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プロフィール
岩川醸造株式会社
所在地:鹿児島県曽於市
業種:焼酎など酒類の製造、販売
商品:おやっとさあ・薩摩邑
会社URL:https://iwagawa.co.jp/
会社の事業内容を教えて下さい。
1870年(明治3年)より、ここ鹿児島県曽於市にて焼酎造りを行っております。鹿児島県の特産品である芋焼酎をはじめ、麦焼酎やリキュールなど、時代のニーズに応じたお酒を作っております。
昔ながらの製法と、シラス台地に磨かれた天然地下水で仕上げた代表銘柄『薩摩邑』は、会社の所在地である岩川が「岩川邑」と呼ばれていることから、その名を冠し、「岩川邑から世界へ焼酎を届けたい」という想いを込めて作られました。現在は、日本国内だけではなく、海外にも商品を出荷しております。
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
本格芋焼酎『おやっとさあ』は、鹿児島の方言で「おつかれさま」という意味です。「安くて美味い、おやっとさあ」をキャッチコピーに掲げ、今年で発売から30年を迎えます。毎日飲んでも飽きがこない味わいは、日々の疲れを癒す晩酌の友として、地元鹿児島で愛されています。
また、『麦王』は曽於市のふるさと納税返礼品としても販売しており、和酒部門でNo.1を獲得したこともある人気の麦焼酎です。軽やかな味わいで、どんな飲み方にも合い、コストパフォーマンスの良さからリピーターも多い商品です。
お仕事のやり甲斐はなんですか?
お客様から商品についての感想を頂くことがあります。今ではSNSを通じてお客様とコミュニケーションが取りやすくなりましたが、中には遠くから直筆のお手紙を送ってくださる方もいらっしゃいます。お客様が商品を愛してくださっていると感じる瞬間は、とても嬉しいものです。
良い商品を作ることはもちろん大切ですが、その商品の良さを伝えることも同じくらい重要です。展示会やイベントなどで直接お客様に商品を知っていただく機会もあり、そうした商品とお客様との出会いの場に立ち会えることは、私たちにとって非常に楽しい瞬間です。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
芋焼酎造りは、サツマイモの収穫期である暑い時期に行われます。南国鹿児島ではただでさえ気温が高い中、工場内はさらに米や芋の蒸し器や蒸留機が稼働しており、非常に暑くなります。
それでも、温度管理は蒸留前のもろみ作りにおいて非常に重要な作業です。製造部の社員たちは、その責任を胸に、真剣に作業に取り組んでいます。
また、夏場は台風や大雨で物流がストップし、出荷ができなくなることがあります。天候に関してはどうしようもなく、商品を待っているお客様に対して非常に申し訳ない気持ちになります。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
お酒のデメリットばかりが注目され、若い世代が酒離れしているとよく耳にします。もちろん、自社商品のPRも大切ですが、癒しや楽しさなど、お酒の持つ本来の魅力も合わせて発信していきたいと考えています。
お酒の業界には昔から変わらない良さがありますが、それゆえに変化の余地、伸びしろも大いにあると感じています。伝統を守ることは、時代に合わせて進化することだと聞いたことがあります。
岩川醸造でも、さまざまなチャレンジを計画していますので、ぜひご注目いただければと思います。
地域の魅力について教えて下さい。
曽於市は農産物や畜産物の宝庫で、物産館やスーパーで買える野菜やお肉が美味しくてリーズナブルです。また、火山灰が積もってできたシラス台地の影響で、お水がとても美味しく感じられます。
土地が安価なため、一軒家はとても大きく、ゆったりとした暮らしが楽しめます。公共交通機関はバスのみで交通の便はあまり良くありませんが、車があれば30分ほどで行ける大きな街がいくつもあり、買い物には困りません。
さらに、道の駅などで売られている新鮮な野菜も魅力的で、ふらりと立ち寄って楽しむことができます。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
地方にはたくさんの魅力が詰まっていますが、地元の人たちも気づいていない隠れた魅力がまだまだあると思います。ネット環境が発展し、地方と都会を結ぶ手段は多様化しましたが、地方は情報発信が弱いと言われがちです。
もし地方の魅力を効果的に発信し、それをビジネスに活かすことができれば、それは非常にやりがいのある仕事になるのではないでしょうか。