<h2>地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。</h2><p>私が地域おこし協力隊への参加を希望する理由は、丹波篠山市が持つ特性と、自身の目指す活動が深く結びついていると感じたためです。</p><p>まず、丹波篠山市は田舎らしい自然豊かな環境を持ちながら、大阪、京都、神戸といった都市部へのアクセスが良く、ビジネスや物流面で非常に高い利便性を備えています。創業コストも都市部に比べて抑えられるため、新たな事業を始めるのに適した環境だと感じました。</p><p>また、私の取り組みたい活動の一つである**「トウモロコシ栽培」**に必要な条件が丹波篠山市には整っており、地元で育てた作物を販売することで、地域の経済活性化にもつながるビジネスの可能性を見出しました。</p><p>さらに、私はメキシコの伝統的な農法である「ミルパ」に着目しています。この農法は、トウモロコシ、豆、カボチャを組み合わせて栽培するもので、環境への配慮をしながら美味しい作物を生産することが可能です。丹波篠山市の豊かな土壌と環境でこの農法を活用すれば、持続可能で魅力的な農業を実現できると考えています。</p><p>特に、日本にはないメキシコのトウモロコシの新しい品種を紹介することで、その豊かな味わいや文化を広めたいと思っています。この取り組みを通じて、日本の食文化に新たな選択肢を提供すると同時に、食糧確保への貢献も目指します。</p><p>最終的には、このプロジェクトを通じて丹波篠山市の地域社会の発展に寄与し、私自身も地域の一員として新しい価値を共に創り上げていきたいと考えています。このような理由から、地域おこし協力隊への参加を決意しました。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/13/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/M-b77An4WdVeWvNLyZ841.webp"></figure><h2>丹波篠山市を選んだ理由について教えて下さい。</h2><p>私が丹波篠山市を選んだ理由は、まずその自然の美しさと住民の皆さんの温かさに心を惹かれたからです。地域おこし協力隊になる以前、私は東京で生活しており、田舎の暮らしには不慣れでした。</p><p>そんな中、丹波篠山市が提供する「お試し暮らし」プログラムを活用し、地域おこし協力隊になる前年に実際に3ヶ月間滞在しました。その間に出会った人々、環境、そして食べ物など、すべての体験がとても素晴らしく、「ここで活動したい！」という思いが次第に強くなりました。</p><p>また、丹波篠山市には私が取り組みたいトウモロコシ栽培に必要な条件が揃っているだけでなく、農業全般に適した豊かな環境があります。特に、土壌の窒素固定に役立つ黒豆畑が広がっており、トウモロコシとの相性が良い点が大きな決め手となりました。</p><p>このような魅力的な環境の中で、地元の方々と新たな人間関係を築きながら、自分の事業を通じて地域社会の発展に貢献できることに、非常に大きな魅力を感じました。</p><h2>地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。</h2><p>私の主な業務は、トルティーヤの製造販売とトウモロコシの栽培を通じて、地元の農地を活用し、地域の経済成長に貢献することです。具体的には、以下の3つの活動に取り組んでいます。</p><h3>トルティーヤの製造販売</h3><p>活動開始後、法人の設立とトルティーヤ工房の整備を進め、商品開発やマーケティング戦略を構築しました。メキシコから輸入した高品質なトウモロコシを使用してトルティーヤを製造し、販売を開始しています。</p><p>今後は、既存の販売先との関係強化に加え、新規クライアントの開拓を進め、トルティーヤを丹波篠山市の特産品として普及させることを目指します。</p><h3>トウモロコシの栽培</h3><p>トウモロコシの栽培に適した農地を探し、丹波篠山市の土壌に適応させるためにメキシコ産のトウモロコシを栽培しています。適応期間は数年から5年かかるため、生産量の安定を目指し、将来的に新しい商品開発や地域の食文化の向上に貢献したいと考えています。</p><h3>プロモーション活動としての出店</h3><p>丹波篠山市や他の地域で、活動地区及び企業のプロモーションのために製造したトルティーヤを使ってタコス屋を出店しています。