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プロフィール
南安タクシー有限会社
所在地:長野県安曇野市
業種:一般旅客運送事業(タクシー・バス)
商品:輸送サービス
会社URL:https://nan-an.co.jp/
会社の事業内容を教えて下さい。
弊社は一般旅客運送事業を営んでおります。
- タクシー業(営業地域・松本市、安曇野市、池田町、松川村、大町市、白馬村、小谷村)
- 定額タクシー(松本空港~上高地・安曇野市~上田駅)
- 車いす対応タクシー
- 貸切バス事業(観光貸切・スクールバス)
- 乗り合いバス【・安曇野市公共交通「のるーとあづみん」・松本空港シャトル便・松本市「ほしみ線・中房線(登山バス)・安曇野周遊バス(観光路線)】
- 旅行業第二種の経営
商品(サービス)の魅力について教えて下さい。
例えば、松本空港から小谷村までの路線は夏の登山客、冬はスキー客(主に白馬地域)、ビジネス客、と年々利用者が増加しており、観光のための二次交通手段として沿線の観光振興に貢献しております。
さらに、インバウンド客の利用者も増加している中で、旅行商品としての路線の色合いが強くなりました。積極的に本路線をPR・商品造成することでインバウンド客の取り込みに有効だと考えております。
UDタクシー(ユニバーサルデザインタクシー)の運行については、主に車椅子利用者の移動にご利用いただいております。本来であれば公共交通機関の中で対応する問題ではありますが、行政からの支援をいただき弊社では現在11台が稼働中です。
お仕事のやりがいはなんですか?
「人を運ぶ」という信念のもと旅客運送事業を経営しております。タクシー、バス、乗り合いバスといった区分にとらわれることなく、一貫して地域の移動手段を支えることに力を注いでいます。
その結果、現在では安曇野市の公共交通が発展し、地域全体の利便性向上に寄与しています。地域の発展には公共交通の整備が欠かせないものであり、その一翼を担えていることが私たちのやりがいとなっています。
仕事していて大変なことや困難だと感じることを教えて下さい。
困難だと感じることは、会社の方針を乗務員に徹底させることです。事故防止、サービス向上の理念を理解してもらうことがとても重要です。
また、乗務員の健康管理も大切な業務の一つであると考えております。
今後の展望や、挑戦してみたいことについて教えてください。
今後、乗務員不足が深刻化することが予想される中、公共交通の維持・発展には限界があると感じています。その打開策として、一人の乗務員がタクシー、バス、乗り合いといった全ての業務に柔軟に関われる体制を整えることが重要だと考えています。
また、ライドシェア(一種免許によるタクシー類似行為)に配車アプリを導入することで、効率的な運行を実現し、積極的に推進していきたいと思っています。加えて、乗務員の労働条件の改善や健康管理に取り組むことも不可欠です。
観光面では、松本空港からの新規路線(沖縄線)の実現を目指し、空港活性化に向けて二次交通の充実を図ることも重要な課題と捉えています。
地域の魅力について教えて下さい。
安曇野市は、北アルプス山岳観光に象徴される豊かな自然に恵まれ、農産物や高い工業生産力を誇る文化を持っています。また、自然災害が少ない点も大きな特徴と言えます。これまで、観光、農業、工業のバランスが取れた調和のある地域発展を実現していると感じています。
地域の発展とは何かを考える際、これは関係者だけでなく、市民全体で共有すべき課題です。発展の過程で必ず失われるものがあり、その影響を見過ごすことはできません。
例えば、各地で問題視されているオーバーツーリズムのように、産業間の調和が欠けると、持続可能な発展は難しくなります。地域発展とは、観光、農業、工業といった各産業がバランスを保ちながら成り立つものであり、安曇野市にはその考え方を共有する人が多いと感じています。
とはいえ、今後の人口減少問題にどう向き合うかは大きな課題です。移住政策による人口増加を目指す取り組みは重要である一方、人口が増えないという前提に立った対策を考える視点も必要です。両面からの取り組みが、今後の安曇野市の持続可能な発展を支える鍵になるでしょう。
移住して地方の仕事を志す方へメッセージをお願いします。
移住希望者は大きく二種類に分かれると思います。第二の人生を自然豊かな地で暮らしたいと考える方、もう一方で子育てなど環境を考えて、好きな山の麓で暮らしたい方です。
前者の場合、地域活動には積極的ではないと感じています。安全安心な地域を築くには積極的な地域との関わりが必要になると思います。
後者の方は「移住=仕事」の考えを明確に持っていただきたいです。行けば何とかなる的な考えでは、失敗すると思います。
移住促進に対して行政支援も多くあります。安曇野市に移り住んで、この素晴らしい環境を守り発展させる気持ちを持っていただければと思います。