移住者プロフィール
ポルミア 田上ピーター ・ ポルミア田上 佳代さん
前住所:オーストラリア、福岡県北九州市、現住所:大分県宇佐市
オーストラリアから宇佐市に移住したきっかけは?
ポルミア田上ピーターさん(以下、田上):宇佐市在住の友人に勧められたことが移住のきっかけです。その友人は自動車用品の製造販売業を営んでおり、当時パースに住んでいた私たちに、そこで働くよう持ちかけてくれました。
いつかは田舎で暮らしたいと考えていたので、願ってもない話でしたが、まだ一度も訪れたことのない宇佐市での生活は不透明なことばかり。移住に踏み切る前に、試しに1ヶ月ほど滞在することにしました。
移住することで不安だったことは?
田上:特に気にかかっていたのは、子供たちの教育です。いきなり転校しても馴染めないと考え、市の教育委員会に掛け合って1ヶ月の間、小学校に体験入学させてもらうことになりました。
その学校では外国からの転校生を受け入れるのが初めてでしたが、語学のサポートをつけてくれるなどの配慮がありました。
また、市の空き家バンクについては、それぞれの空き家から小学校がどのくらい離れているか調べてくれて、親身な対応が印象的でした。ほかにも安心院ワインや温泉が魅力的で、1ヶ月の滞在を経たときには、移住することへの迷いはなくなっていました。
移住後の生活について教えて下さい
田上:東椎屋の滝などの自然が豊かな安心院町に居を構えました。「仙の岩」にほど近い一軒家に住んでいて、春になるとふもとに咲く桜と相まって美しい景観を造り上げます。
この景色に惚れて家を選びました。北九州のときはマンションに住んでいたので、子供が騒いで下の階の人に怒られていました。今はどんなに家の中で走っても大丈夫です。
ポルミア田上佳代さん(以下、佳代):ここは、本当に人が温かいです。スーパーに買い物に行くと、知らない人が子供に「元気?」と声をかけてくれます。
地域全体で子供を見守っているように感じますね。子供たちも新しい生活に慣れ、庭の畑で野菜を作るようにもなりました。
今後の目標について教えて下さい
佳代:繰り返し使える食品用ラップなど、環境に配慮した手作りの商品を販売しています。今の目標はそれらを通じて日本の環境への意識を高めることです。
日本には個別包装紙など削減できるゴミが多いことが気になっていました。環境を守ることで、将来子供たちが困らないようにしたいのです。
ひとりで頑張っているだけでは環境問題は解決できないので、ゆくゆくは地域の人を巻き込んで、一緒にラップをつくりたいと思っています。