</p><p>これらの取り組みを通じて、地域の農業と経済の活性化を目指し、食糧供給の新しい選択肢を日本に提供していきます。また、地域の住民や農家との連携を強化し、持続可能なビジネスモデルを構築することを目標としています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/13/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/FqOmqlRyamsAvRFmxSZ6U.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊のやりがいはなんですか？</h2><p>地域おこし協力隊としての最大のやりがいは、自分の文化を活かしながら地域の経済や社会に貢献できることです。たとえば、メキシコの伝統的なトルティーヤを地元の方々に紹介し、その新しい食材や味を楽しんでいただける瞬間は、とても感動的です。</p><p>また、地元の農家と協力してトウモロコシを栽培し、地域資源を最大限に活用することで、環境に優しい持続可能な農業を推進できていることにも、大きな達成感を感じています。この取り組みが、地域の農業の価値をさらに高める一助となればと考えています。</p><p>さらに、世代を超えた地域の方々との交流も、やりがいのひとつです。タコスパーティーやイベントを通じて、普段は接点のない人々が集まり、笑顔で交流する様子を見ると、地域全体の活性化に貢献できていることを実感します。</p><p>こうした活動を通じて、地域の発展に少しでも自分の力を役立てられていることが、私にとって大きなモチベーションになっています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/13/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/ddmgAPD9zD0O8lFRIMZVX.webp"></figure><h2>地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。</h2><p>地域おこし協力隊として活動を始めて、予想外だったことのひとつは、地方特有の方言に順応する難しさでした。東京で約8年間暮らしていたため、日本語には自信がありましたが、地方特有の言い回しや方言に慣れるには、思った以上に時間と努力が必要でした。</p><p>特に活動を始めたばかりの頃は、会議中に周囲の方々の話が理解できないこともあり、言葉の壁に戸惑う場面がしばしばありました。それでも驚いたのは、住民の皆さんが非常に早く私を受け入れてくれたことです。農業についてのアドバイスをいただいたり、地域のイベントにすぐ招待していただいたりと、温かいサポートのおかげでスムーズに地域に馴染むことができました。</p><p>もうひとつ予想外だったのは、地域プロジェクトを進める際に必要な行政手続きや長期的な計画立案の多さです。許認可の取得や関係者との調整など、意外と管理業務が多く、これまでの経験ではあまり関わったことのないスキルが求められる場面もありました。</p><p>しかし、これらの挑戦を通じて、自分自身の成長の機会と捉えられるようになりました。新しいスキルを学ぶことでプロフェッショナルとしての幅が広がり、個人としても多くの学びを得ることができています。</p><h2>卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。</h2><p>卒隊後も、私は後川地区のコミュニティの一員として働き続け、この地域をより特別な場所にすることを目指しています。これまで地域おこし協力隊として培った経験を活かし、地域おこしを長期的にサポートしていくことが私の目標です。</p><p>具体的には、後川地区の地元農産物や特産品を活用した新しいビジネスの展開や、地域の豊かな観光資源を活かしたプロジェクトに取り組んでいきたいと考えています。これにより、地域の魅力をさらに発展させ、訪れる人々にとっても魅力的な場所にしていきます。</p><p>また、地域の人々との絆を深めながら、持続可能な経済とコミュニティの発展に貢献することを目指します。後川地区を訪れる人々に「特別な場所」と感じてもらえるよう、地域の魅力を広め、次世代に引き継げる活動を続けていきたいと考えています。