移住者プロフィール
小林 果也さん
移住時期
2019年4月
利用した支援制度
ふるさと回帰支援センター
出身地:東京都、現住所:山口県宇部市、職業:ときわミュージアム“植物館コンシェルジュ”
目次
INDEX
ご出身と移住前のことを教えてください
小林果也さん(以下、小林):出身は東京都です。大学を卒業してすぐに、中南米に1年間行っていました。大学では主に、中南米地域に関する授業を履修していて、その文化についても学んでいたので、実際に現地での暮らしを見てみたかったんです。
友人の家に泊めてもらいながら、あちこちを転々と巡りました。日本に帰ってきたのが、2019年の2月です。
山口県に移住を決めた経緯を教えてください
小林:日本に帰国してすぐ地方での働き口を探すため、「ふるさと回帰支援センター」に行きました。東日本は親戚もいたのでなんとなく馴染みがあったのですが、私にとって西日本は未知の領域で。
そこで、「西日本」「自然が多い」「地域の人と関われる仕事がある」「面白そう」という条件で、地域を紹介していただいたんです。その一つに、「山口県」がありました。地域にこだわりがあったわけではないのですが、山口県は移住までの流れがすごく早くてスムーズだったんです。
見学会や、現地の担当の方への引き継ぎをすぐに進めていただいて。結果、2週間で移住が決まり、2019年4月には引っ越して来ました。「高速移住」でしたね(笑)。
とにかく移住までがすごい早さだったので、住居も宇部市の移住担当の方に相談して、物件を紹介していただきました。山口県への移住が決まってからは、つきっきりでお世話してもらいました。本当に有り難かったです。
宇部市での暮らしはいかがですか?
小林:私は車を持っていないので、普段自転車か徒歩で移動しているんですが、生活に不便を感じたことはありません。ずっと東京に住んでいたので、家族や周りの人には心配されましたけどね。
私自身は、中南米での生活を経験しているので、さほど不安はありませんでした。宇部市に住み始めてから、家族や友人が代わる代わる遊びに来てくれています。自宅から空港までは、歩いて30分ぐらいなんです。散歩がてらお迎えに行って、一緒に景色を楽しみながら、歩いて自宅まで案内しています。
東京から来てくれた人たちも楽しんでくれます。特に魚が美味しいことがみんなのお気に入りポイントなので、おもてなしの定番は、お刺身と地酒です。山口県は歴史的な史跡が多いことと、自然にアクセスしやすいところがいいですね。移住してから、周りの方に登山やキャンプに連れて行ってもらったのですが、キャンプ場がすぐ近くにあるのはとても新鮮でした。
都会ほど公共交通機関が充実しているわけではありませんが、アクセスに関して不便だとは思っていません。楽しく暮らしています。
「植物館のコンシェルジュ」とは、どんなお仕事でしょう?
小林:私たちは、普段はご来館いただいた方へのガイドや、館内掲示物などの制作をしています。植物館の中は、専門の管理スタッフが植物のお世話をしていて、細かなところまでお手入れされているんです。
私たちは、管理スタッフから、植物の小さな変化やこれからどんな風に成長していくかを教えてもらい、来館してくださる方に噛み砕いてお伝えしています。お客さんの年代によって、言葉選びや話す内容を変えてみたり、職員同士で話し合いながら、分かりやすくガイドできるように工夫しています。
他にも、秋のシーズンは、遠足や社会見学で来てくれる子どもたちに館内をガイドしたり、月1回ぐらいのペースでワークショップを実施しています。植物館は、世界中の植物を地域ごとに分けて展示しています。中南米地域の植物は、私が実際に見たり食べたりしたものもたくさんあるので、自分の体験を交えながらお話をしています。
実はコンシェルジュは、植物の専門家という人ばかりではなくて、いろんな経歴を持った人がいるんです。みなさんそれぞれの知見を活かしてガイドされているので、得意分野があるんですよ。個性が出て面白いです。
これからどんなことをしていきたいですか?
小林:これからも、ここ、「世界を旅する植物館」でのお仕事を続けていけたらと思っています。植物は、人の暮らしとも深い関わりがありますから、そういった点でも楽しいですね。
私は「山口県に住みたい」と思って移住してきたわけではなく、たまたま縁あって山口県に来ましたが、今の暮らしには満足しているので、運が良かったと思っています。ただ、山口県に関してはまだ知らないことも沢山あります。
宇部市以外にも、長門市、山口市、岩国市は訪れたのですが、まだまだ開拓できていないんですよね。これからあちこち行ってみようと思います。