移住者プロフィール
手島 光司さん・ 美智子さん
移住時期:2010年 利用した支援制度:田舎暮らし体験プログラム 前住所:大阪市 現住所:京都府南山城村高尾地区 ギャラリー運営(美智子さん)
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移住のきっかけを教えてください
手島光司さん(以下、光司):就職し結婚した後も、京都や大阪の真ん中で、マンションと職場を往復する生活を送っていました。その時は「社会構造の部品のような生活」でした。
しかし、子供の頃の原体験から、田舎での「人間らしい生活」がずっと心の隅にあり、定年の年齢を迎えてから移住先を探し始めました。
手島美智子さん(以下、美智子):光司さんが「田舎に行きたい」と言ったとき、大賛成ではありませんでしたが、反対はしませんでした。ギャラリーをその田舎でも開くことを条件に、2010年に移り住み、翌年、「Gallary Den mym(ギャラリー デン 南山城村)」をオープンさせました。
移住後に住んでいる家との出会いは?
光司:2009年に南山城村で当時京都府と村が実施していた、「田舎暮らし体験プログラム」に参加しました。その時に役場職員から空き家を紹介してもらい、そのうちの1件に惚れ込んで移住を決めました。周辺の山や田んばが見渡せるデッキは自分たちで作りました。
奥様の運営している「Gallary Den mym(ギャラリー デン 南山城村)」とは?
美智子:自宅の一角で、現代アーティスト達の個展を開くために「Gallary Den mym」を運営しています。また、村のおばちゃん達と開く「といろの会」には20人が所属していて、毎月集っては思い思いの絵を描いています。
先月はみんなで集合展を開きました。それぞれの個性が絵に表れていて、その人の顔が目に浮かぶような作品たちです。
地域の方との交流に不安はありませんでしたか?
光司:移住を決めた年に家の改修を始め、翌年5月から本格的な生活をスタートさせました。改修には地元の大工さんや左官屋さんにお願いしました。そこから、村の中に「交流」が生まれていきました。
また、地区の自治会や老人会に入り、道作りや地域の行事などにも積極的に参加しました。引っ越す前から、「田舎に来たからには地域に入るべきで、それは住民なのだから当然」と思っていましたね。今では地区の男性だけが参加する飲み会も定期的に開いています。
移住して気づいたことはありましたか?
光司:ここでの生活は「不便をどうやって楽しむか」工夫して生きる術を考えることが多く、体もたくさん動かします。その営みは、いわば、「生きていることを実感できる暮らし」です。生きるために暮らしています。