</p><h2>丹波篠山市の住民と触れ合った際の印象と、エピソードも添えて教えて下さい。</h2><p>移住したその日から、後川地区の住民の皆さんは非常に温かく迎えてくれました。季節ごとに収穫した野菜をお裾分けしてくださるなど、その親しみやすさには感動しました。これらの野菜を通じて、季節の移り変わりを肌で感じられるのも、この地域での暮らしの魅力の一つです。</p><p>例えば、夏にはトマトやキュウリ、秋にはサツマイモや栗などが届けられ、地元の自然とつながっていることを実感します。興味深いのは、こちらがお礼をしても、すぐにまた別の贈り物が届くということです。</p><p>まるでプレゼントの無限ループのようで、このやり取りを通じて、絆や思いやりが自然と深まっていくのを感じます。こうした小さな贈り物が、地域の繋がりを支え、相互の信頼を築く大切な文化になっていると感じます。</p><p>一度、近所の方々を招待してタコスパーティーを開きました。高齢化が進む地区で、いろんな世代の方々と一緒に料理を楽しむという新鮮な体験は、私自身にも新たな視点をもたらしてくれました。</p><p>東京では、エレベーターで挨拶をするだけでも（特にコロナの影響もあり）嫌な顔をされることがありましたが、後川では違います。住民の笑顔が印象的で、人々の表情や温かさは都会とは全く異なります。</p><p>こうした交流が、私にとってこの地域での生活をより豊かなものにしてくれています。</p><figure class="image"><img src="https://warp.city/storage/uploads/posts/2024/11/13/K2ZFzYT0mcjVgHAwvF-nM/dlMgO_HJvFssn3g7BxC2T.webp"></figure><h2>丹波篠山市の魅力について教えて下さい。（自然やグルメ、オススメスポットなど）</h2><p>丹波篠山市後川地区の魅力は、豊かな自然、伝統的な文化、そして地元の新鮮な食材にあります。このエリアは、古くから奈良との繋がりがあり、東大寺の荘園として1200年以上前から受け継がれてきた美しい神社や田園風景が広がっています。</p><p>標高が少し高い後川地区は、気温の高低差があるため、米や野菜が特に美味しく育つと言われており、これも魅力の一つです。また、里山の原風景と共に自然との共存を感じられる場所でありながら、大阪・京都・神戸へは車で約1時間と好アクセスです。</p><p>四季折々の美しい風景が楽しめる「渓谷の森公園」は、キャンプや自然散策に最適なスポットです。また、後川地区のレストラン「輪の里」では、私たちが製造したトルティーヤを使った本格的なタコスを提供しており、地元の新鮮な食材と共に楽しむことができます。</p><p>さらに、週末限定のスイーツショップ「FOGMOG」では、米粉を使用したスイーツが味わえ、特に黒豆ロールは人気で、すぐに売り切れてしまうほどです。</p><p>ジビエ料理を楽しむなら「丹波猪村・お食事処」がおすすめで、イノシシ肉や鹿肉を使った料理や、山菜や栗など季節の定食も堪能できます。</p><p>後川地区は、自然、食、文化が調和した地域で、訪れる人に豊かな体験を提供してくれます。</p><h2>移住を検討している方にメッセージをお願いします。</h2><p>実は、あなたが思っているよりも簡単に地域に馴染むことができるかもしれません。丹波篠山市で言えば、住民の皆さんは非常に温かく、新しい人を歓迎してくれるので、自然とコミュニティの一員になれます。</p><p>また、自分の得意分野やスキルを活かして地域に貢献することができる点も魅力です。たとえば、農業や地元の文化をサポートするプロジェクトに参加することで、地域の成長を共に支えることができます。</p><p>都会とは異なる生活リズムの中で、自分らしい生活を築きながら、地域の方々との絆を深め、自然豊かな環境で新しい可能性を探してみてください。新しい一歩を踏み出す勇気を持てば、その先にはたくさんの素晴らしい体験が待っています。</p><p><strong>地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓</strong><br><a href="https://warp.city/features/2" target="_blank" rel="nofollow noopener noreferrer">https://warp.city/features/2</a></p>

