移住者プロフィール
今村 安里さん
移住時期
2020年
出身地:鹿児島県、現住所:秋田県男鹿市、職業:「男鹿駅周辺広場」賑わいづくり共同事業体の運営担当。
目次
INDEX
いつから男鹿市民になりましたか?
今村 安里さん(以下、今村):2020年に、大学の卒業とともに、秋田市から男鹿市に引っ越してきました。
ご出身と、男鹿市に移住した経緯を教えてください。
今村:2015年に大学進学のため、出身地である鹿児島県から秋田市にきました。大学時代を秋田市で過ごすうちに、卒業した後も、秋田から離れるのは寂しいと考えるに至りました。漠然とですが、秋田県内で次に住むなら、海も山もある男鹿市と思っていました。
きっかけは、学生時代に「動き出す!商店街プロジェクト」に参加したことです。「男鹿のコンセプトイメージビジュアルを書いてほしい」と仕事の依頼がありました。制作したイラストをプレゼンテーションで使うということで、「ワークショップを見においでよ」と声をかけていただき、男鹿の文化会館で開かれたワークショップに参加しました。
その時に、男鹿市の可能性を感じ、ワクワクしました。直感的に「これから何かやるなら男鹿市だ」と感じました。
移住後の勤務先として、男鹿郵便局を選んだ経緯を教えてください
今村:大学を休学し、カンボジアに住んでいた時、バイクに乗る楽しさを知りました。人生で一度は、「郵便局の配達員になりたい」と思っていました。働く中で、地域のおじいちゃんやおばあちゃんを見守り、関係性を深めることが、配達員の楽しさなのではと思い、郵便局を選びました。男鹿市に住むことは決めていたので、履歴書にも「希望配属先は男鹿市」と記入しました。
けれども、始めは別の地域への配属になりそうだったので、面接のときに、「男鹿で、地域と深く関わり、人々を見守る配達員になりたい」と伝えました。すると、「男鹿配属にします」と言われ、「よっしゃ~!」と、思わず歓喜の声をあげました。思いは伝えるものですね。
お仕事を通じて、地域の方々との関係性は深まりましたか?
今村:深まりました。地域の人達を見守るつもりが、「女の子が配達している」いうことで、実際には、見守ってもらうことの方が多かったです。
「ちゃんとおいしいご飯を食べている?」「雨の日でも、いつも頑張っているね」「雪の中でも、頑張っている姿を見たよ」「いつもにこにこしていて、いい笑顔だね。元気がでるよ」など、いつも気にかけてくれ、数々の嬉しいお言葉ももらいました。地域の人々の温かさに触れ、男鹿をもっと好きになりました。
転職のきっかけを教えてください
今村:以前からの知り合いである今の上司に、「男鹿駅前広場の運営担当を探しているので、やってみないか?」とお話を頂いたことがきっかけです。郵便局員として楽しい日々を過ごしていたため、迷いもありましたが、引き受けることを決断し、現在の仕事に至ります。
今村さんが感じる男鹿の魅力を教えてください
今村:郵便配達員時代、県外から来たことを話すと、皆が口を揃えて、「男鹿っていい所だべ!」と言ったことが、とても印象的でした。自分の住む地域に誇りを持っていることは、ものすごく魅力的なことだと思います。
地域の人々のポジティブな意見を聞いた時に、もっともっと男鹿を好きになることができました。男鹿という土地に可能性があると信じられることは、移住をしてきた私にとって、大きな希望になっています。
お気に入りのスポットはどこですか?
今村:男鹿で一番のお気に入りスポットと言われたら、間違いなく海沿いですね!郵便配達で毎日通っていた、双六小浜の湾の岩場や、うみねこがいっぱいいるところ、旅館浜彩前の海岸から見る景色は、とても気に入っています。
お気に入りの男鹿の食べ物を教えてください
今村:名物でもある「ハタハタ」のからあげやお寿司が好きです。ハタハタ寿司は、焼いて食べるとすごく美味しいですよ。あとは、とろとろわかめも大好きです。新鮮な海のものを頂くこともあって、男鹿のわかめには感動しました。
移住後、ご自身に変化はありましたか?
