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プロフィール
竹生佳永さん
出身地:愛知県豊川市
居住地:愛知県豊川市
職業:農業
生産物:大玉トマト・水稲(自家消費分)
趣味・特技:野球観戦(ドラゴンズ)
生産者への道を志した経緯やきっかけについて教えて下さい。
大学卒業後、地元の老舗農業機械メーカーで働いていました。大学で農業を学んでいたので、常に農業の情報に関心を持っていました。農業従事者が減少し、耕作放棄地が増える中、施設園芸農家を営む両親も経営規模を縮小しようとしていました。
このままで良いのかという疑問と、14年間のサラリーマン時代の知識を農業経営に活かせるのではという考えが芽生えました。そこで、19年前に思い切って会社を辞め、就農することにしました。
生産物の魅力について教えて下さい。
サラリーマン時代は機械の開発・設計をしていました。農業とは畑違いと思われますが「物作り」という点では良く似ています。
同じ物を作っているだけでは商品は売れなくなり、経営も行き詰まります。改善やコストダウン、あるいは新たな付加価値を付けるため試行錯誤の繰返しです。
農業も同じでトライ&エラーを繰り返します。思い通りになったりならなかったり、時には思いもよらず良い結果が得られたりもします。トマトの栽培も面白いです。
地域の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
豊川市の魅力は、何といっても生活のしやすさです。山、川、海があり自然が豊かで、工業も商業も農業(もっと頑張らなきゃ)も盛んなバランスのとれた地域です。
どちらかといえば田舎のイメージなのに人口は増加しています。曹洞宗の寺院妙厳寺・豊川稲荷が有名ですが、市内の各地区で伝統や文化が受け継がれており、様々な観光スポットや催しがあります。
また、人と人とが繋がりやすい地域です。
お仕事のやり甲斐はなんですか?
大玉トマトは、農協だけでなく地域の産直ひろばにも出荷しています。豊川市は恵まれた環境のもと、さまざまな農産物が生産されています。
豊川市は全国でも早くから産直ひろばを設置した地域で、ここでは何でも揃います。各農家は自分の名前で直接消費者に農産物を届けることができ、消費者の生の声を聞くことができます。
こだわって栽培したトマトを喜んで食べてもらえること、「人と人との繋がり」はまさに地産地消の良さです。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
農家は体力勝負です!まわりの農家さんが70代・80代が多い中、56歳の私はまだまだ動けると思いつつ、だんだん体のあちこちが辛くなりだしました。(サラリーマン時代の精神的な大変さを思えば楽なものですが…)
早く後継者を見つけなくてはという思いと、資材の高騰等による経営の不安定さから、これから農業で生計を立てるのは厳しいよな、という思いが交錯しています。ただやりがいを感じる分、困難だとは思っていません!
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
トマト農家はコロナ禍以降、価格の伸び悩み、資材の高騰と厳しい状況が続き、昨年の猛暑で追い打ちをかけられました。新しい栽培技術の導入など、これまで以上の経営改善が必要です。
そんな取り組みを農業に興味を持つ人へ情報発信できたらと思い、HPでのブログやインスタグラムを始めました。(なかなか更新に時間が掛かってしまいますが…)また、子供達に農業の魅力を伝えるためにトマト体験教室も開催していきます。未来への種まきです!
移住して新規就農を目指す方へメッセージをお願いします。
私の所で2年半働いてくれた若者が3年前に独立して新規就農しました。また豊川市の就農塾を経て半年間研修に来ていた方も近くの遊休農地で露地野菜を栽培しています。
今年は若い料理人が農業を体験したいと稲作に挑戦します。機械の貸出しや土作りのアドバイス等のサポートはバッチリです。
豊川市は農業をするのにとても恵まれた地域です。大変な作業も多いですがそれ以上のやりがいがあります。農業って楽しいですよ!