ワープシティ公式

「地域おこし協力隊」とは、地方自治体が地域外の人材を「地域おこし協力隊」として任命し、地域の魅力PRや、農業・漁業への従事、イベントやお祭りの運営など、様々な地域協力活動を行ってもらい、その地域への定住・定着を図る、総務省の取り組みです。

自治体から地域おこし協力隊に委嘱される地域協力活動の内容はさまざま。
地域おこし協力隊の方々は、ふだん一体どのような仕事をしているのでしょうか。

ワープシティは、全国の地域おこし協力隊の隊員にご協力いただき、応募動機や仕事内容、仕事のやり甲斐などについてヒアリングをいたしました。
地域おこし協力隊への入隊をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください！

「地域おこし協力隊に聞きました！」第153回目にご協力いただいた地域おこし協力隊の方は、兵庫県丹波篠山市のウルタード・サエンス・アルベルト・カルロスさんです。

丹波篠山市

兵庫県

兵庫県丹波篠山市の地域おこし協力隊、趣味・特技：料理・瞑想・ジョギング・旅行・ハイキング・自然観察・バイク・経済ニュースを聞くこと

ウルタード・サエンス・アルベルト・カルロス

#153 メキシコの味を丹波篠山市から発信！トウモロコシが紡ぐ文化交流

<p><img class="alignnone wp-image-5740 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/1de1d29a-1-1024x683.jpeg" alt="和やかな雰囲気で語る峯山耕平さん" width="1024" height="683" /></p>
<h2>移住後、生活はどのように変わりましたか？</h2>
<p><span style="color: #fe5782;"><b>峯山耕平さん（以下、峯山）</b></span><span style="font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Segoe UI', Roboto, 'Hiragino Sans', 'Noto Sans CJK JP', 'Original Yu Gothic', 'Yu Gothic', sans-serif, 'Apple Color Emoji', 'Segoe UI Emoji', 'Segoe UI Symbol', 'Noto Sans Emoji'; font-size: 1rem;"><span style="color: #000000;"><b>：</b></span>移住して3年を迎え、現在は市内の農園のお手伝いと自分の畑をしています。もともと農業をしたことがなかったので、農園のお手伝いに行かせていただくことで、技術も身に付いてきました。</span></p>
<p><span style="font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Segoe UI', Roboto, 'Hiragino Sans', 'Noto Sans CJK JP', 'Original Yu Gothic', 'Yu Gothic', sans-serif, 'Apple Color Emoji', 'Segoe UI Emoji', 'Segoe UI Symbol', 'Noto Sans Emoji'; font-size: 1rem;">他にも「無農薬・無肥料」での栽培を全国に広めておられる方のセミナーに通い、「シードバンク」の取り組みにも共感し在来種保存などの活動もしながら、今は運営スタッフとして関わらせてもらっています。ビジネスマン時代には想像もしていなかった生活をしていますが、やっぱり「丹波篠山で暮らす」のは良いですね。</span></p>