今村:昔は、「すごくしっかりしているから絶対長女でしょ!」と、よく言われていたのですが、最近では、末っ子みたいな性格だと、言われるようになりました。大学時代に過ごしたカンボジア生活、そして、男鹿への移住という、大きな環境の変化が影響していると思います。
見知らぬ地に住むことで、人に助けてもらうというスキルが身に付いたのだと思います。地域の方々にたくさんお世話になって、「その中でわたしは生かされている」と日々感じています。周りの人への感謝の気持ちは、移住者の立場になってから、より深く思うようになりました。
移住する前の準備で、重要なことは?
今村:移住に関して、「各市町村の役所に相談できる窓口がある」という事を、学生時代から知っていればよかったと思います。サポート体制や助成金などの下調べは、とても重要だと思います。
現在行っている活動を教えてください
今村:「男鹿駅周辺広場賑わい作り共同事業体」の運営担当として、広場の管理やヤタイ市など、イベントの企画運営などを手掛けています。駅周辺広場は、今まで「ただの通り道のような場所」だったので、まだ市民の皆様からは、「人が集う場所」という印象が薄いと思います。
日本の公園や広場は、子供が遊ぶ場所というイメージが強いですよね。海外では、年齢を問わずに人が集まり、自由に読書をしたり、寝っ転がったり、思い思いに過ごす場所になっています。休日のイベントや有事の時だけではなく、広場で過ごす時間が、「男鹿の人々の日常のライフスタイルの一つ」になるといいですね。
具体的に「男鹿駅周辺広場」をどんな場所にしたいですか?
今村:色々な世代の人々が、「男鹿での暮らしを楽しむ」ことが、何よりも大切なことだと思っています。そのきっかけが、この広場から生まれることを目指しています。
広場周辺には、JRの駅も、道の駅も、港もあります。ここが男鹿の新しい拠点になって、「男鹿各地へつながっていける場所」となることを目指しています。
今後の展望をお聞かせください
今村:ズバリ、「男鹿のコンシェルジュ」のような存在になりたいです!地元の人だけでなく、外から来る人にも、より男鹿を深く知って、楽しんでもらいたいです。そのためには、私自身が、男鹿での楽しみをどんどん見つけていって、積極的に体験することが必要だと思います。
更に、それを人に伝えられる立場になることを目指していきたいです。行く行くは、ゲストハウスや宿を経営してみたいですね。
そのバイタリティは、どのような経験から育まれたと思いますか?
今村:実は私、今まで20 か国も旅をしてきたんです。学生時代は、単身バックパッカーで、海外を点々としていました。地元の人しか知らないような「モノやコト」と出会えることが、とにかく面白くて、大好きです。
何でもない食堂のおばさんがものすごく面白い人だったり、地元の人のみぞ知る、穴場の景色が最高だったり、ガイドブックには載っていないことをたくさん経験できました。
ネットには情報が溢れているけど、直接会話するからこそ生まれる、「生きた経験」は宝物になります。その国、その町の、日常みたいなものを味わいながら旅をすることは、一番楽しかったことです。
男鹿市への移住を検討している方へメッセージをお願いします
今村:男鹿は、海も山もあり、とにかく自然豊かな場所です。海派も山派も、共に暮らせる街です。田舎で暮らしてみたいという理由だけではなく、自分の中に「ぶれない軸」があれば、きっと素敵な移住ライフを送ることができると思います。
秋田県内でも、男鹿は、「新しくチャレンジする若い力」が増えてきていてアツイ!です。変化も受け入れて、土地や人々と素直に向き合うことが大切だと思っています。いつもポジティブに、笑顔で生きていたいですね。ぜひ、男鹿の新たな仲間に加わってください!お待ちしています。
男鹿駅周辺広場
男鹿市船川港船川新浜町1-20
出典: 移住者インタビュー男鹿入門03