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プロフィール
株式会社維里
所在地:山口県長門市
業種:農業
商品:有機玄米、大豆、玄米シリアル、米粉
会社URL:https://isato.farm
会社の事業内容を教えて下さい。
私たちは山口県長門市に移住し、全ての圃場でオーガニック栽培に取り組み、「イセヒカリ」というお米を育てています。
移住のきっかけは、長門市が掲げた「オーガニックビレッジ」の宣言です。今後、有機農業に力を入れていくという市の方向性と、「オーガニックが当たり前の未来を築く」という私たちのビジョンが一致したためです。
「土地は先祖から受け継いだものではなく、未来の子孫から借りているもの」という言葉を大切に、私たちは未来に貢献できる農業を実践しています。
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
イセヒカリは、伊勢神宮で発見された新種のお米です。
1989年(平成元年)、台風が2度にわたり直撃し、御神田の稲がすべて倒されました。しかし、その中で生き残った2本の稲から生まれたお米が「イセヒカリ」と命名されました。
イセヒカリは、あっさりとした味わいながら、噛むほどに旨みが広がるお米です。しっとりとした絹のような食感が特徴で、上品な風味を楽しめます。
私たちはイセヒカリを通じて、日本人として「お米」を育て、食することの大切さを伝えていきたいと考えています。
お仕事のやりがいはなんですか?
私たちは、オーガニックが「当たり前」となる未来の実現を目指しています。 私たちが関わる土地が増えれば、自然とオーガニック農地が広がり、環境への負荷も軽減されていきます。
「生産量が増えることによって店頭にオーガニック食材が増えていく」というビジョンを持ちながら、日々農業に向き合っています。「食べたものが明日の自分をつくる」の言葉の通り、農業は未来を創る志事です。
農業という分野で、里を維持し、地域への社会貢献に尽力したいと考えています。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
人材確保は大きな課題だと捉えています。農業従事者の平均年齢は65歳を超えており、若い世代が少ない現状があります。
農業は、生きるために必要な「食」を担う尊い仕事です。農業従事者が減少することは、日本の食料自給率に直結し、未来に大きな影響を与えます。
「食=農業」という方程式をもっと意識し、農業、さらにはオーガニックに関心を持つ人が増えることを心から願っています。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
長門市はオーガニックビレッジを宣言していますが、現時点ではまだ地元の農産物がオーガニック食材で満たされている状況には至っていません。これから先、オーガニックに関心のある若者が多く長門市に移り住み、オーガニックの拡大に共に尽力出来る仲間が増えたらいいなと思っています。
今後は、小中学校の有機給食化の実現、放棄竹林の活用、地域循環型農業の推進、そしてオーガニック圃場の拡大に向けて様々な挑戦をしていきます。
地域の魅力について教えて下さい。
山口県長門市は、美しい日本海に面しており、その絶景はまるでハワイを思わせるほどです。特に、驚くほど澄んだ海は訪れる人々を魅了します。
この恵まれた海は、市の特産品である海産物にも反映されており、どのお魚も格別の美味しさを誇ります。私たちは陸地で農業に取り組んでいますが、地元の海から得られる豊富なミネラルを圃場に取り入れ、地域循環型農業を実践しています。
綺麗な海の側で生きる人は心がピュアだと聞いたことがありますが、長門の人々はみんな朗らかで、優しいです。また、ほどよい距離感のコミュニティがとても心地よく感じます。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
移住は一生に一度の大イベントのように感じる人も多いと思いますが、私たちのように運命に導かれるように移住に至るケースもあるかと思います。その時に、「チャンスを逃さないこと」が大事だとお伝えしたいです。
「チャンスの神様は前髪しかない」ということわざがあります。いただいたご縁を一瞬で掴み流れていくその先には、「自分たちにとって最もマッチする環境が必ず待っている」。そう信じて一歩踏み出すと、人生は想像以上に面白くなると思います。