<h2>農業を始めるきっかけはありましたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">峯山</span>：</b>「食」に対する意識が変わったのは、子どもの影響です。食べるもので腸内に影響を受けて体調が変わることを学び、食材に気をつけるようになりました。購入する有機野菜も“作り手がどういう思いで作っているか”で、安心安全の基準には大きな違いがあることを知り、それなら自分たちが安心だと思う有機野菜を作ってみようと始めました。</p>
<p>でも、農業にはさまざまなやり方がありますし、化学肥料や農薬を使っても構わないと思っています。それぞれの考えや手法があって当然だと思います。</p>
<p>ただ僕たちは使わない方を選択しているだけです。僕らが育てた作物を一定数必要としてくれる人が居るので、自分たちの感覚と近い人たちが反応してくれればいいと思っています。</p>
<h3>証券会社からの大胆な転身、不安はありませんでしたか？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">峯山</span>：</b>昔は、「給料をもらうために働く」という感覚でした。今は、農業・加工品・投資など、収入源は一つでなくて良いと思っています。</p>
<p>経済的には都市部にいた頃と大きく違いますが、自分が頑張れば良いことです。なにより「やりたいこと」を軸に取り組めることが、僕の考える「仕事」であり、そこから新しい何かが生まれてくるのではないかとさえ感じています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5741 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/bff85a4c-2-1024x683.jpeg" alt="ご自宅前でまき割りをする峯山耕平さん" width="1024" height="683" /></p>
<h2>地元の方たちとの交流についてはいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">峯山</span>：</b>農業を通じて知り合う方はもちろんですが、地域の皆さんとの”つながり”も都市部にいた頃とは全く違います。家との距離は離れていますけど、心の距離はとても近いですね。「よう頑張っとてやな」とか「最近見いひんけど、どこ行っとったん？」とか。</p>
<p>その時その時の何気ない会話の中に”優しさ”や“温もり”を感じます。子どものこともよく見守ってくださいますし、地域のお付き合いにも戸惑いは全く無かったです。</p>
<p>人との距離は、自分の心の持ちようとか捉え方次第ではないかと思います。僕は人と繋がるのは好きなので、こっちの方がいいですね。</p>
<h2>移住を考える方へメッセージをお願いします</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">峯山</span>：</b>丹波篠山に移住して予想外だったことは「寒さ」ですね。家族の健康のためには、薪や灯油代はケチらない方がいいですね。</p>
<p>移住していろんなことを経験してもらって、四苦八苦しながら慣れてもらったら、少しずつ<span class="s1">“</span>暮らしの知恵<span class="s1">”</span>も付いてきます。本当に自分たちの望む生活を、自分たちの力で形にしていく楽しさを味わって欲しいです。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5742 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/1d7d5c19-3-1024x683.jpeg" alt="ご自宅でパソコンを片手にお話くださる峯山耕平さん" width="1024" height="683" /></p>
<p>出典: <a href="https://classo.jp/interview/mineyama/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">好きな場所で新しい暮らし3</a></p>

