていたこともあって、空き家をリノベーションして暮らすというイメージは、比較的すぐに湧きました。
空き家を見つけるために利用した手段やサービスについて教えてください。
東京で開催されていた「移住フェア」に参加し、移住担当者の方に相談しました。その際に「空き家バンク」を紹介していただき、「移住活動支援補助金」を活用して、登録物件を2〜3軒ほど内見しました。
残念ながら、その時は「ここに住みたい!」と思える物件には出会えませんでした。しかし、内見後に市の職員さんからおすすめされたお店に立ち寄り、そこでその話をすると、店主の方がとある古民家を紹介してくれたんです。それが、現在私たちが暮らしている古民家との出会いでした。
入居前の空き家の状態や実施した修繕、リフォームの内容について教えてください。
古民家に初めて訪れたとき、周囲は草木が生い茂り、家の中には家財道具がそのまま残されていました。布団や衣類、タンス、仏壇、食器、さらには調味料まで、全てがそのまま置かれていたのです。
さらに、床下の柱が腐っており、柱と屋根を残して、その他は基礎からリフォームが必要でした。前の住人が何度かリフォームをしていたため、水回りやダイニングはそのまま使用できましたが、その他の部分はほぼフルリノベーションすることになりました。
支援制度を活用した場合は詳細を教えてください。
市のホームページを確認したり、移住担当の職員さんに相談したりして、秋田県の「住宅リフォーム推進事業補助金」と、男鹿市の「移住者住宅取得等支援事業補助金」を利用しました。
手続きは少し手間がかかりました。大工さんに書類を用意してもらったり、リフォーム前後の写真を用意したりと、いくつかの手続きが必要でした。
空き家暮らしを始めてからの日常生活の変化や感じたことを教えてください。
空いているスペースを活かして、地域の交流の場「里山ほのぼの」を設けました。ここでは、地域の方々と一緒に体操をしたり、お茶を飲んで交流したり、イベントスペースとして活用しています。最近では、男鹿の魅力を再発見するきっかけとして「ジオカフェ」も開催しています。
地域の皆さんに温かく迎えていただき、楽しく過ごせていることが本当に嬉しいです。空き家暮らしを始めて、本当に良かったと感じています。
空き家暮らしで困ったこと、苦労したことについて教えてください。
リノベーションはしたものの、寒いのが悩みです。
地域の人々との交流や関係性の構築について大切だと感じることを教えてください。
「ご縁があってこの場所に住まわせていただいている」という感謝の気持ちを、常に忘れないように心がけています。イベントを開催する際も、まずは地域の方々にお声がけをするようにしています。
また、地域行事にも積極的に参加し、地域の一員として共に活動することを大切にしています。
今後も空き家での生活を続けたいか、その理由について教えてください。
もちろんです!地域の人との交流が楽しいので続けたいです。
地域の魅力について教えてください。
「守りたい秋田の里地・里山50」に選ばれた安全寺の田園風景も、この地域の大きな魅力です。
さらに、なまはげ文化や地元の食文化を教えてもらえる機会もあり、地域の伝統と自然を感じながら暮らせる楽しみがあります。
空き家暮らしを検討中の方に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。
古民家には、よくクモやゲジゲジなどが遊びに来てくれます。また、湿気が多く、カビが発生しやすいというデメリットもあり、対策が欠かせません。
それでも、自分の理想の暮らしを実現したい方には、空き家暮らしをぜひおすすめします。