移住者プロフィール
小林 海仁さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊、協力隊員支援補助金、家賃補助
出身地:長野県長野市、現住所:長野県木島平村、職業:有限会社スポーツハイムアルプ 勤務
目次
INDEX
移住前はどこで どんなことをされていましたか?
小林海仁さん(以下、小林):大学卒業後、ユース世界選手権や世界大会出場のほか、レース撮影など山・スキー関係の仕事をしながら、まだプロ選手の少ない「山岳ランナー」として活動していました。
木島平村とは、現在の勤務先でもある有限会社スポーツハイムアルプ(以下、アルプ。)が主催する『奥信濃100』の撮影やアルペンスキーの大会で以前からご縁がありました。
移住のきっかけと決め手は?
小林:アルプ代表の山田さんから、「木島平村で地域おこし協力隊(以下、協力隊)を募集している」と聞いたことがきっかけです。
募集していた協力隊のミッションは、アウトドアアクティビティの普及。村の資源を活用した体験メニューなどの商品をつくることでした。
安定したお金をもらいながら自分の好きなことができることにワクワクして、「木島平に住めば山が近くなる。好きな山に触れられる。」と、年中“できる”環境に惹かれ応募を決めました。
移住までのながれを教えてください。
小林:その年の12月に協力隊の話を聞いてから、3か月でとんとん拍子に(移住が)決まりました。当時の役場担当の方が家探しなどスムーズに手配してくださったことも大きかったです。
行政とつながっていたので、何かあればすぐに相談できる環境がありました。
利用した支援制度や補助金はありますか?情報はどう入手しましたか?
小林:一番は、協力隊制度で、そのほかの補助制度に関しては、役場の方から色々情報を教えてもらいました。
活動を初めて半年ぐらいのとき、マイクロバスの運転免許の取得に村の『協力隊員支援補助金』制度を利用しましたし、村の制度では、今借りている家の家賃補助※https://www.vill.kijimadaira.lg.jp/articles/2022110200024/を受けています。
今のお住まいはどのように手に入れましたか?
小林:“木島平 賃貸”で検索して、自分で不動産会社のホームページから見つけました。
他にも、近所の人から「あそこが賃貸で出るよ」と教えてもらったり、役場の協力隊担当の方からも情報をいただいたりしていました。
現在はどのような暮らしをしていますか?休日の過ごし方は?
小林:アルプの従業員として働くかたわら休日にレース出場したり、仲間と飲んだりごはんを食べたり、バーベキューしたり。天気がよくて景色のいいときは北アルプスへ行くこともあります。
「雲海が出そう!」思ったら朝サクっと走りに行く、とか。
ほかには、「長野県縦断駅伝大会https://judanekiden.nagano-rk.com/」の中野・下高井チームに所属していて、地域の中学生から大人まで20人くらいの人たちと、週1回の練習やグループLINEでのやり取りをしています。
このコミュニティがあるおかげで、雪国での住み方など情報交換ができたり助け合えたりして、より“生きやすい”と感じます。
地域とのつながりはどうしていますか?
小林:1年目は「協力隊」というだけで地域への露出があって、地域の人たちが自分のことを知ってくれていたし、自分から挨拶にも行きました。『ふう太ネット』※に出て顔も分かってもらえていたし、「協力隊です」と言えばみんな分かってくれて地域に入りやすかったです。
※ふう太ネット:木島平村の村の情報通信サービス(https://fuutanet.jimdofree.com/)。(テレビ、電話、有線放送、インターネット等)
どんな時に木島平村に移住してよかったと思いますか?暮らして感じる魅力は?
小林:仕事でもプライベートでも、8割方は移住してよかったと思います。
朝・夕が涼しくてカラッとしているし、仕事場やアクティビティのフィールドが近いのは嬉しいです。
具体的に挙げるとすれば、緑が多い、時間がのんびり流れている、(交通量が少ないので)車の運転がしやすい、あと、人とぶつからない(笑)。大学時代は感じませんでしたが、今では長野市でも「人ごみ疲れるな」と感じるようになりました。
普段は自炊をしています。野菜はよくもらいますし、お米がおいしくて、ズッキーニやナスや、野菜のみずみずしさはバーベキューで「野菜だけでもうまっ!」って。こんなにおいしいと感じたのは初めてです。
他には、役場がワンフロアなのは相談しやすいし、どこに行けばよいか分かる「サイズ感のよさ」はいいですね。
移住して驚いたことはなんですか?また、困ったことはありますか?
小林:冬の「家に対する防寒対策」です。凍結防止帯※など雪国ならではの対策があることを初めて知りました。それも、水道管が破裂して初めて知ったんです。(※凍結防止帯:冬期に水道管の凍結や破損を防止するヒーターのこと。)
みんなにとっては当たり前のことだから、誰も教えてくれなくて、「そんなことがあるんだ」と驚きました。
家のことでいえば、雨戸がないことは新鮮でした。冬は、家の中でもすごく寒かった。最初に借りた家にはお仏壇があって、雨漏りをバケツで対処するとか、工夫しながら住んでいました。
困ったことといえば…“住むところがない”です。
賃貸物件が少ないし、単身で移住する若者にとって一軒家では持て余してしまうだろうから、シェアハウスという活用も可能性があると思っています。
大学時代にシェアハウスをした経験がありますが、自分は困ったことは特にありませんでした。最初に役割分担を決めておくとか、ルーズにしないとか、相手を気遣って生活すれば、家賃は安くなるなど良い点もあります。
仕事環境について感じることは?
小林:自分は今、勤め先の業務として、宿泊業、農業(お米・りんご)、イベント運営など、色々携わっています。
疲れて、帰宅したらバタンキューということもありますが、「体力を使いきった!」という気持ちの良い疲労感で、ストレスのある疲労感はないですね。夜9時に就寝して体を動かして、健康的な生活をしています。
お気に入りの場所や好きな地域食について。
小林:お気に入りの場所は、高社山のリフト乗り場から見た雲海。それから、田んぼに水を張った時期のスキー場からの景色。高社山は魅力的だし、この「里山のクオリティ」はヨーロッパの山々にも似ていると感じます。
食べ物は、お米がめちゃめちゃうまい。塩むすびで十分。村の特産でもあるズッキーニの素焼きとか、アスパラガスもおいしいです。
今後やってみたいこと、取り組んでいることはありますか?
小林:『奥信濃100』をもっと日本の中で広めたいです。
大会を通じて、もっと沢山の人に来てもらいたいし、ファンを沢山作りたい。参加した人たちがこの地域を好きになって、山が好きな人が増えたらいいなと思っています。
斑尾、野沢温泉、志賀に比べたら木島平だとイベントをやってもなかなか人を集められない。
でも、来て感じて、移住や来村のきっかけが増えたら経済効果もあがるし、仲間が増えたら嬉しいです。1人ではできませんから。
学生時代、大学ランナーとして走りに打ち込んでいましたが、みんな卒業して社会人になると辞めちゃうのがもったいないと感じていました。そんな時に「山を走ってみないか」と誘われて北アルプスを登頂、縦走して、山頂の景色を見た時には感動しました。
山を走るとごほうびがある。生涯スポーツとして続けていきたいと思っています。
移住を検討されている方にひとこと!
小林:オススメです。ぜひ来てください!大会を終えた後のバーベキューは最高です。20代から40代くらいの若い世代でももっと盛り上げていきたいです。
出典:https://www.vill.kijimadaira.lg.jp/articles/2023082400016/
お問い合わせ
木島平村役場 産業企画室
TEL:0269-82-3111