学生時代の友人とのつながりをきっかけに、「丹波篠山に行ってみよう！」と神奈川県から移住をした峯山耕平さん。“大手証券会社の営業マン”から“農業者“へと大胆な転身をし、今ある「等身大の暮らし」を楽しんでいます。ビジネスマン時代には想像もしていなかった日々を送っているという峯山さんに、「丹波篠山での暮らし」についてお話を伺いました。

前住所：神奈川県、現住所：兵庫県丹波篠山市、職業：有機農業


峯山 耕平

大手証券会社→農業へ転身。ビジネスマンと対象的な暮らし

<h2>なぜ丹波篠山へもう一度移住することになったのですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">西本和史さん（以下、西本）</span>：</b>私は一度丹波篠山を離れ、10年後に戻ってきました。最初は、地域の会社や個人の事業をサポートしようとWEB制作の会社を起業しました。今は、城下町で古民家ゲストハウス「Taos（タオス）」を運営しています。</p>
<h2>移住後の印象と魅力を教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">西本</span>：</b>戻って来た時、新しいお店が増えつつも、「古き良き様子を残して変わらないまち」だという印象を受けました。丹波篠山は、暮らす人々の日常生活を身近に感じることができる、数少ない観光地です。</p>
<p>丹波篠山を旅するお客様は、日本の奥ゆかしさを感じられる場所、自然の中でゆっくりできる場所を探している方なので、丹波篠山で暮らす人が何気なく享受している自然の美しさを心地よく感じ、その魅力に引き込まれていきます。</p>
<p>たとえばご宿泊いただくと、目覚めてすぐに川の水の流れる音が聞こえたり、季節によっては、霧が立ち込める幻想的な景色があります。そんなところから、この地域の魅力が伝わると思っていますし、お客様はそれを魅力と感じて丹波篠山を選び、お越しになっていると思います。</p>
<h3>古民家ゲストハウスについて教えてください</h3>
<p><span class="s1"><b><span style="color: #fe5782;">西本</span>：</b>「Taos（タオス）」</span>は、若い女性の友達同士でのご利用がほとんどです。ご予約の後、事前に飲食店やお買い物などの地域情報をお伝えし、ご来館いただいた時に、その情報をもとに旅の予定についてお話しします。その中で、お客様は自分の好みに合った<span class="s1">“</span>丹波篠山の楽しみ方<span class="s1">”</span>を見つけられ、「自分らしい旅」をご自身で計画されています。</p>
<p>ゲストハウスのお客様と接する中で、丹波篠山は今あるどこか懐かしく、自分らしく過ごせる場所を守り続けることが大切だと思っています。そしてその魅力をどのように伝えるかを常に考えています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5744 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/4a5218ba-1-1024x683.jpeg" alt="古民家宿泊施設「Taos guest house」外観" width="1024" height="683" /></p>
<p><img class="alignnone wp-image-5745 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/b524baf3-2-1024x683.jpeg" alt="柔らかな日差しが差し込む「Taos」の渡り廊下" width="1024" height="683" /></p>
<h3>ゲストハウス運営で工夫されていることはありますか？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">西本</span>：</b>この地域の良さは一日では伝わらないので、「何度も訪れてもらう仕組み」が必要です。そのため、お客様へ色々なお店や観光スポットを提案しています。旅のご提案の中で、今後力を入れたいのは“朝食”ですね。城下町では朝食をとっていただけるところが少ないのが現状です。</p>
<p>そのため、現在、朝食セットを2つご用意しています。近隣のお店や農家さんにご協力いただき、それぞれ“丹波らしい食材”を組み合わせた朝食をご提供しております。</p>
<p>これから私たちのサービスに多くのお客様が満足していただければ、それが丹波篠山の評価につながり、また多くのお客様が訪れてくださいます。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5746 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/6594bc54-3-1024x683.jpeg" alt="幻想的な「Taos」内観" width="1024" height="683" /></p>
<h3>古民家の良さとは？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">西本</span>：</b>古民家にひかれて「Taos」を訪れるお客様もたくさんいらっしゃいます。Taosでは、“丹波篠山の古民家に暮らす”ことをイメージしていただけるよう、館内の調度品はできるかぎり丹波篠山にゆかりのある作家さんのものを用意し、建物の改修の際にも地元の職人さんに依頼しました。</p>
<p>決して高級なしつらえではありませんが、趣があり、古民家でない住宅にも応用できます。Taosを訪れることで、丹波篠山での暮らしをイメージしてもらえると嬉しく思います。</p>
<h2>今後していきたいことはありますか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">西本</span>：</b>今後は、丹波篠山に移住や起業したいと考えている方たちのお手伝いができればと考えています。私が戻って来た時に、たくさんの方々に支えていただいたように、この地域には受け入れてくれる土壌がしっかりとあると思います。“地域とゆるやかにつながりながら深く理解し合う環境が”あることを知ってほしいです。</p>
<p><span class="s1">U</span>ターン起業した私だから提案できることもありますし、仕事と暮らしをトータルで考えることをお手伝いさせてもらうことで、移住や起業する方の理想を実現する近道になればいいなと思います。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5747 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/d59246b1-4-1024x683.jpeg" alt="「Uターン起業した自分だからこそできるおもてなしをしたい」と語る西本さん" width="1024" height="683" /></p>
<p>出典: <a href="https://classo.jp/interview/nishimoto/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">好きな場所で新しい暮らし2</a></p>

故郷の丹波篠山を離れ、市外での生活を経て、2020年1月にUターン移住をした西本和史さん。Uターンしたからこそ感じられたという「丹波篠山の魅力」を、“旅を通じて伝えていきたい”と、古民家ゲストハウス「Taos（タオス）」を営んでいます。このまちに何度も訪れたいと思える“自分らしい旅”をご提案することで、『移住のきっかけ作りの一助になりたい』と語る西本さんに、お話を伺いました。

