移住者プロフィール
児島 正之さん
移住時期
2017年
出身地:京都府、前住所:大阪、現住所:京都府南山城村、リタイアメント後の移住。
目次
INDEX
移住しようと思ったきっかけはありましたか?
児島正之さん(以下、児島):両親の出身地が、のどかで食べ物が美味しく、自然も豊かな田舎でした。そんな場所にいつか住みたいと思っていました。古民家や太い柱、梁がある家がいいなと思いながらいろいろ見ていました。具体的に動き出したのは59歳の時です。膝の手術がきっかけで、思い切って定年より1年早く退職することにしました。そこから移住先の古民家探しを始めました。
南山城村を選んだ理由を教えてください
児島:いい家が思ったより早く見つかり、妻に先に行かせてほしいと頼んだところ承諾してくれました。南山城村なら、距離的にも大阪の家から1時間程で、高速代も不要です。妻はまだ働いていたためすぐには移住できない状況でした。そこで夫婦で話し合った末、「平日仕事があるときは別々に暮らし、週末は一緒に過ごす」という生活を送ることにしました。
お一人での移住に不安はありませんでしたか?
児島:こっちにいるときは、以前から趣味にしていた小品盆栽作り、モビール作り、他にも畑の草刈りなど、やることはいろいろあります。テレビもラジオもありませんが、そうやって時間を過ごしていたら、退屈することはないと思います。
週末には妻を迎えに大阪に行き、二人で過ごします。一緒に近所のおばあちゃんの家に遊びに行ったりもしています。仕事が落ち着く2年後に妻はこちらに移る予定です。
山城村の魅力を教えてください
児島:星も綺麗だし、水も美味しいし、あと野菜が美味しいことです。野菜は近所の人がくれたり、直売所でもとても安く買え、新鮮で美味いです。もともと野菜はあまり食べませんでしたが、今は妻に『変わったね』と言われるくらいよく食べています。地元の方も『静寂はお金では買えない』と言うくらい本当に静かです。夏に窓を開けたらずーっと虫の鳴き声が聞こえていて、びっくりします。
豊かな自然に囲まれた環境の良さはありますか?
児島:シュンランとかカンアオイとか、図鑑でしか見たことなかったような変わった花が、山の中で自然に咲いています。夫婦で『お姉ちゃん』と呼んでいる方が近所にいて、『うちの山に採りにいこうか』なんて言われると胸がワクワクするんです。『ここ見てみて』と言われて見たら、珍しい花の群生があったりして、すごく感動でした。
それに、近所の人が『ホタルがうちに出るよ』と教えてくれたので行ってみたら、最初は2、3匹だったのがどんどん増えていって、最後には何十匹も見れました。その後でお家の方が『ビール飲みますか?』と声をかけてくれて。お家に呼ばれてお酒を飲んで帰ってきたのも楽しかったです。
地域の方とのお付き合いも自然の流れで生まれたのですね
児島:他にもツクシやミョウガを山に摘みにいったり、ツバメが普通にその辺りを飛んでいるのを見て驚いたり、『お姉ちゃん』がもっている茶畑を見せてもらったり、すごい数の赤トンボに見とれたり。こちらに来てから、すごくいろんな経験をさせてもらっています。
初めて体験することばかりで余計に嬉しいです。村の人にとっては普通のものでも、都会では体験できません。大阪から1時間ちょっとのところに、こんなほっこりした田舎があるなんて思いませんでした。自然で遊べる人にとっては最高の場所ではないでしょうか。
地元の人と仲良くなる秘訣を教えてください
児島:庭で作業していると、こちらを見ている人がいたりします。そんな時『どうぞ入ってください』とお茶を出し、いろいろお話ししていました。それからちょくちょく野菜などを持ってきてくれるようになって。僕らもモビールとか、都会のちょっとしたものを買ってきてあげたりしています。