移住者プロフィール
上林直人さん
利用した支援制度
地域おこし協力隊
和歌山県橋本市の地域おこし協力隊、趣味・特技:旅行・まち歩き・温泉めぐり
目次
INDEX
地域おこし協力隊の応募動機について教えて下さい。
私自身が地方都市(岩手県盛岡市)の出身であることや、大学時代に東日本大震災の復興支援に携わる学生ボランティア団体で活動した経験などから、地元の方々とともに地域を盛り上げる活動に関心がありました。
そうした活動に仕事として関わることのできる「地域おこし協力隊制度」を知り、これまでの経験を活かしつつ、地域の方々との交流の中で自らの知見を広げることができるのではないかと思い、地域おこし協力隊に応募してみようと考えるようになりました。
和歌山県橋本市を選んだ理由について教えて下さい。
地域おこし協力隊のさまざまな活動分野の中でも、地域の魅力を地域外の人たちに知ってもらえる「観光」に関するミッションに興味がありました。隊員の募集情報を探していたところ、橋本市の情報を見つけました。
和歌山県内で地域おこし協力隊をしている方と知り合いだったことに加えて、橋本市は大阪から近かったことです。また世界的な観光地である高野山の麓という好立地なうえに、まだまだ知られていない観光資源が多くあり、今後、観光的な価値を高められるまちだと感じて応募しました。
地域おこし協力隊の仕事内容について教えて下さい。
観光地域づくり法人「(一社)高野山麓ツーリズムビューロー」と連携しながら、橋本市や周辺地域の地域資源を活かして観光を通じた地域活性化に貢献できるよう活動をしています。
具体的には、パイル織物や紀州へら竿、日本遺産「葛城修験」などに関連するイベントやツアーの企画・運営、SNSなどWEBを通じた情報の発信です。
また、イベントチラシやパンフレット、広報紙などのデザインのほか、コロナ禍で地域に足を運べない状況でも、橋本市周辺の魅力を知ってもらおうと、柿・ぶどうなどの果物や織物製品など地場産品の販売事業にも力を入れています。
地域おこし協力隊のやり甲斐はなんですか?
地元の人にとって、地域外から移住してきた、ある意味「異質」な立場だからこそ、その違いを切り口にして話題に入っていくことができるのは協力隊の利点だと思います。地元の人には当たり前だと思っていることでも、それを知らない自分にとっては発見や驚きがあるので、その気持ちを率直に伝えることで距離が縮まり、新たな交流が生まれていくのが楽しいです。
また、同じ「地域おこし協力隊」という立場だからこそ、世代も経歴も異なる他の地域の隊員同士とつながることができるのも、協力隊の面白いところです。
地域おこし協力隊になって想定外だったことを教えて下さい。
移住した当初から新型コロナウイルスの感染拡大が社会問題になっていました。ですが、その影響が3年以上も長引くのは想定外でした。
地域の方と交流する機会が制限されたり、予定していたイベントが中止になったりするなど、難しさを抱えながらの活動が続きました。
また、個人として活動することが多いイメージの「地域おこし協力隊」ですが、私の場合、拠点である観光地域づくり法人との関わりの中で、組織として取り組む部分が大きかったので、個人としてやりたいこととのすり合わせをしながら活動するのが大変でした。
卒隊後のビジョンがある場合は教えて下さい。
これまでの地域おこし協力隊の活動を通じて、豊富な農産物や、伝統的な地場産品、個性あふれる飲食店など、橋本の「ひと」や「もの」の魅力を知ることができました。
ただ、なかなかその橋本の魅力が、市外の方々には伝わっていないと感じています。そうした思いから、ローカルなWEBメディアを立ち上げて、記事や写真などの投稿を通じて、より多くの人に橋本を知ってもらい、足を運んでもらうきっかけにできればと考えています。
また、地元の若者や橋本市への観光客、移住を希望する人などが集まって交流することができる地域の拠点づくりにも関心があります。
市町村の住民と触れ合った際の印象と、裏付けるエピソードについて教えて下さい。
東北出身で、高校卒業後は関東での生活が長かった自分にとっては、移住した当初、和歌山のお国言葉がある種のカルチャーショックでした。
協力隊活動の中で農家さんのところへ挨拶に伺った際に、「おまんら」(あなた方)、「〇〇しちゃろら」(してあげよう)や「あのよー」といったような話し方に、はじめは怒っているのかと勘違いしてしまいました。実際にはフランクに話しかけていただいたことがわかり、安堵した思い出があります。
今では、和歌山弁は懐が深く、親しみやすさも持ち合わせた言葉だと感じます。その後も、その農家さんからは毎年柿やみかんをお裾分けしていただいており、とてもありがたいです。
橋本市の魅力について教えて下さい。(自然やグルメ、オススメスポットなど)
大阪市中心部や関西国際空港から電車や車を使って1時間ほどで来ることができ、東西には無料の京奈和道が通っているといった、交通アクセスの良さに加え、豊かな自然に囲まれていて、年間を通じていろいろな果物や野菜などが手に入ることは橋本の魅力だと思います。
また、四季折々のきれいな自然の景色や、伝統的な街の景観を楽しむこともできます。高台の信太地区やフルーツラインから見下ろす紀の川沿いの雄大な谷の景色や、橋本駅や高野口駅近くの旧大和街道沿いの街並みなどは、個人的にお気に入りです。
移住を検討している方にメッセージをお願いします。
橋本は都会すぎず田舎すぎず、ちょうどいい規模感のまちです。平日は大都市へ通勤・通学しながら、休日を地元に愛されるカフェでまったり過ごしたり、山々に囲まれながら「農」のある暮らしを送ったり…。
それぞれの人に応じた、多様なライフスタイルを実現できるまちでもあると思います。もし橋本への移住を検討されているなら、同じく移住した立場として、地域おこし協力隊も全力サポートさせていただきます。よろしくお願いします!
地域おこし協力隊の詳細についてはコチラ↓
https://warp.city/features/2