出身地：兵庫県丹波篠山市、現住所：兵庫県丹波篠山市、職業：古民家ゲストハウス「Taosタオス」運営

西本 和史

Uターンしたからこそ感じる「丹波篠山の魅力」

<h2>本当にやりたいことを考えるようになったきっかけを教えてください</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡 茉莉花さん（以下、松岡）</span>：</b>大阪の音大卒業後、“自分のやりたいことは一体何か”をぼんやり考えていました。その時に働いていた飲食店での素敵な人たちとの出会いが、今の活動の原点かもしれません。</p>
<p>そのお店では、ミュージシャン、イラストレーター、革細工作家などのバイト社員、絵を描き個展を開いたりするオーナー、お茶博士と呼ばれる社員さんなど、とにかく個性の塊みたいな人たちが、自分を自由に表現しながら働いていました。</p>
<p>そんな場所で働くうち、私は将来のことを自問自答するようになり、幼い頃からの「自給自足」という夢を思い出し、環境問題や自然農法を学び始めました。</p>
<h2>自然農法での生活に不安はありませんでしたか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>「農」に興味を持った頃に夫と出会い、一緒に奈良県の「赤目自然農塾」で自然農を学びました。その後、大阪の田舎で「けせら畑・工房」を開業し新しい生活を始め、農業を軸に抱っこ紐などを作って販売し、子育てをしていました。ですが草を刈らずに育てる農法は理解されず、収入も安定せず生活はとても苦しかったです。</p>
<p>そこで自身の活動を知ってもらい、新たな収入源に繋げたいと考えました。綿の種まきから収穫、糸を紡いで染め付け、布を織るところまでのワークショップを始めました。</p>
<p>子どもさんに一枚の布ができあがるまでを見せたいと、多くの方が参加してくれるようになりました。野菜の端境期の収入源としても始めた活動でしたが、ある時、参加者さんの「安すぎる」という声からきちんと計算すると、利益率は20％ほどでした。ただただ楽しく思いを伝えるだけでは続けることができないと悩んだ時期でした。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5749 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/4f120b50-1-1024x683.jpeg" alt="草木染めと竹かごのお店“けせら工房”店内に置かれた草木染めした商品" width="1024" height="683" /></p>
<h2>その後、丹波篠山（たんばささやま）への移住となったきっかけは？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>子どもの通うスクールが丹波篠山にあったことが大きく影響して、知人の紹介で丹波篠山での生活をスタートさせました。この地域には「移住に対する理解」があり、移住者のコミュニティーもしっかりあります。一風変わった子育てや活動も温かく見守ってくださいました。</p>
<p>私たちの活動で得た利益を、自然環境も含め、人や地域などに繋がるすべてのことにプラスになるように経営を考えることが、継続可能で心地よい生き方だと思うようになりました。</p>
<h2>移住後の仕事についてはどうですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>移住をきっかけに夫は農業から造園業へ、私は「けせら工房」を開業することができて経済基盤も少しずつ安定してきました。これからは丹波篠山という土地にしっかりと根を下ろして、この地域の良さをたくさんの人に知っていただきたいなと思っています。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5750 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/5a4a5404-2-1024x683.jpeg" alt="松岡茉莉花さんが工房で草木染めをする様子" width="1024" height="683" /></p>
<h3>仕事の幅はその後広がりましたか？</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>マルシェで知り合った作家さんから、『市販の布や糸を買っていたけど、草木染めのもので作りたい』とリクエストをいただきました。</p>
<p>そこから草木染めの糸や布の販売を始めました。私の染めたものが作家さんに渡ることで、特色のある作品になり、そこから色々な人に広まるのを感じ、すごく嬉しかったです。</p>
<h3>本当にやりたいことを見つけたのですね</h3>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>私は作家になりたいのではなく、「自分の納得のいく草木染めをする」ことが好きなんです。縁の下の力持ちとして、作家さんたちに納得して使ってもらえるものを作ることが性に合っているのだと感じました。環境の変化も相まって、自然の大切さなど私の草木染めを通じて伝えたいことが徐々に広まっていることを感じています。</p>
<p>これからは丹波篠山に「染色の森」を作るプロジェクトも始まります。クラウドファンディングを利用したり、また、ネットでも私たちの暮らしや活動を発信して広めていきたいと思います。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5751 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/b8cb40a7-3-1024x683.jpeg" alt="松岡茉莉花さんが草木染めをする様子、鮮やかに染まる布" width="1024" height="683" /></p>
<p><img class="alignnone wp-image-5752 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/f289d8de-4-1024x683.jpeg" alt="草木染めで鮮やかに染めあがった糸の束" width="1024" height="683" /></p>
<h2>今後の展望についてはいかがですか？</h2>
<p><b><span style="color: #fe5782;">松岡</span>：</b>うちで作る竹かごの材料は、近くの竹やぶの整備をして集めています。最近では山林の資源はあまり活用されなくなり、山に入る人も少なく人手がいる作業ですが、都市部で生活されている方のほうが環境問題への関心が高いので、参加してくださいます。</p>
<p>また夫も尼崎市で畑をする人たちの講師に出向いていますが、都市部での耕作面積には限りがあるので、丹波篠山でも活動を広げようとしています。</p>
<p>今後は様々な活動を通して“都会の方が考えることや求めるもの”と“地方の方が求めるものや想い”が通じ合えて、「両方によい関係」が続いていけるようになればと思います。</p>
<p><img class="alignnone wp-image-5753 size-large" src="https://storage.googleapis.com/uploads.warp.city/2021/07/a8518408-5-1024x683.jpeg" alt="草木染めの布が下がる工房の前でご家族と松岡茉莉花さん" width="1024" height="683" /></p>
<p>出典: <a href="https://classo.jp/interview/matsuoka/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">好きな場所で新しい暮らし1</a></p>

