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プロフィール
川澄農園
所在地:長野県下伊那郡平谷村
業種:農業
商品:中玉トマト(フルーツトマト)
会社URL:https://kawasumi-farm.com/
クラフト工房River ClearURL:https://craft-river-clear.online/com/
会社の事業内容を教えて下さい。
川澄農園は、長野県平谷村で中玉トマトと大玉トマトを栽培する農業を経営しています。私たちの農産物は、子供から大人まで安心して食べていただけるよう、減農薬栽培にこだわっています。
園主は現役の小中学校教員でもあり、教育機関への農産物提供や理科実験教室の実施など、社会貢献活動にも力を入れています。
さらに、起業2年目の今年、新たな部門としてクラフト工房「River Clear」を立ち上げ、その活動も本格的に始動しています。
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
川澄農園の主力商品である中玉トマト(フルーツトマト)は、減農薬栽培にこだわり、安全・安心な品質を最優先に生産されています。農薬の使用を制限することで収穫量や出荷量に影響が出るデメリットはありますが、食の安全を最優先に考えています。
平谷村の特殊な環境(標高約1,000m)で栽培されたトマトは、昼夜の温度差により糖度が非常に高く、味も高品質です。使用する水は平谷の豊富な地下水で、含まれるミネラルがトマトの風味をさらに引き立てています。
お仕事のやり甲斐はなんですか?
起業したきっかけは、自営業を経験することで企画・製造・販売など事業の全てを自分で管理し運営できると思ったからです。そのため、仕事を進めることに大きなやりがいを感じています。
起業1年目から従業員を雇用し、事業経営を進める中で、人を雇うということの難しさを実感していますが、その分、貴重な経験を積むことができています。
また、教員時代にはなかった様々な分野に挑戦できることも大きなメリットだと感じています。教育ボランティアや工房事業など幅広い事業展開を通じて、公務員の枠を超えた多様な活動ができることが大きな利点です。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
スケジュールの管理と人材の確保(人件費の用意も含む)の2点が非常に悩みの種です。
現在、副業として小中学校の理科専科教員として阿智村教育委員会に所属し、6校の現場で勤務しています(小学校5校・中学校1校)。また、農業と観光事業の一環でクラフト工房の事業も展開しています。
基本的にはこれら全てを同時並行で活動しているので、日程の摺り合わせやスケジュールの管理がパズルのようで大変です。起業して2年目になり慣れてきた面も多いので、これからは無駄を削り空いた時間をより有効利用したいと考えています。
人材確保については時代的背景もあり、人が集まりにくく、人件費も高騰していて経営を圧迫しています。しかし、人を使う、集めるというのが起業理由でもあるので、事業全体でも重要視しています。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
今後、農園の規模を昨年の2倍に拡大する計画を進めています。起業1年目はトマトのビニールハウスが2棟のみでしたが、来年度までには4棟(現在3棟稼働中)に拡大し、生産量と販売量を増加させる予定です。
農業以外にもクラフト工房の運営を行っており、6月から工房のホームページを公開しました。また、10月から11月には他のクラフト作家と協力し、企画展(ワークショップ)の開催を計画しています。利益化には時間がかかりますが、この事業を通じて幅広い人脈を形成することが第一の目的です。
さらに、教育の分野では、起業前から地方自治体の依頼で実施している「理科実験教室」をより多くの場所で開催したいと考えています。現在は小中学校で勤務していますが、来年度には高校での勤務も視野に入れており、同一年度内に3校種での勤務を達成することが直近の目標です。
地域の魅力について教えて下さい。
平谷村では標高約1,000mの大自然の中で生活することができます。冬場は厳しい環境に思われますが、意外と積雪も少なく住宅環境も配慮した造りが多いので快適に過ごすことができます。
買い物など多少不便なところもありますが、慣れてしまえば余計な出費を押さえ自分に合ったライフワークを見つけることができると思います。平谷村は近年特に移住者の割合が多いこともあり、様々な考え方を持つ人と繋がれるのも大きな魅力だと思います。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
地方ではできる仕事に限りがあるのは事実ですが、それを理由に新しいことへの挑戦をためらう人は地方移住には向いていないかもしれません。また、地方移住は自治体の支援金などが魅力ですが、それだけを当てにしている人は短期間で去るか、何も成果を残せないことが多い印象です。
地方で仕事を志すなら、自分の強みを活かすか、新たに強みを作ることが重要です。日々情報を収集し、他者と積極的に繋がる姿勢が必要だと思います。