「丹波篠山（たんばささやま）という土地にしっかりと根を下ろして、この地域の良さをたくさんの人に知っていただきたいと思っています」。そう語る松岡茉莉花さんは、丹波篠山の自然の恩恵を受けた自身の作品とお客様とが通じあえる場所にと、草木染めと竹かごのお店“けせら工房“を開業。「衣・食・住」を自分たちで手作りしたいという思いが活動の根底にあり、こだわりの原材料や道具から生まれる作品が多くの訪れる人を魅了しています。松岡さんに、移住の経緯やお仕事についてお話を伺いました。

前住所：大阪府、現住所：兵庫県丹波篠山市、「けせら工房」を独立開業。

松岡 茉莉花

目標は自給自足の生活！草木染めを通じて伝えたいこと

住む場所が変わると生き方も変わる。
環境が変わると自身も変化し、人生までもが変わっていくーー。

都会の喧騒を離れて、地方で“自分らしい生き方”に憧れを抱く人は少なくないだろう。
しかし、いざ真剣に移住を考えると、移住に大きな期待を持つ反面、不安も計り知れない。
現実的に自分の思い描く理想の暮らしが実現できるのかーーー。

“ワープシティ地方移住体験談”では、地方移住を検討している方に向けて、先輩移住者から移住に至った経緯や体験談、移住のメリット・デメリットなどの生の声をお届けする。

第4回目の先輩移住者は、2020年5月、兵庫県神戸市から丹波篠山市に移住したゴウさんとマナミさん。
移住後、「DIY-FUFU」として夫婦ユニットを組み、築40年の物件をセルフリノベーション。

その様子を記録したYouTubeチャンネルは多くの登録者を獲得し、高い人気を集めている。
2021年に第一子が産まれ、家族3人となって再出発。コワーキングスペースの運営、コーヒー焙煎など、新たな分野へと活動の場を広げながら「ちょうど良い田舎暮らし」を楽しむ二人に、移住に至った経緯や夫婦ユニットとしての活動、移住後の暮らしの変化などについて詳しく語ってもらった。

出身地：兵庫県、前住所：兵庫県神戸市、現住所：兵庫県丹波篠山市、職業：フリーランス・YouTuber

丹波篠山市